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Jun
【ダンス・ダンス・ダンスール】少女漫画展開かと思いきや、プロダンサーも思わず認める激熱スポーツアニメ!!??

出展 Amazon
2015年からビックコミックで連載をしている漫画『ダンス・ダンス・ダンスール』。
2022年4月からアニメ化もされるほどの人気作品。
しかし、少女漫画家として活躍しているジョージ朝倉さんが作者ということもあり、「少女漫画展開で、見る人を選ぶ作品では?」といった声もちらほら上がっていました。
バレエダンサーを夢見る主人公が、バレエを通して成長していく作品ということで、もちろん恋愛要素も見られます。
ですが、少女漫画展開だからと侮るなかれ!何せ、バレエに関して制作陣がガチなんです。
実際、バレエ監修やバレエ演出などを担当される方がクレジットに登場するくらいにガチでバレエに力を注いでいるスポーツアニメ。
少女漫画展開と最初は言われていたこのアニメですが、回を追うごとにこのスポーツアニメとして注目を集めて話題となっています。
作者ジョージ朝倉
『ダンス・ダンス・ダンスール』という漫画はビックコミックで連載をしており、作者はジョージ朝倉さん。
作者であるジョージ朝倉さんを知っている方は別として、ここまで聞くと、少女漫画展開というのがあまり予想できないのではないでしょうか。
なので、全く少女漫画展開と思わず見始めたところで「おや?」という違和感を覚えてしまった方もいたよう。
ジョージ朝倉さんを知っていればこのような誤解を生むこともなかったのではないかと感じます。
何せ、ジョージ朝倉さんは、長年少女漫画で活躍をしていた女性漫画家さんだから。
名前を見ただけでは、性別が女性とはわかりにくいうえに、ジョージ朝倉さんが描く自画像は完全に男性そのものなので、間違って男性だと思っていた方もいるのでしょう。
過去に月刊IKKIで『平凡ポンチ』という作品を連載していた以外では、月刊フラワーズ、別冊フレンド、FEEL YOUNGなど完全に少女漫画を連載していた作者さんです。
ですが、連載作品は実写化やアニメ化も多数された話題作品ばかりの漫画家さん。
『ピース・オブ・ケイク』や菅田将暉さんと小松奈々さんが結婚前に共演した作品としても話題となった『溺れるナイフ』の他『少年少女ロマンス』『夫婦サファリ』など数多くの人気作品を作られている方なのです。
そんなジョージ朝倉さんがビックコミックで連載を始めたのが『ダンス・ダンス・ダンスール』ですので、少女漫画展開だと言われる理由も納得できることはできます。
また、絵柄も少女漫画的な絵柄のためそこでも苦手意識を持たれた方もいたようです。
しかし、試しに見ると、バレエシーンの描き方や楽曲までバレエやスポーツにガチなのがまるわかり。
バレエダンサー自身もSNSでそのすごさをつぶやいていたほど。
まさしくいい意味で期待を裏切られた人が続出となった作品なのです。
あらすじ

出展 公式サイト
主人公村尾潤平は、幼い頃に見たバレエダンサーのキラキラした姿に憧れ、バレエに興味を示します。
潤平の父親は息子に男らしく育って欲しいと願っていましたが、息子のバレエに対する熱量を知り、息子の夢を応援することに。
そしてバレエを始めた潤平。
しかし、突然訪れた父親の死をきっかけにバレエを辞めジークンドーの道に進むことを決めます。
すっかりバレエの道を閉ざしたとかんじられた潤平ですが、五代都という転校生との出会いによってふたたびバレエの道へと足を踏み入れることになるのですが……。
郁が潤平にバレエの素質があると見抜き、自分の母親がやっているバレエスタジオへと入会させようとします。
子供時代の時と違い、死んだ父親の願いや家庭事情、さらには中学男子という多感な時期に男子バレエを習うという葛藤などがあり、昔の様に素直にバレエの道へと足を踏み入れられない潤平。
ですが、郁の母親でありバレエの先生でもある千鶴が潤平や潤平の母親も説得させ自身のバレエ教室へと通わせることに成功します。
バレエ教室では、潤平のバレエや恋のライバルとなる森琉鶯との出会いが。
琉鶯はクオーターということもあり、まさしく王子様のような見た目な上に、長年郁との絆もあり潤平の闘争心に火が付く。
一方、琉鶯もそのバレエの実力から今までは唯我独尊のようなふるまいが通っていたのだが、潤平の登場によりその立場が揺らぎこちらも闘争心が掻き立てられることに。
コンテストや発表会レッスンなどを通し、バレエに次第に真剣になっていく潤平。
バレエだけではなく、学校生活、恋愛、ライバルや友達などの存在を通していくうちに様々な葛藤や困難に立ち向かっていく様を描いている青春スポーツ漫画となっています。
