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31

Aug

【ひぐらしのなく頃に卒】鬼明し編・レナの「擬似」頑張り物語を解説!

出典:Amazon.co.j

雛見沢と「ルールX・Y・Z」

旧作「ひぐらしのなく頃に」と「ひぐらしのなく頃に解」では「ルールX・Y・Z」と呼ばれるキーワードで、雛見沢にまつわる事件の概要が語られています。ファンの間で語られる「ルールX・Y・Z」が何だったのかは「ひぐらしのなく頃に解」の「皆殺し編」冒頭で古手梨花により語られています。

「ルールX・Y・Z」とは?
ルールX:ランダムな人物が雛見沢症候群の重度の発症により、疑心暗鬼にとらわれて残虐な事件を起こす。
ルールY:何者かの意志により、富竹と鷹野が死亡すると、必ず古手梨花が死亡する。
ルールZ:雛見沢の因習に起因する「オヤシロ様の祟り」などの事件を誘発する土壌。

惨劇が起こらない雛見沢

エウアが北条沙都子に与えた能力の影響で「記憶の累積が不可逆」となり、雛見沢の住人たちは過去のカケラ世界の記憶を保有し始め、罪の意識を感じて疑心暗鬼を持たなくなります。

鷹野は過去の記憶から繰り返される世界の記憶を取り戻し、「ひぐらしのなく頃に業」以降のカケラ世界では綿流しの祭りの夜に富竹と共に表舞台から姿を消しました。そして、雛見沢の因習は新しい時代を迎えるために、御三家によって解体されるようになっていきます。

新たなループによる雛見沢の惨劇を回避するため「ルールX・Y」となる要因をほどいたはずの古手梨花は、エウアという後ろ盾を得た北条沙都子の計画によって、再び雛見沢にとらわれてしまいました。

レナの「擬似」頑張り物語

古手梨花は100年にわたる雛見沢のループによる経験から「鬼騙し編」のカケラ世界を、「圭一が疑心暗鬼にとらわれる世界」と誤解していたため、惨劇を回避することが出来ませんでした。

「鬼明し編」では「罪滅し編」のようにレナがL5雛見沢症候群を発症していて、古手梨花は全てをやり直すために自ら次のカケラ世界へとループし、北条沙都子はそれを追いかけます。

「罪滅し編」はファンの間ではレナの頑張り物語として語られています。差し詰め「鬼明し編」は投薬によって事件が引き起こされていることから、レナの「擬似」頑張り物語と言える内容でしょう。古手梨花と北条沙都子の雛見沢を舞台とした、命がけの壮大な鬼ごっこは次のカケラ世界、「綿明し編」へと続きます。

レナのL5発症原因

竜宮レナは雛見沢に戻ってくる前に両親の離婚や「オヤシロ様の祟り」によって、家庭環境にも精神的にも問題を抱えていましたが、ループ後に部活メンバー達と幸せに暮らせる世界へとたどり着いていたはずでした。

郷壊し編で北条沙都子が入江診療所で入手したH173という薬品によって、鬼明し編で竜宮レナはL5雛見沢症候群を発症します。竜宮レナは発症により離婚によって崩壊した幸せな父子家庭を守るために、疑心暗鬼にとらわれてしまい、父が入れあげている女性の間宮リナを殺害してしまいます。

罪滅し編に登場した際は、北条沙都子の叔父である鉄平と組んで、竜宮レナの父に美人局(つつもたせ)を仕掛けていた間宮リナ。鬼明し編では北条鉄平との付き合いが無いために、普通の夜のお仕事をする女姓となっていましたが、H173で強制的に発症させられた竜宮レナの心を満たすことが出来ませんでした。

富竹と鷹野の逃走は?

雛見沢を巡るルールYは旧作ひぐらしのなく頃に解までのカケラ世界では、入江診療所の鷹野三四によって惨劇が引き起こされ、終末作戦という雛見沢住人の虐殺で幕を閉じていました。

郷壊し編で祖父の残した研究へのこだわりを失った鷹野三四は、猫騙し編で綿流しの祭りの晩に過去のカケラ世界の記憶を取り戻して梨花に謝罪した後、富竹に保護されて姿をくらませます。

今回のループでは惨劇に関する事件そのものに絡んでくる描写が無いことから、祟明し編まではストーリー上で活躍する場面は無さそうです。ひぐらしのなく頃に解でたどり着いた結末は、登場人物の誰が欠けても到達できなかったことから、猫騙し編の解答編以降での再登場が期待されます。

沙都子の狙い

郷壊し編で明かされたのは、聖ルチーア学園に入学した古手梨花と北条沙都子の、格差のある学園生活でした。古手梨花の幼なじみとして入学した北条沙都子は学園生活に馴染めずに、過去の輝いていた雛見沢の生活に戻りたいと考えていたところを、謎の存在エウアによって「繰り返す者」としての力を授けられます。

北条沙都子は古手梨花に聖ルチーア学園への入学を諦めさせて、一緒に雛見沢で暮らす夢を叶えるために、古手梨花を再び雛見沢という鳥かごの中に捕らえました。古手梨花を猫と呼び、北条沙都子が古手梨花を追い詰めるのを観劇するかのように異世界から眺める謎の存在エウア。

北条沙都子がコントロールする雛見沢のループする世界から古手梨花が脱出できるのかは、更に幾つかのカケラ世界を経ていくことになるでしょう。

出典:ひぐらしのなく頃に卒 公式

鬼明し編結末の評価

「ひぐらしのなく頃に卒」の「鬼明し編」についてのWebやSNS上での評価は、賛否両論があることが様々な媒体で語られています。

惨劇の描写がグロいだけでストーリーの面白さがわからないという意見や、謎解きのオチがミステリー失格という論調の発言がある一方で、いつもの「ひぐらし」として楽しんでいるという意見もある所が、「ひぐらしのなく頃に卒」という作品の面白いところです。

「ひぐらしのなく頃に」はミステリアスな謎が多いことから、各メディアが「サスペンス・ミステリー」として取り扱うのですが、発信しているメディアが本質的な部分を理解していないことが分かってしまうのでファンからは冷ややかな目で見られています。

まとめ

「鬼明し編」は前原圭一を主人公とした「鬼隠し編」を題材としているように見せかけて、「罪滅し編」のレナの頑張り物語を薬によって擬似的に再現したカケラ世界でした。北条沙都子はこの計画で古出梨花に100年のループの中でありえなかったカケラ世界を体験させることに成功します。

古出梨花に聖ルチーア学園を諦めさせるという北条沙都子の計画は一歩前進したことになるのでしょう。雛見沢の惨劇は結末ではなく本来の物語への過程に過ぎないことを、私たちは過去作により知っていますが、「ひぐらしのなく頃に卒」で描かれるべき本来の結末があることを期待しながら作品を楽しんでいきたいものです。

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