【俺ガイル】雪ノ下陽乃は何がしたいのか? 徹底検証

出典 : ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完 © 1995-2020, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. : TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」公式ホームページ|TBSテレビ

俺ガイル3期『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』より、“はるのん”こと雪ノ下陽乃を大特集!
ヒロイン・雪ノ下雪乃の姉で、優秀な彼女すら凌ぐ完璧な女性ですが、その行動は謎ばかり。はるのんが何をしたいのかを徹底検証します!

雪ノ下陽乃(ゆきのした はるの)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、ヒロイン・雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)の姉
主人公の比企谷八幡(ひきがや はちまん)たちが通う千葉市立総武高等学校のOGであり、現在は親が指定した国立理工系の大学に通っています。
初登場は原作3巻(アニメ1期6話)。

艶やかな黒髪を肩の辺りまで伸ばしたセミロングで、きめ細やかく透き通るような白い肌、整った端正な顔立ちと非の打ち所がない容姿を持ち、愛嬌も抜群。
成績は極めて優秀で、運動も得意。
その上、他者を惹き付けるカリスマ性やバイタリティも持ち合わせており、優秀な雪乃をもってして劣等感を抱くほどの完璧美人です。

一方で、温厚な態度や人懐っこい態度はお家柄身に付けた「外面」に過ぎず、その本性はサディスティックな笑みが似合う腹黒い女性。
葉山隼人(はやま はやと)いわく「あの人は興味がないものにはちょっかい出したりしないよ。……何もしないんだ。好きなものをかまいすぎて殺すか、嫌いなものを徹底的に潰すことしかしない」とのこと。

高校時代はその完璧さから女神のような慕われ方をしていたものの、決して優等生ではなく奔放なスクールライフを送っていた模様。
文化祭では実行委員長を務め、歴代最高の動員数を記録したようです。

担当声優は中原麻衣(なかはら まい)さん

トラブルメーカー? トリックスター? その本性は……

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俺ガイルの登場キャラで最も底知れない人物
それが雪ノ下陽乃である事に異論を挟む人はあまりいないでしょう。
それくらい、彼女は八幡や雪乃にとって、そして読者や視聴者にとって厄介な存在です。

そんな陽乃の初登場は、八幡と雪乃が由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)の誕生日プレゼントを選ぶためにお出かけした時。
2人を見かけた陽乃は人懐っこい笑みを浮かべ、遠慮なく接近してきました。

一見すると、妹をやや過剰に心配する天真爛漫な姉のようですが、八幡はそんな彼女の行動や表情を「強化外骨格みてぇな外面」「嘘臭い」と表現。
雪乃もそれを肯定したことで、読者・視聴者も「陽乃は二面性のある人物」という印象を持ちます。

しかし八幡の言うところの強化外骨格は、陽乃の持つ性質の一部に過ぎませんでした。

陽乃は八幡のことを気に入ったのか、それとも他の理由があってか、それ以降も度々八幡の前に現れます。
八幡を雪乃の彼氏候補と位置付け、彼が結衣と一緒にいるところに出くわすと「浮気は感心しませんなー」と牽制していました。

勿論、こんなのは序の口。
その後も奉仕部の面々が学校行事を行う度に彼女は現れ、雪乃や八幡の行動、奉仕部の人間関係の裏側にある問題点をチクチクとつつき、言葉や行動の裏を読もうとする八幡に対して「悪意に怯えているみたいで可愛いもの」、常に自分の後を追い続けていた雪乃には「雪乃ちゃんに自分なんてあるの?」といった強い言葉を用いています。
登場する度に平穏な空気を一変させ、物事の本質を突きつけ、雪乃たちを追い詰めていくのです。

こういったムーブによって、陽乃は八幡やファンから「大魔王」などと呼ばれるようになり、内外問わず戦慄と恐怖を与える存在となっていきました。

陽乃のポジションは、一見するとトラブルメーカー若しくはトリックスターのように見えます。
作中で様々な問題を起こしストーリーに起伏を持たせるトラブルメーカー、或いは安全圏から場をかき乱しストーリーを予想外の方向へ転がしていくトリックスターは通常、メタ視点で言えば作品の舞台装置と括ることができ、物語を作るために生み出されたストーリーの奴隷です。
しかし、陽乃はそのどちらでもありません

何故なら、彼女には明確な立場、感情、そして苦悩の痕跡が見て取れるからです。

【俺ガイル】三浦優美子(あーしさん)は作中の女性陣で一番の人格者? 徹底検証

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2020年夏放送の俺ガイル3期『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』より、“あーしさん”こと三浦優美子を大特集!
クラスの女王的存在で、圧倒的威圧感を放つ彼女ですが、実は作中でも屈指の人格者という意見もある模様。真相を徹底検証します!

三浦優美子(みうら ゆみこ)キャラクター概要

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、主人公・比企谷八幡(ひきがや はちまん)のクラスメイト。
千葉市立総武高等学校2年F組におけるカーストの頂点・葉山グループの一員で、クラス内で最も目立つ女子生徒です。
初登場は原作1巻(アニメ1期2話)。

金髪ゆるふわウェーブ(八幡いわく金髪縦ロール)、着崩した制服、短めのスカートと、見た目はギャルそのもの。
顔立ちは綺麗で整っており、身長も高く、本人も外見にはかなりのこだわりと自信を持っています。
一人称は「あーし」で、ファンの間ではその特徴から「あーしさん」と呼ばれており、半ば公式の愛称になっています。

傲岸不遜な女王気質の性格で、かなりワガママ。
すぐに泣く人間や自分を持たない人間を嫌う一方、自分に逆らおうとする人間も嫌い。
攻撃的な言動が多く、プライドもかなり高いため、男子からは「獄炎の女王」と呼ばれ恐れられています。

反面、一度身内になった人間に対しては面倒見が良く、厳しい口調になることはあってもすぐに切ったり見放したりはせず、世話を焼くことも多い様子。
葉山隼人(はやま はやと)に恋しており、彼にちょっかいを出そうとする女子には見境なく威嚇するなど、独占欲は強いようです。

担当声優は井上麻里奈(いのうえ まりな)さん

読者・視聴者の第一印象は「ヤな奴」

今でこそ「実は良い子」がファンの共通認識になっているあーしさんですが、当初は読者・視聴者にとって露骨にヤな奴と感じさせるキャラでした。

初登場は八幡が由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)の依頼を終えた直後、教室内で葉山グループを眺めていた時のこと。
グループ内で雑談している彼女は、八幡から「純粋に怖い」「鼻息だけで殺されるレベル」と評されていました。
その根拠は明白で、グループ内の結衣が雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)のことを少し褒めただけで機嫌が悪くなり、慌てて「優美子のほうが華やかというか!」とフォローを入れなければならないほどで、その様子は八幡の目にも、周囲の男子の目にも、そしてファンの目にも「ヤな奴」という印象が残ります。

