エッチなシーンが多いアニメTOP50! 一番エロいのはどのアニメ?

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【2023年3月12日追記しました】
男のロマン、えちえちなシーンがたっぷりあるアニメを紹介します!
水着や入浴シーンが多めのソフトエロな作品から、濡れ場ありの過激でハードな作品まで、全部で40作品を厳選してランキングにしました。
それぞれのエロスの度合いを示した「えちえち度」付き!!!

50位:フェアリーテイル 【エッチなアニメ・ランキング】

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長期間にわたって放送された大人気王道アニメのフェアリーテイル

主人公のナツはルーシー、グレイ、エルザといった個性派ギルドのフェアリーテイルで活動している魔道士でそこにはギャグ要素や感動シーンなど見ていて飽きる場面が少ないといった印象です。

これといったエッチな描写自体はあまり多くありませんが、巨乳で可愛いセクシーなキャラクターが多くもし見ていない人がいたらぜひ見てほしい作品です!

えちえち度:★

49位:ようこそ実力至上主義の教室へ 【エッチなアニメ・ランキング】

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このアニメは現在2期までが放送されており、2023年夏頃に3期があるとのことです。

主人公の綾小路清隆(あやのこうじきよたか)の手腕で様々な困難をクリアしていく話なのですが、謎めいたシーンも多く見どころ満載です。

エッチな要素自体は多くないのですが、可愛くて巨乳な女の子もたくさんいて、どんな人でも楽しめるアニメだと思います!

えちえち度:★

48位:クズの本懐 【エッチなアニメ・ランキング】

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このアニメは2016年から2017年にかけて放送され、高校生のシビアな恋愛模様が描かれた作品となっております。

エッチのシーンもあり、歪んだ恋愛事情を展開していくのですが、感動する場面も多くあるため様々な彼らの言葉を共有できる方もたくさんいるかと思います!

えちえち度:★

47位:この素晴らしい世界に祝福を 【エッチなアニメ・ランキング】

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このアニメは、2016年に放送されたラノベ発のアニメで、主人公のカズマはある日死んでしまい異世界へ行くことに

そこでアクア、めぐみん、ダクネスといった個性をもつ彼女らと共に冒険するのですが、カズマはアニメの中ではクズ扱いで、女性の下着や女性を痛ぶることへの抵抗が全くないキャラ設定となっておりギャグ漫画の中にエッチな要素も含まれているのでお勧めしたいアニメの一つです。

えちえち度:★

46位 はじめてのギャル 【エッチなアニメ・ランキング】

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このアニメは2017年に放送されたアニメで、主人公の羽柴ジュンイチは童貞を捨てるため友達の勧めで同じクラスのギャル八女ゆかなに土下座で告白!

結果は『きもい』と一言で終わったのかと思いきや事態は思わぬ方向へ。

ギャル好きにはたまらない作品になります。是非チェックしてみてください!

えちえち度:★

 

45位 ひげを剃る。そして女子高生を拾う 【エッチなアニメ・ランキング】

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このアニメは2021年に放送されたラノベ発のアニメで、26歳のサラリーマン吉田がある日女子高生の荻原沙優(おぎわら さゆ)と訳ありで一緒に住むことになる所から始まります。

その中で、沙優は過去の経験から家に泊めてくれたお礼でエッチするという概念を持っていたが、吉田はそれを拒否。

エッチな描写もありながら、泣けるアニメとなっており是非おすすめしたいアニメです!

えちえち度:★

 

44位 エロマンガ先生 【エッチなアニメ・ランキング】

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2017年に放送されたラノベ発のアニメで、和泉マサムネには引きこもりの妹がいるのですが、実は妹は兄が書くラノベのイラストを担当するイラストレーター。

妹はネット上ではエロマンガ先生と名乗っており、名前の通りエッチな描写を書くのに長けています

エッチな描写自体は多くないが、可愛い妹がエッチなイラストを描いていることに魅力を感じてしまいます。

可愛いキャラクターもたくさん出てきますので、ぜひチェックしてみてください!

えちえち度:★

43位 その着せ替え人形は恋をする 【エッチなアニメ・ランキング】

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その着せ替え人形は恋をするは2021年から2022年に放送されたアニメで、主人公の五条くんがヒロインの喜多川海夢(きたがわ まりん)服アニメのコスプレ用の服を作るという話です。

そのコスプレの服自体がエッチなデザインになっているのですが、二人でラブホに入ってしまったりとエッチなハプニングもちらほらあります。

可愛い描写もたくさんありますので是非チェックしてみてください!

えちえち度:★

42位 食戟のソーマ 【エッチなアニメ・ランキング】

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食戟のソーマは2015年から2020年にかけて放送された人気漫画です。

主人公の創真(ソーマ)は、お父さんの勧めで超難関料理学校に入学することになります。

中には数々の実力を持った料理人たちも。

その中で、料理バトル中に必ずといっていいほどエッチな描写が見られます。

料理を食べた女の子たちの服が破れてしまったりとか、、、、

エロ要素だけではなく、ストーリーもすごく見応えがあるので是非チェックしてほしいアニメの一つです!

えちえち度:★

41位 監獄学園(プリズンスクール)【エッチなアニメ・ランキング】

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2015年に放送された漫画原作の人気アニメです。

ある日女子風呂を覗いてしまったキヨシら5人組は学校内に設置された監獄に入ることになってしまい、日々重労働をするハメに。

その中で裏生徒会である白木芽衣子らといった3人組が彼らを管理しているのですが、お仕置きとしてかなり攻めたアングルからの描写も多いため、ギャグ要素も含みながらエロも取り入れてるというアニメです。

えちえち度:★

【ぼっち・ざ・ろっく!】何故ここまでヒットしたのか? 徹底検証


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2022年秋クールを代表するアニメとなった『ぼっち・ざ・ろっく!』が、なぜここまでヒットしたのかを徹底検証!
原作の人気や知名度、内容や楽曲、ABEMAやニコ動の再生数など、様々な視点でこのアニメがヒットした理由を模索していきます!

きららの最終兵器


(画像引用 : Amazon)

2010年代にアニメ業界で一大勢力を誇った「きららアニメ」。
芳文社が発行する四コママンガ雑誌「まんがタイムきらら」とその系列誌に掲載されているマンガを原作としたこのアニメ達は、女の子達のゆるふわな日常を面白おかしく描き、多くのアニメファンに癒やしと多幸感をもたらしました。

しかし2020年代に突入すると、その需要に陰りが見られてしまいます。
加えて、コロナ禍の影響もあって2021年にはアニメ化された作品自体が一つもないという事態に陥り、きららアニメ離れが更に加速する事になりました。

そんな危機的状況にあって、きららファンはとある一つの作品を「きららの最終兵器」と呼び、そのアニメ化を心待ちにしていました。
それが『ぼっち・ざ・ろっく!』です。

ぼざろ』の愛称で知られる本作は、はまじあき先生が2018年よりまんがタイムきららMAXで連載している4コママンガ。
「陰キャだけど輝きたい」という願望を抱き、1日6時間もの練習を3年間続け、動画投稿サイトで人気ギタリストになれたものの、実生活では極度のコミュ症のため友達もバンド仲間もいない……そんな“ぼっち”こと主人公・後藤ひとり(ごとう ひとり)が、ドラマーの伊地知虹夏(いじち にじか)との出会いを契機に下北沢で活動する「結束バンド」へと加入し、悲喜交々のバンド活動を繰り広げていくお話です。

本作は連載開始当初からきららファンの間では評判になり、連載開始から1年に満たない2019年4月号では異例のスピードで表紙を飾り、同月に発売されたコミックスの1巻は発売翌日に重版が掛かるなど、かなり早い段階で人気作の階段を昇り始めます。
更に、2019年に実施された第5回次にくるマンガ大賞にノミネートされると、最終順位で8位にランクイン
きらら作品としては初めてとなるTOP10入りを果たしました。

このように、『ぼざろ』はきらら界隈においてエリートコースを突き進んできた作品であり、それが「きららの最終兵器」と呼ばれる所以でした。
何より、きらら×バンドの組み合わせは、かつて爆発的ヒットを記録したきらら界のエース『けいおん!』と同じ。
それもあって、『ぼざろ』はアニメ化前から注目を浴びていました。

実は重要だった「第4話」


(画像引用 : Amazon)

アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』がヒットする上で、前評判の高さは非常に重要でした。
その理由は二つあります。

一つは、本格的なライブシーンが序盤にはない事。
一応、1話目で初ライブのシーンはありますが、ぼっちがダンボール(完熟マンゴー)を被った状態での、いわばギャグシーン。
当然のように演奏シーンはカットされており、本格的なライブシーンが登場するのは5話まで待たなければなりません。

「3話切り」という言葉が一時期流行ったように、新作アニメは序盤で面白さを見出せなかったら容赦なく視聴を打ち切られます。
しかし『ぼざろ』の場合は「きららの最終兵器」と言われるくらい原作の評価が高かった為、「それならライブが始まるまでは……」と視聴を継続していたアニメファンは少なからずいたと思われます。

そしてもう一つは、放送された2022年秋クールが激戦区であった事。
チェンソーマン』『SPY×FAMILY(2クール目)』『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『うる星やつら』『ブルーロック』など、注目度の高い作品が目白押しだった為、前評判次第では他の作品に埋もれてしまう恐れがありました。

その後、第5話「飛べない魚」で披露されたライブシーンで一気に注目が集まり、アニメファンの総意で「神回」となったタイトル回収回の第8話「ぼっち・ざ・ろっく!」で人気爆発。
よってヒットの分岐点は5話もしくは8話とするのが妥当ですが……実は第4話「ジャンピングガール (ズ)」こそが最初の分岐点という見方も出来ます。

この第4話、アニメ『ぼざろ』にとってかなり重要な要素が幾つも詰まっています。
まず、4ピースバンドとなった結束バンドにとって最初の本格的な活動という点。
第3話で喜多郁代(きた いくよ)が加入した為、この4話はメインキャラが揃って迎える最初の回だったのです。

