<声優 秋奈さんに特別インタビュー>『Tokyo 7th シスターズ』空栗ヒトハ/フタバ『プロジェクトセカイ』小豆沢こはね 『電音部』黒鉄たま など、様々なキャラクターを演じファンを魅了する声優、秋奈さんに密着!ここだけでしか聞けないバースデーイベントや、25歳の展望とは? #秋奈 #声優 #あきなのひ

『Tokyo 7th シスターズ』空栗ヒトハ/フタバ『プロジェクトセカイ』小豆沢こはね 『電音部』黒鉄たま など、様々なキャラクターを演じファンを魅了する声優 秋奈 さん。
11月8日に配信にてバースデーイベントを開催し、大盛況に終わったところをお話をお伺いさせていただきました。

>先日は、お誕生日おめでとうございました!
>配信でのBDイベントとのことでしたが、いかがでしたでしょうか?
秋奈:初めてのオンライン限定イベントでドキドキしていたのですが、皆さんに楽しんでいただけたみたいでとっても嬉しかったです!
>イベントタイトル(あきなのひ/秋奈 fa(n)mily fan meeting)も、秋奈さんが発案とのことでしたが?
秋奈:イベントタイトルはファンの皆さんと家族のように和気藹々と楽しみたいという意味でfa(n)milyという名前に決めました。
>イベントではたくさん楽曲が流れたとのことですが
秋奈:今回は会場の関係で生歌披露が難しかったので、収録した音源を流すのはどうかと提案させていただきました。
運営さんもいいねと賛成してくださり、 ファンの皆さんからの応援もあって今回のカバーを実現することができました。

やはりイベントを見る上で生歌を希望してくださってる方の方が多いと思っていたので、少しの不安もあったのですが、カバーについて沢山の感想を頂けてとても嬉しかったです。
>今までで一番思い出に残っているお誕生日などありますか?
秋奈:我が家では誕生日は一大イベントなので、毎年思い出深い誕生日になります。

なのでどの年が一番!というのはなかなか決められないですが、昨年初めて誕生日イベントを開催して、そこで沢山のファンの皆さんと直接お会いできたのが本当に嬉しくて、強く記憶に残っています。


>24歳はどんな年でしたか?
秋奈:24歳は新しい出会いが沢山ありました。お芝居や歌を披露する機会も増えて、改めてお芝居って楽しいな、歌って素晴らしいなと感じることができました。
沢山吸収することや自分自身への新しい課題も見えてきて、学びの一年でもありました。
>今年新しく発表となった 電音部の 黒鉄たまちゃん、プロジェクトセカイの 小豆沢こはねちゃんと性格の異なるキャラクターですが、ご自身との共通点などありますか?
秋奈:プロセカのこはねちゃんは資料を頂いた時から似てるとこだらけでビックリしました。

カメラが趣味だったり、新しい音楽に衝撃を受けて虜になってしまったところ、ペットを飼っていること、こはねちゃんが着ている服に瓜二つなものを着ていたこと、上げたらキリがないくらい似ているところだらけで、新しい台本をいただく度にとっても嬉しくなります。
逆に電音部のたまちゃんに似てるところは一つもないんです(笑 )。 強いて言えば過去にボブヘアーにしていたことくらいでしょうか…?
これから物語が進んでいく上でたまちゃんとの共通点を見つけていけたら嬉しいです!
>お芝居をするうえで、普段心掛けていることなどありますか?
秋奈:お芝居をする上で気をつけていることは、とにかくキャラクターに寄り添うことです。

頂いたキャラクターを初めて演じるときまだ資料が少なかったりする時があるので、その中でいかにキャラクターを理解して魅力的に見せらせるかを考えています。
なので収録当日までひたすらこうかな?ああかな?って妄想をしています笑
初めての収録が終わった後でも考え終わることはなくて、悩んだり新しい発見をしたり、ずっとキャラクターと共に歩んでいる感覚です。
>新たに迎えた25歳。どんな年にしたいですか?
秋奈:24歳はファンの方と直接会える機会が減ってしまったので、25歳はこの状況が落ち着いて、皆さんに直接お会いできる機会が増えたら嬉しいなと思っています。
>ファンへの想いがあふれた birthday イベントだったと伺っていますが、応援してくれてる皆さんをどういった存在だと感じていますか?
秋奈:ファンの皆さんは私の原動力であり希望です。

