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Apr

【SHIROBAKO】劇場版の予習復習を20分で出来る! 最新情報&テレビシリーズ名場面まとめ

声優の仕事は甘くない

出展 : Amazon.co.jp

『SHIROBAKO』で最も高い人気を誇り、本作を名作と言わしめているのが23話「続・ちゃぶだい返し」のラストシーンです。
その主役となったのは、新人声優でみゃーもりの高校時代からの友達、ずかちゃんでした。

みゃーもりは日々苦労しながらも1年未満のキャリアでデスクを任されるなど異例のスピードで出世し、絵麻は一時期自分を見失い作監に叱咤されるも、その後順調に成長し作監補佐に抜擢されます。
脚本家志望のりーちゃんはみゃーもりの調べ物を手伝ったことで『第三飛行少女隊』の設定制作に採用され有名脚本家と繋がりを持ち、3Dクリエイターのみーちゃんは自分のやりたいことができず会社を辞めるもすぐに次の就職先が決まり、それぞれ順調にキャリアを重ねていました

そんな中、ずかちゃんだけは声優の仕事をゲットできず、『第三飛行少女隊』のオーディションを受け監督の目に留まるも、起用には至らず。
自分よりも若い声優がテレビに出て活躍する姿を虚ろな目で観ながら、閉塞的な日々を過ごしていました。

『第三飛行少女隊』の制作もいよいよ佳境を迎えたある日、メーカープロデューサーに茶沢から「原作者激おこ、最終話全ボツ」という連絡が入ります。
まだ最終回を迎えていない段階の原作と、着地点を作らなければならないアニメとの間で生じたすれ違いが原因で、野亀先生は木下監督の用意した「原作にはない展開」のラストに不満を持ったのです。

しかしその後、茶沢の妨害工作をかいくぐった監督は野亀先生と直に話し合いを行い、無事着地点を見つけます。
その過程で、最終話に新キャラが登場することになりました。
ずかちゃんがオーディションの時に演じたキャサリンの妹・ルーシーです。

監督は当時、ずかちゃんのキャサリンの演技を評価しつつも「声が幼すぎる」という理由で見送りましたが、今回はその妹ということで、ずかちゃんの声がピッタリと判断。
急遽キャスティングされたためみゃーもりにも事前に伝えらず、アフレコ現場に突然現われたずかちゃんにみゃーもりは驚愕のあまり呆然とします。

そして、困惑と心配と微かな高揚が入り交じった複雑な表情のみゃーもりが見守る中、アフレコは開始します。
短いシーンながら、ずかちゃんは一度もミスすることなく最後までルーシーを演じ切り、感極まった顔で最後のセリフを言い終わりました。

「今、私……少しだけ夢に近づきました!」と。

一人報われず、ずっと苦労してきて、それでも自分たちの前では気丈に振る舞っていたずかちゃんの晴れ舞台。
みゃーもりは思わず目に涙を浮かべ、慌てて台本で顔を隠し声を殺しながら号泣するのでした。

アニメ関連のお仕事では一番華やかとされる声優ですが、その競争は苛烈で、ほとんどの人が“声優志望”止まり。
仮に仕事を得られたとしても長くは続かず、業界から離れる人が圧倒的に多い世界です。
ずかちゃんも奇跡的な縁で『第三飛行少女隊』に参加できましたが、今後の仕事が保証された訳ではありません。

だからこそ、「少しだけ夢に近づきました」というセリフには彼女の思いと背負うものが全て詰まっているようで、そのセリフにずかちゃん本人を重ねてしまい、涙を禁じ得ません。
みゃーもりと全く同じタイミングで号泣した視聴者は星の数ほどいるはずです。

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