出典：Amazon.co.jp

しかし、ソシャゲ界隈では「プリンセスコネクト!Re:Dive」を配信している「Cygames」が、2021年4月に「ウマ娘プリティーダービー」を配信したところ、「ウマ娘プリティーダービー」一強時代へと突入してしまいました。

このため「プリンセスコネクト!Re:Dive」の売上が落ち込むなど、少し心配な兆しがあります。この記事では「プリンセスコネクト!Re:Dive」のアプリの現状を解説して、アニメ2期がアプリ復権の起爆剤となりうるのかを考察していきます。

プリコネアプリの現状

「プリンセスコネクト!Re:Dive」のアニメRPGというジャンルのソーシャルゲームでは、様々なゲームを同時進行しているユーザーが存在しています。多くのゲームアプリではプレイに回数制限があるため、時間がたたないとプレイする回数が回復しません。

ヘビーユーザーは課金で回数を増やしますが、ライトユーザーは回復時間に他のゲームをプレイすることも多く、各配信者がユーザーの奪い合いをしているのが現状です。「プリンセスコネクト!Re:Dive」はキャラクター性の強さと、ストレスのない周回ゲームのお手軽さによって一定のファンを獲得しました。

「ウマ娘プリティーダービー」の登場で「プリンセスコネクト!Re:Dive」の売上と、周回ゲーム競合他社のアプリの売上が転落する異常事態になりますが、2021年8月の3.5周年のイベントでは回復傾向も見られています。

自社ライバル：ウマ娘の台頭

「ウマ娘プリティーダービー」は配信開始以来セールスランキングで、快進撃を続けており衰える気配が見えません。奇しくも同じ「Cygames」のアプリの台頭によって「プリンセスコネクト!Re:Dive」の売上は4月~6月に急落してしまいますが、徐々に回復の兆しを見せつつあります。

「ウマ娘プリティーダービー」は今のところソーシャルゲームのヘビーユーザーをとりこむことに成功しているため、暫くはこのまま推移するものと推測されます。

他者ライバル：Fate/GrandOrder

「Fate/GrandOrder」は「Aniplex・ディライトワークス」が手掛けるRPGアプリで、「プリンセスコネクト!Re:Dive」と似た形式の周回アプリゲームです。

「ウマ娘プリティーダービー」の発表により、SNSでは「Fate/GrandOrder」のゲームの進行方式や運営への不満から、一部のFGOユーザーが「ウマ娘プリティーダービー」に乗り換える旨のツイートが上がることもありました。

6月に配信されたシナリオ「妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ」が配信されると、復調の兆しを見せ始め、SNSのネガキャンなどものともせずにシナリオの面白さで「Fate」シリーズのコンテンツ力の強さを見せつけました。配信開始から6年を経過しても、「Fate/GrandOrder」はまだまだ根強くファンを獲得し続けています。

サクラ大戦の因子

「Fate/GrandOrder」の「ディライトワークス」が配信したアプリ「サクラ革命」は、様々な要因からユーザーに見放されてサービスが終了しました。

奇しくも「プリンセスコネクト!Re:Dive」にはOPで田中公平先生の楽曲が使われており、ストーリー部分には次回予告が挿入されるなど、セガの人気コンテンツ「サクラ大戦」へのリスペクトやオマージュが見受けられます。

「ディライトワークス」が過去の「サクラ大戦」シリーズのユーザーを切り捨てて失敗し、「Cygames」の「プリンセスコネクト!Re:Dive」がその面白さの因子を継承しているのは何とも皮肉な結果です。

キャラクター育成をメインとするいわゆる箱庭ゲームのなかで「プリンセスコネクト!Re:Dive」への注目はこれからもされて行くことでしょう。

箱庭ゲームでの立ち位置

キャラクター育成を主体とする箱庭ゲーム業界において、「プリンセスコネクト!Re:Dive」はどのような立ち位置にいるのでしょうか。良い点としてはキャラクター性が高く、シナリオやアニメパートもボイス付きで楽しむことが出来、ガチャに関してもキャンペーンが豊富です。

周回ゲームとしては異例のスキップ機能を搭載しているため、空いた時間に手軽に進めることが出来るので、ゲーム自体の評判は悪くありません。デメリットとしてアニメパートのデータが膨大になるため、シナリオが追加されるたびに必要とされるDL容量が増加していくことで、スマホ・PCのメモリ容量を必要とする事があげられます。

2021年8月の現時点でSDカードにデータ転送するための必要空き容量が10GBを超えているのが悩ましいところです。デメリットはありますが、いわゆる箱庭ゲームの中ではトップクラスの実力があるコンテンツだと言えます。