4
May
【ダンまち】アイズ・ヴァレンシュタインは現代ならではの天然クールキャラ
クールだけどほんわか天然
出典 : Amazon.co.jp
マンガ・ラノベ・アニメにおけるクールキャラはかなり細分化されてきており、いわゆるテンプレ的なクールキャラは少なくなりました。
昔はクールな女性キャラと言えば毒舌家か無口という印象でしたが、近年はクーデレに代表される「表面上はクールだけど心中はそうでもない」「当初はクールに振る舞っていたけど段々愛嬌があるキャラになる」というパターンのキャラも多く、むしろこちらの方が目立っているくらいです。
その中にあっても、アイズはかなり珍しいタイプのクールキャラです。
クールでありながら天然という、相反する属性を兼ね備えているからです。
アイズは基本的に寡黙で、あまり言葉を発しません。
自分の事を語ろうともしないため、その出自や素性も謎に包まれたまま。
ここだけを見ると、無口でミステリアスという昔ながらのクールキャラのようですね。
しかし彼女の場合、無口ではあっても感情の起伏がない訳ではなく、厭世的でも人間嫌いでもありません。
単に口下手なだけで、恥ずかしいことがあれば頬を赤らめますし、不快なことをされれば嫌悪感を抱きます。
特に『ソード・オラトリア』では、そんな年齢相応で等身大の彼女が可愛く描かれています。
表面上はクール、でも中身は世間知らずのため常識的な知識に疎く、そのため何かとチグハグな言動をとってしまう、何処ぞの金持ちのお嬢様のような天然気質。
それでいて戦闘では冷静沈着で、しかし自分と同等以上の相手に対しては闘争心を剥き出しにして挑み、より高みを目指す熱い魂を持った剣士。
アイズ・ヴァレンシュタインは、そういった幾つかの相反する性質を兼ね備えた女性なのです。
主人公ベルとの不思議な関係
出典 : Amazon.co.jp
通常、主人公とメインヒロイン以外のヒロインというと、ヒロインが主人公に恋をするケースが圧倒的に多いです。
特にラノベ原作の作品はハーレム系が多いため、その傾向がより顕著。
ラノベ作品であるダンまちも例外ではなく、メインヒロインポジションのヘスティア様以外にも、同じ神族の美の女神フレイヤ、受付嬢のエイナ・チュール、小人族でサポーターのリリルカ・アーデ、酒場の店員シル・フローヴァやリュー・リオン、狐人のサンジョウノ・春姫など、数多くの女性がベルに好意を寄せています。
その中にあって、アイズはベルの方から片想いされるという「憧れの女性」のポジションです。
勿論、ヒロインの中にそういうポジションの女性がいること自体は珍しくないのですが、アイズの場合はベルの「憧憬一途(リアリス・フレーゼ)」という能力によってかなり特殊な立場になっています。
ベルの憧憬一途は、アイズへの想いが強くなればなるほど成長速度が増すというチートスキル。
ただし、自身が望まない形で憧憬が破れてしまった場合、最悪成長が止まってしまうリスクもあるとのこと。
つまり、ベルにとってアイズが憧れの存在ではなく恋人になった場合、彼の主人公性に多大な影響を及ぼすことになるのです。
一方、アイズの方はベルに対し、少なくとも明確な異性としての好意を抱いてはいません。
ただし人間としての好意は抱いていると思われ、ベルの驚異的な成長には興味津々。
そして同時に、彼が以前手も足も出なかったミノタウロスを短期間で倒した際、その背中に父親を重ねており、「特別な存在」になったことを自覚していました。
主人公に父親を見るヒロインという点でも、2人の関係性はかなり不思議で珍しいと言えるでしょう。