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May
【ドロヘドロ】ワニ頭の男と餃子売りの魔法使いが活躍する混沌系漫画【完結&アニメ化企画進行中!!】
出典 : Amazon.co.jp
今回は、漫画好きでなければ、人から聞かないと知る機会のない作品にフォーカスしたいと思います。
その名も『ドロヘドロ』
タイトルからして個性的なこの作品について、まとめてみました!
作品情報
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本作『ドロヘドロ』は、グロテスクな描写と気の抜けた空気感によって、独特な世界観に定評のある「林田球(はやしだきゅう)」氏の代表作のひとつ。
小学館の漫画雑誌「スピリッツ増刊イッキ」→「月刊IKKI」→「ヒバナ」→「ゲッサン」と連載雑誌を変えながら、2000年~2018年にわたって連載。
そして、2018年9月12日、実に18年間にわたる長期連載を終え、堂々の完結を迎えました(全23巻)。
ジャンルとしては、ダークファンタジーやバイオレス・アクション、スプラッタ・ホラーに属しますが、たびたび垣間見る登場人物たちの日常風景は、どことなく愛嬌のある、お惚けコメディといった感じで、ほのぼのとした気持ちになることが多いです。
その反面、ヘヴィメタルやハードコア・パンクをモチーフとしたデザインの小物やファッション、そして何より登場人物たちが巻き起こす破壊によって、日常とはかけ離れた暴力性を感じ、なんだか不思議な魅力を読者に与えてくれます。
また、記憶喪失になったワニ頭の主人公・カイマンの謎や、そしてその友人ニカイドウとの友情も見逃せない本作の魅力です。
あらすじ
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ホールと「魔法使いの世界」の二つの世界が存在する不思議な世界。
「魔法使いの世界」からやってきた魔法使いによって、頭部を爬虫類に変えられ、記憶を失ってしまった男カイマン。
カイマンはその後、餃子売りのニカイドウと知り合い、自分の頭を元に戻し、失われた記憶を取り戻すため、ホールに訪れる魔法使いを狩ることにする。
カイマンとは何者なのか、失われた記憶は、カイマンの口の中にいる男はいったい誰なのか。
それはまだ…混沌の中。 それが…ドロヘドロ!
はい。これが本作『ドロヘドロ』のあらすじとなります。
世界観が分からないと、魔法使いとか魔法使いの世界、ホールといった言葉に疑問しか浮かばないと思われますが、端的に書くと本作は、記憶を追う男とその友人との友情、そして敵対する魔法使いたちの人間模様と、その魔法使いたちとのバトルがメインのストーリーとなります。
主役はカイマンとニカイドウの二人ですが、ハッキリいって敵役として登場する魔法使いたちが魅力的すぎるので、ストーリーが進むにつれて主人公カイマンの謎をほったらかしで敵役の魔法使いの物語に一喜一憂することでしょう。
事実、敵役のお話が大部分を占める巻も少なくないです。
特に序盤から最後まで主人公二人と敵対することとなる「煙ファミリー」にいたっては、主役を食って活躍する場面が多々あり、作者「林田球」お得意のお惚け描写もあって、なんだかずっと見ていたい気持ちにさせられます。
こうした敵味方関係なく登場人物に魅力を感じる部分が、本作最大の魅力です。