【カゲロウプロジェクト】ミステリアスだけど実は家族思い!カノこと鹿野修哉についてまとめてみた!

出典 : Amazon.co.jp

『カゲロウプロジェクト』に登場するメカクシ団団員No.3のカノこと鹿野修哉。飄々とした態度でありながらもいざというときは頼りになる彼についてまとめてみました!小説ルートと漫画ルートでの違いにも注目です。

カノ(鹿野修哉)とは?

常にニヤニヤと笑顔を絶やさず人をからかうような態度をとっているカノ。その本音の見えない胡散臭さはもちろん、オカルト系が苦手・乗り物酔いしやすいといった意外な弱点や重く辛い過去も相俟って、『カゲプロ』の中でもかなり人気のあるキャラクターです。

カノの能力「目を欺く」

カノの能力は「目を欺く」カノ自身の表情や行動を別のものに見せたり、他人の姿に化けたりできます

いつも笑みを絶やさないカノですが、幼馴染で兄弟のセトによるとそれも能力によるもののようです。

人に化ける場合、化けることができるのは実際に対面し、鮮明にイメージすることのできる人物や動物に限られます。能力の制御に不慣れなときは化ける対象をひたすら触りまくったり匂いを嗅ぎまくったりしてイメージを掴んでいました。植物や赤の他人になることはできません。

あくまで「欺く」のは見た目だけなので、口調や呼称から正体がバレてしまうこともあります。

姿や匂い、声などを詳細に思い浮かべなければならないカノの能力ですが、カノは自分自身のことに全く興味がなく、「痛み」だけを己のアイデンティティとして認識していました。そのため、痛みを感じることでカノは元の姿に戻ることができます。
キドが普段からカノによく手を上げているのはそれが理由です。

カノの楽曲・夜咄ディセイブ

2013年にカノの楽曲として発表された「夜咄ディセイブ」は、ビーバップな雰囲気と荒ぶるギターやドラム、カノの様々な表情が描かれるMVが魅力的な曲です。
強烈なインパクトのサビ「オーマイダーティ!」はもちろん、いつも飄々とした態度のカノの繊細な本音が垣間見える歌詞は、多くのカゲプロファンを虜にしました。

2019年に行われた「カゲプロ楽曲総選挙」では30曲以上ある楽曲の中で第3位に選ばれるなど、たしかな人気を誇っています。

カノの過去

出典 : Amazon.co.jp

カノの過去は小説『カゲロウデイズ』5巻で詳しく描かれています。

幼少期のカノは母親とふたりで暮らしており、彼女から虐待を受けていました。しかしカノ自身は「母親を怒らせる自分が悪い」と思っており、自分を殴った後の母が泣く姿に罪悪感を覚えていました。

ある日カノは強盗によって母親と共に刺殺され、カゲロウデイズに接触します。周囲から虐待を受けていると噂されていたカノが常日頃から抱いていた願いは、「母が責められる原因である自分の体の傷を隠したい」というもの。そのため、「目を欺く能力」を得たのです。

その後、親戚をたらい回しにされた挙句に能力を発現させたカノは孤児院に預けられることになり、そこでキドとセトに出会うことになります。

認識されづらくなる「目を隠す」能力のキドに、人の心の声が聞こえる「目を盗む」能力のセト。能力やそれにまつわる奇行のせいで、孤児院の中でカノとふたりは一緒くたに化け物扱いされていました。
しかし、同室に押し込められた三人の関係は決して仲良しこよしというわけではありません。特にズバッと物を言いがちなキドといつもびくびくしているセトとの相性は悪く、カノもふたりの間に入るもキドを怒らせてしまう……ということを繰り返していました。

カノがキドをからかったり、キドはそんなカノを殴るもののどこか弱みを握られていたり、天然かつ大らかな性格のセトはマリーや他メンバーから頼りにされていたり……といった現在の三人の関係からはあまり想像ができないですよね。