次に、「尖った演出」の登場。
アニメ『ぼざろ』を語る上で、この演出面の評価は欠かせません。

元々この作品は、主人公のぼっちが頻繁に顔面崩壊するという、きららでは珍しいタイプの荒ぶった作品。
その方向性を、斎藤圭一郎監督をはじめとしたスタッフ陣が汲み取り、クレイアニメや実写など他のきららアニメとは一線を画す攻めた演出を次々に導入しました。

第4話はその外連味の効いた演出が顕著に出て来た回で、青春コンプレックスが発動し痙攣するぼっちを原作にない異常なバグらせ方で描いたり、原作では一コマだった「ぼっちが承認欲求モンスターと化した場面」に尋常でないほど力を入れたりと、「我々はこの作品をこう味付けする!」と言わんばかりの映像が次々と出て来ます。
それは決してスタッフの暴走や押し付けではなく、原作の方向性を遵守した上での盛りつけ。
視聴者もその点をしっかり汲み取ったようで、ABEMAやニコニコ動画の再生数を見ても第3話から増加しており、ファンから「この方向性で良い!」とお墨付きを得た回となりました。

【ABEMA】
01話:184.0万再生(常時無料)
02話:*36.5万再生
03話:*34.3万再生
04話:*36.1万再生
05話:*37.8万再生
06話:*37.4万再生
07話:*38.2万再生
08話:*49.1万再生
09話:*43.1万再生
10話:*43.6万再生
11話:*47.1万再生
12話:*50.9万再生

【ニコニコ動画】
01話:69.8万再生(常時無料)
02話:24.3万再生
03話:28.0万再生
04話:36.7万再生
05話:44.2万再生
06話:39.6万再生
07話:39.1万再生
08話:51.4万再生
09話:39.9万再生
10話:43.6万再生
11話:40.6万再生
12話:54.2万再生

(2023年1月29日現在)

ヒットした最大の要因は5話、8話、そして12話のライブシーンでしょう。
ただ、そこに至るまでの過程も決して無視できない要素なのです。

徹底的にこだわり抜いたライブシーンと楽曲


(画像引用 : Amazon)

上記の再生数、特にニコ動が顕著ですが、ライブシーンのあった5話、8話、12話は前後の回と比べても再生数が高く、有料でありながらリピーターがかなりいる事を示しています。
これらのライブ回が、『ぼざろ』人気の起爆剤となった事に疑う余地はありません。

では、何故ライブシーンがここまで受けたのか。

まず大原則として(今更語る事でもないですが)、作画と楽曲が素晴らしかったこと。
いずれも最高峰の水準と言える出来栄えで、見応え、聴き応えに溢れています。

今やライブシーンの大半がCGで描かれる時代、CloverWorksによって全編手描きで制作された作画は終始ヌルヌル動き、視聴者を全く飽きさせません。
ギターを軸とした激しいバンドサウンドが炸裂する楽曲群は、それでいてアニソンらしいキャッチーさをしっかりメロディに組み込んでいて、各楽曲を収録した1stアルバム「結束バンド」は大ヒットを記録。
CDは10万枚を大きく越え、デジタルアルバムランキングでは女性グループ史上初となる4週連続1位の快挙を達成するなど、今やアニメの枠を飛び越え、日本の音楽シーンに一大旋風を巻き起こしています。

ただ、『ぼざろ』のライブシーンと楽曲は、それだけに留まらないプラス要素が多々あります。
そのキーワードとなるのが「リンク」「インパクト」「解像度の高さ」の三つです。

まず、ボーカル喜多郁代のイケボ楽曲のジャンルがもたらしたインパクト。

OPやEDで既に歌声は披露している為、わかりきっていた事の筈なんですが……5話のライブで「ギターと孤独と蒼い惑星」が流れた瞬間、視聴者の多くが普段の彼女とのギャップに打ち震えました。
更に8話で披露した「あのバンド」は、アニメの挿入歌としては異例の残響系ゴリゴリロックな曲調で、これも強烈なインパクトとなりました。

次に、主人公・ぼっちの心情と演奏のリンク。

5話のライブでは、ぼっちが結束バンドのギタリストとしての決意を示し、半覚醒したシーンが描かれました
8話では、台風で客足が鈍った中で上手く噛み合わないメンバー達を鼓舞する為にイントロの前にソロをぶっ込むギターヒーローのアクト。
そして12話では、一弦が切れてソロが弾けなくなった際の焦燥、喜多ちゃんの機転と努力に勇気を貰ってのボトルネック奏法。

これらの主人公ムーブが演奏と重なった事で、物語を追いかけて来た視聴者がぼっちの想いや成長、関係性の変化に感動し、ライブに一層惹き付けられました。

そして最後に、ライブと歌詞の解像度の高さ

ライブシーンで描かれている四人の動きは、リアルで演奏しているバンドの動きを見事に再現しています。
ベースの山田リョウ(やまだ りょう)が見せるクネクネした動きは、多くのベーシストが実際にやっている動きで、バンドあるあるの一つです。
ボトルネック奏法の後にギターパートが一旦途切れた際のぼっちの天を仰ぐシーンも、「ギタリストは演奏しない時の佇まいもカッコ良い」というバンドあるあるを見事に表現していました。

加えて、各楽曲の歌詞が如何にもぼっちが考えた歌詞のような内容という点も見逃せません。
「高校生が書く歌詞にしてはレベルが高過ぎる」という点は一先ず置いておくとして……原作にタイトルが登場する「ギターと孤独と蒼い惑星」「あのバンド」はそのタイトル通りの内容でありながら、如何にもぼっちが書きそうな内容になっていますし、完全オリジナルのその他の曲もテーマこそ煌びやかだけど中身は「羨み」や「ささやかな反骨心」で溢れていて、ぼっちらしさが見事に表現されています。

初見のインパクトで心に刻まれ、物語やキャラとのリンクによって深く染み入り、何度も見直す内に解像度の高さに気付いてより感激する。
これらの要素が合わさった事で、『ぼざろ』のライブシーンは単なる出来のいいライブ描写ではなく、物語を追いかけて来た人の胸を打ち、何度でも見返したくなるライブになっているのです。

作中で披露されたライブシーンはYouTubeで観る事が出来ますが、その再生数はどれも驚異的。
楽曲フル収録のLyric Videoも同時にアップされ、爆発的な再生数になっているにもかかわらず、ライブの方も凄まじい速度で伸び続けています。
この数字が話題を生み、更に多くの人の関心を引く事で、ヒット規模が更に拡大していったと思われます。

……余談ですが、「なにが悪い」のED映像が他より伸びているのは、喜多ちゃんが全方位に中指を立てているように見えるシーンがバズった為。
実際には人差し指との事ですが、このような制作者の予期しない所で盛り上がるのも、勢いのある作品ならではですね。

『ぼっち・ざ・ろっく!』ライブ動画一覧

・青春コンプレックス(OP映像)
https://www.youtube.com/watch?v=Yd8kUoB72xU

・Distortion!!(ED映像)
https://www.youtube.com/watch?v=Xy6lZxoJ4ts

・カラカラ(ED映像)
https://www.youtube.com/watch?v=MTPiaDzacSI&t=22s

・なにが悪い(ED映像)
https://www.youtube.com/watch?v=3ijkvUYwJhU

・ギターと孤独と蒼い惑星(Lyric Video)
https://www.youtube.com/watch?v=B7BxrAAXl94

・ギターと孤独と蒼い惑星(LIVE映像)
https://www.youtube.com/watch?v=p010N38zFrA

・あのバンド(Lyric Video)
https://www.youtube.com/watch?v=L2i0i9gWE00

・あのバンド(LIVE映像)
https://www.youtube.com/watch?v=5tc14WHUoMw

・忘れてやらない(Lyric Video)
https://www.youtube.com/watch?v=gX9m-rCtSqc

・忘れてやらない(LIVE映像)
https://www.youtube.com/watch?v=f4i6Pi2KQh0

・星座になれたら(Lyric Video)
https://www.youtube.com/watch?v=wSTbdqo-j74

・星座になれたら(LIVE映像)
https://www.youtube.com/watch?v=fJh5UeiULZs

声優陣の奮闘とディレクションの的確さ


(画像引用 : Amazon)

上の項で「解像度の高さ」という言葉を用いましたが、これは演技面においても遺憾なく発揮されています。

アニメへの注目度がどんどん増していく中、原作ファンはアニメでの虹夏の人気に大層驚いていました。
というのも、原作の虹夏は作者のはまじあき先生が方向性に迷ってしまうくらい、個性が不足していたからです。
何しろ他の三人が個性の塊なので、常識枠である虹夏はどうしても目立ち辛いポジションになってしまうのでしょう。

しかしアニメでは、この虹夏が大人気
第5話の自販機前で見せた一連の動き、家で料理をしているシーンの追加など、アニメスタッフの味付けが非常に上手く行った事で「下北沢の大天使」感が原作以上に強まった事が大きな要因と言えます。

そしてもう一つ、声を担当した鈴代紗弓(すずしろ さゆみ)さんのふんわりボイスがとても効果的でした。
これによって、ぼっちに語りかける場面やバンドを纏めるシーンではママ感が芽生え、「虹夏ママ」というキャラ付けが加わりました。
これが非常に大きかったと思われます。

奮闘を見せた声優は鈴代さんだけではありません。

ぼっちを担当した青山吉能(あおやま よしの)さんは、陰キャ&コミュ症特有のフラフラした声を見事に表現。
特に最終回のラストで流れたカバー曲「転がる岩、君に朝が降る」では「私なんかが歌ってすみません」というぼっちの心情が乗り移ったような歌声を披露し、ファンを唸らせました。