お仕事をする上でいつもファンの皆さんのことを思い浮かべています。
こうやったら喜んでくれるかな?あれやったら嬉しいって思ってくれるかな?と想像すると新しいことにも挑んでいけます。
そんな毎日がとっても楽しくて、私の生きがいでもあります。
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
>今後演じてみたいジャンルや役柄などありますか?
秋奈:今後チャレンジしてみたいキャラクターはボーイッシュな子です。
>今後、プライベートで挑戦したいことはありますか?
秋奈:お仕事以外のことでいうと、自分でデザインした服を作ってみたいです。

ヘアアクセサリーや服につける小物などは作ったことがあるのですが、服そのものは作ったことがないので、機会ができたら挑戦してみたいです。


>ファンの方へメッセージをお願いします

秋奈:いつも沢山の応援本当にありがとうございます!
最近は直接会える機会がなく寂しいですが、お手紙、ツイッターやインスタ、youtubeなどにくださる応援メッセージに沢山励まされています!
私も色んな方法で皆さんにこの感謝の気持ちを伝えられるように、声優として日々お芝居や歌に励んで、楽しいエンターテインメントをお届けできるように精一杯ベストを尽くして頑張ります! これからもよろしくお願いします!

アニソンアーティストたちによる、医療従事者などへの寄付の啓蒙活動を目的とした「Grateful to You LIVE」レポート!<後編>

イベント終了後に、出演者にお話を伺いました

トップバッターを務め、会場と配信先の視聴者を熱くさせた YURiKA

ーーお疲れ様でした。改めて本日の感想などお聞かせください

YURiKA:私本人としては配信ライブは何度か経験していたのですが、お客さんがいて、というライブは今年の二月ぶりだったので、この状況で行うお客さんがいるライブってどんな感じなんだろう、と思っていました。でも、偉大な先輩たちの中でのトップバッターということもあり、とてもすごく嬉しかったし、楽しむことができました。

ーー今回歌った曲はどんなコンセプトで選曲されましたか?

YURiKA 一曲目の「Dream Flight」は最新曲で、こんなコロナ下の状況でリリースした曲だったので、お客さんがいる中で披露するのも初めてでした。自身のラジオに、看護師さんや薬の開発などをされてるリスナーさんからの投稿などもあり、その応援の意味も込めて。また、医療従事者の方はもちろん、そうでない方も日々何かを頑張っていると思うのでそんな方々を元気付けるメッセージが届けられればと思い、一曲一曲に色んなメッセージを込めて選曲しました。

ーー配信ライブはこれまでにも行ってきたとのことでしたが、通常のライブと比べていかがですか?

YURiKA コメントが返ってくる中でやるライブなので、不思議な空間ではあるのですが、終わった後でアーカイブが見れたり、私もそのライブ映像に対して実況を行ってさらに遊んだりと、配信だからこそできる楽しみ方があるんだな、という気づきがありましたね。

ーー久々のお客様の前でのライブだったとは思うのですがいかがでしたか。

YURiKA この前にお客様の前でライブを行なったのが2月だったんですが、その時はまだ声が出せたりしたので、それがない状態でのライブってどんな感じなんだろうと思っていました。わたしの曲もエネルギッシュな曲からしっとりした曲までふり幅があるのですが、一曲一曲の世界観に生で浸ってもらえるのは、お客さんのいるライブのいい所だと思いました。

ーー今後の予定などありますか?

YURiKA 私、ゲームブランドのKeyさんがすごく好きなんです。そんなKeyさんの楽曲だけを歌うアコースティックカバーライブが1月23日に大阪であります。あと、先日行なった配信ライブの写真集が12月5日に発売になり、サイン会があります。他は状況を見て皆さんに会える機会を作っていきたいし、作ることを諦めてはいけないと思っているので、是非、ご自身のペースで楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。

ーー最後に皆さんにメッセージをお願いします。

YURiKA 今回はすごく楽しいライブでした。配信でも会場でも、味わってくれた方には何か伝わるものがあったと思います。医療関係の方はもちろん、全ての人が毎日何かを頑張っている時だと思うので、そういう方々の背中を押していけるよう私自身も頑張っていければと思います。あと、今回のパーカーめっちゃお気に入りです(笑)パーカー、おすすめです!!

