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Oct

【彼女、お借りします】2期実現の理由を徹底検証! 本当に分轄2クールじゃないの?

出典 : © 宮島礼吏・講談社/「彼女、お借りします」製作委員会 : TVアニメ『彼女、お借りします』公式サイト

2020年夏に放送された漫画原作アニメ『彼女、お借りします』の1期放送終了直後、早々に2期が発表されました!
この2期は果たして分轄2クールだったのか、それとも純粋に2期として制作されることが決まったのか、徹底検証します!

「レンタル彼女」を題材にしたゲス主人公×可愛いヒロインのラブコメ

出典 : Amazon.co.jp

定期的にラブコメのヒット作を輩出している週刊少年マガジンで、『彼女、お借りします』の連載が始まったのは2017年7月。
主人公・木ノ下和也(きのした かずや)の虚言癖器の小ささに多くの読者が呆れる一方、「レンタル彼女」という際どい題材で純粋なラブコメを描く新鮮さ、メインヒロインの水原千鶴(みずはら ちづる)をはじめ次々と可愛くてクセのあるヒロインが登場してくるワクワク感がより多くの読者を惹き付け、連載開始からちょうど3年となる2020年7月より、テレビアニメ化が行われました。

和也のクズさはアニメファンからも白眼視されますが、アニメ自体のクオリティは非常に高く、原作ファンも概ね高く評価し、徐々にトレンドランキングで上位に入るなど、放送を重ねる度に注目度は上昇。
2020年9月、アニメ1期最終回を迎えた際には見事トレンド1位を獲得しました。

そして放送終了直後、更なるサプライズが視聴者に待っていました。
予想しないタイミングでの2期制作決定
歓喜の声が溢れる一方で、この発表を疑問視する声もSNSをはじめネット上で数多くあがりました。

分轄2クールと2期の境界は?

出典 : Amazon.co.jp

かのかりの2期決定に対する疑念の声の大半は、「本当は分割だったんじゃないの?」分割2クールを疑う内容でした。
というのも、この時点ではまだBlu-ray・DVD(円盤)の発売前
視聴者にとっては、かのかりのアニメがどれくらい人気があったかどうか全くわからない状態だったので、その段階で2期が発表されたことを不思議に思う人が多かったようです。

そもそも、どうして分割2クールだと問題なのか。
まずはそこから解説していきます。

分割2クールというのは、元々2クール分の制作が決まっている作品が、制作期間に余裕を持たせるなどの理由で2クール連続では放送せず、1クール目放送後に一定期間を空けて2クール目を放送する場合を指します。
最も多いのは、1クール目終了後の3ヶ月後に2クール目を放送するパターンで、『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』『アイドルマスターシンデレラガールズ』などが該当します。

1クール空けての分割2クールの場合、2クール目を「2期」ではなく「2ndシーズン」等と表現して通常の2期とは差別化を図っている場合が多く、大抵は放送前からその旨が告知されています。
そのため、視聴者も最初から分割2クールであることがわかるようになっています。

ただ、中には分割2クールだと公式にアナウンスされていないにもかかわらず、「本当は最初から2期(2クール目)が決まってたんじゃないの?」と疑われるケースがあります。
最も多いのが、円盤売上が芳しくないにもかかわらず1年後くらいに2期が放送された場合ですね。
それほど人気がない、つまり2期をやるメリットがないのに2期をやるのは「最初からそういう予定だったから」でなければ説明がつかない……という理屈です。

従来、2期は「1期放送 → 人気を得る → 円盤売上や配信が好調 → 十分な制作費を確保できた上、続編もヒットが期待できる → 2期決定」という流れで決まると思われていました。
そのため、最初から2クールと決まっていたのに「人気があって2期を作ることが決まった」ということにしたい製作サイドが、2クール目ではなく2期だと主張している、と疑惑の目で見られるケースがたまにあるのです。

とはいえ、これは一面的な見方であり、必ずしも正論とは言えません。
アニメは一部の例外を除き、1期が最も注目され売上も良好で、1期から時間が経つほど不利になっていきます。
宣伝費も余計にかかるので、人気があると見せかけたいためだけに2クール目を先延ばしにするのはデメリットが大き過ぎるのです。