リョウを担当した水野朔(みずの さく)さんはまだ新人~若手のポジションながら、「クールに見えて実は馬鹿、そしてお茶目で意外に繊細」という難しい役所のリョウを絶妙な声で演じていました。
ボーカル担当曲の「カラカラ」もかなり難しい曲ですが、疾走感を損なわず儚げでキュートな歌声を使い、見事に歌い上げています。

そして喜多ちゃん役の長谷川育美(はせがわ いくみ)さんは、何と言ってもあの歌声。
インタビューで「ロックな曲はやってこなかったから不安だった」と言っていましたが、とてもそうは思えないくらい完璧にハマっていました。

ディレクションの的確さが特に表れたのは、第8話の「ギターと孤独と蒼い惑星」。
せっかくの初ライブが台風によって半分以下の観客になり、動揺して演奏もボーカルもヨレヨレになるというライブシーンですが、この「不安と緊張で演奏が覚束ない」という状況をあまり下手にし過ぎず、でも素人でも違和感を覚えるくらいの見事な塩梅で表現してみせました。
勿論、ボーカルの長谷川さんや演奏を担当したミュージシャン達の技量も素晴らしいの一言です。

これらの要素一つ一つがヒットした理由に直接結びつくかというと、それはわかりません。
ただ、声優のセレクト、選ばれた声優陣の演技、指示や判断の的確さがどれもドンピシャだったのは、斎藤監督を頭領とした「チームぼざろ」の作品解像度が抜群だったからこそ。
作品と真摯に向き合い、長い年月をかけてファンが求めているもの+それ以上を作ってみせた事が、原作ファンと大勢のアニメファンに驚きと感動を与え、「この作品が好きだ」「このキャラが一層好きになった」という気持ちを芽生えさせ、大ヒットに繋がったのだと思います。

百合好きの民族大移動


(画像引用 : Amazon)

ここからは『ぼざろ』自体の魅力と言うよりは、本作を巡る状況や環境についての検証となります。

きららアニメと言えば、女性キャラばかりが多数登場する作品が圧倒的に多く、関係性も必然的に「百合」が多くなります。
『ぼざろ』はきらら作品の中では百合度は決して高くはなく、直接的な描写はありませんが、喜多ちゃんがキリっとした時のぼっちの顔にキュンキュンしていたり、ぼっちが喜多ちゃんに猛烈アピールしたり、リョウが虹夏に会えなくて寂しがっていたり……と、友情の一歩先の関係性は示唆されています。
その為、ファンが「ぼ虹」「ぼ喜多」「リョウ虹」などのカップリングによる派閥を多数生み出すくらいには百合要素が濃い作品となっています。

アニメでもこの傾向は顕著で、OPでぼっちの横顔に思わず顔を赤らめる喜多ちゃんが描かれていたり、「星座になれたら」の歌詞がぼっちと喜多ちゃんの関係を匂わせていたりと、百合要素を強く打ち出しています。
その成果もあって、アニメ終了直後の年末年始におけるピクシブ百科事典のカップリングタグ閲覧数は、「ぼ喜多」が25万~35万/day「ぼ虹」が12万~16万/dayと脅威の数字を記録。
特に「ぼ喜多」人気は凄まじく、pixivやTwitterのファンアートも驚異的なペースで増えています。

この背景には前クール、すなわち2022年夏クールで大ヒットを記録した『リコリス・リコイル』の影響も少なからずあると思われます。

百合というジャンルはアニメ業界では既に定着して久しく、決して目新しい訳ではありませんが、時期によって流行廃りはあります。
80年代の『ダーティペア』、90年代の『セーラームーン』の頃も密かにブームになっていたそうですが、「百合」というジャンルが定着する起点となったのは『マリア様がみてる』でしょう。
この作品以降は百合を求めるアニメファンも増え、百合マンガ専門雑誌の「コミック百合姫」も登場し、きららアニメを含め数多くのヒット作が世に出ました。

ただ、2018年放送の『やがて君になる』や2019年の『まちカドまぞく』以降は百合作品のヒットがあまりなく、ジャンルとしてはやや停滞気味な状況下にありました。

しかしリコリコのヒットによってそんな空気は一掃され、百合好きのアニメファンが活気を取り戻した印象が強くあります。
その流れもあって、リコリコで覚醒したスーパー百合好きがその次のターゲットとして『ぼざを』を選んだ……という側面は、多少なりともあると思われます。

とはいえ、これはあくまで追い風程度。
『ぼざろ』が大ヒットした理由は、上記の様々な要素に加え、ぼっちをはじめとしたメインキャラ達の個性が際立っていて、見ていて楽しい作品である事に尽きます(結論)

まとめ

これまできららアニメは国内で人気を得ても、海外で人気作になる事はまずありませんでした。
日常アニメは作画面での見所が少ない点や、女性キャラクターに特化した内容が海外では理解されにくい点が主な要因だと思います。

なのに『ぼざろ』は海外でも大人気!
これまでの常識をブチ壊し、「日常系でもジャンルや内容次第では海外のファンに届けられる」と証明してくれました。

これだけの規模のヒットとなれば、2期は確実。
9話の「まだまだ楽しいが続くのね」という喜多ちゃんの台詞が、ファンの声を代弁しているかのようですね!

【スローループ】釣り女子でほのぼのかと思いきや…きらら系だけど設定が重たい!?二人の生い立ちが辛すぎると話題に

 

出展 公式サイト

きらら系作品である『スローループ』が手堅い人気を獲得している。

『スローループ』は『フライフィッシング×JK』をテーマにしており、ニッチなジャンルを攻めている作品だ。しかし、日常系アニメということに変わりはなく、国内のアニメファンからの評価は高い。

今回は『スローループ』の魅力について解説していこうと思う。筆者の私見が強くなるかもしれないが、ぜひ参考にしていただければと思う。

 

『スローループ』は「きらら系」だけど重い設定

『スローループ』は、きらら作品の割に、かなり重い設定となっている。

きらら作品といえば、『けいおん!』や『ご注文はうさぎですか?』といった作品のように、女の子たちのほのぼのな日常を描いているのが特徴だ。あまりにもシリアスなパートが少ないため、とにかく安心して視聴することができる。

しかし『スローループ』は、シリアスパートの比重がかなり多い。1話あたりの尺が20分だとしたら、7〜8分ぐらいがシリアスパートなのではないだろうか。ネット上でも「きららの割に設定が重い」というコメントが目立つ。

『スローループ』の何が重い?

では一体、『スローループ』のどの部分の設定が重いのだろうか。それは家族構成にある。

主人公の海凪ひより(CV.久住琳)は元々、母親と2人暮らしで、父親を病気で亡くしている。そして亡き父の影響を強く受け、フライフィッシングに没頭しているのだ。一方、もう1人の主人公といえる海凪小春(CV.日岡なつみ)は父親との2人暮らしで、幼い頃に母親と弟を交通事故で亡くしている。そして小春自身も病弱体質で、あまり外で遊べなかった。この時点で、きらら系だとおもえないぐらい設定が重いだろう。

そしてこの2人の親同士が再婚することによって、ひよりと小春は義理の姉妹になるのだ。通常のきらら作品であれば、ひたすら百合展開が続き、キャラの背景にある重い設定なんて忘れて、ほのぼのとしたストーリーが展開されることだろう。しかし『スローループ』はそう簡単にいかない。毎話ごとに、義理の姉妹であることに対する葛藤や、再婚したことによる気まずさ、過去に起こったシリアスな出来事が回想されるなど、とにかくシリアスパートが挿入される。

このシリアスパートがあるからこそ、逆に日常シーンの温かみが強調されるというメリットもある。とはいえ、ひたすらほのぼの日常を楽しみたいという「きらら系」の特徴が損なわれることになった。だがこれもある意味、良い意味で裏切ったというか、「JKなのに〇〇」で裏切り続けてきた「きらら系」らしさが出ているのかもしれない。

それでもやっぱり「きらら系」だった
出展 公式サイト

シリアスパートが続くストーリーだとはいえ、「きらら系」の特徴である日常パートや、登場人物のかわいらしさ、センスのあるギャグは『スローロープ』でも多く見られる。

『スローループ』はフライフィッシングが1つのテーマとなっているので、フライフィッシングにおける知識が紹介されているのが興味深い。アニメオタクというのはなんだかんだで好奇心が旺盛なので、このような雑学紹介は好意的な印象を抱くことが多いのだ。そして女の子たちが釣りに勤しむ中、かなりの高頻度でギャグが挿入されるのも「きらら系」らしい。もちろんセンスがあるので、ギャグが普通に面白い。

また、「きらら系」の作品にありがちな現象である「さりげなく髪型が変わる」シーンも見受けられる。登場人物の髪型にしっかり注目してながら視聴してほしい。

『スローループ』はキャラのレベルが高い
出展 公式サイト

 

『スローループ』は先ほど紹介したひよりと小春に加えて、ひよりの幼なじみである吉永恋(CV.嶺内ともみ)が登場する。この3人のキャラがとにかくかわいらしい。個人的には3人とも同じぐらいの人気を獲得するのではないかと思いつつ。おそらく恋が一番人気になりそうな予感がしている。

ひよりはボーイッシュでシャイな性格が特徴だ。全体的に大人しめなのだが、釣りのことになるとアグレッシブになるので、そのギャップが可愛らしい。また、ひよりを担当している久住琳の声質も中々良い。

小春は美少女ゲームに出てくるような典型的な陽気キャラだ。『スローループ』におけるボケ役でもあり、ムードメーカーでもある。髪型がツインテールなのも、典型的な陽気キャラを感じさせられる。

そして筆者が一番人気になるだろうと予想している恋は、ゆるふわ小悪魔系のキャラだ。非常におっとりした口調で、毒の効いたセリフをすることが多い。父親のことを「オヤジ」と呼んだり、普段はお姉さんらしく振る舞うのに母親の前になると途端に甘えまくるギャップが可愛らしい。

