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Feb
【ジョーカー・ゲーム】謎と考察…ネタバレ・あらすじと主要キャラクターまとめ
目に見えるものすべてを疑え
信じているものすべてを疑え
引用:hagoromo.com
あらすじ
時は昭和十二年、世界情勢が大戦へと傾きつつある中、日本で秘密裏にスパイ養成学校が設立された
過酷な試験を突破し、極限を超える訓練を終え、最後に残った8人の精鋭たち
彼らが世界各地に散らばり暗躍する新たな諜報機関、その名を『D機関』と呼ぶ
三好、神永、小田切、甘利、波多野、実井、福本、田崎、彼らの素性は一切不明、もちろん偽名である
ただし、この中に帝国軍人は一人もいない
創設者である結城中佐の指揮のもと、敵国の情報を収集
国際政治の舞台で自国が踊らされぬよう、命を懸けた究極のだまし合い~ジョーカー・ゲーム~を繰り広げる
主要人物紹介
結城中佐(cv.堀内賢雄)
帝国陸軍中佐
D機関を創設し、彼もまた諜報活動をしてD機関の存在価値を高めるべく暗躍する
時に壁になり、時に空気になり、極秘情報を獲得、活用することで欲しい予算を引き出したり、新たな提案を上に通したり
と、中佐の描いたシナリオ通りになる
結城中佐に弱みを握られればもう逆らうことはできない
だが逆に、こちらが裏切らなければこんなに信頼できる人物もいないだろう
佐久間(cv.関智一)
陸軍中尉
参謀本部よりD機関に派遣された表向きは連絡係、その実は監視役
軍人としての誇りを持ち、スパイなど卑怯として快く思っていない
はじめの物語はこの佐久間を中心に展開していく
まだ派遣されたばかりでスパイの存在自体否定的なまま最初の任務を行う
佐久間とD機関の面々は憲兵隊に擬装し、親日家として有名な外国人の家宅捜索をする
これは参謀本部よりの直々の命であった
本国の暗号を盗み取った容疑をかけられた彼の日本家屋は、土足で上がり込んだD機関員によって瞬く間に荒らされてゆく
片言の日本語で容疑者の彼は叫ぶ
「ニドメハユルシマセン!!」
そう、証拠など出るはずもなかったのだ
三好(cv.下野紘)
憲兵隊に擬装の際、外国人相手に通訳がいないとおかしいとして自らその役を買って出る
家宅捜索を拒む相手に対し三好が放った一言により無事捜索を開始できる
佐久間はなんと言ったのか理解できなかったわけではない
三好がわざと囁くように容疑者に伝えたのだ
佐久間にとって、失敗は死を意味する言葉を
このように三好は相手の意表をつくことに長けている
むしろ楽しんでいると言った方がいいか
D機関の中でリーダー的な存在に映ることもある
佐久間を気にかけ何かと声をかける面倒見の良さも持ち合わせている
いや、ただ単に自分の方が上だと余裕にみせているだけかもしれない
神永(cv.木村良平)
お調子者に見える一面と、困難にあっても有言実行する不屈の精神を併せ持つ
潜入したロンドンで写真屋を営む神永
来てまだ間もないが交友関係は広い
それが英国当局の目にとまってしまった
スパイ容疑をかけられ拘束される
いくらシラを切っても通用するはずもなく、尋問は次第にエスカレートしていく
英国のスパイマスターが現れ、拷問よりもよほどスマートなどと言い、自白剤入りの注射器を取り出す
抵抗もむなしく捲られた腕に打ち込まれてしまう
このまま神永のスパイ活動は失敗に終わってしまうのか
小田切(cv.細谷佳正)
元は軍人であったが、上官に逆らったために居場所をなくす
そんな時、小田切を導いたのは他でもない結城中佐だった
中佐は彼をD機関に相応しい人材とみて声をかける
正義感が強く、おかしいと思うことをそのままに出来ない性格の彼だが、果たしてスパイとしての力量はいかに
最終話、小田切は異変にも気づけず監視していた容疑者が死亡するという重大なミスを犯す
集まったD機関の面々はそれぞれが仕入れた情報を小田切に伝える
小田切は自分が責められているような気がして、三好に”なぜ”と感情を露わにする
彼のミスの原因は?
