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Oct
【アオのハコ】鹿野千夏を徹底解剖! 千夏先輩の人気の理由は何?
(画像引用 : Amazon)
アニメ化も期待される『アオのハコ』より、メインヒロインの鹿野千夏を大特集!
人気投票で圧倒的1位となった理由、ヒロインとしての魅力、多くの読者を虜にした名言・名シーンなどをまとめました!
鹿野千夏(かのちなつ)キャラクター概要
(画像引用 : Amazon)
『アオのハコ』に登場する女性キャラクター。
栄明中学高等学校2年B組に通うバスケ部の次期エース。
誕生日は8月26日です。
髪の色は漫画本編(モノクロ)だとベタなしで金髪に見えますが、カラーでは明るめの黒で描かれる事が多いようです。
ただし表紙によって若干異なり、茶髪寄りの黒の場合もあればライトブラウンの時もあります。
長さは肩に少しかかる程度のミディアム。
制服はブレザーで、部活の際にはシャツ&短パン、パーカー、ジャージなどを着用しています。
私服はあまり派手な物を好んでいないようです。
容姿については作中であまり言及されないものの、スター性があり雑誌でも取り上げられ他校の生徒からもモテている事から、かなりの美人と思われます。
バスケのプレイヤーとしてもかなり有望視されていて、明るく人当たりも良い性格の為、周囲からは校内外、先輩後輩問わず愛されています。
同級生からは「ちー」と呼ばれ親しまれている模様。
一方で、その完璧さから羨望と同時に妬みや劣等感を抱かれる事もあるようです。
また、真面目で責任感がある性格が災いして悪い結果や悪感情を正面から受け止めてしまう為、抱え込み過ぎてしまう傾向もあります。
恋愛に関してはかなり疎く、周囲からもそう認識されている様子。
しかし一度火が点くと……?
ボイスコミックの担当声優は黒崎しおり(くろさき しおり)さん。
ぷろだくしょんバオバブ所属の女性声優で、2020年より本格的に声優活動を開始。
2021年にテレビアニメデビューを果たし、2023年にはゲーム『マブラヴ:ディメンションズ』の東雲祉乃を演じています。
人気投票ダントツ1位! ジャンプ作品にはいなかったタイプのヒロイン
(画像引用 : Amazon)
2023年3月、『アオのハコ』連載2周年を記念して週刊少年ジャンプ誌上およびジャンプ公式サイトで第1回人気投票が実施されました。
Web投票は1日に1回のみ、期間はたった2週間。
にもかかわらず総投票数14万票以上という非常に多くの投票が行われました。
その結果、見事1位に輝いたのは千夏先輩でした。
本作の顔とも言うべきキャラなので、大本命が前評判通りの順位に落ち着いた……と言いたいところですが、特筆すべきはその獲得票。
なんと74144票を記録しました。
この票数は全体の50%以上で、2位の蝶野雛も33172票とかなりの数の票をゲットしたものの、その差は倍以上。
Web投票込みなので過去の作品の人気投票と単純比較はできませんが、歴代のジャンプヒロインの中でもダントツの数字を残す事になりました。
ここまで千夏先輩の人気が爆発したのは一体何故なのか。
勿論それは一つや二つに特定できるものではありませんが、大きな理由の一つとして「マイナス要素がない」という点が挙げられます。
つまり、嫌われる要素がないという事です。
まず千夏先輩は、ヒロインとしては決して派手なタイプではありません。
容姿は美しいものの、作中でそれを強調される事はあまりなく、キャラデザに関しても特徴的な部分は殆どなくクセは皆無。
髪型も普通で胸も目立つほど大き過ぎる訳ではなく、誤解を恐れずに言えば「特徴の少ないデザイン」とも言えます。
これは性格に関しても同様です。
優しい、穏やか、真面目で頑張り屋……と、凄く良い子だけれど極端な個性は皆無。
ヒロインとしても、主人公の猪股大喜よりも1つ年上で少し小悪魔っぽい所はあるものの、年下を少しからかう程度のもので「小悪魔キャラ」とまでは言えません。
少年漫画の恋愛作品のヒロインは、男性の読者に好かれるよう「隙」を作る事が多くあります。
隙というのは例えば「主人公が着替えのシーンに出くわしてしまう」などの作中における隙もあれば、「料理下手」「異性が苦手」などの設定上の隙もあります。
これらの要素は主人公とヒロインの関係性を進める上で活用しやすく、ストーリーに起伏を持たせる事ができ、また単純にキャラクター性として好まれやすいという理由もあり、多くの作品およびヒロインで採用されています。
しかし千夏先輩は、そういった隙をほとんど描かれないヒロインです。
恋愛に疎い点は強調されていますが、それは弱点というほどでもなく、設定上では弱さを全く感じさせません。
これは非常に大きな意味を持ちます。
というのも、設定上の過度な弱さやお色気シーンは時に「媚び」に映り、女性読者からあまり好まれないからです。
その為、ジャンプヒロインで女性読者からも人気の高いヒロインは決して多くありません。
その点、千夏先輩は女性読者からも嫌われる要素がほぼないキャラ。
また、恋愛に関して積極的ではない為、三角関係特有のギスギスや攻撃的な言動、恋の駆け引きもゼロ。
ラブコメではストーリーが進み恋愛描写が深まるにつれ、感情が爆発して不穏な発言や行動をしてしまい読者からウザがられてしまう事が多々ありますが、千夏先輩はそういったシーンとも無縁です。