その後、昼休みに他の所へ行こうとする結衣をパシリにしようとし、「戻って来るのが遅れるから」と断られると、途端に顔が硬直。
八幡いわく「飼い主に手を噛まれたような表情」になり、最近付き合いが悪いと結衣に対し苛立ちを募らせ、その上で「言いたいことあんならはっきり言いなよ。あーしら友達じゃん」と白々しく聞こえる言葉を吐きます。
八幡の目にはそれが仲間意識の強要に映ったようです。

この時点で、大半のファンは「可愛いヒロインを理不尽な理由で糾弾する嫌な女」という第一印象が固まったことでしょう。
直後、教室に現れた雪乃から八幡と同様の見解を何倍もの毒を混入して突きつけられ、典型的な「主人公サイドに言い負かされる悪役」という印象も持たれたと思われます。

更にこの後も、戸塚彩加(とつか さいか)の依頼でテニス部の彼を特訓していたところ、コート内に他の葉山グループの面々と共に乱入。
練習しているという戸塚の言葉に聞く耳持たず、どうにか場を納めようとする葉山とリア充グループの身勝手な行動に苛立つ八幡の言い合いもどこ吹く風、自分がこのテニスコートを使うのは当然で、邪魔者はさっさと立ち去れと言わんばかりの態度に終始します。
まさに傍若無人、女王様らしい傲慢さだと、一部のドSキャラ好きのファンは歓喜したことでしょう。

それから、テニスコートを賭けた両者の対決が始まり、最後は八幡たちが試合に勝って勝負に負けるというオチで俺ガイルの第1巻(アニメは3話目まで)は完結。
主人公サイドに感情移入しているファンにとって、この時点でのあーしさんの印象は「結衣をイジめて雪乃とバチバチやり合う悪役女王」のみだったはずです。

ただ、あーしさんが「ヤな奴」という印象を与えるような言動を見せたのは、この時点まで
2巻では、葉山グループの男子の粗探しをするミッションを果たすべく、結衣が「あの人たち最近微妙だよねー」と切り出した際、そんな結衣に呆れつつ「トモダチのことそう言うのってやっぱまずいっしょー」と至極真っ当なダメ出しをしていました。
結衣に気になる人がいることがわかると即座に協力を申し出て、腐女子特有のイタい発言を連発する海老名姫菜(えびな ひな)をその都度介護し、以降も面倒見の良さが際立つようになります。

あーしさんは基本、自分に正直に生きている人で、発言の裏を読んだり含みを持たせたりはしません。
それが自己中心的に映るのは仕方ないですが、裏表のない素直な人物なのも確かです。

第一印象というものは中々覆らないものですが、あーしさんへのファンの印象は着実に変化していきました。

【俺ガイル】戸塚彩加は果たして「男の娘」なのか? 徹底検証

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2020年夏放送の俺ガイル3期『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』より、最かわキャラの呼び声高い戸塚彩加を大特集!
男の娘キャラとしてもお馴染みの彼ですが、果たして本当に男の娘なのか、あらためて検証します!

戸塚彩加(とつか さいか)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、奉仕部所属の主人公・比企谷八幡(ひきがや はちまん)のクラスメイト。
初登場は原作1巻(アニメ1期3話)で、由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)の知り合いの女子テニス部員と八幡に誤解されていましたが、のちに男子と判明します。
結衣からは「さいちゃん」と呼ばれています。

かなり小柄で、身長は女性も含めたレギュラー陣の中でも最も低い部類。
腕も腰も脚も細く、肌は抜けるように白く、その愛らしさから女子の一部に「王子」と呼ばれています。
当人はそのことを好ましく思っていないものの、それはそれとしてファンシーな物を好む乙女趣味のため、身に付ける物や欲しいと思う物も自然と可愛い物になっているようです。

八幡とは2年生になって初めて会話を交わしますが、性別を誤解していたばかりか名前すら覚えていなかった八幡に対し、彼の方は八幡のことを知っていた模様。
テニス部に所属していますが、弱小であまり部員に向上心がないことを気に病んでおり、自分が上手くなれば他の部員もやる気を出すと考え、奉仕部に技術の向上を依頼します。
この件とは関係なく八幡に対しては当初から好意的で、依頼の一件以降は更に距離が縮まり、当初は「比企谷くん」と苗字読みでしたが、「八幡」と名前で呼ぶなど親密な関係になりました。

性格は素直で優しく、汚れを知らない純粋無垢な男の子。
努力家で、自主練に加えて部活がない日もテニススクールに通うなど、青春をテニスに捧げており、その努力あってか部員からは慕われているようで、物語後半には部長に就任しました。

担当声優は小松未可子(こまつ みかこ)さん

実はボーイッシュキャラ?

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「男の娘」というカテゴライズが定着して久しいですが、具体的な定義は令和の時代に入っても提唱されていません。
よって、戸塚が男の娘か否かは、彼を目撃した全ての人類が各々判断すべきであって、断定されるべきことではないかもしれませんが、それはそれとして、戸塚が本当に男の娘か否かを検証していきたいと思います。

まず見た目
これが戸塚を男の娘たらしめる最大の要因であることに議論の余地はありません。
男の娘と称されるキャラの特徴の1つとして、容姿が幼く女性というより女の子に見える、いわゆる「ショタ」に属するキャラであることが挙げられますが、戸塚の外見は顔も身体付きもまさに少女のそれであって、見事に条件を満たしています。

加えて、彼の場合は内面も男の娘に相応しい可愛さに溢れています。
俺ガイルは主人公の八幡をはじめ変わり者の巣窟で、同時にメインキャラの大半が鬱屈したものや後ろめたさを内面に抱えていますが、その中にあって戸塚は唯一闇を感じさせる要素がなく、それゆえに作中でもファンからも「マジ天使」と称されています。
これら全てが男の娘を肯定する要素と言えるでしょう。

一方で、それを否定する要素もあります。

戸塚の私服は八幡いわく「ボーイッシュな装い」
ボーイッシュというのは「男の子っぽい女の子」に対する表現であり、「女の子っぽい男の子」である男の娘とは正反対です。
しかし、これに疑問を挟む読者は1人も確認できなかったので、恐らく読者の誰もが普通に納得したのだと思われます。

意外とガンプラが好きだったり、昔ミニ四駆をやっていたりするところも完全にボーイッシュキャラによくある特徴。
つまり、戸塚には男の娘の要素とボーイッシュキャラの要素が混在しているのです。

【俺ガイル】平塚先生が結婚できない理由を本気で検証してみた

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2020年夏放送の俺ガイル3期『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』より、奉仕部顧問の平塚静を大特集!
願望は人一倍あり美人、しかも作中屈指の人格者なのに全然結婚できずにいるその理由をあらてめて徹底的に検証します!

