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11

Feb

【BEASTARS】ハルは本当に嫌われているのか? 徹底検証

「ビッチヒロイン」だから嫌われている?

出典 : Ⓒ板垣巴留(秋田書店)/BEASTARS製作委員会 : TVアニメ「BEASTARS ビースターズ」

一般論として、男性は性に奔放な女性を嫌っている、というような事実はありません。
ただ、漫画やアニメといった創作・エンタメの世界においては、地雷とも言うべき設定なのもまた事実です。

男性向けの漫画・ラノベ・アニメにおける女性キャラは「恋愛経験が少なく(または一切なく)、処女もしくはそう推察される人物」が圧倒的に多く、特にヒロインの場合は恐らく95%以上の作品がこの条件に合致するでしょう。
数十年前は、未亡人がヒロインの『めぞん一刻』が大ヒットしましたし、ヒロインが主人公以外に好意を持っている作品も多々ありましたが、今ではそのような設定は極めて稀で、「ヒロインは主人公以外の異性に目を向けてはならない」という呪縛のようなものが根付いています。

そんな時代にあって、いわゆる「ビッチ」のヒロインが男性に好かれるのはやはり途方もなく難しいようで、人気ヒロインと言われるキャラの中にビッチ属性を持っているキャラはほぼ皆無です。
『暗殺教室』のイリーナ・イェラビッチのようなヒロイン枠ではないポジションであれば人気キャラも少なからずいますが、ヒロインの場合は確実に忌避されます。

それどころか、主人公以外の異性と付き合った経験があったり、気があるような素振りを見せるだけでもビッチと言われる始末。(ネタ的な面も多々あるとはいえ)
あまりにもビッチ系ヒロインが忌避され少なくなった影響で、「ビッチのように見えるけど実際には純情」という設定のキャラすらビッチ系ヒロインに含まれてしまうほどです。
日本のエンタメ業界においてビッチは、「メガネ」「暴力」「三つ編み」といった定番の不人気属性すら霞むほど、ぶっちぎりの地雷属性なのです。

そしてこれは、ウサビッチの異名を持つハルも例外ではないようです。
「BEASTARS ハル」でGoogle検索すると、予測ワードの中に「嫌い」という言葉が出てきます。
純粋な人間のキャラではなく、草食獣を取り巻く環境や本能の表現としてのビッチ属性であっても、彼女の振る舞いや生々しさを受け入れられない人は一定数いるようです。

一方で、週刊少年チャンピオンで実施された公式人気投票では、レゴシに次ぐ2位にランクインしています。
ただ、その結果発表の際には「女性票殺到!!」と書かれており、裏を返せばヒロインなのに男性票が少なかったと見ることができます。

とはいえ、多数の読者や視聴者にヒロインが嫌われていたとしたら、『BEASTARS』はアニメ化に至っていなかったでしょう。
『ニセコイ』のように、主人公が毛虫のように嫌われたヒット作もありますが、彼がそこまで極度に嫌われたのは終盤に差し掛かってから。
ハルは序盤からビッチであることが判明しているので、彼女が男性ファンから本気で嫌われていたら人気作になるのは難しかったはずです。

アニメ放送中の実況を見る限り、1期の頃は「ビッチ」という言葉は多数使われていたものの、嫌っているというよりはネタ、若しくは親しみを込めての発言が多く、2期放送時はほぼ好意的な投稿で占められています。
pixivのファンアートの数を見ても、圧倒的に多いレゴシには及ばないものの、ルイとはほぼ同じくらい。
よって、ハルは「男性ファンからは賛否両論、女性ファンから圧倒的に支持されているヒロイン」というのが実際のところと思われます。

アニメ1期以降は一途に

出典 : Ⓒ板垣巴留(秋田書店)/BEASTARS製作委員会 : TVアニメ「BEASTARS ビースターズ」

物語序盤はウサビッチだったハルですが、1期終盤でレゴシに助けられて以降は、彼に一途なヒロインに様変わりしています。
レゴシが「自分が一方的に付き合っていると思っていただけ?」と逡巡する時期もありましたが、その頃にも既にハルの心は彼のものになっていて、かつて特別に思っていたルイに対しても、友達以上の感情はなくなっていたようです。

肉食獣と草食獣の恋愛は、本作でも散々語られているように、極めて困難な道。
それこそロミオとジュリエットすら超えた禁断の愛と言えます。
誰より種族の呪縛に囚われていたハルが、生命の危険すらある異種族交流を決意した時点で、レゴシへの愛は本物と言えるでしょう。

清純なだけのヒロインでは決して描けない魅力が、ハルというヒロインの生き様には詰まっています。

まとめ

男性陣のカッコ良さや色気が目立つ『BEASTARS』ですが、ハルの存在も欠かせませんよね。
彼女の気の強さは、人によっては受け入れがたいかもしれませんが、その背景にある種族の本能やどうしようもない生態の宿命に目を向けると、抗おうとする彼女の強さが尊く見えてきます!

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