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Dec

【ゆるキャン△】はどうして大成功したのか? 検証まとめ

出典 : Amazon.co.jp

※12/3更新!!

ショートアニメ、2期、映画、そして実写化まで発表されている『ゆるキャン△』一体何故ここまでの大成功を収めたのか、あらためて考察してみました!
巷で言われている「女子高生×おっさんの趣味」だけに留まらない、成功の理由について徹底検証します!

ありそうでなかった「キャンプ×日常」アニメ

出典 : Amazon.co.jp

『ゆるキャン△』女子高校生がまったりとキャンプを楽しむ日常を描いた作品です。
アウトドアを主題とした作品は『ヤマノススメ』や『岳』など数多くあり、作中でキャンプする様子が描かれるケースは珍しくありませんが、「キャンプを主題とした日常アニメ」というのはありそうでなかったジャンルなんです。

とはいえ、その目新しさが『ゆるキャン△』の魅力という訳ではありません。
この作品のスゴいところは、日常系でありながらキャンプに関する解説がガチな点です。

テントの組立て方はもちろん、各キャンプ道具の種類や使用方法、更には値段に関してまで丁寧に解説されていて、それが全然クドくないのでスラスラ頭に入ってきます。

ソロキャンプシーズンオフキャンプの魅力をここまでしっかり伝える作品は、他にないんじゃないでしょうか。

また、SNSを用いた会話劇を魅力的に描いている点も大きな特徴です。
近年のアニメ作品では、リアル同様にSNS(主にLINEを模したもの)を用いたコミュニケーションがよく描写されるようになりました。
ただ、絵面の地味さなどの問題があってか、日常アニメでは余り活用されていない印象があります。

しかし『ゆるキャン△』は、主役の1人である志摩リンがソロキャンプを好んでいて、1人でキャンプしている描写が多い為、SNSでの会話劇が多めに描写されています。

これが面白くて可愛い!

特に話題になったのは、アニメ2話でネットスラングの「くぁwせdrftgyふじこlp」をリンが実際に発音した場面ですね。
『ゆるキャン△』という作品が多くの人に知られるようになったきっかけの一つだったと思います。

そして、『ゆるキャン△』を語る上で欠かせないのが風景の美しさ
リアルに寄り過ぎず、壮美な自然をアニメーションならではの美しさに落とし込んだ各キャンプ場の背景は、思わず溜息が漏れるほど綺麗で、特に度々登場する富士山に関しては完璧な仕上がりでした。

アニメならではの魅力は背景だけではありません。
ややもするとネガティブな評価に繋がる「アニオリ」が、実に自然な形で原作のストーリーに組み込まれているんです。
特に最終回、ラストに用意されていたCパートは最高でした。

これらの特徴、そして魅力はゆるキャンの評価を高めた要素であり、成功の要因の1つと言えます。
ただ、これだけなら単に出来の良い日常アニメで終わっていたでしょう。
ゆるキャンが商業的に大成功を収めた理由は、他にもたくさんあるのです。

掴みに成功した1~2話

出典 : Amazon.co.jp

アニメ『ゆるキャン△』を制作したのは、C-Stationという会社です。
制作元請を開始したのは2014年からと比較的新しいスタジオで、『スタミュ』のアニメ化を成功させていたものの、ゆるキャン放送時はまだ有名とまでは言えませんでした。

指揮を執った京極義昭さんも監督経験はなく、ゆるキャンが初監督作品
そのため、ゆるキャンは放送開始前から大きな期待を寄せられていた訳ではなく、dアニメストアが放送開始直前に実施した「『今期何見る?』2018冬アニメ人気投票」でも上位にはランクインしていませんでした。

しかし、アニメ!アニメ!が2018年1月13日~15日に実施した「2018年冬アニメ 期待値の高い作品は?」では早くも4位にランクイン。
この時点で既にヒットの予兆が見られていたのです。

1月15日の時点で放送されていたのは2話まで
つまり、この高順位は1話および2話を観たアニメファンがゆるキャンに魅力を感じた結果であり、それだけ掴みが上手く行った証拠でもあるのです。

実際、アニメ『ゆるキャン』は1話および2話で作品の核となる部分が数多く描かれています。
2話までに主要キャラは5人全員が登場しており、志摩リン(しまりん)のソロキャンプは二回も描写され、前述した「SNSでの会話劇」「くぁwせdrftgyふじこlp」「風景の美しさ」も全て描かれているのです。

1話目の冒頭が「メインキャラ全員のキャンプ風景」で、その後に本来の原作の冒頭である「しまりんのソロキャン風景」という構成なのも、特筆すべき点ですね。
冒頭部の導入によってメインキャラをいち早く顔見せさせて、今後のしまりんを取り巻く環境の変化を想起させて興味を引き、ソロキャンとの対比にもなっています。

そして、最初にいきなりキャンプのシーンを描くことで、日常アニメでありながら非日常感を視聴者に感じさせているのも注視すべき点です。

同じ日常アニメの大ヒット作である『ご注文はうさぎですか?』も、冒頭に木組みの家と石畳の街の風景をじっくりと描写し、普通とはちょっと違う世界観を印象付けていました。
『きんいろモザイク』も、最初に学校生活の一幕ではなくイギリスでのホームステイの日々を持って来たことで、特別感のある冒頭になりました。

日常アニメだからといって女の子の日常だけを描くのではなく、その作品ならではの特色やテーマを初めに打ち出すことで、他の同ジャンルアニメとの差別化を図ると共に、ややもすれば平坦な物語になりやすい日常アニメに起伏をもたらしているのです。

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