平塚静(ひらつか しずか)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、主人公・比企谷八幡(ひきがや はちまん)たちが通う千葉市立総武高等学校で国語教師を勤めていた女性。
初登場は原作1巻(アニメ1期1話)の一行目で、挿絵でもヒロインの雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)や由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)よりも先に描かれています。

かなり高身長で、作中の女性陣では恐らくトップ。
黒髪を腰の辺りまで長く伸ばしており、胸もかなり大きめでスタイル抜群。
学校では白Yシャツ&黒ベスト&黒スラックスというバーテンダーのような格好の上から白衣を着用しています。

奉仕部の顧問生活指導を兼任しており、八幡を奉仕部に引き入れ雪乃と対面させた張本人。
部室にいることは少ないものの、問題児の八幡に対しては積極的に接するようにしており、半ば強制的に仕事を与えています。
教師の中では若手のアラサーなので、面倒な仕事を押しつけられることが多く、その一部を奉仕部に担当させることで部活動を促進しているようです。

非常に面倒見が良く、その一方で手も早く、この御時世に鉄拳制裁を躊躇なく行う武闘派タイプ。
教師としては問題児の更生に力を入れており、頭ごなしにこうしろとは言わず、自主性を促進して自ら社会性を身に付けるよう仕向けています。
ただし教師の仕事全般に対して熱心とは言い難く、生徒に任せっきりで自分は寝るなどの問題行動も少なくありません。

結婚願望は強く、アラサーであることも踏まえて早く結婚したいと度々口にしているものの、結婚どころか候補となる男性と巡り会う機会さえ全くない模様。
その男運のなさや残念さを八幡から事ある毎に同情され、「早く貰ってあげて」と心の中で哀れみの言葉を呟かれるのが定番になっています。

担当声優は柚木涼香(ゆずき りょうか)さん

典型的な残念美人

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近年、「結婚適齢期」や「婚期」という言葉はあまり好ましくないとされ、使用される機会はかなり少なくなりました。
また、女性の初婚年齢は1990年代までは20代半ばで推移していましたが、女性の社会進出が活発化してからは20代後半が平均値となっており、「アラサーで結婚していない女性は行き遅れ」「婚期を逃した」などと言うような人物は、現代社会の価値観を理解しようとしないタイプの高齢者くらいになっています。

一方で、自分自身に対して「何歳までに結婚したい」「結婚できないのは嫌だ」と思うのは自由。
「もう30近くになるのに結婚できない」と嘆く女性がいたとしても、それは個人の価値観の範疇であって、時代遅れという言葉は当てはまりません。
とはいえ、周囲(特に10代)から見ると、そういった女性はどうしても気の毒に見えてしまうものです。

そういう意味で、平塚先生は典型的な残念美人と言えます。

ただ、残念美人なのは結婚したいのにできないという現状に対する同情を込めた称号ではありません。
彼女は単純に、いろいろと残念な要素を持っている女性なのです。

アニメでは描写自体をほぼ完全にカットされていますが、実は平塚先生、かなりの漫画・アニメ好き
少女漫画ではなく熱血系の作品を好み、特に好きな作品は『スクライド』です。
彼女が八幡を露骨に贔屓しているのは、八幡がそっち方面に詳しいから……かもしれません。

勿論、今の時代に大人の女性が熱血系の漫画やアニメを好きだからと言って残念ということはありません。
彼女の場合、作中の技名やネタを平気で口走るのが痛々しいとされる所以です。

その他にも、喫煙家が年々肩身の狭い状況に追いやられているこの御時世においてヘビースモーカーで、酒癖も悪く、特技は格闘のラーメン好き。
結婚したい反面、男性にウケの良い趣味や特技を身に付ける気など全くなく、V8ヴァンテージを乗り回すこの女性、残念美人というより男前美人と言った方が正確かもしれません。

【俺ガイル】川崎沙希が八幡に気があるって本当? 徹底検証

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2020年夏放送の俺ガイル3期『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』より、八幡のクラスメイト・川崎沙希を大特集!
アニメでは原作以上に影が薄い彼女ですが、実は八幡に気があるような描写もチラホラ。事実か否かを徹底検証します!

川崎沙希(かわさき さき)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、本作の主人公・比企谷八幡(ひきがや はちまん)と同じ総武高校2年F組に所属している女子生徒。
初登場は原作2巻(アニメ1期5話)。

身長は女子の中でもかなり高めで、体型は細身。
前髪は短めで、青みがかった黒髪(イラストやアニメでは水色)をシュシュでまとめ大きなポニーテールにしています。

剣呑とした雰囲気をまとっている女子で、制服は着崩し、表情は常に不機嫌、口を開けば悪態をつき、教師に対する言葉遣いも悪く、覇気のない目で睨み付けてくる不良……のように一見感じられますが、実際には家族想いの優しい子。
2人の弟と妹・京華(けいか)がいる大家族の長女で、夏季講習などを考慮すると学費がかさむため、家計を助けるためホテル・ロイヤルオークラ内のバー「エンジェル・ラダー 天使の階(きざはし)」でアルバイトをしていました。

無愛想でぶっきらぼう、夜のアルバイトの影響で遅刻することが多かったため、友達付き合いしているクラスメイトは皆無。
そのため教室内ではいつも孤立しており、机に肘を突いて窓の外をぼーっと眺めています。

一方で、手芸を得意とするなど女子らしい一面もあり、文化祭および体育祭ではその特技を見込まれ衣装作りを手伝い、その過程で葉山グループの海老名姫菜(えびな ひな)から懐かれた模様。
逆に女王様気質の三浦優美子(みうら ゆみこ)とは折り合いが悪く、お互い露骨に嫌悪感を見せています。

担当声優は小清水亜美(こしみず あみ)さん

アニメではフラグが立った場面をことごとくカット

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川崎さんはクラスメイトとの交流がないに等しく、普段ほとんど接する機会がないせいか八幡から名前を覚えてもらえず「川なんとかさん」と心の中で呼ばれています。
そのせいかどうかはわかりませんが、アニメ版ではただでさえ影が薄い扱いをされている原作以上に出番が少なく、八幡と会話する場面自体がレア
これによって、原作ファンとアニメファンの間で川崎さんの印象に大きな差異が生じているようです。

最も尖っていた初登場時のエピソードは1期5話でほぼ原作通り映像化され、八幡への罵倒、平塚先生への非情な宣告、常にイライラした態度、そして極めつけは雪乃(ゆきの)のアキレス腱である家族の話題を持ち出す……など、傍若無人の振る舞いを見せました。

その後、「実は家族の為に働いているのをひた隠しにしていた不器用な優しい女子」だったのが明るみに出て、八幡から予備校のスカラシップについて教えられたことで、無事お金の問題は解決。
以降あまり出番はなく、文化祭の準備の際に海老名から目を付けられた場面では、これまでの刺々しさは影を潜め、普通の女の子のようなリアクションをしていたため、放送当時アニメファンからは驚きの声があがっていました。

2期でも口が悪くぶっきらぼうなのは変わらないものの、修学旅行で立ち寄ったお化け屋敷では恐怖のあまり逃げ出す姿が描写されるなど、以前の不遜な態度は何処へやら
小町に手伝いを頼まれ渋々ながらついてくるなど、周囲から不良と思われていた頃の刺々しさはすっかり鳴りを潜めました。

