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May

ガンダムにおける「正義と悪」〜『ファースト』から『逆襲のシャア』までの「正義と悪」を考察

『逆襲のシャア』における正義と悪

いつまでも変わりようのない地球連邦政府に対しついにシャアが動き出しました。シャアはハマーンが率いていたアクシズの残党に加え、地球連邦政府に不満を持つ宇宙市民を味方につけ、オールドタイプの粛清を図ります。
これによって人類はほぼニュータイプのみとなり、シャアの父ダイクンが掲げていた思想の実現と相成るわけなのです。

このシャアの身勝手のようにも思える思想は、決して「悪」と言い切れるものではありませんでした。
シャアの思想は、それまで長い間実権を握り、それを良いことに宇宙市民をぞんざいに扱ってきた地球連邦政府への不満の権化であり、宇宙市民の代弁者でもあったのです。
オールドタイプだからこそニュータイプのことを考えられない、と考えたシャアは、宇宙市民にとっての改革のためオールドタイプを粛清するしかもはや方法はなかったのです。

ですが、その方法は過激であるという点においては「悪」でしょう。
確かに保守的で傲慢な政策ばかりを打ち出す地球連邦政府の考えを改めるには、このような改革が必要だと考えられますが、その方法は虐殺となんら変わりありません
かつてのティターンズの毒ガスによる虐殺と同じであれば、シャアも糾弾されることでしょう。
現にアムロ・レイもその方法に異議を唱え、「アクシズ落とし」を阻止しようと最後まで奮発します。

結果的には「アクシズ落とし」は失敗、アムロ・シャアの2人は行方不明となりますが、「UC」で残留思念として登場したことから、おそらく戦死したと思われます。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は『ガンダム』シリーズにおける「正義と悪」について考察してみました。よくバトルものの作品においては「正義役」と「悪役」が明確に対立し、かつ「正義役は正義だ」と絶対視され、物語は勧善懲悪の体裁を取り、進んでいきます。
しかし、『ガンダム』においてはそうではありません。確かに「正義」「悪」それぞれの役割を担う登場人物は現れますが、見方によってはそれが逆転したりする物語となっています。ジオン軍を「正義」として作品を見直してみるのも、おすすめです。

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