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22

Feb

【トニカクカワイイ】アニメ化も視野に!? ハヤテの作者が贈る新時代のラブコメ

「嫁」という新たなヒロイン像

出展 : Amazon.co.jp

マンガ、ラノベ、アニメ、ゲームにおいて、「嫁」という言葉の多くはファンがヒロインに向けて発するものです。
実際にそのヒロインが結婚している訳ではなく、自分の嫁=推しヒロインというニュアンスのワードですね。

ラブコメは、その多くが「主人公とヒロインが結ばれる前の物語」
主人公と結婚して本当に嫁となるケースもありますが、ほとんどはエピローグで描かれるのみ。
ホームコメディならまだしも、ヒロインが嫁であることを前提に描かれるラブコメはまずありません。

この『トニカクカワイイ』は、そんなラブコメの常識を打ち破った作品なんです。

しかし、少年誌で夫婦コメディという一見無茶にも思えるこの作品は見事にヒットし、4巻リリースの時点で発行部数は累計40万部を突破
畑先生の代表作である『ハヤテのごとく!』や、現在の妻である浅野さんと共同で制作した『それが声優!』に続く3度目のアニメ化も視野に入る好調ぶりです。

本作がここまで受けたのは、現代のラブコメおよびヒロインに対する読者の嗜好が大きいと思われます。

昔の少年向けのラブコメには、ヒロインに横恋慕する主人公にとって恋敵の男キャラがかなりの確率で登場していました。
更に大昔のラブコメでは、メインヒロインが主人公以外の男に惹かれるという展開も見受けられました。

しかし近年のラブコメは、こういったお邪魔虫的なキャラは登場させない方向にシフトし、作中で主人公と恋敵がヒロインを取り合う展開は滅多に見られなくなりました。
読者の嗜好の変化によって起こった変化だと思われます。

また、昔のラブコメは『らんま1/2』『花より男子』『ニセコイ』のような「主人公とヒロインが対立しながらも次第に惹かれ合っていく」といった内容が数多く見受けられました。
これも近年はあまり見られなくなり、対立よりも「安定のイチャイチャ」を求める読者が増えているように思われます。

三角関係が目玉の1つだったマクロスシリーズの最新作『マクロスΔ』でも、ヒロインの2人が火花を散らす展開は全くなく、業界全体が人間関係のこじれを極力生まない方向にシフトしていると見ることができます。

『トニカクカワイイ』は、そんな時代におけるラブコメの象徴と言える作品です。
主人公とヒロインが物語冒頭で結婚し、夫婦となったことで、昔の恋愛作品では必須だった恋の駆け引きや「別の相手とくっつくかも」という不安は一切排除されています
夫婦という関係、嫁という立場を提示されたことで、読者は安心してイチャイチャを楽しめるのです。

以前ならまずヒロイン属性としてはあり得なかった「嫁」ですが、現代ならば十分な求心力が発揮できると本作のヒットが示したのではないでしょうか。

まとめ

連載が始まる前は「自分の結婚生活をマンガにするのか!?」と困惑したファンも多かったと思いますが、実体験も(多分)踏まえつつ、しっかりエンタメ性の高いラブコメに仕上げてきた畑先生は凄いですね!
今後、この作品の影響で「嫁」がヒロインのラブコメが増えるかも?

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