27
Jan
人気の打ち切り漫画20選! 売れなくても心に残る作品とは?
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売上の低迷などの理由で打ち切りになってしまった漫画の中には、その後様々な理由で知名度を上げ、多くの人の記憶に残っている作品があります。
そんな「人気の打ち切り漫画」を20作ピックアップし、まとめてみました!
どろろ
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今や実写映画、アニメと数々のメディアミックスが行われ、手塚治虫先生の代表作の1つになっている『どろろ』ですが、週刊少年サンデーで最初に連載された際には打ち切りとなってしまったようです。
その後に冒険王という雑誌で再度連載を行うも、こちらも長くは続きませんでした。
当時は本作のような暗いストーリーがあまり受けなかったらしく、人気が思うように出なかったことが原因と思われます。
タカヤ -閃武学園激闘伝-
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打ち切り作品の特徴としてよく挙げられるのは「迷走」「終盤の駆け足展開」「唐突なラスト」ですが、その全てを兼ね備えたのが本作。
2005~2006年にジャンプで連載されたこの漫画は、元々学園バトル漫画でしたが、テコ入れのために『タカヤ -夜明けの炎刃王-』と改題し、主要キャラが異世界転生をするという超展開を見せました。
その後の異世界転生ブームを考えると、ある意味では先見の明があったのかもしれません。
もう1つ、本作には歴史に残る名台詞があります。
ツンデレのヒロインが主人公に抱きついた際、胸が背中に当たっているのを指摘された際の返しの言葉「あててんのよ」です。
この台詞はちょっとした流行語になり、人気を博しました。
短期連載の打ち切り作品でこれだけのトピックを提供したのは、恐らくこの作品くらいです。
LIGHT WING―ライトウイング―
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ジャンプはサッカー漫画の新連載および打ち切りがとても多い雑誌で、本作もその中の1つですが、他の打ち切り作品とはインパクトが違います。
2010年に連載を開始し、最初の1ページでいきなり「Jリーグ終了のお知らせ!!」という台詞をブチかますなど、かなり挑戦的な漫画として話題になりましたが、全3巻で完結となりました。
しかし中二心を擽る異名の数々、19話のサブタイトル「お帰り、僕らのジーニアス」、地球を覆う翼、“あの人”こと焛童心亜(りんどう しあん)をはじめとした個性的過ぎるキャラなどは今も語り継がれていて、読者の記憶にはしっかりと残っているようです。
ちなみに、主人公のリヒトが羽をむしられ絶叫しているシーンが本作の最後のコマのように語られることがありますが、その画像は打ち切りっぽく見せたコラです。
ヤオヨロズガール
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LIGHT WINGのネタ画像とは違い、こちらは本当に最終回とは思えないところで連載が終了しています。
月刊コミックバーズで2006~2008年に連載されていた漫画で、「両親の仇!!」と叫ぶラストのコマはあまりに有名ですね。
その画像が有名になり過ぎて、シリアスなバトル漫画と思われがちですが、実は桃太郎などの日本昔話の登場人物をモデルにしたキャラが登場するコメディ。
主人公は吉備津百花(きびつ ももか)という名前の女子高生で、あの「両親の仇」の人ではありません。
ではあの人は誰なのかというと、一寸法師をモデルにしたと思われる一寸(いっすん)という人物。
両親を殺されており、復讐を果たすべく旅をしているキャラで、「ギャグ漫画の中に1人だけシリアスな空気をまとっている場違いな奴」というギャグキャラなのです。
ちなみに盲目なので、両親の仇かどうかを視認した訳ではなく、気の流れで判断したようですが……実際に仇かどうかは不明です。
このように、あのシーンだけを切り抜くとやたらシリアスな場面に見えますが、実際にはそうでもありません。
色んな意味で一人歩きした打ち切り作品です。
ロケットでつきぬけろ!
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巻末コメントが独特だったことで話題になったキユ先生のジャンプ連載作品。
2000年に10話のみ掲載された、打ち切り漫画の中でもかなり刹那的な作品でしたが、20年が経過した令和の時代にも語り継がれているタイトルです。
ただし、語り継がれているのはタイトルや巻末コメントばかりで内容はあまり知られていないかもしれません。
本作はカートレースを題材とした物語で、レーサーを目指す主人公の破天荒で無鉄砲な生き様を、独特のコマ割りと「Live Like Rocket!」のフレーズを随所に挿入するエッジの効いた演出で描いています。
いろんな意味で、読む人に「俺にもこんな時期があったなあ……」と思わせる作品です。
ちなみに、キユ先生はその後「松井勝法」というペンネームで100万部のヒットとなった『ソムリエール』の作画を担当し、売れっ子の仲間入りを果たしています。
現在はコミックアプリ「モチコミ」でマンガde安眠サプリ『まいにちおはよき』を連載中です。
ライジングインパクト
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『七つの大罪』の大ヒットで知られる鈴木央先生ですが、本作に至るまで何作も打ち切りの憂き目に遭っています。
その最初が、週刊少年ジャンプで掲載された1998年連載開始の『ライジングインパクト』。
当初は人気が伸びず半年足らずで打ち切られましたが、その3ヶ月後に奇跡のカムバックを果たしました。
ジャンプで一度打ち切られた作品が連載再開となるのは、この事例が唯一無二。
その3年後に再び打ち切られたというのも有名な話ですが、3年も連載が続いた時点で十分に成功と言えるでしょう。
武士沢レシーブ
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『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』『ピューと吹く!ジャガー』と2つの大ヒット作を輩出したうすた京介先生ですが、その中間の1999年に連載していたのが『武士沢レシーブ』。
わずか20話で打ち切りになったことで、最終話をダイジェストと年表でまとめるという力業を駆使し、まとめることに成功しました。
ギャグ漫画だからこそ許される苦肉の策ながら、現在もこのラストは語り草になっています。
ダブルアーツ
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2008年、古味直志先生が『ニセコイ』の前に連載していたジャンプ掲載作品です。
ニセコイとは全くジャンルが異なるファンタジー作品で、読み手をワクワクさせる冒険譚。
全3巻と短い連載期間ながら評価は高く、現在でも続きを描いて欲しいという意見をよく目にします。
ZOMBIEPOWDER.
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1999~2000年、『BLEACH』の前に久保帯人先生がジャンプで連載していたバトルアクション。
全4巻で終了となりましたが、当時から「荒削りながら光るものがある」と評価されていて、現在もBLEACHファンを中心によく語られています。
和月伸宏先生の『GUN BLAZE WEST』もそうですが、西部劇のような世界観がジャンプの読者層とあまり合わなかったのかもしれません。
P2!―let’s Play Pingpong!
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ジャンプで2006~2007年連載されていた卓球漫画です。
可愛らしい絵柄で女の子も可愛く、卓球のルールや試合も本格的に描いており読み応えのある作品でしたが、約1年の連載期間で打ち切り。
その後に赤マルジャンプで完結編を掲載し、全7巻で完結しましたが、定期的に「勿体なかった」という声が聞かれます。
作者の江尻立真先生は現在、月刊ヒーローズでタツノコプロ版アベンジャーズと言うべき『Infini-T Force』のコミカライズを連載中です。