楯山家との家族関係

どこかぎくしゃくすることの多かったカノ達の関係を丸くしたのは、三人をいっぺんに引き取った楯山家です。
カノは実の母親のことを大事に思いながらも、自分に愛情を注いでくれた楯山アヤカ・研次朗夫妻のことを「母さん」「父さん」、その一人娘であるアヤノのことを「姉ちゃん」と呼び慕うようになります。
優しく包容力のある家庭で過ごすうち、カノはアヤカたちとはもちろん、セトやキドとも「家族」となっていったのです。

研次朗とアヤカが事故に遭いアヤカが亡くなった後もカノが立ち直れたのは、家族の存在があったからでしょう。

【カゲロウプロジェクト】電脳美少女・エネについてまとめてみた!メディアごとの恋模様の違いとは?

出典 : Amazon.co.jp

『カゲロウプロジェクト』の中でも広告塔のような役割を果たすことの多い電脳少女・エネ。騒がしくハイテンションな彼女の過去や楽曲、メディアごとに異なる人間関係についてまとめてみました。

ネット上を漂う少女・エネとは?
騒がしい電脳少女

エネは電波回線を通して自由に電脳世界を行き来できる少女。パソコンや携帯はもちろん、ほとんどの電子機器をハッキングすることが可能です。普段は如月シンタローのパソコンに住み着き、真夜中に爆音のアラームを鳴らしたり秘蔵フォルダをネタに脅したりとわりと悪質なイタズラをすることを日課としています。
シンタローを「ご主人」と呼び、常にやかましいテンションでシンタローやその周囲の人間と画面越しの会話を楽しんでいます。

正体は榎本貴音

出典 : Amazon.co.jp

周りからはAI少女だと思われているエネですが、その正体は榎本貴音という19歳の少女。シンタローの高校時代の先輩であり、れっきとした人間です。突発性の睡眠障害を抱えており、友人も出来ずゲームに没頭。
ひねくれた性格の持ち主で、眠気でいつもイライラしています。いつも明るく元気で騒がしく図々しいエネからは想像のつかない女の子です。

ちなみに「エネ」という名前は貴音が自身のゲームキャラクターにつけていた名前で、「榎本貴音」の最初と最後の文字からとっています。

エネの能力「目が覚める」

貴音が電脳少女「エネ」となったのは、赤い目の能力によるものです。黒幕によって殺され、カゲロウデイズに干渉した貴音。そこで彼女に適合したのが「目が覚める」能力です。詳細は説明されていませんが、言わば「精神を体から剥離させることのできる力」であり、精神だけは不老不死の状態といえるでしょう。
小説やアニメでは現実の肉体と電脳世界を行き来しています。

エネの楽曲は『カゲプロ』最多!
「人造エネミー」

『カゲプロ』最初の楽曲である「人造エネミー」。小説や漫画でエネの性格が判明した今ではやや意外な楽曲です。電脳っぽくも淡々とした曲調と心を静かに突き刺す歌詞が魅力的。各メディアで描かれるエネや、シンタローの楽曲「ロスタイムメモリー」の二番との繋がりを考えるとさらに「エネ」という少女に深みを感じます。

「ヘッドフォンアクター」

「ヘッドフォンアクター」はロックに合わせて危機的な非日常を駆け抜ける少女の物語が描かれています。「エネ」ではなく「榎本貴音」の曲であり、急き立てるような曲調と衝撃的な歌詞に引き込まれます。

「エネの電脳紀行」

出典 : Amazon.co.jp

アルバム『メカクシティデイズ』に収録されている「エネの電脳紀行」は、「ヘッドフォンアクター」後に電脳世界で生きることになった貴音……つまり「エネ」になりたての頃の彼女の楽曲。「人造エネミー」よりもさらに非人間じみた抑揚の少なさや電脳世界らしい独特の歌詞が特徴的です。
時系列としては、「ヘッドフォンアクター」「エネの電脳紀行」「人造エネミー」ということになるでしょう。

