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【R18の理由】仮面ライダーBLACK SUN 年齢制限のワケをネタバレ解説!!
2022年10月28日より、Amazonプライムで配信開始された『仮面ライダーBLACK SUN』。
ダークな内容と多くの政治描写を含むこの作品は、半世紀にも及ぶ仮面ライダーの歴史上、初のR18作品として世に出ました。
- 「アマゾンズですら年齢制限なかったのに…どんだけやばいんだ?」
- 「グロいだけでなく、エロいのか?」
- 「なんでR18+なんてついたの!?」
そんな風に思っていませんか?
この記事ではBLACKSUNにR18指定がついた理由と、一体『何が過激なのか』を徹底解説しています。
ぜひ最後までお読みください!
結論:近年は規制が厳しいのでR18+になった(BLACK SUN 年齢制限)
恐らく、『近年は規制が厳しいためR18+になった』のでしょう。
『仮面ライダーBLACK SUN』はR18+にしてはマイルドな作品だと思います。
もちろんバイオレンスもたくさんありますし、グロテスクなシーンもあります。
観ていて胸糞わるくなるようなシーンもありました。
しかし映像作品としてのレイティングはPG12~R15+ くらいが適切な気がしました。
ここで、レイティング(映像作品の年齢制限カテゴリー)について解説します。
- G…………General Audience (一般的な観衆)の略。全年齢向け。
- PG12……2009年までは『PG-12指定』と呼ばれていた。12歳未満には親の助言が適当
- R15+……15歳未満の鑑賞禁止。2009年までの『R-15指定』
- R18+……18歳未満の鑑賞禁止。いわゆる18禁。2009年までの『R-18指定』
日本は現在、映倫(映画倫理機構)が上記の4つの年齢制限区分を設定しています。
大まかにいうと、PG12はグロかったり、バイオレンスが効いている作品が多いです。
R15+はそれに加え、倫理的に問題があったりします。例えば、同級生に殺し合いをさせたり、暴力団や反社会的勢力がテーマだったり。
R18+になるとエロいものが多く、露骨な性描写があったりします。あとは麻薬を取り扱った内容もR18+になることがありますね。
さて、BLACK SUNはというと…そんなにグロくないし、まったくエロくないです。
近年は映画に限らず、少年漫画などでも過激な暴力描写は控えめになっています。
『週刊少年ジャンプ』でも、首を斬って相手を殺したり、絶命による戦いの決着は減ってきています。
以下でさらに、『仮面ライダーBLACK SUN』がR18+になった理由を深堀りしていきます。
グロイからR18?(仮面ライダーBLACK SUN 年齢制限)
BLACK SUNは、そんなにグロテスクではありません。
もちろん、日曜の朝8時には放映できません。内臓が飛び出たり、首がもげたりするからです。
しかしBLACK SUNのアクションはPG12くらいが妥当な気がします。
アクションシーンで人を殺めたり、内臓の露出が加わるとPG12になることが多いです。
BLACK SUNのアクションはいかにもPG12な内容で、少し過激ですが、作品としてはまあ有りかな…と思える内容です。
昔のゾンビ映画のように、あまりCGを使わずにスプラッターを表現していますが、人間を捕食しているにも関わらず、年齢制限のない仮面ライダーアマゾンズよりはるかに見やすいといえます。
エロいからR18?(仮面ライダーBLACK SUN 年齢制限)
これははっきり言いますが、BLACK SUNはまったくエロくないです。
性的なシーンどころか、裸体や、女性の下着姿すら一切映りません。
『R18+』ということで身構えて視聴したのですが、エッチなシーンは皆無でしたし、むしろ金曜ロードショーの方が、もっとエロ要素のある作品を放映していると思います。
BLACK SUNは、いわゆるお父さん向けのサービスシーンもない、堅いドラマです。
政治的だからR18?(仮面ライダーBLACK SUN 年齢制限)
仮面ライダー史上初、政治をテーマにしているのがBLACK SUNです。
主要登場人物に内閣総理大臣を含む国会議員がおり、『怪人のいる世界』の国会質疑などが描かれています。
しかし、内容が政治的かどうかはレイティングに影響ありません。
