28
Jun
【ゲゲゲの鬼太郎6期】現代社会の皮肉を描く!あらすじやネタバレ、感想まとめ #ゲゲゲの鬼太郎
【第1話 妖怪が目覚めた日】
記念すべき第1話は、封印されていたはずの妖怪・のびあがりによって人々が木にされてしまう話です。
ヒロイン・犬山まなから届いた手紙で助けにきた鬼太郎がピンチになりながらも、人間たちを助けるために奮闘する姿を描きます。
放送時から現代社会の皮肉を描き、心をえぐられるような内容だなと思いました。
渋谷のスクランブル交差点で迷惑行為を働くユーチューバー、人が木になったのにもかかわらず、カメラのシャッターを押す群衆など「現代人あるある」をこれでもかというくらい盛り込んでいましたね。
ちなみに妖怪のびあがりが復活したのも、このユーチューバーの仕業です。
過激な内容を取って人気をとろうとする今のユーチューバーに対してうまい具合に皮肉が効いています。
個人的に驚いたのが、鬼太郎の性格です。
私は第5期の鬼太郎に馴染みがあるため、「今回の鬼太郎も優しいのかな」と安易に考えていたら違いました。
かなり冷たい、というより初対面の女の子(まな)に対して冷徹すぎやしないかという態度を取っています。
5期とのギャップがすごすぎて唖然としました。
ただ、冷たい口調ながらもなんだかんだでまなを助けるあたり、これまでの鬼太郎たちと同じく正義感は強いです。
【第6話 厄運のすねこすり】
つづいて印象に残ったのは妖怪・すねこすりが登場する話です。
これまでは妖怪を倒す勧善懲悪な感じでしたが、第6話からがらりと雰囲気が変わります。
息子に家を出ていかれ、寂しい老婆の元にやってきたすねこすり。
まるで家族のように過ごしていましたが、徐々に老婆の容態が悪くなっていきます。
それもそのはず、すねこすり自体が無意識のうちに老婆の精気を吸い取っていたからなのです。
自分が妖怪であることを知らず、飼い主たちの死を見届けてきたすねこすりでしたが、依頼を受けて来た鬼太郎によって「自分が妖怪であること、そして人間の精気を吸いすぎるとその人間を殺してしまうこと」を告げられます。
大好きな老婆を死なせたくない思いから、すねこすりは森の中へと消えていきます。
個人的な感想としては、人間と妖怪、相容れない存在が出会ってしまったことで起きる悲劇を描いているといった感じでした。
仲良くなっても妖怪であるという性質上、精気を吸い取らなければ生きていけないすねこすりの悲しみや葛藤に不覚にも涙を流してしまいました。
タイトルのように人間に対して「厄運」をもたらす、すねこすり。
ですがただ厄災を運んできたのではなく、寂しさを抱える人々に一縷の希望をくれ存在なのかもしれませんね。