八幡に対しては、生徒会長候補の1人として名前を挙げるなど、スカラシップの件もあってか高く評価している模様。
後半には奉仕部の部室に訪れて「まだ小さい妹にバレンタインチョコを作ってみたいとせがまれたけど、どうしたらいいか」と依頼をするくらい、心を開くようになりました。

そして、奉仕部が彼女たちの依頼を受け、バレンタインチョコを作る予行練習と称した料理教室を開いたエピソードにて、かなり意外な反応が描写されます。
八幡が中学時代に好きだった折本かおり(おりもと かおり)が、八幡に「私、比企谷にチョコあげたことあったっけ?」と聞いた際、川崎さんがハッとした様子で八幡たちの方を見るカットが挿入されたのです。

ここは「八幡のことを気になっている女子が、八幡がチョコをもらったかどうかを気にしている」シーンで、雪乃や結衣(ゆい)、いろはが反応するのは自然なのですが、そこに川崎さんが加わるのは明らかに不自然
何故なら、これまで川崎さんが八幡に好意を寄せている描写は皆無に等しかったからです。
そのため、アニメ版俺ガイルを1期から全部見て来たアニメファンでさえ、この場面には困惑していました。

実は、原作では川崎さんが八幡を異性として意識していると思われるシーンが複数あります。
しかしアニメ版では、それがことごとくカットされているのです。

【俺ガイル】比企谷小町と兄・八幡は似ている? 徹底検証

出典 : ©渡 航、小学館/やはりこの製作委員会はまちがっている。完 © 1995-2020, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. : TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」公式ホームページ|TBSテレビ

2020年夏放送の俺ガイル3期『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』より、八幡の妹・比企谷小町を大特集!
アニメファンの間でも理想の妹キャラと評判の彼女ですが、果たして本当にひねくれ者の兄と同じDNAを持っているのか徹底検証します!

比企谷小町(ひきがや こまち)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、本作の主人公・比企谷八幡(ひきがや はちまん)の実妹
初登場時は中学生でしたが、原作ライトノベル12巻で兄も通う総武高校に無事合格、高校生になります。
黒髪のショートヘアで、ぴょこんと伸びたアホ毛と八重歯が特徴的な美少女です。

原作1巻より登場。
とても社交的な性格で、初対面の年上相手でも全く物怖じせず会話ができる強靱なメンタルの持ち主です。

自他共に認めるお兄ちゃん子で、八幡の一番の理解者と言える存在です。
普段からなんでも言い合える仲で、ズケズケと遠慮なく発言する一方、常に相手を思いやる言動をします。
良き妹っぽい自身の発言には「小町的にポイント高い!」と自画自賛し、その後八幡がシスコンっぽい発言で「八幡的にポイント高い」と返すと辛辣なツッコミで応酬するのが定番の流れ。

なんだかんだ兄からも溺愛されていますが、それ以上に父から溺愛されているらしく、「近づく男は兄でも殺す」と明言されている模様。

気さくで明るい性格ながら、心の中ではあれこれと策略を立てる一面があります。
しかしそれは全て兄をはじめとした他者に助力するためのもので、エゴイズムはほとんど見せません。
兄に対しての独占欲も表に出さず、彼が周囲の女性、特に雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)または由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)とくっつくよう画策する場面がしばしば見受けられます。

担当声優は悠木碧(ゆうき あおい)

兄との共通点1:雰囲気

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小町と八幡は兄妹ですが、外見に関してはアホ毛という共通点以外はあまり似ていないように見えます。
八幡は基本腐った目をしていますし、笑顔も大抵ぎこちなく、良くも悪くも達観したような顔をしています。
それに対し、小町はいつもキラキラした目をしていて、心から楽しそうに笑っています。

八幡本人も「俺も小町が俺に似なくてよかったと思ってるくらいだし」との発言から、似ていないと認識しているようです。
彼いわく、自身は父親似で小町は母親似とのこと。

ただし、気を抜いている時や嫌そうな時の顔は似ているという自覚があるみたいです。
そして、川崎沙希(かわさき さき)の妹で保育園児の京華(けいか)は、2人のことを「にてる」と判断しました。

実は、このことはかなり意味深長です。
というのも、幼児は他者の顔を認識する上で、顔のつくりそのものよりも性格や表情で判断する傾向があるからです。
まだ認知機能が発達していないため、視覚的な合理性よりも雰囲気や顔つきに共通点を見出しているのかもしれません。

これらのことから、小町と八幡は性格や雰囲気が似ていると判断できます。
子供っぽいようで、ふとした時には少し大人びていて、八幡自身その点は似ていると感じているようです。

兄との共通点2:周囲に気を遣いすぎる

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比企谷兄妹は、内面も一見すると真逆です。
世の中を穿った解釈で捉え、ネガティブ思考がデフォルトで、常に心の中で皮肉を呟いている八幡に対し、小町はポジティブシンキングの塊。
ただしあまり頭が良くないため脳天気とも言え、何かと慎重で些末主義なきらいさえある八幡とは対照的ですね。

そんな2人ですが、実際のところ内面に関しては共通点もいくつかあります。
最も顕著なのは、両者とも周囲に気を遣いすぎるところです。

八幡は他者に対して平気で心の中で悪態をつきます。
そして実際に攻撃的な言葉を発することも珍しくありませんが……その大半は自分に悪意を向けた相手や、尊厳を踏みにじられたと感じた時、そして「そうする事が場を収める上で最適」と判断した時。
自分がヘイトを集めるのを甘受して、厄介ごとを一時収束させる手法をよく用います。

この件に限らず、八幡は常に周囲の人間の思惑に気を配り、行動の裏を読みます。
それは周囲に気を遣い過ぎていると言うこともできますし、雪ノ下陽乃(ゆきのした はるの)の言葉を借りれば「悪意に怯えている」とも言えるでしょう。

一方、小町も主に家族に対してかなり気を遣っています。
高校受験の際も、不安と緊張を押し殺し、兄や両親に心配をかけないよう努めて冷静にふるまっていました。
忙しい両親の助けになるべく家事を磨き、面倒臭い兄のガス抜きを行うなど、その気遣いは最早天使の粋に達していると言えます。

特に共通しているのは策士という点。
腹黒と言い換えることもできるでしょう。
気遣いの人だけど、それを表に出さないところも良く似ていますね。

【俺ガイル】キャラクター情報をまとめてみた!


