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Aug
涙腺崩壊!!泣けるおすすめBL漫画をまとめてみた
Life 線上の僕ら /常倉三矢
白線から落ちたら負けという子どもっぽいゲームをしているところから始まる晃と夕希。
こんなスタートから始まる2人の物語が泣けるとは最初思いもしませんでした。
しかし、高校生で出会った晃と夕希が20代になり、さらに30代になりと2人の成長と自身を取り巻く環境の変化に翻弄される2人を見ていると切なくて涙が止まらなくなります。
たった1巻で2人の人生を読むことができること作品。
「このBLがやばい! 2018年度版」の第4位に輝いたり、ドラマ化されたりと泣けるBLとしては有名な作品となっていますが、どうしてもおすすめしたい作品です。
高校生の時の純粋で無我夢中な恋愛をしている2人や、20代前半で社会人となり、さらに20代後半になると、2人の恋愛だけでがむしゃらに生きていけなくなってしまうもどかしさ。
結婚、子ども、偏見など同性愛だからこそ抱えてしまう悩みと、お互いを思う気持ち。
両立できない思いで葛藤する姿に切なさしかありません。
そんな中2人が最後に出した答えはなんだったのか、ぜひ読んで欲しいです。
人生の最後こんな思いで迎えられたら幸せだなと思ってしまう作品です。
・窮鼠はチーズの夢を見る/水城せとな
BLレーベルからの出版ではなく、小学館のフラワーコミックから発売されている今作品。
作家さんも有名少女漫画を多数描いている方なので、少女漫画かと思いきや、まごうことないBL作品。
18禁ではないのですが、しっかり性描写もあります。
さらに、驚きなのが、ジャニーズのタレントさんである関ジャニ∞の大倉忠義さん主演で実写化までされているという異質の作品。
7年ぶりに再会を果たした恭一と今ヶ瀬。
この2人の関係は大学時代の先輩と後輩でした。
恭一はかわいい後輩だと今ヶ瀬のことを思っていたのですが、今ヶ瀬はずっとずっと苦しい片思いをしていたのです。
ノンケである恭一に想いを寄せるだけで、切ないのに、恭一はすでに既婚者で、来るもの拒まずの女ったらし。
この男をまず、ゲイの道に引きずり込んだうえで、自分に対し好意を持ってもらおうとする今ヶ瀬の努力が切ないです。
しかも、お互いよく知った関係である上に男同士だから激しい喧嘩もしょっちゅうしてしまいます。
そうすると、すぐに恭一は別の女のところへフラフラと行ってしまう。
自分の元から離れていくのは嫌なくせに、側にいると余計辛いと泣く今ヶ瀬の気持ちが泣けます。
くっついたと思ったら離れる2人のもろすぎる関係は、純愛としか言えないんじゃないかなと思って何度も読み返してしまいます。
・凪子の話/後藤
最初の6ページでもうすでに切なさ漂うこの漫画。
BLだからこその言えない想いを抱えているっていうのが最初の6ページでストレートに伝わってきます。
“親友”という関係を23年間変えずに歩んできた和也と浩平。
BLの世界に女はいらない派の人もいらっしゃると思うんですが、この作品はそんな考えの方も読んで欲しい。
女性がいるからこそ引き出される切なさがまた良いです。
BLにしては珍しく女性である凪子目線で語られているこのお話。
凪子が余命2年と宣告されたことで、大きく動き出す三角関係。
そもそも、凪子と和也と浩平3人は高校時代からの親友同士。
親友だからこそ壊したくない関係や知ってしまうお互いの想いが涙なくては読めないです。
凪子が死んだからこそ動き出した和也と浩平の関係もまた見ものです。
凪子が和也と浩平に宛てた手紙は本当に涙なくては読めない作品です。
・いとしの猫っ毛 小樽篇 /雲田はるこ
いとしの猫っ毛も大好きな作品ですが、泣けるおすすめと言われたら小樽篇の方をあげたいと思います。
このお話はいとしの猫っ毛に登場するみいくんと恵ちゃんの高校時代のお話。
2人はまだ付き合っていません。
それどころか、みいくんは関係が変わることを恐れて自分の気持ちを押し殺そうとする決意をしてしまいます。
でも、いいタイミングで恵ちゃんに彼女ができたと報告をされてしまったみいくん。