それに、近年は円盤売上がそれほど高くない作品でも2期が制作されるケースが多々あります。
独占放送権の販売、遊技機やソーシャルゲームの好調によってもたらされる収益、海外事業者からの支援、クラウドファンディングなど、資金確保の手段が多様化しているためと思われます。

ほとんどのアニメは複数の企業に出資してもらう製作委員会方式で製作が行われており、多くの企業に「このアニメに出資するメリットがある」と判断してもらうことが重要です。
例えばグッズ売上が好調であれば玩具メーカーが出資してくれますし、ソシャゲが好調ならそのゲームを配信している会社が製作委員会に加わることになるでしょう。

そういった各メーカーの力添えを得られ、1期放送前もしくは放送中に出資額が目標に達する目処が立てば、円盤売上の結果を待たずして2期の企画が通ることも十分あり得るのです。

2期制作の決め手は?

出典 : Amazon.co.jp

かのかりの原作は、アニメ化が発表された2019年12月には累計発行部数300万部(13巻)とアナウンスされていました。
そしてその数字は、アニメ放送開始直後の2020年7月には400万部(15巻)に達し、翌8月時点では500万部(16巻)にまで伸びています。
これは同じラブコメ作品『かぐや様は告らせたい』の1期の頃と同じような伸び方で、アニメ化効果がしっかり出ていると言えます。

憶測ですが、この原作の伸びがかなり大きな好材料になったと思われます。
講談社は映像への出資に積極的で、例えば同じマガジンの作品である『炎炎ノ消防隊』は、円盤売上は低かったものの原作売上は顕著に伸び、その結果2期が制作されました。
かのかりも同じような状況なので、出版社が早い段階で首を縦に振ったと推察されます。

また、かのかりはAmazonプライム・ビデオの評価数が比較的多く、利用者数が多かったことが予想され、それだけ配信でも好調だったことが窺えます。
この点も2期決定に好影響をもたらした要因の1つと言えそうです。

グッズ展開にも積極的で、現時点で既に様々な企業がフィギュアの制作を行っています。
つまり、1期の時点でかなり多くの企業が製作委員会に入っていると思われ、2期に向けての出資者確保の目処が立ちやすいアニメだったと考えられるのです。

これらのことを総合的に判断すると、かのかりは分割2クールではなく、「原作が伸びたら2期もあるよ」という話が事前にあって、その通りになったことで円滑に企画が通り、1期放送中に2期が制作できることになったと思われます。

2期が制作される上でもう1つ重要なことがあって、それは監督をはじめとしたスタッフ陣、そして制作会社に意欲とスケジュール的な余裕があるかどうかです。

かのかり1期を制作したのは名探偵コナンの劇場版などで知られるトムス・エンタテインメントですが、そのコナンの最新作『名探偵コナン 緋色の弾丸』がコロナの影響で公開が1年延期になりました。
そのため、もしかしたら人員を確保しやすい状況だったのかもしれません。(ただしコナンはトムスのV1Studioという制作スタジオが作っていて、そのスタジオがかのかりに関わっているとは限りませんが)

2期はどこまで映像化される?

出典 : Amazon.co.jp

かのかり1期は、原作の1~6巻までが映像化されました。
同じペースで2期も進行した場合、7~12巻がアニメ化されることになります。

ただ、12巻の後半からは新章とも言うべき内容になっていて、和也の案で余命幾ばくもない千鶴の祖母に自主制作映画を作って観せるためクラウドファンディングで資金を集める……という長編が展開されていきます。
このエピソードは最新巻の17巻まで続いているので、2期で全てを放送するのは困難でしょう。
よってその手前までを2期とするか、もしくは駆け足で15巻まで映像化して目標金額に達するかどうかというシーンをクライマックスに持って来るか、のどちらかと思われます。

まとめ

タイミング的に分割2クールを疑われるのは仕方ないですが、かのかりの場合は原作が明確に伸びているなどのポジティブな要素があるので、放送終了直後の2期決定は決して不思議ではありません。
各ヒロインの見せ場は1期以降にもたくさんありますし、クズだった和也も1期以降はかなりまともな主人公になるので、2期はかなり楽しみです!

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