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原作・アニメ共に大人気の『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』略して『俺ガイル』に登場する主要キャラクターの情報をまとめてみました! 『俺ガイル』の物語を彩る魅力的なキャラクターたちの情報をみていきましょう。

比企谷八幡

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比企谷八幡(ひきがやはちまん)は『俺ガイル』の主人公です。誕生日は8月8日。血液型はA型。総武高校2年F組に所属しています。

八幡には幼少時代から友達と呼べる者がおらず、それ故に中学時代にはひどいトラウマを抱えることも多く、かなりひねくれた性格をしています。すぐに物事の裏を読む癖があり、人の悪意や思惑に対して敏感。他人の好意を向けられることに慣れていないため、すぐに裏を探ってしまいます。

学校ではいつもひとりで行動していることや、そのひねくれた性格から、生徒指導である平塚静に目をつけられて、強制的に「奉仕部」という依頼を受けて他人の相談を解決に導くという変わった部活に入部させられました。

雪ノ下雪乃

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雪ノ下雪乃(ゆきのしたゆきの)は『俺ガイル』のメインヒロインです。誕生日は1月3日。血液型はB型。総武高校2年J組に所属しています。

進学校である総武高校の中でもワンランク学力が高い国際教養科の生徒で、学力テストでは常に1位をキープしている才女。しかしその反面、無口な性格でコミュニケーション能力に乏しく、クール美人なため周囲の人間から疎まれてることが多いです。

奉仕部には主人公の八幡より前から所属しており、初対面時こそ辛辣な言葉ばかりかけていましたが、物語が進むにつれて信頼関係が築かれていきました。

由比ヶ浜結衣

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由比ヶ浜結衣(ゆいがはまゆい)は『俺ガイル』のもうひとりのメインヒロインです。誕生日は6月18日。血液型はO型。総武高校2年F組で八幡はクラスメイト。服装は派手でギャルのような見た目をしていますが、会話の節々から天然(アホ)さが溢れ出る本作のムードメーカー的なキャラクター。

見た目に反して恋人が居たことはなく、恋愛面ではかなりピュアです。物語の途中から奉仕部に入部することになり、結衣の柔らかな性格が、捻じ曲がった性格の八幡と雪乃の間でクッションのような役割を果たしています。

一色いろは

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一色いろは(いっしきいろは)は『俺ガイル』の7.5巻で初登場しました。珍しく八幡との関係も良好な女子キャラクターで、第3のメインヒロインとしての地位を確立していきます。誕生日は4月16日。総武高校の1年C組に所属。サッカー部のマネージャーをしており、物語の途中からは1年生にして生徒会長を務めています。

見た目はかわいい系のギャルですが、計算であざとい性格を演じていることから、周囲の女子の評判は悪いです。そのためいろはの許可なしに、イタズラで生徒会長に立候補させられてしまいました。

サッカー部の先輩である葉山隼人に恋心を寄せており、葉山と同じクラスの八幡に何かと協力を求めようとします。八幡に対してはあざとい性格ではなく素を見せることから、八幡には心を開いていると周囲は思っているようですが、八幡的にはどうでもいい相手だからだと考えています。

【俺ガイル】雪ノ下雪乃は正論武装で弱い心を守りたい?

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テレビアニメ3期の製作が決定した『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』より、メインヒロインの1人・雪ノ下雪乃をピックアップ!
クールビューティーゆきのんの魅力、そして完璧なようで実は脆い彼女の弱点についてまとめました!

雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、本作のメインヒロインの1人。
千葉県・総武高校に通う高校2年生。
端整な顔立ち、流れる黒髪、冷めた瞳、慎ましやかな胸が特徴的な美少女で、校内随一の有名人です。

自己変革を目的に他者の手助けを行う「奉仕部」に所属している唯一の部員として登場。
その後、主人公の比企谷八幡(ひきがや はちまん)ともう1人のメインヒロイン・由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)が同時期に入部し、3人で活動するようになります。

普通科よりも平均偏差値が高い国際教養科に所属し、テストでは常に学年1位
体力はないものの運動も優秀で料理も上手く、あらゆる才能に秀でている完璧な女の子です。

物語当初は毒舌と冷酷な目で他者を寄せ付けない雰囲気を常に作っており、八幡もその洗礼を多分に受けていました。
一方、もう1人の部員である結衣には甘く、渋々ながら彼女の意見を採用するケースが散見されます。

読書と可愛いものを好んでおり、特に猫と東京ディスティニーランド(モチーフはTDL)のキャラクター「パンダのパンさん」に関しては周囲の目を忘れるほど深い愛情を注いでいます。

担当声優は早見沙織(はやみ さおり)

雪乃と奉仕部との関係

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雪ノ下雪乃が奉仕部に入部したことで何を得て何を失ったのか、その全てを把握するのは困難です。
奉仕部に入るまでの雪乃がどのような人物で、彼女の何を変えるべきだと顧問の平塚静(ひらつか しずか)が感じたのかは、断片的にしか語られていないからです。
とはいえ、その断片からある程度のことまでは推察できます。

雪乃は非常に不器用で、ある意味職人肌のような人間です。
建前を嫌い、妥協を良しとせず、自身の思ったことをそのまま口に出し、時には相手にも高い要求をします。
その辛辣な、それでいて常に正鵠を射た物言いは理論武装どころか「正論武装」と言えるでしょう。

しかし同時に、彼女の人生には常にが差しています。
自身以上に優秀で、自身以上に強固な武装をする姉陽乃(はるの)の背中をずっと追いかけており、それは自身にとってのコンプレックスともなっていて、同時に非情な母や裕福な家庭特有の付き合いに対する弾避けにもなっていました。
また、その優秀さと美しさは同年代の男子から短絡的な好意を向けられる要因となり、他の女子にとっては嫉妬の対象となっていたため、かつては上履きを隠される等の嫌がらせを受けていたようです。

煩わしい人間関係に辟易したと思われる雪乃が、無理に友達と呼べる存在を作らなかったのは必然と言えます。
それは過去に他者との繋がりを求めても軽んじられ、友達を作れず捻くれてしまった八幡と対照的でありつつ根っこは同じ。
雪乃もまた、八幡とは違う形で人格が捻くれていたのです。

雪乃がどんな経緯で奉仕部に入ったかは語られていませんが、雪乃の「平塚先生曰く、優れた人間は憐れな者を救う義務がある、のだそうよ」という発言は、静がその理由をもって彼女を勧誘したと解釈するのが自然。
部員1名で部室が支給される部活というのは通常はあり得ないので、「元々あった奉仕部に雪乃が入部し、その後他の部員が辞めた」もしくは「元々あった文芸部などのありふれた部が部員不足で潰れ、生活指導を兼任する静がその余った教室を『カウンセラー目的の集まりを作りたい』と申し出て受理された」などの理由が考えられます。
いずれにせよ、静が「雪乃は他者を救うことで彼女自身の歪みを矯正できる」と期待し、彼女を招き入れた可能性が高いでしょう。

もしそうだと仮定すると、雪乃にとって奉仕部は「自分の能力を表現する場」であり、同時に「自分を変えてくれる場所」として設定されていたことになります。
陽乃から「自分がない」と言われているように、家での雪乃は自身を表現することを諦めていると思われ、そんな雪乃にとって奉仕部がかけがえのない場所になるのは必然であり、そして依存的になってしまう理由の1つでもあったのです。

【俺ガイル】由比ヶ浜結衣はどうしても比企谷八幡に告白できない

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テレビアニメ3期を控えている『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』より、メインヒロインの1人・由比ヶ浜結衣をピックアップ!
明るく、誰にでも優しく、でも恋する相手はたった1人の純情可憐な彼女の魅力についてまとめました!

