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Apr

【SHIROBAKO】劇場版の予習復習を20分で出来る! 最新情報&テレビシリーズ名場面まとめ

アニメーターの絆と誇り

出展 : Amazon.co.jp

『SHIROBAKO』には様々な役職のアニメ制作スタッフが登場しますが、一番多いのはやはりアニメーター
みゃーもりの高校時代からの友達の1人で、同じムサニに所属している絵麻をはじめ、立場も性格も異なる様々なアニメーターが作品を彩ります。

そんなアニメーターの絆と誇りを感じさせる名場面が、第16話「ちゃぶだい返し」のエピソードです。

『えくそだすっ!』が一定の成功を収め、次回作として人気マンガ『第三飛行少女隊』のテレビアニメを手がけることになったムサニは、そのキャラクターデザインにゴスロリ様を起用する予定でしたが、ゴスロリ様が辞退しもう一人の看板アニメーター・井口祐未(いぐち ゆみ)を推薦したため、彼女が抜擢されることになります。
初めてのキャラデザに苦戦しながらも監督OKが出て、順調に制作をスタート……かと思いきや、「原作者NG」という恐怖の事態が待っていました。

原作を預かるアニメスタッフにとって、原作者の意向は無視できません。
現実における両者の力関係は部外者にわかるはずもありませんが、少なくとも本作におけるムサニは「原作者からNGが出た以上直さない訳にはいかない。もし直さないんだったら原作者を納得させるだけの理由が要る」という“ナベP”こと渡辺隼(わたなべ しゅん)のセリフが示す通りの姿勢。
全てのキャラ絵の基盤となるキャラデザがNGである以上、まともに制作が行えるはずもなく、キャラに関する全ての工程がストップし、井口さんはキャラデザを全てやり直すことになります。

しかし原作者のダメ出しは「何か自分の絵と違います。何か可愛さが足りない」といった曖昧なもの。
直す方向性がわからないまま、井口さんは何度も修正を試みますが、原作者の了承は得られず、理由も要領を得ないものばかり。
普段は明るくポジティブで頼りがいのある井口さんですが、何度も理不尽なNGを出され、自分のキャラデザが進まないため他の部署を止めてしまっている状況もあって、憔悴しきってしまいます。

そんな危機的状況の井口さんを救ったのは、彼女を推薦したゴスロリ様
木下監督やナベPにもっと原作者の意向を解釈し、直しの方向性を模索して井口さんをサポートするよう強い口調で促しました。

この回の最大の見せ場は、井口さんへのサポートの一環として飲みに誘おうとした監督たちをゴスロリ様が「お酒を飲めば誰でも気分転換になると思わないで下さい。そういうことが苦手な方もいるのをお忘れなく」と一喝したシーンです。
多くの視聴者から共感を得たセリフで、特に若い社会人にとっては金言とも言える言葉だったと思われます。

その後、ゴスロリ様は行きつけのバッティングセンターに井口さん及びみゃーもり&絵麻を誘い、自身がかつて初めてキャラデザを担当した時のことを話します。
彼女も井口さんと同じように理不尽な理由で何度もNGを出され、心身共にボロボロになった経験をしていました。

ゴスロリ様が自分を守るために採った手段は、「ゴスロリ衣装」という鎧を纏うこと
当時描いていたヒロインが来ていたゴスロリ衣装に身を包み、心を武装したことで強くなったのです。

そんなゴスロリ様に倣い、井口さんも自分が描いているヒロインと同じ衣装を着て心機一転。
みんなで一緒に直しの方向性を考え、「萌え」よりも「中性的な可愛さ」に活路を見出した結果、ついに原作者OKが出ました。

アニメーター組の絆、そして最後まで原作者のせいにせず意向を酌む努力をし、正解に辿り着いたアニメーターとしての誇りを感じさせる名シーンです。

ちなみにこの原作者NG、のちに原作者の野亀(のがめ)先生ではなく、その担当の茶沢(ちゃざわ)ねつ造していた疑惑が持たれています。
野亀先生本人の文面だと確定しているメールでは自分の名前を「ノガメ」と表記しているのに対し、ダメ出しの際のメールでは「野亀」となっており、齟齬があるからです。
また、23話「続・ちゃぶだい返し」で登場した野亀先生は理路整然と持論を語る人物であり、アバウトな文面のダメ出しメールとは符合しません。

恐らく、野亀先生はダメ出し自体は行ったのでしょうが、茶沢に対しその理由をかなり事細かに説明したと思われます。
しかしその説明が面倒臭いと感じた茶沢は、適当に数行の文章を書いて制作スタッフに送ったのでしょう、変な話。

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