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Jun

【ゆるゆり】なぜクラウドファンディングで3期円盤売上以上の人数が支援者になったのか?

出典 : ©CAMPFIRE, Inc. : クラウドファンディング – CAMPFIRE (キャンプファイヤー)

百合作品のトップランナーとして10年もの間愛され続けている『ゆるゆり』が、OVA制作支援クラウドファンディング8800万円も集められた理由をあらためて検証!
なぜ3期円盤セールスを上回る数の支援者が集まったのかを考察します!

『ゆるゆり』作品概要

出典 : Amazon.co.jp

『ゆるゆり』は、なもり先生がコミック百合姫で連載しているマンガ作品です。
女子校の私立七森中に所属する女子中学生の4人、赤座あかり(あかざ あかり)、歳納京子(としのう きょうこ)、船見結衣(ふなみ ゆい)、吉川ちなつ(よしかわ ちなつ)が所属する「ごらく部」を中心とした1話完結型の日常コメディ。
彼女達ごらく部と、生徒会杉浦綾乃(すぎうら あやの)、池田千歳(いけだ ちとせ)、大室櫻子(おおむろ さくらこ)、古谷向日葵(ふるたに ひまわり)らの交流やドタバタ劇を、ライトな百合描写を交えて描いています。

2008年6月発売のコミック百合姫S vol.5に初掲載され、2010年にコミック百合姫へと移籍。
以降、当雑誌を牽引するヒット作となり、百合マンガを代表する作品となりました。

2011年夏には動画工房制作によるテレビアニメを放送し、こちらも大ヒットを記録。
2012年夏に2期が放送され、2015年にはOVA発売を経てTYOアニメーションズ制作による3期が放送されました。

2018年には原作開始10周年を記念した企画が立ち上がり、その一環としてLay-duce制作によるOVA『ゆるゆり、(てん)』の発売が告知され、その内容をより充実させるための試みとしてクラウドファンディングによる支援募集が実施されます。
12月25日19時にクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて募集が始まると、ファンからの応募が殺到し、僅か2分で目標額の1000万円を達成。
以降も支援の数はどんどん増え続け、最終的には支援者数4567人、支援総額8793万6374円を記録しました。

OVAの完成披露試写会は2019年6月29日にユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、その後一般販売も行われます。

3期の平均円盤セールスは4000枚弱

出典 : Amazon.co.jp

8793万6374円、目標額の879%を集める大成功を収めたゆるゆりのクラウドファンディングですが、この金額はもちろんのこと、支援者数の4567人というのも驚きの数でした。
というのも、これは3期『ゆるゆり さん☆ハイ!』全6巻の平均円盤(Blu-ray・DVD)セールスを上回る数字だったからです。

ゆるゆりのアニメの売上は1期から好調で、円盤1巻の売上が1万枚を突破する大ヒットを記録。
全6巻の平均でも8000枚以上、更にBlu-ray BOXも2500枚以上売れ、百合アニメとしては異例の人気を獲得しました。

この勢いそのままに、翌年放送の2期もヒット
平均7000枚以上、Blu-ray BOXは2000枚以上を売り上げ、1期とほぼ遜色ないセールスを記録しています。

ただ、3期はそれから3年も空いたため、円盤売上3600~4000枚に落ち着きました。
ごく一部の例外を除き、数年のブランクがあると円盤売上は大きく下がるのが常。
こればかりは仕方がありません。

しかし、それから更に3年が経過して実施されたクラウドファンディングでは、その3期の円盤セールスを上回る数の支援者が集いました。
2018年に発売された3期のBlu-ray BOXが1300枚以上売れているので、通常の3期円盤もしくはBOXを購入した人がほぼ全員支援した……と考えれば一応の説明は付きますが、3期放送から3年が経過していることを考慮すると、やはり尋常でない数です。

それでも、このクラウドファンディングがOVA制作そのものの支援だったなら、それほど驚くべきことではなかったかもしれません。
今回のクラウドファンディングで資金が集まらなければ、もう二度とゆるゆりのアニメ化はない……という危機感がファンの間に募るからです。

日本におけるクラウドファンディングは、以前と比べれば格段に知名度が上がってはいるものの、まだまだ浸透しているとは言い難く、資金調達の最終手段のようなイメージを抱いている人も少なくないと思われます。
「それに失敗したらもう後はない」と考えるのは、自然な心理です。

ですが、このゆるゆりのクラウドファンディングの場合、OVAの制作は既に確定していて、その内容をより充実させるための資金集めとして実施されたものです。
よって、支援者の動機は「ゆるゆりのアニメをもう一度観たい!」「ここで失敗したらもう二度と観られない」といった切羽詰まったものではなかったと考えられます。

にもかかわらず、何故ここまで多くの支援者が集まったのでしょうか?
各コースの特典が非常に豪華で、それが目を惹いたというのも理由の1つでしょうが、それだけでは到底説明できません。

これより、その理由を検証していきます。

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