他にも、サブキャラとして登場する女の子キャラもいて、彼女たちも個性豊かでレベルが高い。この辺に関しては「きらら系」の特徴をしっかり押さえているといえる。

『スローループ』は劇伴のクオリティが高い

筆者が『スローループ』に対して個人的に注目しているのが、劇伴のクオリティの高さだ。きらら作品といえばどうしても主題歌に注目が行きがちだが、実は劇伴のクオリティが高い作品が多い。それらの作品の中でも『スローループ』は突出したクオリティだった。

念の為解説しておくと、劇伴とはアニメやドラマにおけるBGMのことを指す。アニメの場合、雰囲気作りや演出において劇伴が大きな要素を占めることになる。劇伴のクロティやコンセプトが作り込まれているほど、作品の雰囲気や演出が際立つことになるのだ。そしてアニメの劇伴というのは、基本的に使い回しされることがない。1つの作品に対して毎回劇伴が制作されるのだ。ちゃんとアニメを見ているとわかるかもしれないが、劇伴は思っている以上に種類があるので、それなりの手間がかかる。

そして『スローループ』の劇伴が非常にクオリティが高いものだった。様々な楽器が用いられて音が良い。YouTubeで少しだけ動画が公開されているので、それを試聴してみると良いだろう。「こんなに多くの楽器を使っているのか!」と驚くと思う。

また、第3話「ありがとう」の終盤に挿入されたピアノを中心とした劇伴は、泣きゲーブランドのKeyのBGMを彷彿とさせる素晴らしいものだった。とても印象に残っている。

劇伴を担当した伊賀拓郎とは

『スローループ』の劇伴は、音楽を担当している伊賀拓郎によって制作されている。この伊賀拓郎は筆者が個人的に注目している音楽クリエイターだ。代表作としては、きらら作品でもあった『恋する小惑星』、音楽アニメの『風夏』、最終回のミュージカルが話題になった『私に天使が舞い降りた!』がある。

どの作品も劇伴のクオリティが高く、作品の雰囲気の作り込みが優れた作品だった。また、伊賀拓郎が作曲を担当している楽曲も印象に残るものばかりだった。特に『私に天使が舞い降りた!』については、最終回のミュージカルシーンで大量の楽曲を展開したことで話題になった。

さいごに

それでは本記事をまとめてみる。

・『スローループ』がきららの割に重い
・それでも『スローループ』はやっぱりきららだった
・劇伴のクオリティが非常に高い

きらら系の作品はアニメのメディアミックスに力を入れている印象があるので、順調にいけば『スローループ』も続編が制作される可能性が高い。少なくとも、OVAの制作はほぼ間違いないだろう。『スローループ』について記事を書いていると、「きらら系」はやはり素晴らしいジャンルだなと改めて感じる。

【セーラームーン】何故はるみちは百合界のカリスマと呼ばれるのか【徹底検証】

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2020年放送の『推しが武道館に行ってくれたら死ぬ』や、2019年放送の『やがて君になる』など、現在では定番となった百合アニメですが、その頂点とも言える百合界のカリスマの存在をご存知でしょうか?
国民的アニメ『美少女戦士セーラームーン』はるみちこと、天王はるか海王みちるのカップリングです。ウラネプ(セーラーウラヌスとセーラーネプチューン)とも呼ばれています。

今回は二人が何故界隈でカリスマと呼ばれているのか。その歴史的背景と、二人の濃密な関係性について迫っていきたいと思います。

国民的アニメ『美少女戦士セーラームーン』とその歴史について

美少女戦士セーラームーンの名前を、知らない人はほとんどいないかと思います。
しかしながら、令和を迎えた今、その内容まで知っているという人は減ってきているのかもしれません。
そこで、まずは簡単に振り返っていきましょう。

1992年〜1997年にかけて少女漫画雑誌『なかよし』にて連載。同時期にアニメ化もされ、爆発的な大ヒットを記録しました。
作者は武内直子先生です。女性が変身をして、戦隊として戦うという設定は、当時としては非常に画期的で、後の少女漫画や少女向けアニメに大きな影響を与えたのはいうまでもないでしょう。
後に続いたおジャ魔女どれみや、ぴちぴちピッチ、プリキュアなどもこの作品から強くインスピレーションを受けているとされています。(制作スタッフが被っていたりもします。)

大ヒットを記録、現在でも絶大的な知名度を誇っている国民的アニメ美少女戦士セーラームーンですが、この時代ならではのシナリオに関する話があります。
原作と旧作ではシナリオが少し改変されています。
今ほどアニメが普及もしていなかったために、原作をベースに万人受けするシナリオに改変をされています。
今回は大ヒットした1990年代に放送された美少女戦士セーラームーンのアニメをベースにお話をします。

作品の主人公は月野うさぎちゃん。初期の設定ではちょっとおっちょこちょいで泣き虫な中学二年生です。彼女はごく平凡な中学生として登場しますが、タイトルの名前の通り『セーラームーン』に変身して敵と戦っていくことになります。
昼間は中学生、夜は正義の味方(実際には時間帯は夜に限りませんが・・・。)という二重生活を送りながら、前世からの因果と運命に翻弄されていくというのが物語の大筋です。
その際に仲間となって戦うのが、恋人のタキシード仮面と、9人のセーラー戦士たちです。

天王はるかは「天空の星 天王星を守護に持つ 飛翔の戦士 セーラーウラヌス」

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天王はるかは無限学園に通う高校生です。
初登場時から海王みちるとペアで登場しており、変身後には理想のイケメン理想の美少女の風貌で「新たな時代に誘われて…」のセリフと共に登場するシーンは、既にカリスマ性を放っていました。

制服は男子制服を着用しており、趣味はバイクに乗ることと、非戦闘時のセリフとしては「寝言はベッドでしか聞かないことにしている」や「子猫ちゃん」などがあり、どこまでも女性がうっとりしてしまう完璧なイケメンなのが彼、もとい彼女です。相棒の海王みちるからはイケメンが嫌いと評されている通り、イケメンが登場するとムッとするなど、その子供っぽい表情もまた魅力的です。

海王みちるは「深海の星 海王星を守護に持つ 抱擁の戦士 セーラーネプチューン」

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海王みちるは無限学園に通う高校生です。
はるかとは異なり、通常の女子学生用のセーラー服を着て着用して登場しますが、月野うさぎが着用している十番中学の制服と比べると、大人っぽい雰囲気を放っています。
はるかが理想の彼氏像の体現だとすると、みちるは理想の女性像の体現として登場しました。

海王みちるは趣味でヴァイオリンを嗜んでいますが、コンサートで演奏する海王みちるはまさに高嶺の花といった雰囲気でした。
はるかはピアニストとしての側面を持ち合わせており、二人で連弾する様に視聴者はうっとりしたことでしょう。

また、名前にを持つ星を守護に持つこともあり、水に関わることにも自信があることがわかります。これまでのシリーズで水の戦士として戦ってきた水野亜美とは水泳対決で勝利を納めており、その能力の高さも描写されています。(ただこの戦いでは、水野亜美は加減をしており、そのことについてみちるは気づいており、指摘しています。)

【ぼくたちは勉強ができない】関城紗和子はガチ百合路線で人気上昇中!

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『ぼくたちは勉強ができない』のサブキャラクターながら、コミックスの表紙を飾るなど人気上昇中の関城紗和子をピックアップ!
ヒロインの1人、緒方理珠に友情以上の感情を抱いている彼女の特徴や魅力についてまとめました!

関城紗和子(せきじょう さわこ)キャラクター概要

出典 : ©筒井大志/集英社・ぼくたちは勉強ができない製作委員会 : TVアニメ「ぼくたちは勉強ができない!」公式サイト

『ぼくたちは勉強ができない』に登場する女性キャラクター。
一ノ瀬学園に通う3年生で、吊り目気味の目が特徴的な化学部の部長
日常的に白衣を着ています。
普段は長い髪の毛をお団子で纏めていますが、イメチェンと称しポニーテールに変更するなど、時折髪型を変えることもあります。

理系の科目が得意で、緒方理珠(おがた りず)に次ぐ学年2位の成績を誇り、理珠を一方的にライバル視し、攻撃的な態度を見せていますが……実は彼女と仲良くなりたくて仕方がないツンデレ女子
過去に理珠から感銘を受けたことがあり、彼女には友情以上の感情を抱いているようです。

理珠に関しては空回りすることが多いものの、それ以外では至って常識人で、面倒見が良く真面目。
理珠が主人公・唯我成幸(ゆいが なりゆき)に恋愛感情を抱いていることを察しており、それとなく2人きりにしようとするなど、甲斐甲斐しい面も見せています。

男嫌いという訳ではなく、成幸に対しては多少複雑な感情はあるものの、複数の同級生相手に丁寧かつ根気強い指導を行っていることには素直に感心しているようです。
また、恋愛映画を観てボロ泣きするなど感受性豊かな一面も持っています。

担当声優は大西沙織(おおにし さおり)

理珠への憧れは恋?