『新聞記者』という邦画があります。
加計学園の獣医学部新設問題、つまり現実の政治問題をモチーフにしている映画ですが、全年齢が視聴可能です。
もちろん政治的作品でも、戦時中などで人が亡くなるシーンがあったり、ショッキングなシーンがある場合は年齢制限が入ることはあります。
しかし暴力やサスペンスが控えめな、政治ドラマだけだと全年齢向けとなるようです。
BLACK SUNは政治的なのが問題なのではなく、どちらかというと差別的なシーンが多い方が問題だと思いました。
『怪人に人権が与えられているが、人間たちから差別されている』…というのが、BLACK SUNの世界です。
毎日のように『怪人反対デモ』が行われる世界観は、人種差別問題を風刺しているとも取れます。
薬物をやるからR18?(仮面ライダーBLACK SUN 年齢制限)
麻薬や覚せい剤を取り扱った作品は年齢制限がかかることが多いです。
ときにはR18+になることも…。
BLACK SUNの劇中でも、『ヘブン』という麻薬のようなものが登場するのですが、このヘブンを食べるのは怪人だけですし、怪人は現実にはいないですし、ヘブンを食べることでトリップする(気分がハイになる)ような描写もあまりないです…。
もっと露骨にドラッグを吸って、テンションがおかしくなるような作品でもPG12だったりするので、これが原因でR18+になったとは考えにくいです。
PG12の作品と比較!(仮面ライダーBLACK SUN 年齢制限)
他の年齢制限作品と比べて『仮面ライダーBLACK SUN』は過激なのか、検証したいと思います。
まずはPG12の作品と比較しますが、BLACK SUNはアクションの過激度でいうと、PG12くらいが適切に思えます。
2003年に『劇場版 スカイハイ』という邦画がありました。
生きながらに内臓が抉り出されるシーンがあったりと、地上波での放送がためらわれるソード・アクション活劇です。
アクションシーンに内臓が飛び出る描写や、四肢が吹っ飛ぶシーンが加わると、PG12がかかることが多いです。
2012年には『遊星からの物体X ファーストコンタクト』という作品も公開されました。
こちらは『劇場版 スカイハイ』よりもさらにグロいPG12作品で、大人が見ても背筋が凍ります。
内容はエロかったり、倫理的に問題のあるシーンはさほどないので、グロイだけならPG12で済むのか…? と考えたことを覚えています。
もっとも『遊星からの物体X ファーストコンタクト』はジャンルがSFホラーなので、初めから恐ろしい内容にすることを狙って制作されていますが。
グロテスクでなくても、PG12指定になることはあります。
2007年から公開された『クローズZERO』シリーズがそうですね。
『クローズZERO』はざっくり言うと、『最強のヤンキーを決めるストーリー』です。
そのためトラブルは暴力で解決する内容で、喧嘩上等の不良ばかり登場します。
小栗旬をはじめとするイケメンがキャスティングされていますが、みんな高校生役なのにタバコを吸っています。
学生同士のケンカなので、殺し合いではないですし、臓物がハミ出ることもないです。
しかし教育によくないからか、PG12に指定されました。
同じ2007年には『仮面ライダー THE NEXT』が公開されています。
仮面ライダーシリーズ、初のPG-12指定となったNEXTは、ホラー映画風に制作されており、陰鬱な描写が多いです。
PG12指定は妥当な判断といえるでしょう。
公開される映画を俯瞰していると、だんだん規制が厳しくなっている印象です。最近の作品だと、
- 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(実写版・前後編)(2015年)
- ヴェノム(2018年)
- 劇場版 鬼滅の刃 無限列車編(2020年)
などもPG12に指定されています。
どれもショッキングなシーンは多少ありますが、そこまでグロテスクではない印象です。
『クローズZERO』も、90年代なら全年齢向けだったかもしれません。
仮面ライダーBLACK SUNは内臓が飛び出るシーンがありますし、かなり暴力的ともいえる内容です。
なので、PG12くらいのレイティングはかかって当然だとは思います。
しかしこうした時代の流れもあって、R18+にまでなってしまったのかもしれません。