由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、本作のメインヒロインの1人。
千葉県・総武高校に通う高校2年生で、肩まで伸ばした明るめの茶髪に緩いウェーブを当てており、短めのスカートと胸元を緩めたブラウスを着用し、ネックレスやハートのチャームを身に付けています。
そして童顔&巨乳です。

主人公の比企谷八幡(ひきがや はちまん)曰く「今時のジョシコウセイ」「ビッチ」といった格好と喋り方ですが、男女交際の経験は皆無
誰にでも愛想が良く、誰にでも思いやりを持ち、いつでも素直な普通の女の子で、周囲に合わせる為に無理して自分をギャル風に仕立てています。

雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)と八幡が所属している奉仕部に、顧問の平塚静(ひらつか しずか)からの紹介で訪れ、「手作りのクッキーを焼きたい」と依頼したことが縁の始まり。
それからしばらく手伝いという形で奉仕部に参加するようになり、その後正式に入部します。

クラス内カースト最上位の葉山グループに所属しているものの、関係が破綻しないよう他人の顔色を常に窺っており、特にクラスの女子の中心的存在である三浦優美子(みうら ゆみこ)には人一倍気を遣っています。

頭脳明晰な雪乃と、国語の成績だけは学年3位の八幡に比べると純粋な知力では及ばないものの、社交性に欠けた2人とは違い人間関係の構築とバランス取りには長けており、奉仕部に所属しながらクラス内のグループでも以前と同じポジションに留まっています。
空気を読む力、雰囲気を察する能力は高く、奉仕部でもそのスキルは随所に活かされているものの、逆にそれが仇となってしまうことも
また、微妙に常識外れなところもあり、八幡たちに呆れられる場面も少なからず見受けられます。

やっはろー(当初は「やはろー」)というヤッホーとハローを「おっはよー」っぽい語感でまとめた独自の挨拶を誰彼構わず行い、八幡の妹・小町(こまち)やクラスメイトの戸塚彩加(とつか さいか)にも伝染させている模様。
造語を作るのが好きで、親しくなった相手にはヒッキー(八幡)、ゆきのん(雪乃)など独自のニックネームで呼んでいますが、あまり評判は良くないようです。

無類の犬好きで、家で飼っている「サブレ」という名前のミニチュアダックスフントを溺愛しています。
高校入学の日にそのサブレが交通事故に遭いそうになったのを八幡に助けられ、その時から八幡を異性として意識しているようです。

歯に衣着せぬ物言いをする雪乃に対しては、当初から「かっこいい」と憧れの感情を抱いており、その後も雪乃の表層的な冷たさの裏にある優しさを見抜き、友達の域を越えた感情を抱いています。
雪乃の方も多少の戸惑いはありつつ結衣には好感を持っており、他人に甘えることを是としない彼女が唯一それを容認する異性となっています。

担当声優は東山奈央(とうやま なお)

【俺ガイル】一色いろははあざとさと可愛さと素敵な何かで出来ている

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テレビアニメ3期の放送が決まっている『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』より、第3のヒロイン・一色いろはについてまとめました!
今やメインヒロインと同等の人気キャラになったいろはすの最大の特徴であり魅力でもある「あざとさ」をピックアップします!

一色いろは(いっしき いろは)キャラクター概要

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『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』に登場する女性キャラクターで、本作のヒロインの1人。
千葉県・総武高校に通う高校1年生。
ふわっとした亜麻色セミロングの髪(地毛)、くりっとした瞳、間延びした声が特徴で、微かに崩した制服の着こなしも合わせて外面は完全にゆるふわ系ギャルです。

原作ライトノベル7.5巻収録のSIDE-B Special Act.B「未だ、彼らは帰るべき場所を知らない。」より、サッカー部のマネージャーとして登場。
おバカそうな見た目とは裏腹に計算高い女子で、自身に求められている可愛らしさを理解した上で服装・表情・話し方を吟味している……と主人公の比企谷八幡(ひきがや はちまん)は考えています。
その八幡曰く「危険物」「非天然隠れビッチ」「ふわぽわビッチ」で、容姿の可愛さもあって男子にはモテているようです。

八幡、雪ノ下雪乃(ゆきのした ゆきの)、由比ヶ浜結衣(ゆいがはま ゆい)が所属する奉仕部とは、心ならずも生徒会長に立候補させられた際、可能な限り悪いイメージを抱かれない方法で落選させて欲しいと依頼する形で関わりを持ちます。
しかしその後、八幡に背中を押されて生徒会長への立候補を決意し、無事就任
当初は執行部内の人間関係に苦労していましたが、海浜総合高校との合同クリスマスパーティーを成功に導いたことで自信をつけ、リーダーシップを発揮するようになります。

サッカー部の葉山隼人(はやま はやと)「かなり好きっぽい」と語っており、彼に近付く女性は常に値踏みしている模様。
戸部翔(とべ かける)からは「いろはす」と呼ばれており、ファンからも愛称としてそう呼ばれています。

担当声優は佐倉綾音(さくら あやね)

八幡に対して見せた「素」はあざとさの証

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いろはの最大の特徴である「あざと可愛さ」は、八幡と初めて絡んだ時から既に発揮されています。
原作8巻(アニメ2期3話)で、生徒会長の城廻めぐり(しろめぐり めぐり)と一緒に奉仕部を訪れた際、八幡に向けて見せたはにかんだ笑顔が既にあざといです。
アニメでの八幡は眉をひそめて呻く程度でしたが、原作では「ざわざわと心にさざ波が立つ」とまで心中で語っており、彼の過敏なセンサーには相当強い刺激になったみたいですね。

しかしその後、八幡に対しては徐々に素の自分を見せるようになります。

いろはは両極端な人間で、自分にとって興味のあるものに対しては人一倍意気込み、とても行動的ですが、逆に興味のないものに対しては非常に冷めた態度を見せます。
彼女があざとさを発揮するのは、彼女が「可愛いと思われたい」「他の女子よりも人気があると思われたい」などの見栄や「愛されたい」といった欲求に起因する自身のブランディングに関してで、当初から八幡にあざとい姿勢を見せていたのは、奉仕部の一員である彼が自分の依頼に執心するよう仕向けるためだったと思われます。
けれど、依頼の途中段階で既にいろはは素の冷たい声やダルそうにしている姿を見せるようになりました。

その様子の一端を見ていた葉山は、いろはの性質を理解した上で「素の自分を見せるのは珍しい」と八幡に語っています。
八幡は「愛されたくないから素を見せている」と解釈しましたが、いろはのようなブランディングに腐心する計算高いタイプの人間は「愛されたくない」といった理由で隙を見せることはありません。
隙を見せることがプラスになる相手に対して隙を見せるのです。

八幡がいろはに対してそうしていたように、恐らくいろはもいろはで八幡がどんな男なのか値踏みしていたはずです。
そしていろはなりに彼を分析した結果、「あざと可愛い自分はそれほど決定打にはなっていない」と判断し、素の自分を解禁したのだと思われます。

ただし、もし八幡が異性として全くのナシだったら、そうはしなかったかもしれません。
そういう意味でも、いろはが八幡に対して見せた素はあざとさの証と言えます。

【俺ガイル】深すぎる名言・セリフをキャラ別にまとめて考察してみた!

