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18

May

【転スラ検証まとめ】リムルは何故人気主人公になれたのか?

作品を象徴する存在

リムル人気の要因の1つに「転スラに興味を持つ人ならまずスライムのリムルに興味を持つ」というスタートダッシュの有利性が挙げられます。

転スラの原作は「小説家になろう」で掲載されたWeb小説で、異世界転生を扱った作品です。
異世界転生は異世界転移とは違い、生前の容姿と違う存在に生まれ変わるのが大きな特徴で、転スラはそこで最弱モンスターの代名詞であるスライムに転生します。

実は「スライムに転生する」というアイディアは転スラ以前から存在していました。
なろうで検索すると、転スラの連載開始より前に投稿されたスライム転生小説が幾つも確認できます。
しかし残念ながらどの作品もヒットには至らず、ある程度人気を得ていても途中で連載が滞ってしまっているケースが目立ちます。

ドラクエなどの影響でモンスター史上最高の知名度を誇り、同時に最弱のイメージで固まっているスライムに転生するアイディアは、意外性が高く読み手をワクワクさせます。
しかし、その設定を活かして面白い作品を書くのは相当難しく、物語として長く続けるのも非常に困難。
弱いままのスライムだと主人公としての魅力に欠け、強くなるとスライムのイメージからかけ離れ「スライムじゃなくてもいいじゃん」となってしまうので、かなり高難易度の題材と言えます。

その点、転スラは「スライムらしさを十分に有したチートスキルを取得し、それを使って成り上がっていく」という展開にしたことで、主人公らしさとスライムらしさを見事に両立させています。
これが本作の最大の特徴と言っても過言ではありません。
つまり、リムルの存在は物語のコアとなる部分と直結しており、単なる主人公ではなく作品のシンボルなのです。

また、異世界転生によって人外の存在になった主人公はビジュアル的にも個性が強く、その作品を象徴するアイコンになりやすいもの。
よって、本作に興味を持つ人の多くがまず「この人間離れした主人公がどんな形で生前の知識や性格を活かしていくのだろう」と期待してノベルやマンガやアニメに触れるのです。
これはオバロとも共通するところで、だからこそ転スラもオバロも主人公人気が非常に高いのでしょう。

通常、主要キャラが既に出揃っているアニメ2期のティザービジュアルは全員が集合した華やかな絵になるものですが、転スラ2期のティザービジュアルで描かれているのは人間態とスライムのリムルのみ。
いかにこの作品がリムルを中心とした物語であるかを示すビジュアルになっています。(ちなみにこの点もオバロと共通しています)

なろう的主人公の模範

出典 : Amazon.co.jp

リムルは「なろう系主人公」らしい特徴を数多く持っているキャラです。
そのため、なろう作品だからという理由で転スラに触れた人の多くが満足を得られていると思われ、それが人気に繋がっていると推察されます。

なろう系主人公によく見られる特徴としては、主に「初期にチート能力を手に入れ圧倒的実力者となる」「周囲の人々から自身の力や知識を驚愕・称賛される」「高評価や異性の好意に対しあまり関心がなさげに振る舞う」「その世界の権力者や実力者から一目置かれ、同等の存在と見なされる」「地位そのものに固執せずとも成り上がる」の五つが挙げられます。
リムルは見事に全て当てはまっていますね。
なろう系主人公の鑑とさえ言えます。

ただし、なろうらしさが目立つだけの主人公では支持は得られません。
単にテンプレート的なキャラになってしまうからです。
しかしリムルの場合、そこを「スケールの大きさ」と「設定との整合性」でしっかりとクリアしています。

リムルは転生した直後、作中でも屈指の力を持つヴェルドラと仲良くなり、スライムらしい能力で彼を自身の中に取り込みます。
ヴェルドラはスライム同様に最高峰の知名度を誇るモンスター「ドラゴン」であり、スライムとは対照的に最強モンスターの代名詞。
ビジュアル的にも段違いなこの両者の対比によって、エピソードのテーマも非常にわかりやすくなっており、読者や視聴者がストンと収まりやすい形で「圧倒的実力」と「実力者から一目置かれる」を満たしているのです。

また「異性に関心なさげ」なところも、スライムなら当然と納得がいきます。
しかも話の展開の中で女性(シズ)を取り込むため、更に納得度は増します。
こういったところにスライムであることが活かされているのも、転スラの魅力ですね。

序盤でいきなり最強クラスのドラゴンと仲良くなり、最終的には世界最強の存在となる。
このスケールの大きさと、スライムであることの必然性によって、リムルは凡庸でないなろう系主人公となっているのです。

そしてその分、なろう系が苦手な人にとっては強いアレルギー反応を示すキャラにもなっているようです。
ただしそれも裏を返せば、なろう系を好む人には猛烈に好かれる証と言えます。

コメント

  1. ジョークG より:

    すいません、全て読ませて頂いたのですが、2ページ目のヴェルドラの説明の「ドラゴン」というところを「竜」に変えてほしいです。ノベルで本人が言及していたことなので…

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