出典 : ©筒井大志/集英社・ぼくたちは勉強ができない製作委員会 : TVアニメ「ぼくたちは勉強ができない!」公式サイト

関城さんが理珠に抱いている感情は、憧れです。

中学時代、彼女はその頭の良さから周囲でやや浮いた存在になっていて、妬みの対象になっていました。
クラスメイトから心ない言葉を浴びせられ、一時期は保健室登校になるほど精神的に参っていたのです。

そんな関城さんの人生を一変させたのが、模擬試験の会場で出会った理珠の凛とした振る舞い
理系に関しては自分と同等以上の頭脳を持ち、終了時間より遥か前に試験を終わらせた理珠は、周囲の冷ややかな視線や言葉にも全く動じず堂々と会場を後にしました
その振る舞いを見た関城さんは自分を奮い立たせ、白衣によって自己武装し、堂々と自分を出せる人間に成長できたのです。

しかし、理珠と同じ高校に入り、いざ親しくなろうとするも、元来は傷付きやすくアレコレ考え込んでしまう性格のため、2年以上も話しかけることができず、3年の1学期になってようやく会話を交わせるようになりました。

以降、関城さんは無事理珠の親友(自称)となり、友人と接している……かと思いきや、「理珠の好みの髪型にしようとする」「赤面しながら理珠の匂いを嗅ぐ」など、明らかに憧れのラインを踏み越えてる行動に出ます。
どうやら関城さんの理珠に対する感情はガチ百合のレベルのようです。

サブキャラながら人気上昇中

出典 : ©筒井大志/集英社・ぼくたちは勉強ができない製作委員会 : TVアニメ「ぼくたちは勉強ができない!」公式サイト

関城さんの出番は比較的早く、コミックス2巻(第12話)の時点で登場しており、ヒロインの1人である“あしゅみー先輩”こと小美浪あすみ(こみなみ あすみ)よりも古株です。
とはいえ、ポジションはあくまでもサブキャラなので、第1回の人気投票では8位という妥当な結果に終わりました。

しかしその後百合路線に目覚め、理珠の回では高確率で登場するようになり、関城さんメインのエピソードが描かれるまでになります。
そしてコミックス第9巻では、なんと理珠と共に表紙を飾るという快挙!
第2回の人気投票では成幸を抜いて7位に上昇するなど、着実に人気がアップしてきています。

通常、ラブコメにおけるヒロインの友達は、話をかき乱す役回りであることが多くヘイトを集めやすいのですが、関城さんの場合は自分を押し殺して理珠と成幸をくっつけようとするなど、むしろ出番を望まれる存在になっています。
恋心が主人公に向いていないので、不穏な状況を作り出すこともありません。

関城さんは、ラブコメのサブキャラとしては最高のと立ち位置と言えます。

まとめ

アニメ2期は関城さんがかなり目立ってますよね!
今や、理珠回は彼女がいないと始まらないというくらいのキーキャラになってきています。
ファンの間では、関城さんを攻略できるルートのあるゲームを発売して欲しいという声が出ているほどで、今後更に人気が上昇しそうな気配です!

【わたモテ】加藤さんを徹底解説!加藤ママは何故もこっちに興味を持ったのか? #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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※9/27更新!!

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の登場キャラクターの中でも随一の美女と目される女子生徒・加藤明日香。
そんな加藤さんの特徴と魅力、そしてなぜ彼女がもこっちに興味を持ったのかを検証し、まとめてみました!

加藤明日香(かとう あすか)キャラクター概要

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)のクラスメイトとして2年時より登場。
明るい色の髪を長く伸ばした猫目っぽい女子でスタイルも良く、身長も同じ学年の女子生徒の中では高い部類に入ります。

気さくで人当たりが良く、グループや性別などの分け隔てなく誰にでも話しかけ、周囲にさり気なく気を使えるタイプ。
また他人の悪口を言うことは決してなく、他人が言う悪口にも乗らず、華やかな見た目に対し中身は清廉そのもの

本人曰く、趣味は「ネイルとプチプラのアクセを集めること」。
自分以外の女子にネイルしたり、メイクしたりするのが楽しいようで、もこっちにもたまに行っています。

交友関係は広く、岡田茜(おかだ あかね)とは2年時から名前で呼び合うほど親しくしており、その他にも3年時に違うクラスになった夏帆(かほ)、同じく別クラスの佐々木風夏(ささき ふうか)、成田美保(なりた みほ)とも仲良くしています。
青山学園大学出身の兄がいる模様。

外見も性格も完璧な聖母

加藤さんは最初、姿は描かれず声のみで登場しました。
もこっちの貴重なサービスカット(?)の表紙が印象的な7巻収録の喪58「モテないし無駄に過ごす」で、夏休みを満喫していたもこっちの元に野球部応援の連絡網を回したのが彼女。
当時はまだキャラが固まっていなかったと思われ、ややフランクな喋り口調でした。

その後、8巻収録の喪71「モテないし出発する」で外見初披露。
修学旅行の出発日、新幹線内でもこっち、岡田茜(おかだ あかね)に挟まれた真ん中の席に座り、茜と談笑していました。
この時点では、もこっちとは電話での会話以外ほぼ接点がなかったのに対し、茜とは既にある程度話をする関係性だったと思われ、茜との会話を優先しもこっちに話しかけることはありませんでした。

もこっちと本格的に絡んだのは、11巻収録の喪106「モテないし最後の冬」内のエピソードからです。

席替えで加藤さんの後ろの席になったもこっちは、やたら良い匂いがする加藤さんを「派手な女」と心中で呼び、背後からガン見します。
その様子に気付いた加藤さんはもこっちに話しかけ、その流れでもこっちの目元をメイクすることに。
以降、大雪のため図書室で自主学習となった際にはオススメの本をもこっちに尋ね、その後もこっちにネイルをするなど、今まで接点がなかったとは思えないほどフレンドリーにもこっちと接するようになります。

それ以降も、加藤さんの人当たりの良さが垣間見えるシーンは随所に登場。
終業式の際に涙ぐむもこっち(感動してではなく花粉症のため)にハンカチを差し出す、クラスの打ち上げでは隣の席になったもこっちを何かと気遣う、遠足の帰りの電車で眠りこけたもこっちに膝枕をしてあげる、もこっちの性癖を聞いても引かない……など、もこっちに対し神対応とも言える気配りを見せ、もこっちから「お母さん」「No.1(キャバクラ嬢)」「マリアさま」と評されていました。

作中で明言こそされていませんが、その容姿は明らかに作中でもトップクラスの美少女。
その上中身まで美しく母性まで兼ね揃えているという、まさに非の打ち所がない完璧な女性なのです。

唯一の欠点は美的感覚?

外見も中身も完璧な加藤さんですが、喪135「モテないし仮面をかぶる」で初めて彼女のと言えるかもしれない分野が明らかになりました。
それは美的感覚です。

この喪135で加藤さんは、もこっちと“ネモ”こと根元陽菜(ねもと ひな)の会話から、もこっちがオシャレに興味を持っていると知り、もこっちを翌日の朝早くに教室へ呼び出します。
もこっちにメイクをするためです。
加藤さんがもこっちにメイクするのは喪106に続いて二度目ですね。

その時は目だけのメイクに留めていましたが、それでもネモがメイクされたもこっちを見て笑いを堪えるような仕上がり
そしてこの喪135では、クラスメイトのキバ子が腹を抱えて笑うほどのドギツいメイクを披露し、ファンの間では「加藤さんは美的感覚がおかしいのでは?」という疑念が浮上しました。

もっとも、このもこっちへのメイクはネモともこっちが見ていたファッション雑誌をそのまま再現したもので、彼女の感覚だけで行ったメイクではありません。
以前もこっちに行ったネイルも自然なデザインだったようですし、大学見学の際に披露した私服も奇抜さとは縁遠い物だったので、美的感覚に難がある可能性はほぼゼロと言えそうです。

なお、喪140「モテないしモオープンキャンパスに参加する」で、もこっちが「自分はちん○んの画像を見たり女子相手にセクハラしたり下ネタを言ったりするド変態」と告白した際のあまりの動じなさから、「実は加藤さんも結構ヤバい人なのでは……?」といった疑惑が新浮上している模様。

【たとえとどかぬ糸だとしても】兄嫁への切ない片思いを描いた百合物語

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百合専門コミック誌「コミック百合姫」で連載されている人気マンガ『たとえとどかぬ糸だとしても』についてまとめました!
百合作品では滅多に見られない、既婚者への恋心を綴った本作の魅力や、登場キャラクターの情報などをお届けします!

百合史上最もハードルの高い片思い

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『たとえとどかぬ糸だとしても』は、tMnR先生がコミック百合姫で連載しているマンガ作品です。
コミック百合姫が月刊化を果たした2017年1月号より連載を開始。
“とど糸”の愛称で多くの百合ファンに親しまれ、2019年3月現在、コミックスは4巻まで刊行されています。

本作は、タイトルの示すように決して成就しない「女性から女性への恋心」を綴った物語。
しかし成就しない理由は、相手が同性だからではありません。

主人公・ウタが恋をしてしまった薫瑠(かおる)は、自分のお兄さんのお嫁さん
つまり兄嫁が想い人なのです。

同性、既婚者、そして身内の配偶者。
ウタの恋愛には、三つの大きなハードルが立ちはだかっています。

そしてウタは、その現実を直視しています。
薫瑠とは幼馴染で、昔から親しくしていた相手ですが、彼女への気持ちが恋だと自覚したのは、彼女が兄と結婚し義姉となった瞬間
つまり、ウタは自分の恋心に気付くのと同時に、その恋は決して叶わないと思い知らされてしまったのです。

それでも諦められず、いつか成就する日が来るかも知れないと心の何処かで淡い期待を秘めながら、薫瑠と同居生活を送るウタ。
そんな報われない片思いの女の子の心情が、切なくも重すぎない絶妙なバランスで描かれています。

サブキャラクターも魅力的

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百合作品の中にはメインキャラを女性のみで固める作品も少なくありませんが、本作はウタの兄で薫瑠の夫・怜一(れいいち)もメインストーリーにしっかり絡んできます。
特に2巻のラストは、彼の行動によって急展開を迎えるため、物語上非常に重要な人物です。

とはいえ、この作品の恋愛はあくまでも百合がメイン。
異性間、夫婦間の恋愛観や関係性が作中に登場することで、百合の「決してノーマルではない恋愛」という一面がクリアになっています。

ただし、百合が激レアな世界観ではありません。
ウタ以外にも、百合心を持っている女の子が登場します。

ウタの友人であるクロエは、ウタの薫瑠への恋心を知っている唯一の人物。
アウトロー思考で辛辣な言葉も多く、表面上はあまり優しくない印象を受ける女子ですが、面倒見が良く意外と情に厚いところもあります。
知り合ってまだ半年程度にもかかわらず、百合の相談をするくらいウタは彼女に心を開いているようです。

そんなクロエのお相手となるのは、ウタ……ではなく、みや美(みやび)という年下の女子。
みや美の方から告白し、付き合っている状態のはずですが、クロエは素っ気ない態度を取るばかり。
離婚と再婚を繰り返す父の恋愛観を嫌悪し、自身の中の恋愛という感情自体を切り捨ててしまったようです。

それでも自分にはみや美が必要と自覚しており、彼女とは恋愛とは違う二人だけの関係性をもって「付き合う」とし、みや美も了承しました。
これも中々個性的な百合関係と言えます。

その他にも、奔放な男性遍歴を持ちつつ女性とも経験あり、という強者の女子・恋夏(こなつ)などが登場。
脇役も魅力的なキャラが揃っています。

【ギャルとオタクはわかりあえない。】女性アイドル好きのギャルとギャルに推される地味子アイドルの百合コメ #ギャルオタ

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コミックキューンで連載中のマンガ『ギャルとオタクはわかりあえない。』をピックアップ!
クラスで目立つタイプのギャル(隠れアイドルオタク)と、クラスでは地味なタイプの女子(隠れアイドル)による百合コメディの魅力をたっぷりお届けします!

