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【ゴブリンスレイヤー】2期は射程圏内! 同レーベルの『ダンまち』に続けるか?
出典 : Amazon.co.jp
2020年2月より新作エピソードが劇場公開された『ゴブリンスレイヤー』の2期が制作されるかどうかを徹底検証!
“ゴブスレ”の愛称で親しまれた1期および新作の評判、原作のストックや制作会社の状況などから、2期の可能性を予想します!
残酷描写が浮かないリアルなダークファンタジーとして話題に
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『ゴブリンスレイヤー』の1巻が刊行されたのは2016年2月ですが、本作が生み出されたのはそれより2年前まで遡ります。
本作は元々、「やる夫スレ」というAA(アスキーアート)を使って物語を展開するスレッドに投稿されていたもので、小説という形式の作品ではありませんでした。
生い立ちとしては『まおゆう魔王勇者』に近いですね。
その投稿作品がGA文庫編集部の目に留まり、作者の蝸牛くも先生が応募用に小説作品として仕上げ直していたため、書籍化が実現。
しかも1巻発売前から月刊ビッグガンガンでのコミカライズ連載が告知されるという力の入り具合で、かなり期待されていたことが窺えます。
その期待は的中し、GA文庫から発売された第1巻は発売早々に大重版が決定し、10万部を突破する異例の売れ行きとなりました。
ここまでスタートダッシュが鮮やかに決まった背景には、幾つかの要因があると思われます。
一つは斬新な切り口です。
本作のメインモンスターであるゴブリンは、大ヒットRPGシリーズ『ファイナルファンタジー』などで雑魚モンスターとして登場する、ドラクエにおけるスライム的な存在。
高い知名度を誇る一方で、その全く可愛らしさのない姿からスライムと比べると人気は皆無だったため、ゴブリンを主要な存在とする小説はほとんど存在していませんでした。
本作ではそんなゴブリンをフィーチャーしつつ、パブリックイメージそのままに「個々の戦闘能力は怪物の中でも際立って低い」と定義し、その上で「群れをなすことで脅威となる」「女子供にも容赦なく残虐な行動に出る」という外見の醜悪さからイメージしやすい特徴を付随させ、純粋な強さとは違った脅威として描いています。
「モンスターがいる世界」のリアルさをしっかり表現している点も見逃せません。
明るく描かれがちなファンタジー世界を徹底してシビアに描き、設定もきっちり練られていて、戦略・戦術も実に多彩。
ゴブリンが女性キャラを嬲るシーンやグロ描写がよく話題にあがりますが、これらは本作の峻烈な世界観であれば当然起こり得ることで、飛び道具的な印象は全くありません。
そして本作最大の魅力は、そんな暗く重い世界観でありながら、物語としては熱い展開の連続という点です。
そのため、ダークファンタジーでありながら読後感は意外なほど爽やかで、1冊でお腹いっぱいとはなりません。
実際、書籍化までは比較的変わった経緯を辿った本作ですが、発売以降はヒット作までの道のりを一直線に突き進んでいきました。
2巻以降も順当に売れ続け、「このライトノベルがすごい!2017」文庫本部門で5位(新作1位)にランクイン。
コミカライズも好調で、原作4巻発売の時点でシリーズ累計は50万部を突破しました。
更にその後、ガンガン系列の各雑誌で『ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン』など新たなコミカライズが次々と決定し、ヒットを量産。
“ゴブスレ”の愛称で多くのファンから支持された本作のシリーズ累計発行部数はあっという間に150万部に達し、その時点でテレビアニメ化が発表されました。
円盤売上は約4000枚! 2期の可能性は?
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猛烈な勢いで読者を増やしていた最中にアニメ化されたため、放送クールとなった2018年秋の中でもゴブスレは特に大きな注目を集めていました。
実際、放送前に実施されたdアニメストアのアンケート「今期何見る?2018秋アニメ人気投票」でも6位にランクイン。
上位はSAO3期、禁書3期、ジョジョ5部など続編ものが大半を占める中、新作としては転スラに続く2番目とかなり高い位置でした。
そして放送がスタートすると、衝撃的な内容の第1話だったこともあって、ゴブスレは新作の中で一足早く話題になります。
特に海外のアニメファンからは熱烈な支持を得ていました。
ただ、このクールは近年稀に見る大激戦区。
上記の続編作に加え、『ゾンビランドサガ』『SSSS.GRIDMAN』『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』『やがて君になる』など人気作品が続々と生まれた影響で、後半はやや影が薄くなった印象です。
それでもBlu-ray・DVD(円盤)の売上は好調で、平均約4000枚を記録。
十分ヒットと言える結果を残しました。
そしてその後、新作エピソードとなるOVA『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN’S CROWN-』の制作が行われ、2020年2月には劇場公開されました。
全国32スクリーンという小規模の公開ながら、高い稼働を記録しています。
これらの結果を踏まえ、ゴブスレ2期が制作される可能性を現実的に検討してみましょう。
平均4000枚という売上は、この円盤不況においては好調と言える数字ですが、2期制作が濃厚とまでは言えません。
ボーダーライン上といったところです。
しかし、それを考慮しても2期の可能性はかなりあります。
その根拠は原作売上の好調さ、そして同レーベル作品の『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』との共通点です。
アニメの放送が始まる前、ゴブスレのシリーズ累計発行部数は200万部でした。
それからアニメ化効果もあって部数は更に伸び、2020年2月現在、その数字は600万部に到達。
これは、GA文庫の歴代作品の中でもダンまち(1200万部)に次ぐ2位の記録で、今や2枚看板の一角を担っています。
ダンまちは刊行開始から3年11ヶ月でシリーズ累計600万部に到達。
ゴブスレと全く同じペースですね。
また、アニメ1期の円盤売上も比較的近く(ダンまちは約5000枚)、ガンガン関連雑誌で数多くのコミカライズを行っている点も共通しています。
ダンまちは1期から4年後に2期を放送し、更に2020年夏には3期の放送を予定しています。
外伝『ソード・オラトリア』のアニメ化も行われました。
かなり映像化に注力した作品です。
この流れをゴブスレも踏襲する可能性は、かなり高いと思われます。