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20

Sep

【HUNTER×HUNTER】ゴンは本当に要らない主人公なのか? 検証まとめ #ハンターハンター

人気面での貢献

出展 : Amazon.co.jp

メタ視点になってしまいますが、キャラの不要論を語る上で「人気」という要素は決して無視できません。
実際、物語上必要な存在でありながら不人気のため出番が激減、または退場となってしまったキャラは数多く存在します。
逆に、大した必要性がなくても人気が高いという理由で出番が増えたり、メインキャラに昇格したりする例も枚挙に暇がありません。

『HUNTER×HUNTER』は過去に3回、公式の人気投票が行われています。
1回目の結果は7巻に収録された第56話の表紙、2回目は12巻の巻末、3回目は2004年発売のガイドブック「ハンターズ・ガイド」にそれぞれ掲載されています。

そこでゴンは3回連続の3位
1位はいずれもキルア、2位はクラピカとなっており、どれだけ登場キャラが増えてもTOP3は不動となっています。
ちなみに『幽☆遊☆白書』も最終的には1位飛影、2位蔵馬、3位幽助となっており、1位に吊り目の三白眼キャラ、2位に中性的なキャラ、3位に主人公というのは冨樫作品のお約束となっています。

そしてこれもお約束ですが、圧倒的な1位、2位と比べると3位の主人公はやや差を付けられているという現実があります。
つまり、人気面においてゴンは「上位ではあるけど作品の顔とまでは言えない」といった立ち位置なのです。

よって、人気の面でゴンが『HUNTER×HUNTER』を引っ張っているとまでは言えず、ファンからの支持を理由にゴンが必要というのは難しいのが現状です。

ただ、人気投票はキメラアント編の序盤までに実施されているもので、ネット上で爆発的に話題となったゴンさんの登場前。
最新のゴンの人気は、過去3回の人気投票の結果とは少し違っているかもしれません。

知略犇めく『HUNTER×HUNTER』という作品において、初期の幼児性や熱血が前面に出ていたゴンが主人公であることは、「本作が少年マンガである証」でした。
そういう意味では、少なくとも初期・中期においては、例え人気トップはなくてもゴンが主人公である意義は大きかったのでしょう。
しかし、読者の年齢層が上がった現在のジャンプにおいてはその限りではありません。

万年3位だった「ザ・少年誌の主人公」時代のゴンよりも、現在の主人公的立場ではなくなったゴンの方が、読者の嗜好に合致しているのではないでしょうか?

面白くなるか否か

最後に、「主人公としてのゴン」を不要とする根拠を記したいと思います。

もしゴンが暗黒大陸由来の人物、または暗黒大陸に関連のある人物だった場合、『HUNTER×HUNTER』暗黒大陸編は今後ゴン=フリークスの物語となるでしょう。
この壮大な物語を締め括るテーマとして、主人公の出生の秘密というのは十分過ぎる着地点です。
そういう意味では、ゴンが主人公でも良いと思わず納得してしまいそうになります。

しかし、多くのバトル作品に言えることですが、長期連載になればなるほど「主人公補正」というものが足枷になってしまいます。

「主人公である以上、序盤の負けはいいけれど終盤の負けは許されない」
「主人公が死ぬのは、それ自体がテーマの作品でない限りNG」

……などといったお約束の都合によって、バトルや話の展開にムリヤリ感が出てしまい、緊張感の欠如に繋がってしまうのです。

『HUNTER×HUNTER』は、かつてメインキャラと切磋琢磨した人物や仲間として協力し合ったキャラであっても悲惨な最期を迎えるなど、少年誌としては異例のハードな展開で人気を博した作品でもあります。
そんな作品と主人公補正の相性が最悪なのは言うまでもありません。
ゴンが主人公であることは、序盤から中盤であれば問題ありませんでしたが、恐らく物語の終盤と思われる暗黒大陸編においては不要ではないでしょうか。

また、長期連載の作品ならではの問題として「魅力あるキャラが増え過ぎた」という点も無視できません。
ゴンの視点ばかりを描いていたら、ゴンとの関係が希薄な幻影旅団の出番が確保できなくなりそうですし、どうしても物語の見せ方が平面化してしまいます。
既に群像劇の様相を呈している本作において、主人公の帰還は必ずしも歓迎し辛い状況なのです。

ゴンというキャラ自体には、まだまだ掘り下げる価値があり、十分な求心力があると思われます。
しかし主人公としてゴンが本作に帰ってくるのは、現在の『HUNTER×HUNTER』の面白さを損ねてしまう危険があると懸念せざるを得ません。

まとめ

現在の『HUNTER×HUNTER』は主人公という概念自体がほぼ消失しているので、主人公・ゴンは最早必要ないと思います。
しかしゴンというキャラは暗黒大陸編において、戦力としても、そしてストーリーとの絡みでも必要なキャラだと断言できます。

以前のゴンであれば、現在のクラピカたちと合流することで少年誌のノリを運んで来て作品の良さを阻害しかねないという懸念もありましたが、キメラアント編を経た今のゴンであれば問題はないでしょう。
よって「ゴンは『HUNTER×HUNTER』に必要はキャラだ!」と声高に訴えたいと思います。

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