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【100日後に死ぬワニ】は何がダメだったのか? けもフレ騒動との共通点・相違点とは

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「納得感」の欠如と作品テーマとの齟齬

共通点の多い2つの騒動ですが、決定的な相違点もあります。
けもフレは騒動後もヒットに関しては自然発生したとの見解で一致しているのに対し、100ワニについては「ヒットしたのは作者のアイディアによるもの」という意見もあれば「アイディア自体が個人の発想とは限らない」と作為的に仕組まれた策略であることを疑う声もある点です。

この両者の違いは「納得感」の有無にあります。

けもフレはアニメの放送が終了した直後、商業的に大きな動きはなく、東武動物公園とのコラボなど作品の内容的にしっくり来るものだけでした。
「内容的にどうしてヒットしたのかわからない」という人はいるかもしれませんが、ヒットした経緯と騒動以前の展開については大半の人が納得感を持っていたと思われます。

片や100ワニの最終回後の商業展開は、納得感を得られていない印象です。

早期の段階でたくさんの「いいね」を獲得したネット上の創作物が大手企業に声をかけられ、その企業が窓口となってビジネスを開始する事例は、然程珍しくはありません。
その大手企業ならば、数多くの企業との交渉を同時進行で行い、たくさんの企画を短期間で立ち上げることが可能なのかもしれません。
凄まじい数のグッズ展開も、もしかしたら一般人が知らないだけで、発注から制作までそれほど時間を要さないのかもしれません。

映画化企画についても、本来行うべきマーケティング等の準備を省略し、まだ制作面では何も決まっていない段階でも取りあえず発表だけはしておこう……という決定だったのかもしれません。
人気アニメの2期や映画化のように収益を計算しやすい作品であれば、見切り発車的な発表が行われるケースは稀にあるものの、映像需要が不明な作品でそれを行うのはリスクが高過ぎますが、それでも今回は「常識を度外視してでも100ワニに賭ける!」という英断があったのかもしれません。

しかし、もしそこまで作品の力を信じているのなら、「飽きられる前に一刻も早く売り切ってしまおう」という目論みがあるのではと解釈されても仕方ないような発表の仕方をする必要はありません。
「売り時を逃したくない」という事業戦略に基づいているのだとしたら、「作品ブランドを低下させる真似はすべきでない」という基本的な戦略も当然考えられるはずです。
これらの矛盾もあり、作品そのものにまで疑いを向けられてしまう状況が生まれてしまいました。

作者の方が100ワニをどういう作品として描いていたのか、宣伝担当者が本作のどこに魅力を感じたのか、正確にはわかりませんが、少なくとも100ワニという作品は「生き急ぐこと」とは真逆のことが描かれているように感じます。
そんなテーマと相反するビジネス展開が行われたことに、多くの人が疑問を抱き、納得できないと感じるのは当然です。

作品テーマと売り出し方に重大な齟齬があったことで、この作品が一体何を訴えたかったのか、何を描こうとしていたのかがわからなくなってしまい、気持ちが萎んでしまった……という人も、少なからずいるように思えてなりません。

まとめ

創作物において、最も批難される終わり方に「夢オチ」があります。
それまで主人公が見てきたものは全て夢だった、という終わり方です。
現実に起こっていることとして作品に触れていた人たちが、その前提を覆されれば、当然納得することができません。

100ワニは夢オチではなく、予告されていた通り主人公は100日目に死にます。
ですが、読者の少なくとも一部の人は、夢オチと同じような脱力感を抱いているように見受けられます。
それがとても残念で、勿体なく思います。

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