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May
【からかい上手の高木さん】4期の可能性を徹底検証! 劇場版で完結? それとも続行?
(画像引用 : Amazon)
3期と劇場版も好評だったアニメ『からかい上手の高木さん』の更なる続編が制作されるかどうかについてまとめました!
売上、ストックの有無、劇場版が公開された意味などから、4期が実現する可能性について徹底検証します!
【フォロワーを多数生んだ「一対一の日常ラブコメ」】
(画像引用 : Amazon)
2023年、『からかい上手の高木さん』は連載開始からちょうど10年を迎えます。
そして、この10年で『高木さん』のフォロワー的な漫画もたくさん増えました。
4期の検証を行う前に、このレジェンド作品が歩んで来た足跡を振り返りたいと思います。
2012年の読み切り版掲載を経て、2013年にゲッサンで連載を開始した『高木さん』ですが、当初はゲッサンの付録小冊子「ゲッサンmini」での掲載でした。
というのも、作者の山本崇一朗先生は当時既に『ふだつきのキョーコちゃん』の連載が決まっていたからです。
先に世に出されたのは『高木さん』の読み切り版でしたが、その後に発表した『恋文』という読み切り漫画が非常に好評で、その流れで『キョーコちゃん』の原形となる『まちにまったおとなりさん』を発表し、連載を決めたという経緯があります。
つまり、普通なら『高木さん』は読み切り止まりで『キョーコちゃん』を優先的に書く……という流れになるところ。
しかしゲッサン編集部は『高木さん』を切り捨てず、変則ではあるものの同時連載という形にしました。
これは山本先生の筆の速さも理由の一つだと思われます。
現在も『高木さん』『くノ一ツバキの胸の内』『それでも歩は寄せてくる』の3作を同時連載しており、更に御自身のTwitterでも頻繁にイラストを投稿しています。
この超人的な能力が『高木さん』を世に出したと言っても過言ではないでしょう。
付録でありながら『高木さん』の連載は長く続き、開始から1年が経過した2014年6月にコミックス第1巻が発売されます。
すると本誌連載の『キョーコちゃん』より先に重版がかかり、その後も「最強の付録まんが」として着実にファンを増やして行きます。
2016年には「第2回次にくるマンガ大賞」にノミネートされ、18位入賞。
そして『キョーコちゃん』が完結した翌月より、満を持して本誌での連載を開始しました。
この頃には既に巻割(巻平均)20万部以上の人気作になっていた為、ゲッサンの看板作品としてほぼ2ヶ月に1回のペースで表紙を飾っていました。
そして、本誌での連載を開始してちょうど1年後にTVアニメ化が決定します。
更には『からかい上手の(元)高木さん』『恋に恋するユカリちゃん』といったスピンオフ作品も続々開始され、アニメも好評を博し2期、3期、更には映画化も実現。
ラブコメ界に高木さん旋風が巻き起こりました。
・『からかい上手の高木さん』シリーズ累計発行部数の推移
2016年01月 **25万部(原作3巻、第2回次にくるマンガ大賞ノミネート)
2016年05月 **65万部(原③、第2回次にくるマンガ大賞…18位)
2016年08月 **85万部(原③、ゲッサン本誌で連載開始)
2016年12月 *100万部(原④)
2017年02月 *150万部(原⑤、マンガ大賞2017ノミネート)
2017年03月 *155万部(原⑤、マンガ大賞2017…10位)
2017年08月 *250万部(原⑥、アニメ化決定、(元)高木さん&ユカリ連載開始)
2017年12月 *300万部(原⑦、元①)
2018年02月 *400万部(原⑧、元②、ユ①、アニメ1期放送中)
2018年07月 *500万部(原⑨、元③、ユ②)
2019年02月 *600万部(原⑩、元④、ユ③)
2019年07月 *700万部(原⑪、元⑥、ユ③、アニメ2期開始)
2020年01月 *800万部(原⑫、元⑧、ユ④)
2021年02月 *900万部(原⑮、元⑪、ユ⑤)
2021年09月 1000万部(原⑯、元⑫、ユ⑤)
2022年06月 1100万部(原⑱、元⑯、ユ⑤、劇場版公開)
その旋風は単に人気や売上が好調というだけに留まらず、後発のラブコメ作品に多大な影響を与えます。
それまでラブコメと言えば一人の男主人公に対し複数のヒロインが登場する作品が主流でしたが、『高木さん』のヒット以降は男主人公一人とヒロイン一人のラブコメが量産されるように。
また、タイトルにもヒロインの名前を入れて『○○さん』『○○ちゃん』『○○先輩』といった表記にする作品が多発しており、『高木さん』のフォロワー作品がラブコメの主流となっていきました。
近年はそういったフォロワー作品がアニメ化される事も増え、ますます『高木さん』の存在感が増しています。
【3期も好評! アニメの影響は依然として大きい】
(画像引用 : Amazon)
3期に加え劇場版まで制作された『高木さん』ですが、Blu-ray・DVD(円盤)で爆発的な売上を記録している訳ではありません。
1期の平均売上は約5000枚、2期は3000枚強、3期は2000枚。
前時代の水準で言えば、2期の時点で続編が難しいと見なされる売上枚数です。
しかし上記のようにコミックスの売上が大変好調な為、アニメ制作の為の出資を行う製作委員会に企業が集まりやすい作品になっています。
また、ゲッサンは『高木さん』と並ぶ看板作品の『MIX』も2期の製作を行っており、人気作に関しては積極的にアニメ化を行う方針と思われます。
加えて、『高木さん』のアニメには大きな宣伝効果が期待できます。