彼は何に心をとらわれてしまったのか
甘利(cv.森川智之)
陽気で壁がなく初対面の人とでもすぐに打ち解けてしまう
彼にかかれば老若男女問わず落とせてしまうに違いない
特に女性には紳士的で、幼い子にも優しく手を差し伸べる
だがそれは果たして彼の生来の気質なのだろうか
豪華客船に乗り込んだ甘利は人を探している
その人物はそれまでの過去を捨て日本に乗り込み、新たに暗躍しようとしている異国のスパイだ
顔を変え、名前も国籍も変えたその人を見つける術はあるのだろうか
甘利の用意した罠にかかるのは探し人なのか、それとも…
波多野(cv.梶裕貴)
目がさめると見知らぬ天井だった
自分が何者なのかも思い出せない
日本人留学生として潜伏していたフランスで、波多野は頭に強い衝撃を受けて記憶を失ってしまう
地元フランスの若者たちに助けられたらしい
ふいに記憶の片隅に彼らの写真と名前が浮かぶ
断片的に思い出す微かな記憶を口にしようとすると、頭の中で声がする
「しゃべるな」
うわごとでロシア語を話していたと彼らは言う、それに意味不明な数字も
伊達眼鏡であることや口に綿を詰めて人相を変えていたことを不審がられる
波多野は記憶が無いながらも重大なミスを犯したような気がして動揺する
本来の彼ならば見た目によらず体術の達人で、武器を持った相手すらいとも簡単にねじ伏せる
自身の無意識に刷り込まれた能力を活かし、この窮地を切り抜けられるか
実井(cv.福山潤)
小柄で幼さのある可愛い顔をしている
与えられた任務は、ある邸宅に書生として潜入し家の主人を監視すること
その主人には帝国陸軍の最高機密文書を盗読したとの容疑がかかっていた
そこに、もう一つの帝国陸軍諜報機関が実井の扮装を知らずに接触してくる
そちらはもう一人の容疑者、日本に駐在する英国領事を探っていた
日本から英国へ機密文書は渡ってしまうのか
D機関から与えられた任務を遂行し、みなを出し抜く作戦とは
福本(cv.中井和哉)
台所に立つときは割烹着を着る
実は料理が好きでD機関員に振る舞うこともあるそうだ
福本が潜伏する上海で、日系企業の入ったビルが倒壊するほどの爆弾テロが起こる
その頃、日本帝国陸軍から上海に派遣された憲兵隊の中にいる裏切り者を探せ、と新任の軍曹に極秘の任務が与えられる
そして今度は陸軍大尉の家が爆破される
これは日本人を狙った連続爆弾テロなのか
福本は記者に扮し、極秘任務中の軍曹と接触する
福本は軍曹にテロを起こしそうな怪しい人物がいると写真を見せる
軍曹は夜の街でその人物を見つけ路地へと後をつけていく
尾行した先にあるものとは
田崎(cv.櫻井孝宏)
カードマジックが得意
無意識に手近にあるもので手品をしてしまうクセがある
知的で落ち着いた雰囲気を纏い、静かな好青年に見える
田崎の任務はある人物からソ連の機密情報を受け取ること
だが予想外の展開により見えない敵との鬼ごっこが始まる
そんな折、偶然居合わせた三人の子どもたちと交流を持つ
そして田崎は退屈していた子どもたちに任務と秘密を与える
懐に忍ばせるのは武器か心か
鋭い観察と推理でタイムリミットが迫る中、真実まで辿りつこうと思考を巡らす
ミステリーは列車の中で
ジョーカー・ゲームの見所
しぬな、ころすな
これはD機関 “唯一の掟” である
そのほかの判断は個々人の能力に任せているD機関において、この原則は唯一無二の鉄の掟であった
帝国陸軍の中にあって、死を恐れるようなこの考えは、当時の潮流とは真逆のスタンスを取っている
当然、周りからは批判や非難が飛ぶはずだ
だが、敵国で平時に人が死ねばその国の警察が動く
素性を知られてはならない彼らにとってこれほど危険なことはないのだ
オープニングとエンディング
曲調、雰囲気、歌詞、どれを取ってもこの上なく作品と調和した一体感のあるものに仕上がっている
オープニングで高揚感が高まり、エンディングでは果てしない任務へのスリルと孤独が感じられる
エンディング映像では一人一人をクローズアップした一枚絵の表情に色気が漂う
個性がないのが個性
各話を見ても任務中は誰が誰だか見分けがつかなくなる時がある
映像で見せるアニメーションにとって致命的なこの特徴は、むしろスパイとしての個性を際立たせているといっても過言ではない
それに合わせて声優陣も、落ち着いたトーンで声をのせることにより新たな魅力を見せてくれる
信じるのは己のみ
組織の中にあるにも関わらずD機関の人間には認められたい、必要とされたいといった承認欲求がない
それどころかあらゆる欲求が欠落しているようにさえ見える
ただ己の能力を活かし、いかに任務を遂行できるか、そこにはエゴも葛藤もなく、何にもとらわれることがない
それはすなわちマズローの提唱した欲求5段階説(あるいは6段階)では説明のつかない存在
人が根源的に持っているあらゆる欲求を意識の外に置き去りにできた者だけがスパイとして生きていけるのだ
引用animatetimes.com
D機関と風機関
二つは同じ帝国陸軍内にあり、ライバル関係にある
といっても一方が片思い的にライバル視しているだけなのだが
互いの決定的な違いはその信条にある
風機関は必殺を信条としており、D機関のそれとは相反する
なぜなら風機関員は帝国軍人だけで占められており、お国の為に身を捧げることを色濃く反映しているからだ
風機関は敵であっても協力者であっても、そして自分自身でさえも、用済み、失敗した者は躊躇なく消す、それしか許されないのだ
そしてどちらかだけが帝国陸軍の公式機関として生き残れる
直接対決は参謀本部によって用意された
引用:googleusercontent.com
ジョーカー・ゲームの謎
D機関のDとは
→推測①
アレン・ウェルシュ・ダレス
アメリカの諜報機関CIAの元長官
実在する人物
CIAの長官だったダレスが残した名言の数々と人物像に、結城中佐の精神に通じるものが多々ある
結城中佐のモデルではと思わせるのだ
→推測②
結城中佐はイギリスで爵位を与えられたとの情報がある
それは公爵というイギリスにおける最高爵位
その頭文字はDである
結城中佐の過去
今作中には結城中佐の過去であろうエピソードがいくつか登場する
こう言わざるを得ないのは、中佐の過去に正しく辿り着けた者が誰一人いないからだ
ただ一つ言えることはどのエピソードが本物だったとしても別格の存在であるということだ
過去の任務中に負傷したとされるその腕は本物か偽物か
結城中佐の素顔に触れられる者はいるのだろうか
おっと、誰か来たようだ
今日のところはこのへんで