【ドラゴンボール】愛すべきかませ犬ヤムチャの活躍をまとめてみた #ドラゴンボール

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『ドラゴンボール』では物語の途中で数々のキャラクターが死亡します。
どのキャラクターの死亡シーンも印象的ですが、中でもヤムチャの死亡シーンの印象深さはトップクラス。これ以降、ヤムチャはかませ犬ネタキャラとして扱われるようになります。
今回はそんなヤムチャがどんな活躍をしたのか、その功績をまとめました。

ヤムチャの基本情報

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登場当初はライバルキャラとして悟空と互角に渡り合っていたものの、パワーのインフレとともに他のキャラクターと戦闘力に差が出るように
地球人の中では強い方であるものの相対的に弱体化してしまい、かませ犬ネタキャラの役割を担う回数が増加。
自身の浮気性から恋人だったブルマと破局。ブルマはベジータと結婚、ヤムチャは独り身という何とも不遇な人生を送っている。

ヤムチャの必殺技

・狼牙風風拳
ヤムチャの代名詞とも言える必殺技。
目にも留まらぬ速さで拳を繰り出し、相手を圧倒する技。初登場時に悟空に繰り出した際には「目に見えない速さで強かった」と言わせるほどの技だった。
パワーのインフレが起きたり、ガラ空きの足元が弱点だったりするため使用回数は激減。

・繰気弾
手のひらサイズの気弾を意のままに操る技。
自動で追尾するわけではないので、フェイントをかけるなど戦略に幅があるのが特徴ですが、使用中は片手がふさがるため、肉弾戦にはめっぽう弱い。
気弾以外にもボール状のものであれば操ることが可能で、後述する『ドラゴンボール超』での野球においても活躍した。

・かめはめ波
『ドラゴンボール』に登場する必殺技の中でもトップクラスの知名度を誇るかめはめ波。ドラゴンボールファンなら1度は撃てるように練習したのではないでしょうか。
そんなかめはめ波ですが、実はヤムチャも習得しているのです。天下一武道会で天津飯相手にかめはめ波を放つシーンがあります。
他のキャラクターが亀仙人からかめはめ波を学ぶ中、ヤムチャは独学で習得。天下一武道会で放った際には亀仙人も度肝を抜かれていました。
独学でかめはめ波を習得するというすごい事実がありながら、使用前にやられたり、他の技を使ったりすることが多いため、使用回数は少なめ。

ヤムチャ伝説の始まり「vsサイバイマン」

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サイヤ人の襲来に備えて修行したヤムチャは、サイバイマンを圧倒。倒したかに思えたものの、不意をついたサイバイマンに抱きつかれたまま自爆され、死亡してしまう。
爆発地点でぐったりと横たわるヤムチャの姿は読者や視聴者に衝撃を与え、「ヤムチャしやがって」という造語も生み出されたました。

「ヤムチャしやがって」とは

1番手として名乗り出たヤムチャの戦闘力は1480、サイバイマンの戦闘力は1200と優勢だったものの、負けてしまったことから生み出された造語。
「ヤムチャ」と「無茶」を掛けた言葉で、無茶して重症を負ったり、死亡したりするキャラクターに使われることもあります。

ヤムチャは先見の明だけはあった?

格下のサイバイマンにやられて上に造語が作られるなど不名誉な退場をしたヤムチャですが、以下の理由から先見の明があり、ただで死んだわけではないことが分かります。

・サイバイマンの能力が不明だった
あの場にいたヤムチャ・ピッコロ・クリリン・天津飯・チャオズは誰1人としてサイバイマンの能力を知りませんでした。自爆するという性質を知らない状態で、倒したと思った相手にしがみつかれても逃げれないでしょう。
ヤムチャが油断したから殺されたというよりは、サイバイマンから悪質な初見殺しをされたと言えますね。

・クリリンを守った
1番手としてサイバイマンと戦ったヤムチャですが、実は1番手として戦おうとしていたクリリンを制しして戦闘に臨んでいます
クリリンは1度ピッコロ大魔王に殺されて蘇っているため、サイバイマンに殺されるとドラゴンボールを使っても生き返ることができません。クリリンがやられるという万が一を想定し、死亡経験のないヤムチャが1番手を買って出たのです。
未知の敵から仲間を守って死んだと書くとヤムチャがかっこいい存在に見えますね。

『ドラゴンボール超』でもネタにされる

アニメ最新シリーズ『ドラゴンボール超』の第70話「シャンパからの挑戦状!今度は野球で勝負だ!!」ではヤムチャが主役として描かれ、その内容から大きな話題を呼びました。
第6宇宙のシャンパチームと第7宇宙のビルスチームが野球対決をするという内容で、ヤムチャはピッチャーとして登板し、繰気弾を使ってアウトを連発するなど名ピッチーぶりを発揮。
打者としても活躍を見せていたものの、相手チームのラフプレーにより体はボロボロ。どうにかホームに戻ってきたものの、ホームベース上で倒れ込んでしまいます。
倒れた姿がサイバイマン戦でやられた時と同じ姿であることがネット上で話題に。

フィギュアとして商品化も実現

プレミアムバンダイが「全てのヤムチャファンに贈る至高のヤムチャ」というコンセプトの基、横たわるヤムチャのフィギュアを制作
表情や側面の構造、衣服の汚れを完全に再現しており、ヤムチャの声優を務める古谷徹も絶賛するほどのクオリティの高さを誇っています。
2015年3月26日~5月29日までを予約受付期間としていたものの、想像以上の反響を呼び予約が殺到。開始からわずか半日で受付終了となる事態になりました。

【虚構推理】アニメ化記念! コミカライズも絶好調の“ミステリっぽくない怪異ミステリ”についてまとめてみた #虚構推理

出展 : ©城平京・片瀬茶柴・講談社/虚構推理製作委員会 : アニメ「虚構推理」公式サイト

少年マガジンRでのコミカライズも好評を博している人気作品『虚構推理』アニメ化を記念して、本作についてまとめました!
「ミステリだけどミステリっぽくない」と言われている本作の魅力やタイトルの意味など、アニメの予習に最適な情報をお届けします!