「夕景イエスタデイ」

上記3つとは打って異なり、楽しげでリズミカルなこの楽曲は、貴音時代の日常を切り取ったものです。甘酸っぱいようなちょっと笑えるような、貴音の高校生活における恋愛事情がうかがえる一方で、貴音の「最期」を知っていると胸が締めつけられるラストが待っているなど、『カゲプロ』ファンの人気も高い曲です。

遥への想い
小説・アニメルート

出典 : Amazon.co.jp

ループものである『カゲロウプロジェクト』は、メディアごとに異なるルートが描かれるのが特徴であり、貴音の人間関係も小説・アニメと漫画とでは違います。

小説・アニメルートでの貴音は、睡眠障害のため一般高校の養護学級に通っていました。寝不足でイライラしながらだらしのない先生や天然気味のたったひとりのクラスメイト・九ノ瀬遥にツッコミを入れる毎日を過ごしつつ、かなりグロいゲームにおいて全国に名を轟かせる重度のゲーマー生活を送っていました。文化祭をきっかけに中二臭い二つ名と共にゲーマーであることがバレてから遥と対戦をするようになり、仲もどんどん深まっていきます。

高校二年生のときに自身の些細な意地のせいで遥の発作に気づくのが遅れ、遥に合わせる顔が無いと病院から逃げるように学校へと戻る貴音。そこでのアヤノとの会話でようやく遥への想いを自覚し、それを伝えるため急いで病院へと向かおうとしたものの、持病の発作により意識を失ってしまいます。

そのまま貴音は彼への想いを伝えることなく黒幕によって殺害され、エネとなって電脳世界を彷徨うことになりました。

漫画ルート

漫画ルートでの貴音は、教室ではなく病院で遥と出会うことになります。元々病気がちだった上に、学校にも行かずゲームばかりの生活を送っていたため、友達もろくにいなかった貴音。しかし入院生活中偶然知り合った遥を暇つぶしの対戦相手に誘ったことをきっかけに、彼と「友達」として仲良くなっていきます。

やがて退院した貴音は遥のもとを訪れますが、そこで同室の入院患者(シンタロー)と親しげに話している遥を見て、「自分なんていなくてもいいんだ」という思いが膨らみ踵を返してしまいます。

貴音が何度もそんなことを繰り返しているうちに、遥は持病で死亡
彼のことを知らなかった、何も気づいてあげられなかったという後悔から貴音は飛び降り自殺を図り、そこで「カゲロウデイズ」に接触して「目が覚める」能力を手に入れて現実世界に戻ってきました。

この世界の貴音も「たぶんあいつ(遥)のこと好きだった」と語っており、伝えられずに逃げ続けていたのは小説・アニメと同様です。

ちなみに漫画ルートの貴音は、「死んでしまった想い人について何も気づいてあげられなかった」と後悔を抱く点において小説・アニメルートのシンタローと似通っており、そこも『カゲプロ』ならではのエモポイントといえるでしょう。

シンタローの傍に居続けた理由

出典 : Amazon.co.jp

小説・アニメルートでは、アヤノや遥、貴音が突然居なくなったこと、そしてアヤノに扮したカノの責める言葉によって絶望の淵に居たシンタロー。エネが彼の傍に居たのは電脳世界の中で行く当てがなかったというのもありますが、放っておくと彼が死んでしまいそうだったからでもありました。実際シンタローは、エネの悪戯には参っていたものの、彼女の存在によって救われていたのも事実だと語っています。

また、漫画ルートでは、ネットの中に閉じ込められて自暴自棄になったエネが適当に打ったアドレスがたまたまシンタローのものだったことによって二人は出会いました。
小説・アニメとは違い面識はなかった二人ですが、遥の病室に居たのがシンタローであることに気づき、彼もまた遥の死によってふさぎ込んでいるのだと気づいたエネは、遥の代わりにシンタローの「友達」になることを決めます

しかし、「友達」になったことで救われたのはエネの方でした。もったいなくらいの楽しい日々を「友達」と過ごすことができたエネは、「願い」が叶ったことで消失していきます。
最期のときにエネがシンタローに言った「誰かを救える人」だという言葉は彼に力を与え、それが漫画ルートの最終決戦にも大きく影響することになりました。

まとめ

楽曲、小説、漫画、アニメとどの「世界」でもシンタローと共に『カゲロウプロジェクト』を率いてきたエネ。アニメから三年後を描く新作『カゲロウデイズ No.9』では恐らく「貴音」として登場すると思われますが、一体どのような活躍をするのでしょうか?遥との恋愛事情も含めて、注目です。

【カゲロウプロジェクト】楯山アヤノは女神ではない?メディアごとに描かれる少女の素顔をまとめてみた!

