1年の遅れが紡いだステキな縁

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『スロウスタート』は、おたふく風邪が原因で高校を受験できず浪人してしまった主人公・一之瀬花名（いちのせ はな）の1年遅れの高校生活を描いた物語です。
内向的な性格もあって不安いっぱいで迎えた新生活でしたが、クラスメイトの百地たまて（ももち たまて）、十倉栄依子（とくら えいこ）、千石冠（せんごく かむり）と出会ったことで、優しくてちょっぴり刺激的な毎日を送ることになります。

そんな楽しい日々が壊れるのが恐くて、花名は自分が浪人していて年齢が一つ上であることを中々打ち明けられません。
それでもいつか話せる日が来ると信じて、従姉でアパートの管理人・京塚志温（きょうづか しおん）、同じアパートの住人・万年大会（はんねん ひろえ）、担任の榎並清瀬（えなみ きよせ）らも含めたステキな女性たちと縁を紡ぎ続けていきます。

監督は『ごちうさ』の橋本裕之。
A-1 Picturesの高円寺スタジオがブランド化したCloverWorksによる制作です。

魅力的な関係性

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『スロウスタート』の魅力は、可愛くて個性的な女の子たちの関係性です。
きらら系アニメは女の子同士で友情の域を超えた感情を抱くのがお約束ですが、本作はその傾向がより強く、また一部のカップリングではその描写が生々しいところに大きな特徴があります。

元々強気な性格の子が実は攻めに弱い、子供っぽい子が何気に大人の対応をする……など、関係する相手によって普段と違う一面が見られるのも魅力。
カップリングによって様々な交流と掛け合いを楽しめます。

花名×たま

主人公である花名は元々内気で恐がりな性格なので、自分から積極的に話し掛けることができません。
それに加えて浪人しているという劣等感、それを黙っている罪悪感があって、より内向的で自分に自信のない状態になっています。

たまてはそんな花名とは対照的な性格で、とにかく明るくて積極的。
初対面の花名に対してもグイグイ話し掛けてきて、しかもどんどん相手の良い所を褒めます。

そんな二人の相性はバツグン。
たまてのポジティブさに引っ張られるように、花名も少しずつ明るくなっていきます。