続いて、アップテンポからバラードまで歌い上げ、コラボ曲もリードとして盛り上げたいとうかなこ。

ーー本日ライブはいかがでしたか?
いとう そうですね、一言でいえば楽しかった(笑)ライブをやってはいけないという今のこの時期に、医療従事者を支援するという意義深いイベントに出演できたことも、また、そういったパーティが開催されたことも、嬉しかったです。

ーー今回の演目に関してはどんなお気持ちで選曲なさったのですか?

いとう 自分のアニメだったりゲームだったりの主題歌を中心に歌うことが一番の盛り上がりに繋がるかな、と思い選曲しましたね。他の方もアニメソングやゲームソングを多く歌っている方ばかりなので揃えていこう!と。

ーー他の出演者の方も知り合いの方が多かったようですが。

いとう そうですね、栗林みな実さんなんかは20年前ぐらいに知り合っていて。黎明期にイベントで一緒に歌う機会も多くあって、歌い手仲間と言う感覚です。みんな変わらず元気に歌っている姿を見れてすごく嬉しい気持ちになれましたね。人に会わないようにしているこんな時期に集まれたのは本当に貴重でした。私、お祭りが大好きなんですよ。だからお祭りがやれたということへの満足感は非常に大きかったです。飛沫防止ということで、無駄話なんかをもっとしたかったのは我慢しましたけどね(笑)

ーー配信ライブ等はこれまでも参加していますか。

いとう そうですね。企画で行なった配信ライブなんかはよく参加していました。ライブハウスだったりホールだったり。ホールでやった時なんかは全くお客さんを入れなかったりしていたのですごく寂しかったです。今回は距離を取って対策を万全にした上でありながらも目の前にお客さんがいる状態でのライブを行えたことは非常に嬉しかったです。お客さんがしっかり楽しんでくれたのを間近に見れたので。ライブってやっぱり見てくれる人がいないと完成形ではないんですよ。その場の空気の振動みたいなものは会場にいないと聞こえないものですから。それを踏まえると、一刻も早く特効薬ができてくれるといいな、とは思いますね。そこでやっと、ウィルスと共に生きる日常が取り戻され始めるわけですから。

ーー今後のご予定など教えていただけますか?

いとう 12月19日に仙台でライブをします。また、島みやえい子を中心に結成した「Quadrifogio」という四人組では中国版になったゲームの主題歌を歌ったり来年の2月にはお祭りに呼ばれたり。動き初めてはいる感じですね。

ーー最後に皆さんにメッセージをお願いします。

いとう 普通の日常が取り戻されるまでは皆さん本当に気をつけて過ごしてください。そして、日常が取り戻されたら、一緒に楽しい音楽界を一緒に作りましょう。頑張ろうぜ!!

この後で話を伺ったのは三番手、栗林みな実。

ーー今回のライブの感想を教えてください。

栗林 お客様の前で歌わせていただくことがすごく久しぶりだったんです。やっぱり会えるということが自分にとっては大切なことだし、嬉しいことなんだな、なんて思いました。

ーー今回の選曲はどういったコンセプトで選ばれたのですか。

栗林 折角なのでSNSで何かリクエストがないかということを皆に発信して、リクエストがあった楽曲の中から選んだ曲を中心に選んでいます。それに加えて、今回のイベントに対してこちらがいいんじゃないかと思った曲を織り交ぜて今回のセットリストは決めていますね。

ーー配信ライブの経験はこれまでにもありましたか?