推しの正体はクラスメイト

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『ギャルとオタクはわかりあえない。』は、コミックキューンで河合朗先生が連載しているマンガ作品です。
コミックキューンは元々月刊コミックアライブの100号記念に企画され、その後定着した雑誌内雑誌でしたが、2015年10月号をもって独立創刊。
本作はその創刊時に新連載としてスタートした作品のうちの1つです。
2018年12月現在、3巻まで刊行されています。

主人公格となるキャラは、クラス内でも一際目立つギャルグループの一員・早乙女まりあ(さおとめ まりあ)と、クラスでも一際地味で目立たない女子・音無天音(おとなし あまね)の2名です。

如何にもギャルという派手な見た目で、クラスメイトからも「あやしいバイトや援交をしているんじゃ……」と偏見を持たれているまりあですが、実は隠れアイドルオタク
しかも男性アイドルではなく女性アイドルのTEN(てん)を推していて、グッズ収集は勿論、ライブでは他のどのファンより声を出して盛り上げるくらいのガチ勢です。

そんなまりあがドルオタであることを天音に知られてしまったことで、物語が始まります。

まりあはどうにか口止めしようと必死に拝んだり凄んだりするものの、地味子の割に曲者の天音からいいように弄ばれてしまいます
そして後日、実はその天音こそがまりあの推しであるTENだったことが判明。
『ギャルオタ』は、この奇妙な人間関係を軸に繰り広げられる明るく楽しい百合コメです。

TENの正体がクラスメイトだとわかっても、彼女の性格が小悪魔的で裏表激しくて毒舌だと判明しても、以前のまま推しを続けるまりあ
そんなまりあを飄々とした態度で手玉に取りつつも、彼女の直向きな想いに何度も救われている天音
この強力2トップこそが、本作最大の特徴であり魅力です。

【高純度百合アニメ】おすすめランキングTOP10! 尊みを感じる女の子同士の恋愛ストーリーまとめ

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年々増加傾向にある百合アニメの中から、「百合」そのものをテーマにした10作品をまとめてみました!
なんとなく関係を匂わすだけでなく、女の子同士の恋愛と真摯に向き合い、その尊みを表現した純度100%の百合アニメをご堪能ください!

【10位】やがて君になる

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2018年秋に放送された、加藤誠監督・TROYCA制作によるアニメ。
原作は仲谷鳰先生が月刊コミック電撃大王で連載している同名のマンガ作品です。

「心が動くこと」「特別なこと」に縁がないクールな性格の高校1年生・小糸侑(こいと ゆう)と、生徒会役員(のちの生徒会長)で周囲の誰もが認める優等生の高校2年生・七海燈子(ななみ とうこ)の恋を綴った物語。
主人公の侑は物語当初、百合とは無縁の一般的な女子で、男子からの告白に全く心が動かなかったことに悩んでおり、「今まで好きと言われてドキドキしたことがない」という燈子に共感を覚えます。
しかしその後、燈子は侑に惹かれ「ドキドキ」を体験したため、侑は燈子が自分と同じではなかったことに落胆しながらも、少しずつ燈子のことを受け入れていきます。

本作の百合アニメとしての特徴は、燈子から侑への一方的な思慕から始まるという点です。
通常なら「平凡な女子高生が優等生で生徒会長候補のお姉様に憧れる」というのが王道ですが、やがて君になるはその逆の構図になっています。
また、両思いになっていない段階でキスなどのイチャイチャを行うところもポイントです。

作中における百合の価値観は「一般的な恋愛ではないけれど全否定されてはいない」という位置付けです。
侑の姉や、百合に理解を示しており燈子に恋心を抱いている副会長・佐伯沙弥香(さえき さやか)など、主人公カップル以外にも百合少女が複数登場しています。
男性キャラは登場し、一部ストーリーにも関与してきますが、恋愛関係への発展など本筋への影響はありません。

【9位】あさがおと加瀬さん。

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2018年6月に劇場公開された、佐藤卓哉監督・ZEXCS制作によるOVA作品。
原作は高嶋ひろみ先生が連載しているマンガ「加瀬さんシリーズ」で、コミックアンソロジー「ひらり、」、ウェブマガジンウィングスでの掲載を経て現在はウィングスで連載されています。
2017年5月にはOVAの公開に先駆け、YouTubeで6分40秒のアニメーションクリップが公開されました。

アニメのタイトル「あさがおと加瀬さん。」は原作の加瀬さんシリーズ1作目のタイトルがそのまま用いられています。
ただし本編で映像化されたのはその1作目ではなく、2作目「おべんとうの加瀬さん。」と3作目「ショートケーキと加瀬さん。」に収録されているエピソードを再構成した形でアニメ化されました。
それ以前の関係性はOPの映像で示唆されています。

そんな本作は、緑化委員の高校2年生・山田結衣(やまだ ゆい)と、同じく2年生で陸上部のエース・加瀬友香(かせ ともか)恋人としての日常を綴った物語。
付き合い始めてからのストーリーが描かれているので、イチャイチャはもちろん、誤解すれ違いといった恋人同士なら避けて通れないトラブルも訪れます。
しかし険悪な雰囲気やギスギスといった展開はなく、またお邪魔虫的なキャラもいないので、終始キラキラした物語になっています。

百合カップルの希望に満ち溢れたストーリーが好きな人なら間違いないという作品です。

【8位】citrus(シトラス)

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2018年冬に放送された、高橋丈夫監督・パッショーネ制作によるアニメ。
原作はサブロウタ先生が コミック百合姫で2018年まで連載していた同名のマンガ作品です。

ギャルメイクと派手な格好で見た目は遊んでそうなのに純情な藍原柚子(あいはら ゆず)と、清楚な見た目で容姿端麗、しかも成績優秀でクールな女子……だけど毒舌家な一面もある生徒会長・藍原芽衣(あいはら めい)が親同士の結婚によって義理の姉妹となるところから本作は始まります。
当初は性格の違いもあって反発し合うものの、共同生活を続ける中で次第に惹かれ合い、やがて深い関係になっていきます。

原作が掲載されていたコミック百合姫は、国内唯一の百合専門マンガ雑誌で、微百合からガチ百合まで様々な作風の百合作品が連載されています。
本作はその中でもガチ百合以上のガチに分類されるマンガで、かなり濃厚な描写が特徴的。
アニメでもその点はしっかりと再現されていました。

テンション高そうな見た目の柚子と真面目で清楚そうな芽衣ですが、二人の関係をリードするのは基本芽衣
肉体的にも精神的にも、義妹である芽衣が常に主導権を握り、柚子はそれに振り回される展開が続きます。
しかし中盤以降は芽衣の方も嫉妬心を露わにするなど柚子への想いが抑えられず、最終的には両者の百合心は同じくらいという印象です。

メインの2人以外にも百合少女が複数いるので、2人の関係性が作中で特別浮いているということはありません。
ただし1話に芽衣の婚約者(男)が登場し、キスシーンもあるので、男女のそういったシーンが苦手な人には注意が必要です。

【7位】捏造トラップ-NTR-

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2017年夏に放送された、ひらさわひさよし総監督・Creators in Pack.Inc制作によるアニメ。
原作はコダマナオコ先生がコミック百合姫で2018年まで連載していた同名のマンガ作品です。

citrus同様、コミック百合姫で連載されていた作品のアニメ化ですが……本作は百合アニメとしてはかなり異質
というのも、主人公の岡崎由真(おかざき ゆま)は、同じバスケットボール部所属の男子・武田(たけだ)に告白され付き合っているという状況なのです。

そんな由真に対し、幼なじみの女子・水科蛍(みずしな ほたる)「彼氏にする際の練習」と称し、恋愛に関してあまり経験がない由真に色んな肉体的接触を試みてきます。
しかしその蛍も男の恋人がいるため、純粋な百合少女ではありません。

分類的には百合アニメに含まれていますが、本質的にはバイセクシャルアニメといった方が正しいかもしれません。

ただし同性愛について描いた作品であることは間違いなく、異性間の恋愛と同性間の恋愛を同作品内で表現することで、それぞれの対比になっている点も見逃せないポイント。
通常の百合アニメとは違った視点と角度で百合について描いており、色々と考えさせられる作品です。

肉体関係の描写に関してはcitrus以上に直接的。
地上波の百合アニメの中では最も濃厚な部類に入ります。

タイトルの「NTR」は捏造トラップの略称であるのと同時に、寝取られの意味も含まれていると思われます。

【6位】桜Trick

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2014年冬に放送された、石倉賢一監督・スタジオディーン制作によるアニメ。
原作はタチ先生がまんがタイムきららミラクで2017年まで連載していた同名の4コママンガ作品です。