というのも、3期放送中に公式Twitterのフォロワーがかなり増えているのです。
・『からかい上手の高木さん』公式アカウントのフォロワー数推移
*21,000 2018年01月08日(1期開始)
*54,000 2018年03月27日(1期終了)
*98,000 2019年07月07日(2期開始)
121,000 2019年09月07日(2期終了)
172,000 2022年01月08日(3期開始)
214,000 2022年03月27日(3期終了)
244,000 2023年04月29日(現在)
通常は2期、3期と重ねていくにつれフォロワー数の伸びも穏やかになっていくものですが、本作は1期放送中に+3.3万人、2期に+2.3万人だったのに対し、3期で+4.2万人と大幅に増えています。
キャンペーンなどの企画による促進効果を考慮しても、3期でこの伸びは目を見張るものがあります。
つまり、『高木さん』のアニメはまだまだ新規ファンを増やすだけの影響力があるという事が言えるのです。
これは、アニメ4期の放送が原作コミックスへの販売促進に繋がる事を意味します。
本編もスピンオフの『元』も連載は続いていて、依然としてゲッサンの看板作品であり続けている為、単に『高木さん』という作品の売上だけでなくゲッサンの存在価値を高めていく上でも、高木さん4期制作のメリットは十分にあると言えるでしょう。
【劇場版で完結? それとも……】
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3期の放送が終わった2ヶ月半後の2022年6月、『劇場版 からかい上手の高木さん』が全国の映画館で上映されました。
本作を作っているシンエイ動画は『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』の劇場版を毎年制作しており、日常アニメの映画作品は得意分野。
本作も好評を博し、ファンから「感動した」という声が多数寄せられていました。
ただ、懸念もあったようです。
というのも、テレビシリーズで続いていたアニメが劇場版を制作された場合、それが完結編になる事が多くあります。
その場合、「完結編」と銘打たれる事もあれば、そうでない場合もあります。
では、『高木さん』の劇場版はどうだったかというと……ハッキリこれで完結と示す形ではありませんでしたが、これがラストでもおかしくない作品になっています。
原作の映像化ではなくオリジナルストーリーで描かれた劇場版高木さんは、原作では今も行われていない○○シーン(ネタバレにつき伏せ字)を描写している事が最大のトピック。
それによって映画とアニメ4期(原作準拠)を繋げる事は難しく、この映画がアニメ『高木さん』の締め括りだという意見にも大きな説得力が生まれています。
とはいえ、劇場版のストーリーをテレビシリーズで必ず反映させなければならない訳ではありません。
反映させるにしても、やりようがない訳でもありません。
何より、アニメ公式で「これで完結」というアナウンスがなされていない以上、続編が作られる可能性はあります。
近年は『五等分の花嫁』のように、映画で完全に完結した後に映像化から漏れた原作エピソードをあらためてアニメ化するパターンもあります。
それを考えれば、完全に完結した訳ではない『高木さん』の方がハードルは低いでしょう。
【ストックは?】
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映画はオリジナルストーリーでしたが、テレビシリーズの場合は原作の映像化が基本となります。
よって、幾ら4期を作るメリットがあっても、原作ストックがなければ絵に描いた餅。
果たして現在、1クール作れるだけのストックは溜まっているのでしょうか?
『高木さん』のアニメは3期の段階で、原作14巻まで消化しました。
映像化していないエピソードが多数ある為、14巻までキッチリ進んだ訳ではありませんが、2期や3期を見る限りでは一旦見送ったエピソードはそのまま放置という傾向が強いようです。
とはいえ、心配は無用です。
2023年4月の段階で発売されている最新コミックは19巻。
最低でも5巻分以上のストックはある状態です。
1~3期いずれも1クールで4~5巻分が映像化されている為、4期を作るだけのストックは溜まった状態と言えます。
よって、4期を作る上で原作サイドには何ら問題はありません。
ただ、『高木さん』のアニメ全作品を指揮している赤城博昭監督が、同じ一対一日常ラブコメの『僕の心のヤバイやつ』を2023年より手掛けている点は気になるところ。
今後、この僕ヤバがシリーズ化していく事になるようだと、『高木さん』は映画で完結し、今後は僕ヤバに集中する方針になっているかも……という心配がどうしても生じてしまいます。
勿論、高木さんと僕ヤバを同時に手掛けていく事も十分にあり得ますが、その場合は監督が交代する事も考えられます。
赤城監督のこれまでの功績や原作理解度、オリジナルストーリーの完成度の高さを考慮すると、監督交代は多くのファンが望まないでしょう。
そういった点も含め、幾つかの懸念材料はありますが、トータルで考えると4期は決して実現不可能ではありません。
【まとめ】
アニメ企画が止まってしまうと、どうしてもアニメ公式の動きが鈍くなりがちですが、『高木さん』のアニメ公式Twitterは2023年もガンガン稼働中です。
そういう作品は続編が作られる事も多い印象なので、4期にも期待が持てると思います!
と言うか、これだけの人気作で大きな影響力を持つ作品は、原作最終話までアニメ化するべきですよね!