栗林 ないです。初めてのライブ配信ではあったのですが、私自身もともとファンの方との距離がすごく近い感覚は常に持っていまして。目の前にいなくても画面越しにいてくれるとことを感じていましたね。会っていないので、逆に会いたいという気持ちがお互いそこに生まれて、ライブとは違った近さを感じていました。目の前にいないことがより心を近くさせている、といった感じですかね。

ーーお客様の前でのライブも久々かと思うのですが、いかがでしたか。

栗林 私の方が皆様から元気をもらうことができて、ステージに立った瞬間にふわっとみんなの存在を感じて「今日も頑張れるな」と思うことができました。そういった意味ではいつも通りのライブができたかな、とは思っています。

ーー今後のご予定や告知などをお願いします。

栗林 来年なんですが、一月の新番組である「回復術士のやり直し」というアニメのオープニングの主題歌を歌います。シングルは1月27日を予定しています。

ーー皆様にメッセージなどあればお願いします。

栗林 自分が気をつけられることを気をつけて、元気でいることがすごく大切だと思います。皆さん是非アニソンを聴いて元気に過ごしてください。私自身も久々にアニソンを歌わせもらったのですが、歌詞とか元気になれるものがすごく詰まっていると感じられたので、そうやって音楽を聴いたりなどして楽しく過ごしてもらえたら嬉しいですね。

最後に話を伺ったのは本イベントのトリを務めた米倉千尋。

ーーおつかれさまでした。本日のライブの感想をお願いします。

米倉 誰かをサポートするようなライブの経験はなかったのですが、こういった形で医療従事者の方の力になれるようなライブに参加できたことは本当によかったな、と思っています。

ーー本日の選曲はどのようなコンセプトで選曲なさいましたか。

米倉 「WILL」と「嵐の中で輝いて」に関してはみんなにエールを届けるつもりで選びました。「フェアリーテイル〜約束の日へ〜」に関しては、歌詞の中でも「まだ見えない未来に向かって迷いながらでも進んで行こう」という前向きなメッセージが込められているので今回に相応しいかな、と思いました。「ハルトキ〜Spring Moment〜」は近年の私の代表曲でもあるので新しい私も見てもらいたいという想いがあって組み込みました。

ーー配信ライブの経験はこれまでにありましたか。

米倉 9月に自分自身のアコースティックナンバーを無観客で配信ライブを行いました。あとはイベントでも一度行いました。

ーー普段のライブと比べていかがでしたか?

米倉 本当にお客さんがいない状況での配信は戸惑いもありましたね。でも、今回は目の前に人の存在を感じられる状態での配信だったので、それがこんなにも力づけられるんだな、と。自分達の存在意義ってこれなんだな、なんてことを感じることができました。目の前にお客様がいてくださることって本当に勇気になるな、そう感じました。振り付けを一緒にやってくれている人なんかもいて嬉しくなって泣きそうになってしまいました。ありがたかったですね。

ーーお客様のいないライブを経験したからこそ感じることができた内容なんですかね?

米倉 そうですね。この間まで当たり前にお客さんがいてくれる状況だったんですけどね。それってすごくありがたいことだったんですね。

ーー最後に皆様へのメッセージをお願いします。

米倉 今日は皆様からの力をいただいて、それをパワーだったり歌声だったりにして届けることができるたらいいな、とは思っていたのですが、それを実現できたとは思っています。とにかく、私たちが健康を第一に考えて生活していくことができたらいいんじゃないかな、と思っています。そして、その先にまたこういうライブなどのお楽しみも待っていると思うので、今は辛抱の時だと思ってみんなで一緒に乗り越えていきましょう!

 

インタビュー・構成:片桐貴文

アニソンアーティストたちによる、医療従事者などへの寄付の啓蒙活動を目的とした「Grateful to You LIVE」レポート!<前編>

2020年11月13日、医療従事者などへの寄付の啓蒙活動を目的とした「Grateful to You LIVE」が開催された。

人気アニソンアーティスト達の競演する当ライブは、YouTubeによる無料配信とソーシャルディスタンスを保てる最小人数ではあるが、無料抽選で招待された観客を収容。
現在多くのライブが無観客で開催されている中で、ごく少人数ではあるが 現地にて音楽を楽しめる新たなスタイルを模索しようと、万全の感染症対策を行いつつ開催された。

この活動に賛同し、今回出演したのはいとうかなこ、栗林みな実、米倉千尋、YURiKAの4名だ。目的を共有し、心を合わせた四人の他では見ることのできないコラボレーションも今回の見どころである。

