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Sep
【はたらく細胞】BLACKから細菌までスピンオフシリーズをまとめてみた #はたらく細胞
出展 : Amazon.co.jp
『はたらく細胞』は月刊少年シリウスで連載されているオリジナルだけでなく、講談社の各誌でスピンオフシリーズが展開されています!
そこで今回、それらの作品についてオリジナルとの関係や独自の魅力など、様々な観点でまとめてみました!
はたらく細菌
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月刊少年シリウスで2015年より連載をスタートした『はたらく細胞』は、瞬く間に大ヒット&ロングセラーを記録する人気作となり、2017年よりスピンオフ展開を開始します。
その先陣を切って、2017年4月より少女マンガ雑誌・なかよしで連載を開始したのが『はたらく細菌』です。
作者は吉田はるゆき先生で、原作者の清水茜先生は監修を担当。
清水先生は以降のスピンオフ作品でも全て監修を務めています。
『はたらく細胞』が赤血球など体内の「細胞」を擬人化しているのに対し、本作では「悪玉菌」「善玉菌」などの細菌が擬人化されています。
主人公は悪玉菌(ウェルシュ菌)で、その名前のイメージ通り悪ぶっている男性キャラですが、子分や宿主を常に気に掛けるなど心根の優しい人物でもあります。
『はたらく細菌』は、そんなウェルシュ菌がライバルキャラ的な立ち位置のビフィダム菌(善玉菌の男キャラ)、ヒロインっぽいポジションのロンガム菌(善玉菌の女キャラ)や大腸菌(日和見菌の女キャラ)等の細菌たちと共に生きる日常を描いた物語です。
少女マンガならではの繊細なタッチで描かれている本スピンオフは、内容も少女誌の読者層を意識した作りになっていて、キャラ同士の人間関係(細菌関係?)がよりわかりやすく描かれています。
基本的に宿主を守ることが共通の使命である細胞とは違い、身体に悪い影響を与える(不健康になると増える)種類のモノもある菌を取り扱っているため、火花を散らす関係性やバトル要素が多め。
また、少女マンガらしく恋愛要素も本家以上に多く見受けられます。
その一方で、本家と共通する点もあります。
本家の作者・清水先生はインタビューで「男性キャラは女性受けを、女性キャラは男性受けを意識して描いている」といった旨の発言をしていましたが、『はたらく細菌』もその傾向がかなり強いです。
また、本家では登場する細胞、体内の器官、体内に入り込む雑菌などについて逐一解説が入り、アニメでは能登麻美子(のと まみこ)さんがナレーションを担当していますが、『はたらく細菌』でも同様に作中で頻繁に解説が行われています。
その解説は「おしえて白血球さん!」というタイトルで、本家の白血球(好中球)が行っている形を取っています。
これらの観点から、本家が好きな人には比較的入りやすいスピンオフ作品と言えます。
ちなみに2018年10月9日に最新巻となる第3巻を発売予定です。
はたらかない細胞
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『はたらく細菌』連載開始より約4ヶ月後、本家が連載されている月刊少年シリウスで杉本萌先生によるスピンオフ作品『はたらかない細胞』が連載を開始しました。
このスピンオフの主人公は、赤血球になる前の赤芽球。
本家のアニメ第6話「赤芽球と骨髄球」で、赤芽球時代の赤血球(幼)が描かれていましたが、本作の主人公・871(ヤナイ)や036(修)、328(みつば)、3104(西園寺)、1516(彦十郎)といったメインキャラは、その赤血球(幼)よりは育った段階で、高校生~大学生くらいの外見です。
そのヤナイ達がニートと化し、本家でもおなじみのマクロファージを困らせている……といった日常が描かれた物語となっています。
本家とは違い、読みながら知識を得るというタイプの作品ではなく、キャラクター同士の掛け合いを楽しむマンガです。
同じ掲載誌なので、本家と同様の方向性で行くよりも、全く違う方が幅が出て良い……という判断なのかもしれません。
マクロファージの本家とは違う一面を見てみたい人、ユルい日常モノが好きな人にオススメのタイトルですね。
2018年7月に第1巻が発売されました。