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原作小説・アニメ共に大人気の『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』は、印象的な名言がたくさん生まれています。
そんな『やはり僕の青春ラブコメはまちがっている。』の深すぎる名言をキャラ別にまとめて考察してみました!

比企谷八幡(ひきがやはちまん)の名言・セリフ

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「青春とは嘘であり、悪である」

確かに青春を謳歌していると思っている者は、自分が身を置いている状況を青春だと思い込んでいるだけなのかもしれませんね。
青春という言葉の前ならば、どんな失敗だって青春という一言で片付けられてしまう
青春は青春をしている者のご都合主義でしかない。この名言は八幡が青春をしている者たちに対して言った皮肉ですが、八幡が言うと説得力がありますね。

「女子の言ういい人とは100%どうでもいい人のことである」

これは奉仕部に相談に来た戸部の良い所を挙げようという話題で結衣が「いい人かな?」と回答したときの八幡の心の声です。
さすが言葉の裏を読むことに長けた八幡、女子の裏の声をしっかりと把握しています!

「明るいだけで好かれるなら、ハゲ大人気である」

この名言も奉仕部に相談に来た戸部を前にした八幡の心の声です。
明るくていい人としか褒めようがないとは、さすがの戸部もかわいそうですね。

「一人に傷を負わせて、そいつを排除する。一人はみんなのためによくやってることだろ」

みんなを守るために一人を悪者として排除にする「一人はみんなのために」という言葉を八幡らしいひねくれた解釈の名言です。
まるで『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』での八幡というキャラクターそのものを言い表しているような言葉ですね。

「人生とは取り返しがつかない。こんなどうしようもない一幕さえ、いずれは失うのだ」

何気ない毎日だって、二度と同じ日を繰り返すことはできない
ましてや失敗をやり直すことなんて不可能です。
この名言からは、八幡が奉仕部との日常を大切に思っているということが、よくわかりますね。

「それでも俺は本物が欲しい」

本物の関係とはいったいなんなのか?
八幡は醜い自己満足も押し付け合える関係というふうに捉えていますが、同時にそんな関係はありえないと否定しています。
それでも奉仕部の2人と「本物」でありたいと願う八幡の名言は、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の中でも印象に残る名言ですね。

雪ノ下雪乃(ゆきのしたゆきの)の名言・セリフ

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「私って昔から可愛かったから、近づいてくる男子はたいてい好意を寄せてきたわ」

八幡と初対面のときに雪乃が言い放った名言ですが、雪乃のような美少女が言うとまったく鼻につきません。
しかし同時に他人の好意にさらされつづける人生というのは、さぞ窮屈でしょう。
雪乃が他人と距離を取る性格になってしまったのには、そういった理由もあるので可愛すぎるというのも考えものです。

「私は近しい人が理解してくれているならそれだけで構わないから」

雪乃はその言いたいことをハッキリいってしま性格が故に、周囲に敵を作りかちです。
そのせいでずっとひとりだった雪乃にも、奉仕部という大切な仲間ができたからこそ生まれた名言ですね。

「うまく説明できなくてもどかしいのだけれど……。あなたのそのやり方、とても嫌い」

奉仕部の依頼を、いつも自分が傷つくことを計算にいれず合理性だけを追い求めて解決してしまう八幡に対して言った名言です。
物語を通して、かけがえのない存在へと変わっていった八幡に対しての雪乃の想いがよく現れている名言ですね。

「馴れ合いなんて、私もあなたも一番嫌うものだったのにね……」

雪乃と八幡はお互いに「ぼっち」として出会いました。
周囲で「友達ごっこ」をして偽りに満ちた学校生活を送っている者たちに、冷めた感情さえ抱いていた2人。
この名言からは、そんな雪乃と八幡の関係の変化が伺えます。

「まだ依頼は終わってないでしょ。あなたの依頼、受けるって言ったじゃない」

八幡が雪乃と結衣に相談した依頼「本物が欲しい」に対して雪乃が言った名言です。
この依頼が出された当初は「わたしにはわからない……」と言って困惑していた雪乃でしたが、八幡や結衣の支えによって、少しずつ気持が変化していったことがわかります。

【俺ガイル】2期から3期までのあらすじ・伏線とその考察をまとめてみた!

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原作・アニメ共に大人気の作品『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』略して『俺ガイル』の2期のあらすじ・伏線をまとめてみました!

『俺ガイル』2期で残された伏線は、いったいどのように3期へと繋がるのでしょうか?

『俺ガイル』2期のあらすじ

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まずは『俺ガイル』2期の主なエピソードを振り返っていきましょう。1期のエピソードで比企谷八幡(ひきがやはちまん)、雪ノ下雪乃(ゆきのしたゆきの)、由比ヶ浜結衣(ゆいがはまゆい)、3人の奉仕部としての関係性が築かれましたが、2期ではその関係が大きく変化するエピソードが多いです。そんな奉仕部の3人は2期でどのような物語を辿ってきたのでしょうか?

修学旅行編のあらすじ

修学旅行を間近に控えた八幡たちのもとに、いつものように相談者が現れます。

それは八幡と同じクラスで、葉山や結衣と同じグループに属している戸部翔(とべかける)でした。

葉山隼人(はやまはやと)に連れられてやってきた戸部は、奉仕部にある相談をもちかけます。その内容とは、修学旅行中に同じくグループに属している海老名姫菜(えびなひな)に告白したいからその手助けをしてほしいというものでした。

八幡の見解では戸部の告白成功率は0%。しかし戸部の本気が伝わったのと、身近な人物の恋バナに興奮した結衣の後押しで、修学旅行中に2人の仲が縮まるよう手助けをすることに決定しました。

その次に部室へと相談にやって来たのは、先ほどの話の渦中にいた海老名でした。

海老名はさっそく八幡たちに相談をもちかけたのですが、その相談というのが最近よく葉山グループの男子たちとよく話をしている八幡が、葉山たち男連中ともっと仲良くしてほしいという腐った依頼です。