開演時間である19時、司会者が登壇して挨拶を行い「Grateful to You 」事務局長である川村正樹からの手紙が読み上げられらた。
「”社会に尽くすすべての人々に感謝を伝え、エンターテイメントの力で支援する”という趣旨で企画されました。」と司会者。
未曾有の危機を経験する中、自分たちのことに精一杯になり他者への感謝を忘れてしまう瞬間もあるだろう。そんな我々に改めて「今を生きるために大切なことは何か」を思い起こさせる非常に意味深いメッセージだった。

このメッセージを噛みしめつつ、ライブがスタート。最初にステージ上に今回のライブ出演者の中で最年少、YURiKA。

白い衣装に身を包み眩しい笑顔で登場した彼女が最初に披露したのは「リトルウィッチアカデミアVR ほうき星に願いを」の主題歌「Dream Flight」だ。ライブ開始と同時に流れるそのアッパーなリズムが観客の心を鷲掴みにする。一曲目を終えてYURiKA自身がこう語った。「こうしてお客さんの前で歌うのは、本当に久しぶりで私自身もすごくすごく楽しみにしていました。」
長らく観客を前にしてライブを行えずにきたことはミュージシャンにとっても大きな困難であっただろう。そんな状況を変えられることとなる今回のライブが彼女にとっても非常に大きな意味がある、そんなことが垣間見れた瞬間だった。
MCを挟んで流れたのは前曲とは打って変わってしっとりしたサウンドの一曲、テレビアニメ「宝石の国」のオープニングでもある「鏡面の波」、テレビアニメ「BEASTERS」のエンディングとしても使用された「月に浮かぶ物語」。
彼女のアーティストとしての多様性、想いを歌に乗せるというメッセージ性をここまでで歌った三曲で表現し、観客を釘付けにした。

そしてラストナンバー。感染回避の観点から声を出すことが禁止となっている今回のライブ、彼女の「最後の曲です!」という煽りに対して「えぇー!!」と発声したいところを観客が呑みこみ、拍手をする姿が非常に印象的だった。
「この曲で元気を、パワーを送りたいと思います!!」と語った彼女が最後に披露したのがテレビアニメ「リトルウィッチアカデミア」オープニング「MIND CONDUCTOR」。
自らの元気を全面的に発信し、その元気を視聴者に、来場者に届けようとする彼女の姿が非常に印象的だった。万遍の笑みでカメラに向けて手を振る姿も見られ、彼女の元気は確かに伝わったことだろう。

YURiKAからのバトンを継いでステージに上がったのはいとうかなこ。

彼女が最初に披露したのは映画「チェリーボーイズ」の劇中歌である「はじまりの歌」。
臙脂色の照明の中に立ち尽くす彼女がしっとりと歌い上げたこの一曲、落ち着いた曲調の中でもはっきり分かる彼女の力強い声は全てのライブを見る人を虜にした。 続いて披露されたのはテレビアニメ「シュタインズゲート」のオープニングとして一大ブームとなった「Hacking to the Gate」。声の力強さがここでさらに加速する。

二曲を終え、改めていとうかなこ本人からの挨拶。歌唱中の圧倒的な存在感から一転した親しみやすい口調で観客に語りかける。「会いにきてくれてありがとね、素敵なパーティが開催できてよかったね。」そして彼女はこう続けた。
「いとうかなこのモットーとしてはね、悲しすぎる時や嬉しすぎる時は意外と涙が出なくて(略)胸のこの辺がキューってなるな、って思ったら音楽も手伝えると思ってて。悲しい時は悲しい曲を聞くといいよ。嬉しい時は楽しい曲を聞いて泣くといいよ。」
この1年間、全ての人がたくさんの想いを持っただろう。そんな時にこそ音楽の力を使って感情を解放して欲しい。そんな彼女の音楽活動の根元にある想いがここで語られた。

そして彼女から「次の曲はね、悲しい時に聞いて欲しい曲」と紹介されたのがゲーム「沙耶の唄」エンディングテーマ「ガラスの靴」。悲しい人の心に寄り添うように歌い上げられた。
そしていとうかなこからのラストナンバー。「もう10年経っちゃったんだ、この作品が発表されてから」と当時のことを振り返りながら歌われたのが初代であるXbox 360版「シュタインズゲート」主題歌「スカイクラッドの観測者」。10年の歳月を感じさせない、いまだにフレッシュなこの楽曲を全ての観客は噛み締めるように聴いたのであった。

