出展 : Amazon.co.jp
五十嵐正邦先生の描く『まったく最近の探偵ときたら』は、探偵モノでありながらミステリ要素がほとんどない異色作!
同作者がマガジンで連載する『川柳少女』と共に「次にくるマンガ大賞 2018」にもノミネートされた本作の型破りな魅力をまとめました!
元名探偵とフィジカルモンスターJKによるミステリ要素なき探偵モノ
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週刊少年マガジンで連載中の『川柳少女』が絶好調の五十嵐正邦先生ですが、実はもう一作連載を掛け持ちしています。
電撃マオウで2016年より連載を開始した『まったく最近の探偵ときたら』です!
本作は、かつて“天才高校生探偵”として一世を風靡し数多くの事件を解決に導いたものの、35歳となりすっかり枯れ果ててしまった中年探偵・名雲桂一郎(なぐも けいいちろう)と、彼のもとに押し掛ける形で助手となった探偵志望の女子高生・真白(ましろ)のいる「名雲探偵事務所」の日常を描いた物語です。
彼らのもとに寄せられる事件は浮気調査やペット探しなど、小説の中ではなく現実の探偵が行うような地味な案件ばかり。
探偵が主人公なのでジャンルはミステリ……と言いたいところですが、実際にはナゾトキ要素はほぼ皆無で、探偵モノのセオリーを悉くスカしてくるコメディ作品です。
そんな本作の魅力は、フリーダムでカオスなキャラクターたちによるテンポの良いボケとツッコミによる掛け合いです。
主人公の名雲は35歳ですが、20年近く前の栄光に縛られ当時のやり方でしか探偵の業務をこなせないばかりか、スマホさえ知らないほどのスカスカぶり。
しかも慢性的な腰痛や歯痛、更には老眼に悩むなど、35歳というより初老のような枯れ具合です。
一応ヒロインのポジションにいる真白も、得意分野は驚異的なフィジカルとハイクオリティな顔芸。
頭脳戦など1mmくらいしか存在しない、ガチガチのギャグマンガです。
真白以外の女性キャラも魅力的!
出展 : 五十嵐正邦 (c)KADOKAWA CORPORATION 2018 : 『まったく最近の探偵ときたら』特設サイト – 電撃マオウ
『まったく最近の探偵ときたら』には、メインの2人以外にも数多くのキャラが登場します。
特に女性キャラは魅力的な人材に溢れていますね。
名雲に憧れる高校生探偵・翌檜ユウ(あすなろ ユウ)の助手として働く風巻ハナ(かざまき ハナ)はその筆頭。
作中で唯一と言っていいくらいの常識人で、外見こそ女子高生の真白と同じくらいの若さに見えますが、実際には20代。
年齢相応にクールなようで、実際には自分の慎ましやかな胸にコンプレックスを抱くなど乙女なところもあり、翌檜や真白からは「マキちゃん」と呼ばれています。
他にも、名雲探偵事務所の階下に住む自称“新宿の発明王”の星野アズハ(ほしの あずは)、名雲とタメで元高校生探偵の美馬坂(みまさか)警部の娘で怪盗に憧れる風(ふう)ちゃんなど、可愛くて個性的なキャラが揃っています!