出典 : Amazon.co.jp

メディアごとに異なるルートを描く『カゲロウプロジェクト』。その中でも特に様々な一面が描かれているキャラクター・楯山アヤノ。一方では女神のような存在であり、他方ではひどく人間らしい感情的な姿を見せてくれるアヤノについてまとめてみました!

楯山アヤノとは?

楯山ケンジロー、アヤカ夫妻の一人娘であり、キド、セト、カノを夫妻が引き取ってからは彼らの姉となったアヤノ。「お姉ちゃん」と呼ばれることに嬉しがるなどといった子どもっぽさがある一方、その包容力や優しさでもって皆に好かれ慕われていました。
アヤノ自身も家族や友達のことを大切に思っており、皆の幸せを願う心優しさとそのために強大な敵や恐怖とも戦う強さを併せ持つ少女です。

メカクシ団初代団長

個性豊かな赤い目の持ち主たちが集まる「メカクシ団」は、赤く染まる目と不思議な能力によって忌み嫌われ、それらにコンプレックスを抱いていた弟妹達のためにアヤノが作ったものです。
正体がバレないように普段は赤い目を隠しながらも、いざというときは「目」の力を使って悪と戦う秘密組織のごっこ遊び。当時アヤノは「目」の能力を持っていませんでしたが、団員No.0の団長としてメカクシ団を率いていました。キド、セト、カノに共通するフード付きのパーカーも、元々アヤノやアヤカが「目」を隠すために拵えてくれたものです。

アヤノの能力「目をかける」

アヤノの「目をかける」力は、相手に思いを伝える能力です。メデューサ・アザミが娘・シオンに「早くこの愛情を伝えたい」と願ったことから生まれました。
自分の感情や思いを伝える他、自身の持つ記憶を伝達することもできます。

家族や友人への想いが綴られたアヤノの楽曲
「アヤノの幸福理論」

出典 : Amazon.co.jp

アヤノの楽曲として最初に投稿されたのは「アヤノの幸福理論」。優しいバラードで紡がれる旋律と「お姉ちゃん」としてのアヤノの気持ちが描かれた歌詞に胸が締めつけられる楽曲です。

言わば「アヤノが家族や先輩のために自殺するまでの想い」を綴ったものといえるでしょう。

「アディショナルメモリー」

一方「アディショナルメモリー」は、「アヤノが屋上から足を離した一瞬」を切り取ったものであり、激しく畳みかけるような曲調と突き刺すような歌詞に引き込まれる楽曲です。

飛び降りる前までは家族や先輩を守りたいという意志を持っていたアヤノが、飛び降りた直後の最期の最期で想い人への激情と後悔を掻き鳴らすという流れは、それまで女神的な存在でもあったアヤノの等身大の人間臭さ、ある種のグロテスクさを感じさせます。
「アヤノの幸福理論」や「ロスタイムメモリー」といった楽曲のメロディーが織り込まれているのも胸が熱くなるポイントです。

【カゲロウプロジェクト】マリーは物語の行く末を決定づけるメデューサ!蛇たちの「女王」についてまとめてみた!

出典 : Amazon.co.jp

『カゲロウプロジェクト』マリーは、可愛らしい見た目に反して物語の鍵を握る力を持つ「化け物」としての側面を持つキャラクターです。そんなマリーの過去や能力、メディアごとの活躍をまとめてみました。

「化け物」の血を引く少女・マリーとは?