作者である、ジョージ朝倉さんが、女の子のイメージが強いバレエの世界に登場する男の子がバレエを習うメンタリティがどのようなものか、そして思春期をどのように乗り越えていくのだろうをテーマに描いている作品ということで、思春期ならではの人間模様もまた注目されている作品でもあります。
バレエにガチな部分
一度スポーツ漫画を描いてみたいという作者自身の思いもあり、誕生したのが、この『ダンス・ダンス・ダンスール』
登場人物たちの心の機微なども魅力となっているこの漫画ですが、バレエ部分も見逃せない作品です。
バレエのシーンは、漫画でも躍動感満載に描かれていますが、アニメだとこのバレエ部分がさらに躍動感まみれ、まさしくかなりガチに作られているのです。
まず心強いのが、アニメーション制作を担当しているのが、MAPPAというアニメーションスタジオ。
この会社が手掛けてきた作品は、『呪術廻戦』に『進撃の巨人』『坂道のアポロン』といった人気作であり、戦闘シーンなどに動きに定評ある作品ばかり。
また、スポーツアニメとして人気作の一つである『ユーリ!!! on ICE』も手掛けられている会社だ。
もうこの段階で何となく安心できてしまう人もいらっしゃるのではないでしょうか。
なにせ『ユーリ!!! on ICE』のスケートシーンを作る際に、プロのスケーターによる演技をモーションキャプチャーしたものを元につくられているため、その躍動感や本物館も話題となっていた作品だからです。この手法は、『ダンス・ダンス・ダンスール』でも使われています。
東京バレエ団のトップクラスのダンサーによる演技から作画が作られているのです。
これにより、バレエシーンにも手を抜くことがない本格的なアニメとなっているわけです。
人間による本物の動きを元に作られているため、筋肉や呼吸などが生きているように伝わってきます。人間ができない動きをしないというのは、実にリアル差が増しますよね。
さらに、モーションキャプチャーを担当するダンサーさんから、演技中の息遣いなども細かくアドバイスをもらっているほか、着地恩といった演技中の音もリアルさにこだわった作りとなっています。
ここまでこだわったものとなると、もうアニメではなく、一つのバレエの演目を見ていると言っても過言ではない出来となっているのも納得できませんか?
これだけこだわったバレエシーンが、1話の冒頭から使われているので、初見から弾きこまれてしまうことも間違いないのです。
1話目のこの冒頭シーンは実際に演じた秋元康臣さんの演技とアニメのシーンが比較されている動画が公式SNSにも挙がっているので、気になる方はぜひ見てください。
再現度の高さに鳥肌が立ちます。
バレエシーンには、上から正面から、下から左右など視点が動いているため、さらに躍動感がアップしているのがわかります。
実際に舞台のバレエを観客として見に行った場合は正面からしか見ることができないのですが、アニメだから360℃どの視点からも見ることができる、これはアニメだからこその表現方法となっているのではないでしょうか。
またバレエの演技シーンだけではなく、原作で初めてバレエを見た潤平が感じた、ピカピカ、キラキラとした感動。
作中では“星が爆ぜる”といった表現がされている部分もアニメで再現されています。
原作では、実際にキラキラと光が飛んでいるように描かれているのですが、アニメではこの表現を出すのは難しそうとも感じていました。
しかし、舞台照明などによる光の描き方や、主人公の目の動きなどでこの表現がアニメとして生かされている、潤平がバレエでどれだけ感動したのかが一発でわかる作り方がされています。
バレエシーン、音、光とガチな面を紹介しましたが、もう一つ忘れてはならないのが、挿入歌。
実際にバレエで使われている楽曲ばかりが使われています。
「白鳥の湖」からは、”第1幕第1場 ワルツ””白鳥たちの踊り オデットと王子のアダージオ””情景、オディールの登場””黒鳥のグラン・パ・ド・ドウ・アダージオ””第1幕第2場 情景””情景、オデットの登場””4羽の白鳥たちの踊り””情景、オデットの悲嘆”
“情景、王子の登場””終曲”
第3幕より”「黒鳥」のパ・ド・ドゥ”
の楽曲、さらに
「海賊」からは”アリのヴァリエーション”。
「ライモンダ」第2幕からは”ライモンダのヴァリエーション”。
「ドン・キホーテ」第3幕からは”バジルのヴァリエーション”。
上記楽曲が9話までの間にちりばめられている。
こだわりがすごいと思いませんか?
実際のバレエダンサーからも感動の声が上がっていることもありバレエ経験者の方が楽しめることはもちろん、バレエに知識のない方も理解ができるほど丁寧にそして本格的に作られているからこそ話題となっている作品という訳です。