廃校が決まった高校を舞台に、天然気味な主人公・高山春香(たかやま はるか)、甘えん坊の園田優(そのだ ゆう)、お嬢様の野田コトネ(のだ ことね)、人見知りな南しずく(みなみ しずく)、掴み所のない池野楓(いけの かえで)、ツッコミ役の飯塚ゆず(いいづか ゆず)の学校生活を描いた物語。
春香と優、コトネとしずく、楓とゆずの3組の百合カップルを、それぞれ濃度の異なる関係性で表現しています。

きららアニメは百合少女が登場するのが1つのお約束となっていますが、本作はメインキャラクター全員が百合少女というかなり珍しい作品。
毎話必ずキスシーンが描かれているのも大きな特徴の1つです。
きらら系としては異例の濃度で百合が表現されていて、多くの視聴者をこの道に引き寄せたアニメと言えます。

また、百合が当たり前という世界観ではなく、周囲は「倒錯した関係」という認識になっており、百合が単なる作品のフックやパーツになっている訳ではなく、テーマとしてしっかり描かれている点も特徴的。
精神的な繋がりもしっかりと描写されています。

一方で日常感はかなり強く、基本的にはゆふわなアニメになっており、男子が存在感ゼロなのも含めきらら系らしさもしっかりとあります。
濃厚な百合アニメを気軽に観てみたい人にはおすすめの作品です。

【5位】ささめきこと

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2009年秋に放送された、菅沼栄治監督・AIC制作によるアニメ。
原作はいけだたかし先生が月刊コミックアライブで2011年まで連載していた同名のマンガ作品です。
タイトルの「ささめきこと」には「小声でひそひそ話す」などの意味があり、「秘密の関係」といったニュアンスがあると思われます。

本作の主人公は、身長175cmで空手の黒帯所有者、しかし外見は大人しそうなメガネ女子でクラス委員長も務める優等生・村雨純夏(むらさめ すみか)
彼女は親友の風間汐(かざま うしお)に想いを寄せているものの、汐は「かわいい女の子が好き」と公言しており、長身の純夏は想いを打ち明けられずにいます。
そんな2人の恋模様を描いた爽やかな青春ストーリーです。

百合と正面から向き合った作品というのは、どうしても登場人物がマイノリティであることに葛藤を抱くため、重い作風になってしまいがちですが、本作は適度にコメディ要素もあるので読みやすさもあります。
また、百合アニメの場合は通常だと百合であること自体が悩みの大半を占めるものですが、本作の場合はそれに加え「好きな相手の好み」という普通のラブコメでよく見られる悩みも生じています。
百合を普通の恋愛と同じ扱いで描いている証です。

百合ラブコメというジャンルは、ごくありふれているようで、実は意外と少ないジャンル。
それが本作の大きな特徴であり、魅力でもあります。

【4位】青い花

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2009年夏に放送された、カサヰケンイチ監督・J.C.STAFF制作によるアニメ。
原作は志村貴子先生がマンガ・エロティクス・エフで2013年まで連載していた同名のマンガ作品です。

おとなして泣き虫のメガネっ娘・万城目ふみ(まんじょうめ ふみ)と、彼女の親友で幼なじみの奥平あきら(おくだいら あきら)を主人公とした物語。
10年間疎遠になっていた2人が同じ学校に入学したことで再会し、紆余曲折ありつつも恋人同士になっていくストーリーが美しくも切なく描かれています。

原作では性描写そのものこそないものの、行為として行われたことは示唆されており、かなり踏み込んだ百合作品です。
ただしアニメ版ではそれらの行為を匂わすシーンやセリフはカットされており、百合の濃密度はかなり軽減されています。
一方でOP映像に関してはかなり攻めており、微百合アニメとも言えない絶妙な匙加減になっています。

セリフやナレーションで説明せずに絵と行間で読ませるシーンも多い作品で、そんな原作の作風に寄り添うように映像・演出は繊細かつ美しく表現されており、芸術性と創造性に優れた芸術作品に贈られる「文化庁メディア芸術祭」審査委員会推薦作品アニメーション部門/長編に選出されるほど。
百合作品として多くの人に支持された本作ですが、ジャンルを抜きにしても一作品として高い評価を得ています。

【わたモテ】ゆうちゃんは本当に役割を終えたのか? 徹底検証 #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の初期から登場し、長らくもこっち唯一の友達として彼女を支え続けて来た“ゆうちゃん”こと成瀬優について総まとめ!
もこっちに友達がたくさんできた今、彼女は役割を終えてしまったのか? 徹底検証します!

成瀬優(なるせ ゆう)キャラクター概要

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)の中学時代からの友達として喪3より登場。
容姿端麗、スタイル抜群と外見に関しては非の打ち所がないものの、頭脳の方はあまり芳しくなく、もこっちと同じ高校を受験するも落ちてしまい、別々の学校に通うことになりました。

性格はとても優しくて人当たりが良く、初対面の相手にも気遣いができるとても良い子。
一方、自分から声かけるのは苦手で、中学時代にはもこっちに話しかけられるまで友達を作れていませんでした。
またかなりの天然で、全く悪気のない発言で相手を不安がらせたりムッとさせたりすることもあります。

中学時代は長い黒髪を三つ編みにし、メガネをかけた地味な格好をしていたため、周囲から可愛いと認識される機会がほとんどありませんでしたが、進学してからはもこっちが知らない間に高校デビューを果たし、メガネをコンタクトに変え髪も明るい色に染めてスカートも短くするようになり、彼氏もできた模様。
しかしその後、友達との約束を優先するゆうちゃんに彼氏が不満を抱き、別れてしまったようです。

もこっちに対しては絶対的な信頼を寄せており、一般的にはあり得ないような発言やセンスに対しても「もこっちがそう言うのならそうかもしれない」と納得するほど。
もこっち同様中学時代に仲良くなった小宮山琴美(こみやま ことみ)に対しては上記の天然発言が頻繁に炸裂しているものの、良好な関係が続いています。

アニメ版の担当声優は花澤香菜(はなざわ かな)。

もこっちの「今」はゆうちゃんのおかげ

わたモテが路線を変更する前、ゆうちゃんはわたモテにおける数少ないメインキャラクターの1人であり、もこっちにとって唯一の友達
中学時代はもこっちにとって身近な存在だったにも拘わらず高校デビューによって全く違う道を歩むことになったゆうちゃんは、もこっちの現在のダメっぷりやぼっち感をより強調する存在であり、それでも彼女はもこっちにとって心の拠り所になっていたため、作品にとっても、そしてもこっちにとってもかけがえのない存在でした。

しかし連載が進み、修学旅行や遠足を経てもこっちは田村ゆり(たむら ゆり)、田中真子(たなか まこ)、吉田茉咲(よしだ まさき)、“ネモ”こと根元陽菜(ねもと ひな)、加藤明日香(かとう あすか)などのクラスメイトたちと親しくなり、脱ぼっちに成功
もこっちに新たな友達ができて以降、ゆうちゃんの出番は減少傾向にあり、特別編以外では滅多に登場しなくなります。
こういった状況もあって、一部では「ゆうちゃんは役割を終えた」という声もあがっているようです。

確かに、ゆうちゃんというキャラの最大の特徴は「もこっちの唯一の友達」ですし、そうではなくなった現在において、わたモテにおけるゆうちゃんの役割は以前のままとはいきません。
ですが、それはあくまで読者目線の話であって、作品内におけるゆうちゃんは依然としてもこっちにとって大切な人物のまま
それは「友達は増えたけどゆうちゃんとの友情は変わらない」といった綺麗事ではなく、もっと切実な意味での重要性です。

もこっちのように“ぼっち状態”が長く続くと、通常は他人に対し壁を作るようになります。
自分に自信がなくなり、恥をかくこと、笑われてしまうことを過度に恐れるためです。
そのため、他人から優しくされても「この人は自分を哀れんでいるに違いない」「本当は心の中で嘲笑しているに決まってる」自虐的な思考に陥り、殻の中に閉じこもってしまいます。

こうなってしまうと、負のスパイラルに囚われてしまい、より他者と関わる機会が失われます。
そしてぼっち状態はそのまま継続され続け、やがて引きこもりになってしまうのです。

でも、もこっちはどれだけぼっち状態が続いても、拗らせてリア充の不幸を願おうとも、自分の殻に閉じこもることはありませんでした。
他人に優しくされれば素直に嬉しがり、時に舞い上がっていました。
もこっちは捻くれているようで、実はとても純粋な一面を持っています。

このもこっちの独特とも言える人格は、ゆうちゃんが作ったものと言っても過言ではありません。

もこっちは中学2年生の時、自分から声をかけてゆうちゃんと友達になりました。
その後、ゆうちゃんは中学を卒業するまでもこっちの良き友・良きクラスメイトであり続けました。
卒業後違う学校になり、片や高校デビューに失敗しぼっちに、片や高校デビューに成功しリア充になった後でも、態度を一切変えることなく友達のままで居続けました。

もこっちにとって、そんなゆうちゃんとの日々は全てが「成功体験」
その体験がもこっちに交友関係を絶望視させず、「例え面倒があっても友達がいるのは良いこと」という認識に繋がっていると思われます。
だからこそ、新たな友達と上手くやっていけているのです。

【わたモテ】きーちゃん(里崎希心)は本当にサイコなのか?考察してみた #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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修学旅行編より前の『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』を支えたキャラクターの1人、きーちゃんの本名がついに判明!
それを記念して、もこっちから人生や人格を変えられてしまったきーちゃんの転換期を振り返ります!