出典 : Amazon.co.jp

マリーは白いもこもことした髪とピンク色の瞳、エプロンドレスといったまるでおとぎ話から出てきたような見た目が特徴的です。
本名は小桜茉莉といい、メデューサと人間のハーフであるシオンと人間の男性との間に生まれた子。メデューサと人間のクォーターということになります。そのため流れる時間も人間のそれとはまるで異なり、見た目は少女ですが実年齢は何と約140歳です。

人見知りが激しい一方、かなりマイペースな性格で好奇心も旺盛。遊園地ではぐれても一人でアトラクションを回ったり、絶叫マシンや虫を全く怖がらなかったりと、意外と肝が据わっている少女です。
その反面ドジっ子だったり編み物が得意だったりと、女の子らしく庇護欲をそそられる一面もあります。

メカクシ団団員No.2のセトと出会ったことをきっかけに、赤い「目」の力を持つメンバーが集まるメカクシ団に加入しました。

生まれつき持つ「目を合わせる」能力

マリーは生まれつきメデューサの血由来の「目を合わせる」能力を持っています。メデューサであるアザミはこの能力により目を合わせた人間を石化することができました。しかし血が薄まったためか、シオンは能力使用に体が耐えられず、マリーは能力そのものが弱体化しているようで目を合わせた対象の動きを一定時間停止させることしかできません。

母との森での生活

マリーは生まれたときから100年以上森の奥深くで暮らしてきました。幼い頃に人間である父と死に別れ、長い間母親と過ごしてきたマリーは、母から「絶対に外に出てはいけない」と言い含められて育ちます。

しかし、幼い頃から自分や母、祖母が「化け物」であることを知りながらも、外の世界に憧れを持っていたマリーは、ある日母の言いつけを破ってへと出てしまいます。そこでメデューサ由来の容姿からか人間の襲撃を受け、駆け付けたシオンに庇われますが一歩間に合わず、マリーはシオンと共に撲殺されます。

物語の根幹!すべての「蛇」を統括する能力

出典 : Amazon.co.jp

メデューサであるアザミは、「目を隠す」「目を盗む」「目を欺く」などといった十の能力(蛇)を統括する存在であり、世界を作ったり巻き戻したりすることさえできる力を持っていました。

自らが作った永遠に終わらない世界「カゲロウデイズ」に引きこもったアザミは、娘・シオンと孫・マリーが殺されたことを受けて「死んだ人間を引きずりこめ」という命令をカゲロウデイズに下します。

命の代わりとなる蛇の力のうち、ふたりに適合したのは「目を合体させる」というすべての蛇を統括する能力のみ。マリーはシオンに譲られる形でその蛇を受け取り、生き返ることになりました。

つまり現在マリーが持つのは、「目を合わせる」「目を合体させる」の二種類の能力です。マリーは黒幕「目が冴える」蛇の謀略によって仲間を殺され続け、そのたびに後者の能力を使って世界を「巻き戻して」いる……それが『カゲプロ』のループのからくりです。

命の代わりとなっている蛇はその宿主の能力として発現しますが、宿主が死亡すると蛇がマリーへと戻り、彼女がその能力を使えるようになります。

セトとの出会い

出典 : Amazon.co.jp

母と死に別れたマリーは、大切な存在を奪った外の世界や「目を見ると相手を石に変えてしまう」という自分の能力に怯え、家から出ずに何十年もひとりで過ごし続けました。

マリーが心の奥底に抱えていた「寂しい」「助けだして」という声に気づき、彼女を外の世界へと連れ出したのがセトです。世界を怖がらなくていいという彼との出会いによって、マリーの世界は一変しました。

もちろんマリーは友達皆のことを大切に思っていますが、やはり自分を最初に見つけてくれたセトは特別な存在のようで、漫画やMV、アニメでも彼が傷つけられるところを目の当たりにして激昂・絶望するシーンが多く見られます。

マリーのセトに対する感謝を始めとする気持ちはまっすぐかつ尊さを感じさせるものです。特に小説8巻にはセトからマリー、マリーからセトへの想いが描かれているのでぜひ読んでみてください。

【カゲプロ】2020年新作アニメ上映決定!第1作『メカクシティアクターズ』と新情報をまとめてみた!

