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22

Aug

【化物語】マンガ版が大人気! コミカライズが成功した理由をまとめてみた #化物語 #化物語漫画化

鬼才・大暮維人の圧倒的画力

出展 : (c)2008-2018 Kodansha Ltd. : 【ひたぎ再臨!】西尾維新×大暮維人『化物語』1巻&特装版発売決定!!|今日のおすすめ|講談社コミックプラス

マンガ版『化物語』の作画を担当するのは、アニメ化もされた『天上天下』『エア・ギア』で知られる大暮維人先生です。
このコミカライズが大成功を収めた理由の1つは、この企画自体を成立させた大暮維人先生の画力とネームブランドにあると言えるでしょう。

大暮先生は、単にヒット作を生み出したマンガ家というだけでなく、圧倒的な画力の持ち主としても有名で、日本だけでなく海外にも多くのファンを抱える実力者。
もしこのコミカライズが名もなき新鋭のマンガ家だったとしたら、ある程度絵が上手かったとしてもここまで話題にはならなかったでしょう。
「化物語を大暮維人がマンガ化する」というインパクトは、「今更?」という声を吹き飛ばすには十分なものでした。

当然、事前のインパクトだけが成功の理由ではありません。
大暮先生の絵柄と〈物語〉シリーズの相性の良さも無視できない要素の1つです。

〈物語〉シリーズの世界観が醸し出す雰囲気は、原作小説とシャフト制作のアニメとでかなり異なります
原作小説は大半がボケとツッコミの応酬なので、「○○劇場」と言わんばかりの世界観ですが、その中に残虐な描写や人間のドス黒い部分が次々と投入されることで緊張と緩和の応酬が生まれ、凄まじい世界観を構築しています。
それに対し、アニメの方は原作の世界観を一定以上確保しつつ、スタイリッシュな演出やシュールな絵面を加えることでエンターテイメント性を高め、アニメならではの空気感を成立させています。

マンガ版『化物語』は非常に美しくスタイリッシュな絵で、会話劇は最小限に抑え、小説版にはあまりない「動き」を使った表現や進行が目立ちます。
それでも化物語として成立しているのは、アニメ版のエッセンスを大暮先生の絵柄によってしっかり確保できているからに他なりません。

マンガで描く以上、小説版やアニメ版と同じ表現は不可能ですし、そもそも同じならコミカライズの意味がありません。
かといって、全くの別物にしてしまえば、ファンが違和感を覚えることは避けられないでしょう。

大暮先生の絵柄はアニメ版のスタイリッシュさをナチュラルに搭載し、その画力によってマンガ版の存在を原作・アニメファンに納得させました。

第1話の掴みが完璧

出展 : (c)2008-2018 Kodansha Ltd. : 【ひたぎ再臨!】西尾維新×大暮維人『化物語』1巻&特装版発売決定!!|今日のおすすめ|講談社コミックプラス

圧倒的な画力とスタイリッシュな絵柄の大暮先生だからこそ、マンガ版『化物語』は多くの人に受け入れられたのは間違いないでしょう。
ですが、成功の要因はそれだけではありません。
最も注目を集める掴みの部分、すなわち第1話が完璧だったことが勝因と言えるのではないでしょうか。

マンガ版の第1話は、基本的な流れは原作およびアニメを踏襲しています
どちらかというと原作の方が近いかもしれません。

アニメ版の第1話は、本作の前日譚に該当する『傷物語』のイメージカットを冒頭に持ってきて、そこから主人公・阿良々木暦(あららぎ こよみ)とメインヒロイン・戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)の出会いのシーンへと繋がっていきます。
階段を踏み外したひたぎが阿良々木に向かって落ちてくる場面を、原作では「空から女の子が降ってきた」と表現していますが、アニメではその例えを実際に映像化していました。

それに対し、マンガ版では2人の出会いのシーンで「空」を表現することなく、現実の範囲内で描いています。
冒頭も小説版ともアニメ版とも違い、阿良々木とひたぎの掛け合い、そしてひたぎの「武器」を描いたシーンになっています。

また、マンガオリジナルのシーンも挿入されています。
特に印象的なのは、ラストの忍野メメ(おしの メメ)に会いに行く場面で、ひたぎが風で飛ばされ落ちそうになるところを阿良々木が助けるシーン
「体重がほとんどない」ひたぎの性質をわかりやすく可視化するのと同時に、ひたぎの可愛さや阿良々木のカッコ良さも表現していて、原作やアニメの『化物語』を知らない人にも魅了が伝わるシーンになっています。

このラストを含めた全74ページの構成はまさに完璧。
コミカライズの成功を確信させる1話でした。

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