『スパイラル』『絶園のテンペスト』の原作者・城平京の新たな代表作

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『虚構推理』は、城平京先生が2011年に刊行している小説シリーズです。
城平先生は推理小説家ですがマンガ原作者としても知られており、1999年~2005年に月刊少年ガンガンで連載されアニメ化も果たした『スパイラル ~推理の絆~』、同誌で2009年~2013年に連載され同じくアニメ化された『絶園のテンペスト』などを手がけている方ですね。

本作のシリーズ1作目は、清原紘先生がカバーイラストを手掛け2011年に講談社ノベルスより刊行された『虚構推理 鋼人七瀬』
全1巻で構成されたこの小説は、第12回本格ミステリ大賞を受賞するなど高い評価を得る一方、推理小説の基本的構造を意図的に破った設定とギミックが物議を醸し「ミステリと呼んで良いのか」という議論を巻き起こしました。

その後、片瀬茶柴先生の作画によるコミカライズが行われ、少年マガジンRで2017年まで連載されました。
このコミカライズ版が非常に好評だったため、続編の制作およびコミカライズの継続が発表され、更にテレビアニメ化も決定。
城平先生が執筆した続編『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』は講談社タイガから発売され、イラストは片瀬先生が担当しています。

そんな一風変わった経緯でアニメ化まで至った本作ですが、内容はミステリとしては更に風変わりな作品です。

タイトル「虚構推理」の意味は?

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『虚構推理 鋼人七瀬』(コミカライズ的には鋼人七瀬編)は、通常のミステリとは明らかに異なる構成になっています。
というのも、本作は「真相を解き明かす」という前提が存在していないのです。
本作には「読者に推理させる」という要素はありますが、その推理要素は従来の推理小説とは一線を画しており、そこにはタイトルである「虚構推理」の意味も関係してきます。

作品内で発生する事件は「鋼人七瀬(こうじんななせ)という、かつて鉄骨に頭部を潰され事故死したアイドル・七瀬かりん(ななせ かりん)の姿をした存在が夜間に出没し、鉄骨で人間を襲っている」というもの。
主人公の岩永琴子(いわなが ことこ)、その恋人の桜川九郎(さくらがわ くろう)、九郎の元恋人で警察官の弓原紗季(ゆみはら さき)は調査と考証を重ね、比較的早い段階で「鋼人七瀬は実在せず、インターネット上のまとめサイトの閲覧者たちが想像を膨らませたことで生まれた“想像力の怪物”」という真相に辿り着きます。
いわゆる怪異ですね。

ではこの怪異という要素が従来の推理小説と異なる点かというと……そうではありません。
むしろこの両者は遥か昔から「怪異ミステリ」として定着している鉄板の組み合わせなのです。

この作品を異質のミステリにしている要因は、九郎の能力です。

本作では琴子と九郎も怪異によって真っ当な人間ではない存在になっていますが、九郎は幼少期に「くだん」という妖怪の肉を食べたことで「望む未来をつかめる能力」を有しています。
ただしこの能力には制限があり、自分が実現できる可能性が十分にある未来でなければつかめません。
極端に言えば「50%くらいの確率で成功できることを100%にできる能力」といった感じです。

鋼人七瀬は実在しない存在なので、捕まえて事件解決とはいきません。
この事件を解決するためには「鋼人七瀬など存在しない」と大多数の閲覧者たちに思わせ、鋼人七瀬という怪異の存在方法自体を消滅させる必要があります。

ですが、なんの発展もない段階で「鋼人七瀬を閲覧者たちが信じなくなる未来」をつかもうとしても、実現する可能性が低すぎて無理。
そこで、琴子は「鋼人七瀬など本当はこの世におらず、事件の真犯人は別にいる」閲覧者たちに信じ込ませることで実現する可能性を引き上げ、事件解決を目指します。
その為には「鋼人七瀬がいないという説の方が面白い」と思わせるようなエピソードを用意し、それをまとめサイトに書き込む必要があります。

無論、信憑性のない説では相手にもされないでしょう。
簡単にバレる嘘を混ぜても、後になってそれが露見した際に「やっぱり鋼人七瀬不在説は嘘だった! 本当にいるんだ!」という風潮になってしまい、鋼人七瀬を信じる人がより増えることになりかねません。

「真犯人は鋼人七瀬ではない」という虚構を、事件に関する情報を使って如何に合理的であるように見せかけ、魅惑的なエピソードに仕立てて信じ込ませるか。
琴子はその難題に対し「四つの解決を組み立てました」と宣言。
4種類の解決方法を導き出したのです。

つまり、読者の推理要素とは「琴子がどのような説を思いついたのか」「どの説が実際に鋼人七瀬を消滅させたのか」といった点。
まさに『虚構推理』ですね。