主人公は苦労系だけどやっぱりクズ

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このすばの主人公は、元引きこもりニート（引きニート）で異世界に転生してからは鬼畜系小心者という新ジャンルを開拓したカズマです。
一方、『戦闘員、派遣します！』の主人公である戦闘員六号はどちらかというと酷い目に遭わされる立場ですね。

戦闘員六号は、露骨に胡散臭いキサラギに入社してしまい、それと同時に改造手術を受けて下っ端戦闘員としてこき使われている、ブラック企業の社員のような立場。
ただしキサラギでは最古参メンバーのため、下っ端でも幹部とは親しい間柄という複雑なポジションでもあります。
他の惑星に派遣される前に、幹部である氷結のアスタロトから「最高幹部の一人だと思っている」なんてありがたい言葉を頂戴し感激するくらいには純粋さを持っている青年です……が、改造手術を受けた時にも「出世は思いのまま」と騙され薄給で酷使され、派遣の際にもロクに情報も渡されずに危険かもしれない場所で最低一ヶ月は帰れない条件下へと転送されてしまうなど、明らかに色々騙されている可哀想な人物のようです。

もっとも、侵略先の神事の言葉を「おちんち○祭」と設定したり（それを姫様に言わせるため）、同じ隊の女性隊員に露骨なセクハラをかましたりとクズな行動が目立ち、悪知恵も働くため、クズマさんとは類似点が目立ちます。

改造手術を受けているので人間の限界ギリギリまで力を引き出されていて、身体能力は高め。
しかもキサラギの幹部で天才科学者、黒のリリスが開発したパワードスーツを着用しているため頑丈です。
ただし、なろう系ならではのチート的な強さはなく、そこそこ、まあまあ、それなりに強いという感じです。

そんな彼の相棒となるアリスは、自称「美少女型高性能アンドロイド」。
ファンタジー作品に出てくるアンドロイドといえば、普通は高い戦闘技能で主人公をサポートするものですが……彼女は人間のリアルを追及して製造されたため、戦闘力は普通の少女並み。
ポンコツと言われると拗ねて、のけ者にされそうになるとキレて暴言を吐くところは確かに人間っぽいですが、性的な羞恥心は全くないところは完全にロボットです。

彼等の派遣先となった惑星のグレイス王国に仕える騎士のスノウは、水色の長い髪と気の強そうな顔立ちが特徴の美女。
原作ラノベ、コミカライズ共に1巻の表紙を飾っているヒロインでもあります。

しかし中身は、手柄と金と名剣が好きな物欲の亡者。
初登場時こそ騎士らしい凛々しい姿を見せましたが、以降はずっと残念美人のままです。
このすばで言えばダクネスの枠ですね。

コミック版の第2巻で表紙に抜擢されているロゼは、戦闘用キメラ。
14～15歳くらいの美少女ですが、銀髪に赤のメッシュが入っており、角や尻尾が生えたりオッドアイだったりとキメラらしい外見でもあります。
登場時は片目を覆い中二病っぽいセリフを吐くなど、完全にめぐみんと被っています。

同じくコミック版の2巻、そして原作の3巻で表紙を飾る茶髪ロングのグリムは18～19歳くらいの見た目で、やはり美女。
車いすに裸足のまま腰掛けていて、ビッチっぽい言動をしますが、実際にはただ婚期を逃して人生に絶望し邪神を崇めるゼリナス教に入信て大司教に登り詰めた残念な女です。

不幸な境遇のクズ主人公が残念美女たちと明るく楽しい戦闘の日々を送るという点においては、このすばとかなり近い作風と言えます。