そんなふざけた依頼というか願望を熱弁した海老名は、「お願いね」と八幡に何か含みのある視線を投げかけてそそくさと奉仕部の部室を後にします。

修学旅行が始まり、戸部とクラスメイトで手助けがしやすい八幡と結衣の2人は訪れた京都で、さりげなく戸部のサポートをします。

その甲斐あってか、戸部と海老名はそれなりにいい感じな雰囲気で観光を楽しんでいる様子でした。

しかしそんな最中、八幡は葉山に新たな依頼を受けます。

その内容は“今の関係を壊したくない”というものでした。それは戸部の依頼を真っ向から邪魔するような依頼です。

葉山は海老名が今回の告白で心を開くことがないという事を確信しており、戸部が振られることで今の葉山グループの関係が壊れてしまうのを恐れていました。

「それで壊れる関係ならその程度のものだったってことだろ」つまりは偽者の関係。八幡の考えではそうですが、葉山はそれが偽者であるとは思わないと、少し口論になりながも最終的には「つまり、お前は何も変えたくないってことだな」そう言って八幡は依頼を引き受けることにしました。

そして戸部の告白のときがやってきます。

戸部は嵐山の竹林に海老名を呼び出し、告白をしようとしました。しかし八幡は葉山の依頼のために、今の関係を壊さずに穏便に告白を阻止する方法をとります。

告白しようとする戸部の横で、先に八幡が海老名に告白したのです。

「ずっと前から好きでした。俺と付き合ってください」

「ごめんなさい。今は誰とも付き合う気はないの」

海老名は八幡の意図を理解して「今は誰とも付き合う気はない」という断り方を選びました。ここで奉仕部を訪れた海老名の依頼内容が八幡の心の声によって明かされます。海老名が奉仕部に来た理由も葉山と同じだったのです。

海老名の返事を聞いた戸部は結果的に今の状況での告白を諦め、八幡は葉山の依頼を達成しました。

結果的に葉山グループの崩壊を防ぐことはできましたが、自分が傷つくことを計算に入れていない八幡の解決方法に対して、雪乃と結衣が怒りと悲しみの感情をあらわにし、奉仕部の関係が悪化してしまいました。

俺ガイルの比企谷八幡は平成のアンチヒーローだった。

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とうとう最終章に突入した「俺ガイル」こと『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』は渡航先生原作のライトノベル。

主人公の語りを散りばめた独特な文体と引き込まれるストーリー展開、魅力的なキャラクターが話題を呼び「このラノベがすごい」にも選ばれるなど、一躍人気タイトルに躍り出ました。

物語は、主人公である比企谷八幡が雪ノ下雪乃、由比ヶ浜結衣の二人とともに「奉仕部」と呼ばれる部活へ入部するところから始まります。

その名の通りいろいろな人に奉仕をする部活なのですが、寄せられる依頼は多種多様。

学内の揉め事から学外の行事など、あらゆる問題を三人が解決しながら成長していくストーリーになっています。

一見するとシンプルな学園ラノベのようですが、2013年にはアニメ化を果たすなど、その人気はとどまるところを知りません。

俺ガイルが人気になる秘密はどこにあるのか、俺ガイルの魅力について少し深ぼってみようとおもいます。

まずは俺ガイルが持つ一番の特徴に焦点を当て、そこから魅力を引き出してみましょう。

俺ガイルの特徴は主人公の穿った価値観にある

何と言っても主人公である比企谷八幡の穿った価値観が最大の魅力。

かなり卑屈で陰気な比企谷の観察眼から見える教室の景色は、多くの人が思い浮かべる青春とは程遠い白黒のモノクロームで、殺伐としているのです。

物語の一番最初には、同級生が仲良く語らう青春を「欺瞞」だと切り捨てたり、群れを作らずに生きるつよい熊に憧れる描写が入っています。

およそ一般的な高校生の感性とは外れた価値観を持ち、むしろそれを誇りにしているのです。

そんな比企谷の視点から入る独特のツッコミが散りばめられた地の文は、ライトノベルらしい読みやすさを保ったまま「納得」を与えてくれるんですよね。

そのツッコミはアニメでも健在です。江口拓也さん演じるアニメ版比企谷のキレッキレなツッコミは思わず笑ってしまうこと請け合いです。

特に、そのツッコミの内容は悩み多き青春を送ってきた人であれば同意してうんうん頷けるポイントがかなり多くあります。

逆に、そうでない明るい青春を送ってきた人もグイグイ引き込まれる魅力的なストーリー展開には病みつきになることでしょう。

いずれにせよ、主人公である比企谷の卑屈な視点から描かれる「学校」という場所はどうにも息苦しく、つまらないものなのです。

正直、あのアニメを観ていてけっこうなレベルで気持ちがえぐられるんですよね。

 

学校の「嫌な部分」を描き出すのが上手すぎて嫌な気持ちになる

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そう、嫌な気持ちになるんです。分かりすぎて。

例えば登場人物の中でもヒロインを務める由比ヶ浜結衣は、いわゆるリア充グループに属す上位カーストの人間。

対する主人公の比企谷はぼっちとしてカースト最底辺に君臨する不動の根暗男子です。

交わり合うはずのない二人は、奉仕部という同一コミュニティに属することで次第に仲良くなっていきます。

このあたりで普通のラブコメアニメであれば主人公が平気で声をかけたりするんですよね、「おっす、おはよう」みたいな。

でもリアルじゃそんなことまずありえないじゃないですか。染み込んだ「カーストなりの振る舞い」を続けるじゃないですか。

俺ガイルが人気の理由はそこにあって、かなりリアルにカースト下位層の思考をトレースしてくれているんですよね。

例えばこの場合で言えば、由比ヶ浜は比企谷に対して「カースト下位だ」という認識は持っているものの、それによって対応を変えたりすることはありません。

しかし下位層から見上げる立場の比企谷は気を使うわけです。自分のような存在と話しているのが見られたら悪いんじゃないか、格が落ちてしまうのではないか、と。

もちろん作中に直接そうした文があるわけではありません。しかし細かな態度にそうした非リアならではの思考や行動が見て取れるんですね。

一緒に部室に行こうと約束していたのに比企谷が教室ではなく廊下で由比ヶ浜を待っていたりするんです。

そうした描写から、比企谷は学校のカースト制を誰よりシビアに、現実的に捉えていて、その恐ろしさについても熟知した振る舞いをしているというのが見て取れます。

学校に通っていた人なら誰もが通る道だと思うんです、カースト制って。

フィクションだからこれらを無視して都合の良い展開だけを続ければ楽しく、カタルシスを得やすい物語が出来上がるでしょう。

ラノベやアニメを息抜きとして楽しむ人にとっては、そうした物語のほうが好ましいでしょう。

俺ガイルという作品は、そうした優しさが欠けています。見ていて疲れますし、胸が痛くなります、一緒になって悩みます。

でもだからこそ、この作品は愛されています。

作中の登場人物、平塚先生の言葉を借りれば「悩まなければ本物じゃない」のです。

この作品は痛切にリアルを描いているからこそ、私達を悩ませます。

フィクションの中から、私たちに本物を与えようとしてくれているのでしょう。