そこで、突っ走ることができるのがまた若いからこその良さであり、キュンキュンポイントでした。
いとしの猫っ毛の方が先に発売された作品だったため、2人の未来はもう知ってはいたのですが、未来を知っていても若いからこそ揺れ動く2人の心情に涙なくては読めません。
みいくんの隣に恵ちゃんがいてよかったと改めて思うことができたこの作品。
本編へと続く伏線も多数ちりばめられているので、それを発見しながら読むのもまたこの漫画の面白さの一つだと思います。
・月影/SHOOWA
シリアスであり、ハッピーエンドじゃないこの作品。
読み応えばっちりで文学作品を読んでいるかのような感覚になりましたが、結構何日も尾を引く切なさを覚えました。
廓の前に捨てられた主人公清人は担当医に対し淡い恋心を幼い頃から抱きます。
時代が現代だからこそ、余計に難しい同性愛。
幼い頃から担当医に対して恋心を抱きながらも、育った場所が遊郭ということから清人はお客を取らされることとなってしまいます。
しかも、16歳になるとお店のトップとなってしまう清人。
愛する人には想いを告げられないまま、体を売る生活を強いられてしまいます。
そんな中、担当医から与えられた愛を反芻しながら、健気に生きていく清人の姿に涙なく読むことはできません。
どうすることもできない身の上や、時代背景が清人に襲い掛かり切なさがあふれるこの作品。
物語の最後は号泣必死です。
・雪解けの恋/itz
先生×生徒のBL作品。
公園で桜を見ていた澄人は、男の人が泣いているのを目撃してしまいます。
その男の人は自分が通う高校の教師染谷でした。
そこから興味を持った澄人が染谷にちょっかいをかけていきます。
まず、2ページ目で泣いている染谷の姿がすごくきれいです。
そして、4ページ目にはメガネ姿ですっかり先生に変わっている染谷の変化に開始早々やられてしまいました。
しかし、この作品の魅力はこれだけではなく、澄人が染谷に惹かれていく描写がすごく丁寧に描かれていること。
だからこそ余計に感情移入してしまい、染谷に受け入れてもらえない澄人の切なさがよくわかります。
染谷はノンケだから澄人のことを受け入れないんじゃなく、もともとゲイであり、過去の恋愛でトラウマを抱えてしまったからこそ澄人を受け入れられず、さらには澄人に惹かれながらもゲイの世界に引き込みたくないと考えている染谷の不器用さもまたいい味を出しています。
でも、そんな染谷に対しいつでもまっすぐに気持ちを伝える澄人。
澄人のまっすぐさがすごくまぶしく、澄人だからこそ染谷のことを変えることができたんだろうなということがよくわかる名作です。
・『リンク アンド リング/つゆきゆるこ
“好きなものを好きだということは案外難しいことだ”で始まるこの作品。
この言葉がすでにこの作品を物語っています。
大学時代に偶然隣の席に座ったことで仲が良くなった別所と蒔田。
2人は見た目も性格も違うのに、一緒にいる時間を心地いいと感じています。
かわいいものが好きということが共通しているのにも関わらず、好きを前面に押し出す蒔田と、「こんなの好きだなんて知られたら恥ずかしいだろ」と好きを隠している別所。
この考えは恋愛感情にも表れています。
ある日宅飲みをしていた2人。
お酒が入ったこともあり、別所は思わず蒔田にキスをしてしまいます。
別所はすぐに「男同士とかありえない」と自分の行動を否定しますが、蒔田は男同士があり得ないとは思わないと言い、キスされたことが嫌じゃなかったと自分の気持ちをきちんと伝えます。
見た目からして、別所の方がぐいぐいといくタイプに見えるのですが、実は主導権は蒔田が握っているところがまたこの作品の良さ。
淡い恋を描いたこの作品は劇的なドラマやわかりやすい切なさはないのですが、恋愛っていいなと実感でき、尊さ満載の作品。
ちょっと心がギスギスしているときとかに読みたいと思ってしまうほどやさしい作品となっています。
でも、やっぱり恋愛ってずっとお互いに対して同じ想いを抱えていられるものじゃないなというのがよくわかり、そこで涙してしまいました。
⇩続きます⇩