出典 : Amazon.co.jp

楽曲を始めとして小説・漫画・アニメと様々なメディア展開を見せてきた『カゲロウプロジェクト』がとうとう再始動!議論を呼んだ2014年放送のアニメ『メカクシティアクターズ』を振り返りつつ3年後を舞台にした新作『カゲロウデイズ No.9』の情報をまとめました。

『カゲロウプロジェクト』とは?

じん氏が手掛ける『カゲロウプロジェクト』では、不思議な力の赤い目を持つ独りぼっちで個性的な少年少女たち「メカクシ団」楽曲、小説、漫画、アニメと様々な形で表現されています。

メカクシ団の面々は実は何百何千回と黒幕によって殺されており、そのたびに世界が巻き戻されてループしている、という物語となっています。

エモーショナルな楽曲や魅力的なキャラクター達はもちろん、「ループもの」であるがゆえにメディアごとに異なるルートが描かれ、メディアによって人間関係や性格がガラッと変わるキャラクターも居るというところが面白いプロジェクトです。

『メカクシティアクターズ』とは?

アニメ『メカクシティアクターズ』の脚本はじん氏が手掛けています。設定がなぜか近未来っぽくなっているだけで、始まりは小説・漫画とほぼ同様。ヒキニートの如月シンタローがAI少女・エネと共に二年ぶりに外出し、テロに巻き込まれたことでメカクシ団に出会うところから物語はスタートします。

最初や重要なところは小説をベースにしながらも、小説や漫画とは微妙に異なるルートを描いた『メカクシティアクターズ』。『カゲプロ』初見の人達にはやや分かりにくい構成だったものの、他のメディアではなかったキャラ同士の絡みがあったり、制作会社・シャフトの作風とも上手くマッチしていたりと、新しい『カゲプロ』の世界をファンに見せてくれました。

『メカクシティアクターズ』に批判殺到?

出典 : Amazon.co.jp

アニメ『メカクシティアクターズ』は、バッドエンドを何百何千と繰り返してきた少年少女たちがようやく掴み取ったハッピーエンドを描いています。
アニメ放映時は小説も漫画も完結しておらず、ここでハッピーエンドが描かれることに衝撃を受けた人も多いでしょう。
ところが、これを『カゲロウプロジェクト』のエンディングだとは認めるにはいろいろと問題点があります。

その中でも最大のものは、やはり冴える蛇の倒し方でしょう。冴える蛇に大切な仲間たちを傷つけられたマリーは、彼らの命の代わりとなっている能力(蛇)を自らに集め、メデューサの力を使って世界を巻き戻そうとします。
小説版・漫画版共に、蛇を抜かれた人間は例外なく死に瀕し、「カゲロウデイズ」に飲み込まれ現実世界に帰ってくることは叶いません。ところが、『メカクシティアクターズ』でマリーに蛇を抜かれたメカクシ団の面々は当たり前のように生きており、世界を巻き戻そうとするマリーを温かい言葉で説得し始めたのです。
蛇を抜いても生きていられるなら他のメディアルートでもハッピーエンドを迎えることは難しくないのですから、この矛盾には説明がないと物語として成り立ちません。

他にも、「カゲロウデイズ」に居るアヤノを連れ戻すためにシンタローが自殺したのはいつなのか、小説や漫画では容赦なくメカクシ団を殺していた冴える蛇がなぜアニメでは止めをささなかったのか、などといった疑問点が目立ちます。

初見殺しのアニメな上、楽曲・小説・漫画を追っているファンも納得のできない結末を迎えた結果、『メカクシティアクターズ』は結構な物議を醸すことになりました。

しかしながら、じん氏は新作の前に『メカクシティアクターズ』の小説を執筆すると宣言しており、長年の疑問がようやく解消されることが期待できます。