三番手として登場したのは栗林みな実。

煌く銀色の衣装に身を包んだ彼女が一曲目に披露したのは「はたらく魔王さま!」オープニング「ZERO!!」。彼女の澄んだ声が会場内に、配信先に響き渡り、一瞬にして彼女の世界がそこに広がった。
一曲目を終え、挨拶をする彼女。先ほどまでの堂々たる姿とは裏腹にはにかみながら語りかける彼女のギャップは見るもお全ての心を掴まずにはいなかった。「久しぶりにみんなの前に立っているの、今。なんだろう、すごくいいねー。」と可愛らしい表情で語りかける姿は非常に印象的だった。

今回のライブに対して、ファンからのリクエストを募った上で今回のセットリストを決めてきた、と語った彼女。続いて披露したのは先日10月7日にリリースされたばかりのシングル「aim」のカップリング曲「流れ星に出逢うように」。曲がかかった瞬間に先程のはにかんでいる姿は一瞬にして消え、改めて堂々たる出立となった彼女。ダンサブルなこのナンバーを歌いきり、続けて「機動戦士ガンダムAGE」の挿入歌である「君の中の英雄」のballade version を披露。照明の色を反射した銀色のドレスは黄金へと色を変え、その中で凛とした姿でステージ上、しっとりと歌い上げる姿に魅了されないものはいないだろう。

最後には「みんなに元気を届けるこの曲です、聞いてください。」と語り「スーパーロボット大戦OG-ディバイン・ウォーズ」デンディングテーマ「Yell!」が披露された。メッセージ通り、力強く人々に元気を与えるラストナンバーが披露され、彼女のターンは終了した。

そしてトリを務めるのは米倉千尋。

彼女が一曲目に披露したのは「フェアリーテイル〜約束の日へ〜」。熱がこもり、全身を使ってパフォーマンスする彼女の姿に、着席で観覧している来場者も振り付けを真似る姿が見られた。登場からエンジン全開だ。

一曲目を終え、パフォーマンスの時のままの無邪気な調子で会場、そして視聴者に挨拶し、続けてこう語った。「会場にお客様がいらっしゃるという状態が、今まで当たり前だったのに本当に夢のようで・・・(略)今まで当たり前だと思っていたことがとってもありがたいことだったんだな、当たり前じゃなかったんだなというのをこの期間に感じるようになりました。」これまでの日常が崩れてしまい、改めて彼女が感じ取った日常への感謝の気持ちがここで表されたのだろう。

続いて披露されたのはゲーム「9-nine-はるいろはるこいはるのかぜ」の主題歌「ハルトキ〜Spring Moment〜」。終了後間髪を入れずに印象的なイントロが流れる。「封神演義」オープニング「WILL」だ。長らくライブ会場に足を運べる人がいなかった昨今、久々、あるいは初めて生で聴くこの曲に思わずガッツポーズをする観客の姿も見受けられた。

再びMCをはさみ、そして、最後の一曲の紹介。「この曲とともに私は、米倉千尋は大きく成長してこれました。この曲が私の背中を押し続けてくれたし、この曲が灯台のような存在となって私を導いてくれた曲です」と語った。そしてこの曲紹介の最後には「この曲を医療従事者の皆さんにこの歌でエールと感謝の気持ちを届けられればと思います」と述べ、自他共に認める彼女の代表曲「嵐の中で輝いて」を披露。音楽を通して会場が、そしてオンラインでライブを見る全ての人が一つになった。

ここでライブは中締めとなり、司会者からこのライブの感想が述べられた。そして、司会者の「これだけで終わるのは勿体ないですよね!!」との提案を受け、拍手に包まれながらライブを行なった四名が今回のライブのために作成されたスペシャルパーカーを着用して、再び舞台上に現れた。 会場で、そして通販でも販売されてるこのパーカーが、原価を除く全てを国立国際医療研究センター病院に寄付われるチャリティーアイテムであることが語られた。