そのため男性読者から見ても欠点はなく、マイナス要素は皆無。
千夏先輩は全方位から嫌われないキャラと言う事が出来ます。
とはいえ、嫌われないだけで人気ヒロインになれる訳ではありません。
プラス要素を積み上げなければ、ただのキャラが薄い人。
ここからは千夏先輩の魅力について掘り下げます。
描写やストーリーで魅力を発揮
(画像引用 : Amazon)
『アオのハコ』連載1周年を記念して、100カットを超える中から好きな千夏先輩を募る「千夏-1グランプリ」が実施されました。
作中の千夏先輩が登場するコマの中から、どれが好きかを選び投票するというもの。
その結果、1位は第14話で描かれた「水族館で口元をスマホで隠す千夏先輩」が選ばれました。
このシーンは、水族館のマスコットキャラ「ケープくん」のLINEスタンプを千夏先輩に送り、「家で居心地が悪かったり何か言いたい事があったらこのスタンプを送ってくれれば話を聞きに行く」と提言した大喜に対し、すぐにそのスタンプを連続で送った際の1コマ。
ただ単に「自分を頼って」という主張ではなく、気軽に送れるスタンプで千夏先輩に逃げ道を作り、少しでも負担を減らしてあげたいという大喜の優しさが表れている場面で、千夏先輩が彼を意識したと読者に印象付けた名シーンです。
単に千夏先輩が可愛いというだけでなく、大喜の主人公としての見せ場でもあり、恋愛ストーリーとしても非常に重要なシーンという点がポイントです。
ここが1位に選ばれたのは、読者が千夏先輩に記号的な可愛さを求めているのではなく、物語の流れの中で見せる仕草や表情に惹かれている……と解釈できます。
つまりそれこそが、千夏先輩の最大の魅力なのです。
ジャンプ作品の恋愛作品はその多くがラブコメで、特に2000年~2010年代はハーレム系ラブコメが多くを占めていました。
登場ヒロインが多い為、必然的に個性が重要視され、良くも悪くも「属性」「記号」といった表面的な設定に目を向けられるケースが多く、エピソードもその設定に沿ったシチュエーション(クールなヒロインが如何にそのクールさを崩すか等)を用意する為の物語になっていました。
しかし『アオのハコ』はラブコメではない恋愛作品であり、千夏先輩と大喜を巡るエピソードにもそういった設定ありきのお約束なシチュエーションは殆どありません。
例えば、千夏先輩は大喜の家に居候しているので、ジャンプのラブコメなら「お風呂でバッタリ」とか「着替え中にバッタリ」などの所謂ラッキースケベが鉄板ですが、そのようなシーンは皆無。
事故的な顔の接近はありますが、あくまでその程度に留まっていて、2人の会話シーンは常に自然かつリアルな空気感になっています。
浮ついた描写がない分、物語として地味に感じる人も中にはいるかもしれません。
千夏先輩もまた、感情が希薄という訳ではありませんが基本的に落ち着いた性格なので、わかりやすく喜怒哀楽を表現するタイプとは言えないでしょう。
だからこそ、そんな千夏先輩がたまに見せる照れや僅かな嫉妬、少しずつ見えてくる大喜への意識の変化が際立って映ります。
千夏先輩が可愛いシーンの殆どは、その場面を切り取っても十分に可愛いです。
けれども、そこに至るまでの過程とストーリーがあって、その積み重ねの中で彼女の心の動きがわかる繊細な描写にこそ、千夏先輩の本当の魅力が詰まっています。
そして、物語が進むとそんな千夏先輩がこれまでとは違う挙動を見せるようになります。
詳細は重大なネタバレになるので省きますが、このギャップによって千夏先輩の人気は更に飛躍的な上昇を見せているようです。
千夏先輩の名言・名シーン集
(画像引用 : Amazon)
真面目だけどちょとお茶目な千夏先輩が残した様々な名言・名シーンを紹介!
蝶野さんを見て羨ましいなって
大喜が買った唐揚げを雛が勝手に取って食べた所を目撃し、自分も欲しくなって大喜にせがんだ際の一言。
唐揚げが食べたくなっただけなのか、大喜と仲良しの雛を見て思うところがあったのかは本人のみぞ知る。
嘘つかれるのは寂しいんだからね
花火大会で大喜が雛と2人でいた所を見かけた後日、寝ている大喜に向かって言った言葉。
事前に「俺も皆で行くよ」と聞いていた為、嘘をつかれたと思ってしまったようです。
ただ、寂しく感じた理由は嘘だけが原因ではないのでしょう。
どこかに行きたい
インターハイで最後のシュートが決まらずチームは敗れ、大喜に告白した雛がその事を匂わす発言をしていた所を見かけ、複雑な感情で迎えた誕生日。
「つらい時は誰かに頼ることね」と母親に言われ、真っ先に思い浮かんだのが大喜だったようです。
この短い言葉の中に、彼女の中で大喜が如何に大きな存在になったかが現れています。
まだ そこまでではないかも
友人の守屋花恋に「大喜の事が好きなんだ」と言われた際の返答。
本人は「気になる存在だけど恋愛感情はまだない」という認識だったようですが……本人が恋愛に疎い為、「もうちょっと何かが足りない」というより「確信できる何かが欲しい」という心持ちだったように感じます。
まとめ
男性向けのラブコメは「主人公とヒロインが結ばれるまでがピーク」というのが定説ですが、千夏先輩は恋愛の過程や感情が凄く穏やかに描かれている分かなり伸びしろがあり、ここから更に可愛くなって作品の人気も上昇する可能性を秘めています。
ジャンプの恋愛作品の常識を覆す革命的なヒロイン。
千夏先輩にはそんなポテンシャルを感じます!