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May

フル・フロンタルとシャア・アズナブルの相違の考察

シャアとフロンタルの違い

では、フロンタルはシャアとどのように違うのでしょうか。
まず、シャアは非常に人間くさい人物でした。それは先ほどあげた名言から感じ取ることができるでしょうし、『逆襲のシャア』クライマックスの場面でのセリフからも感じ取れるでしょう。

シャア「ララァ・スンは私の母になってくれるかもしれなかった女性だ。そのララァを殺したお前に言えたことか」
(引用元:『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)

ハマーン・カーンやクェス・パラヤ、ナナイ・ミゲルと恋仲になるも、どれも「道具」として見ることができず、最後まで初恋(だと思われる)の相手ララァ・スンを忘れられなかったシャアは、その思いを言葉にして、アムロに突きつけました。

確かに、「ファースト」から「逆襲のシャア」まで、シャアは冷静で初志貫徹、どこか大人びた性格の持ち主でしたが、その本心まではそうではありませんでした
「ジ・オリジン」で劇的な出会いを果たしたシャアとララァは、一年戦争が始まったあとも頼り頼られの関係を保ち、お互いが精神的な拠り所となっていました。
シャアはアムロにララァを奪われた悲しみを最後まで持ち続け、ライバルのアムロと戦うその姿は、とても人間くさいものでした。

なおかつ、アムロとララァはニュータイプ同士による通じ合いが可能であったことも、シャアの執念を増大させる理由となったことでしょう。

しかし、一方のフロンタルはそうではありません。恋どころか人間関係についても冷たく、達観した考えを持つのは良いものの、かつてのシャアをよく知るミネバ・ラオ・ザビにすら「空っぽな人間」と言われるほどの人物です。

「ジオンの理想を受け継ぐ者たちの意思を受け入れる器」ということは、つまり自我の欠如を表しています。
達観しているものの、「周囲が望むのであればシャアになる」という考えはどこか矛盾を感じますし、なにしろ自分の考えを大切にしようとしないのは、人間くさいシャアとはまったく異なります

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