そして最後にスペシャルコラボ。ここでしか聴くことのできないが一曲披露される。
曲は影山ヒロノブと遠藤正明の楽曲「宇宙は僕らを待っている」。今の状況と重なる部分のあるこの曲を、それぞれの想いを重ねて歌い上げる。各々異なる魅力と、音楽的ルーツを持つ個々のアーティストが「アニメソング」という枠組みを通じて一つのパフォーマンスを作り上げる。決して他では見ることのできない奇跡の共演がここに生まれ、皆の心の中で大歓声の中、今回のライブは締め括られたのであった。

ライブ終了後、今回の出演アーティスト達にインタビューを行ない、今回のイベントの感想や、そしてコロナ下でのアーティスト活動についてを語っていただいた。

<後編へ続く/11月28日公開予定>

<独占インタビュー> naoPCゲームソングアルバム第9弾、今年も爆誕! nao 9th hana×awase.C95限定セット発売! #c95 #C95 #コミケ95 #なおすん #C95VA

今年でデビュー15周年を迎え、美少女ゲームやアニソン界では常に第一線で活躍されている「なおすん」ことnaoさんが今年もPCゲームソングをリリース!
新規書下ろし楽曲は RYU(BLOOD STAIN CHILD)、伊吹ユキヒロ(solfa) を迎え、タイアップ楽曲を合わせ全12曲を収録した必聴のアルバムとなっています。
コミケ95先行発売を記念して、モエミーで独占インタビュー!

Q.キャリア15周年ということで、改めましておめでとうございます!

それだけの期間、絶え間なく第一線で活動されているのは並大抵のことではなかったと思います。
デビュー当初の頃と比べて、心境の変化などはあったりしますか?

 

nao : ありがとうございます!

nao : 第一線というと、大げさかな?とは思いますが、感覚としては“気づいたら15年経っていた”という感じなんですよね…。
デビュー当時は10代という事もあって、右も左もわからない様な状態でした。
そこから色々な経験をさせて頂き今に至っているのですが、15年経った今でも右も左もわからないまま、ただただ挑戦をし続けているような感覚なんです…
でもこの新鮮な感覚というのは、いつまでも持ち続けたいなと改めて思いました。

Q.コミケで先行発売されるPCゲームソング9thアルバム「nao 9th hana×awase.」を早速拝聴させていただきました!

今回のアルバムも全編通して楽しげなかわいい歌声、クールで艶やかなバラードなどnaoさんらしさに溢れた素晴らしい楽曲ばかりでした。
各曲の聴き処などありましたら教えていただけないでしょうか。

 

nao : 本当に今回も様々なサウンドの楽曲を歌わせて頂いたんだなぁと、マスタリングに立ち合いながらシミジミしましたね。

nao : どんなサウンドでも、そのサウンドに合う様な声で歌えるように心掛けているのですが、それがまた楽しいんです。
聴いてくださるみなさんそれぞれに、好きなサウンドやジャンルみたいなものがあると思うのですが、ぜひお気に入りの楽曲を見つけて頂けたら嬉しいです!
また、楽曲から遡ってタイアップのゲームを楽しんで頂けたら更に嬉しいですね!

Q.また、今回目玉の1つはRYUさん(BLOOD STAIN CHILD)と伊吹ユキヒロさん(solfa) お二人による書き下ろし楽曲ですが

2曲とも疾走感に溢れる名曲だと思います。今回の書き下ろし楽曲のテーマなどは?

 

nao : 今回のアルバムのコンセプトは「和」なのですが、RYUさんには「和」のニュアンスをちょっと意識してもらいつつRYUさんらしいサウンドで!と制作をお願いしました。

nao : RYUさんの楽曲は今までトランス系もメタル系も歌わせて頂いて来たので、このキーならnaoはこういう声色になる、こういう歌になる、というのを熟知して頂いているなと収録の時に多分に感じました。
和のニュアンスと疾走感がしっかり融合した楽曲になっていると思います。
また、伊吹さんの楽曲は、THE王道よつうち!という感じの、私くらいの世代からするとちょっと懐かしいサウンドかなと思いますが、個人的にこういったサウンドが好きな事もあり制作をお願いしました。
新曲たちは、ネオよつうちとエモよつうちという感じで、個人的にやりたかったサウンドを余すことなくしっかり表現して頂けて歌っていても楽しかったし、完成した時は嬉しかったですね。