里崎希心(さとざき きこ)キャラクター概要

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)の従姉妹として喪14より登場。
もこっちの3歳年下で、もこっちからは「きーちゃん」と呼ばれ、自身はもこっちを「お姉ちゃん」と呼んでいます。
年齢よりもやや幼い容姿で、素直な性格のため見栄っ張りのもこっちの言動を鵜呑みにしてしまい、中学1年生まで彼女を純粋に慕っていました

しかしその後、もこっちの嘘が露見したことで冷たい態度をとるようになります……が、もこっちのあまりに痛々しい姿を目の当たりにし、呆れを通り越して彼女に倒錯した庇護欲を抱くようになります。
以降は「どうすればお姉ちゃんが幸せになれるか」を第一に考えるようになり、その結果「お姉ちゃんが正しい人生を歩めるよう躾けてあげなければならない」という強い使命感が芽生えた模様。

きーちゃんはもこっちを蔑まない

きーちゃんが初登場を果たした喪14の続きである喪15「モテないし再会する」は、わたモテ史上3本の指に入るトラウマ回としてファンの間では語り草になっています。

このエピソードは、夏休みで遊びに来ていたきーちゃんと一緒に図書館に行くことになったもこっちが、以前雨の日に傘を恵んでもらった男子・小坂(こさか)君とたまたま再会するというお話。
昔からきーちゃんに尊敬されたくて「私には彼氏がいる」など見栄を張るための虚言を繰り返していたため、あの男子がいつも話していた例の彼氏なのかときーちゃんに問われてしまい、つい肯定してしまいます。

しかし後日、その小坂君が本当の彼女らしき女子と一緒にいるところをきーちゃんと一緒に目撃。
大好きなお姉ちゃんが二股をかけられているのでは……と心配したきーちゃんは思い詰めた様子で小坂君に詰め寄ります。

きーちゃんへの嘘バレも小坂君に迷惑がかかるのも避けたいもこっちは、一旦きーちゃんをその場から離し、小坂君に事情を話し土下座で赦しを乞います。
その場面をこっそり覗いていたきーちゃんは、これまでの子犬のように従順だった眼差しから一転、もこっち曰く「ゴミを見るような目」を向けるようになりました。

これが喪15、俗に言う「土下座回」のあらすじです。

このエピソードを期に、きーちゃんのもこっちへの心証と態度は一変し、終始白い目で見るようになります。
そのため、この時点で「きーちゃんはもこっちを軽蔑した」と思われがちです。
実際それに近いニュアンスを含んでいたのは確かでしょう。

しかし、きーちゃんはもこっちを蔑んではいません。

嘘をつかれていたこと、自分が憧れていた「お姉ちゃん」が虚像だった事実に落胆し、それまでもこっちに寄せていた信頼が一部損なわれたのは間違いありません。
ですが、土下座回の続きに当たる喪16「モテないし挽回する」のきーちゃんを見る限り、もこっちを侮蔑している様子は微塵もないのです。

このエピソードでは、もこっちが姉としての面目を取り戻すため、行きつけの駄菓子屋にきーちゃんを連れて行きます。
そこではまだ小さい男の子たちがカードゲームに興じており、勝敗ランキングをつけていました。

もこっちは「クイーン」の名で1位にランクインしており、このことをきーちゃんに誇示し、見直してもらおうとしていたのです。

しかも負けそうになると、子供相手にこっそりイカサマまでする始末。
一部始終を目撃し、もこっちという人間の本質を理解したきーちゃんは、もこっちに白い目を向けていたことを猛省し、「もっと優しくしてあげよう」と自戒します。

わたモテはギャグマンガであり、この一連のエピソードも「慕われていた従妹に突き放され、挙げ句には年下から捨てられた子犬を見るような目を向けられるもこっち(笑)」というのが主旨と思われます。
ただ、このエピソード内にはそれだけでなく、きーちゃんのもこっちへの本心が描写されています。

例えば、もこっちが小さい子に混じってカードゲームをしていたと知った時、きーちゃんは咄嗟に「きっとやさしいから遊んであげたんだ…」と考えます。

これはメタ視点で見るならば、その後の展開(もこっちの醜態)をより強調するための前フリであって、きーちゃんの人間性の描写というよりはギャグを優先した上でのセリフと見ることもできます。
しかし素直に受け取れば、「嘘をつかれていたにも拘わらず、もこっちには依然として良い印象を持っているまま」と見ることができます。
本気でもこっちを軽蔑していたのであれば、上記のきーちゃんのモノローグの「やさしいから」という部分は「(私に対してそうだったように)チヤホヤされたくて」となるはずです。

何より、きーちゃんは自身の土下座回直後に見せていたもこっちへの振る舞いについて「冷たい態度をとっていた」と表現しています。
もし軽蔑していたなら、「見損なっていた」や「失望していた」といった表現になるはずです。
「冷たい態度をとっていた」という言葉は、もこっちの嘘への不満や呆れに対する反応ではあっても、もこっちの人間性そのものを否定するものではなく、依然としてもこっちを嫌いになっていない証なのです。

中学生は高校生に対し憧れを抱きやすいお年頃。
しかしその反面、感受性が豊かなこともあり、一旦裏切られたとわかると失望も大きく、心の傷も深くなります。
憧れのお姉ちゃんに嘘をつかれていたきーちゃんの失望は計り知れません。

なのに「冷たい態度」程度で留めていたきーちゃんのもこっちへの慈愛は、読者が思っている以上に深かったのだと思われます。
そしてその慈愛の深さが、のちに「サイコきーちゃん」と呼ばれる変貌へと繋がっていくのです。

【熱帯魚は雪に焦がれる】友達以上百合未満の関係を繊細に描く注目の一作 #はにがれ #熱帯魚は雪に焦がれる

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電撃マオウで連載されている『熱帯魚は雪に焦がれる』についてまとめてみました!
新進気鋭の百合作品として厚い支持を集め、「次にくるマンガ大賞2018」でもTOP10入りを果たすなど高い評価を得ている本作の魅力について語ります!

転校生の後輩と憧れの先輩による百合物語

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『熱帯魚は雪に焦がれる』は、萩埜まこと先生が電撃マオウで連載中のマンガ作品です。

2017年6月より連載を開始し、2018年には「次にくるマンガ大賞2018」にノミネートされ10位にランクインするなど注目を集めています。
2018年8月は、コミックス最新巻となる第3巻が刊行されました。

本作の内容紹介文には「マジメ系不器用先輩と強がり系不器用後輩のガールズシップ・ストーリー」とあります。
この「ガールズシップ」というのは、恐らく「friendship(友情)」、或いは「kinship(親戚関係)」といった接尾辞「ship」のニュアンスを含んでいると思われます。
つまり、「少女間の親愛の情」「少女同士の関係」といった意味ですね。

この紹介文が示すように、『熱帯魚は雪に焦がれる』は2人の少女の関係性を描いた百合物語です。
都会の学校から転校してきた女子高生・天野小夏(あまの こなつ)と、水族館部に所属する帆波小雪(ほなみ こゆき)の出会い、そして少しずつ育まれていく思慕の念が繊細に描かれています。

水族館部というとあまり聞き慣れない、架空の部活のように思われがちですが、なんと愛媛県立長浜高等学校に実在しています。
奇しくも作者の萩埜先生の出身県と同じだった縁もあって取材を行い、部員や顧問の水族館に対する情熱や姿勢に感動して、本作のテーマに「水族館部」を選んだ……と1巻のあとがきで語られています。
作中の高校名は「七浜高校」で、長浜高校をモチーフとしていることが一目でわかる高校名になっています。

ちなみに、長浜高校の水族館部は国内初となる「高校生が水族館を管理・運営する部」です。
長高水族館という名称で、高校内に存在するという世にも珍しい水族館になっています。
1巻の冒頭に登場する水槽のディスプレイは、この長高水族館を忠実に再現しているため、高校生による水族館のレアな風景を見られる資料的価値の高い作品とも言えます。

初見のイメージとは違う意外な関係性

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水族館部および水生動物に関してもしっかり描かれている『熱帯魚は雪に焦がれる』ですが、メインとなるのはやはり小夏&小雪の関係です。

小夏は当初、転校してきたばかりで不安も多く、ぼっち気質な印象を受ける女の子。
一方の小雪は男女問わず校内の生徒から一目置かれる存在で、告白してくる男子もいる人気者
月に一度校内で開いている水族館をたまたま見にやって来た小夏に、水族館部唯一の部員である小雪が話しかけたことで縁が生まれ、小夏は水族館部へと入部することになります。

その出会いのシーンだけを見ると、「気弱な転校生を優しい先輩がエスコートする百合モノ」の予感を与えますが、その後の展開は全く違います。
小夏は意外と気さくな一面もあって、先輩である小雪に対して二度目の出会いの時点でタメ口だったりします。
そして小雪も完璧超人のような印象とは裏腹に、寂しがり屋で臆病な面もあり、むしろ小夏の方がリードするような関係性です。

百合に関しては、露骨にそれを描写する訳ではありませんが、結構しっかりと友情以上の感情であることが随所で示唆されています。
特に小雪→小夏に関しては百合成分が強めで、自身もそれを自覚しているようです。

【わたモテ】アニメ1期を総まとめ! ぼっち時代のもこっちを振り返ってみた #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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2013年夏に放送されたテレビアニメ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』をあらためて紹介!
原作の再ブレイクであらためて注目を集めているわたモテのアニメを、放送開始から5年以上経った今だからこその視点で振り返ります。

蠱惑さ軽減!? 幼いキャラクターデザインに賛否

出展 : (c) 谷川ニコ/スクウェアエニックス・「ワタモテ」製作委員会 : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

近年わたモテのファンになって、過去にアニメ化されたことがあると知った人がその画像や映像を見た際、まず驚くのがキャラクターデザインでしょう。
アニメのわたモテは、原作と比較するとかなり幼いキャラデザになっています。
特に主人公のもこっちは、とても高校生には見えない……それどころか小学生にしか見えないくらいのロリもこっちです。

元々、原作も連載当初は近年よりも全体的に輪郭が丸みを帯びていて、幼い絵柄ではありました。
それでもアニメのデザインはかなりロリ化されていて、放送当時は「原作よりも可愛くなってる!」「原作のキモさがない」と様々な意見が飛び交っていたようです。

もこっちの原作(モノクロ)とアニメの大きな違いは3つあります。
1つは前述のキャラデザそのものですが、あと2つは「目」「クマ」です。

原作もこっちの目は表紙などのカラーだと色(主に緑)が入りますが、作中だと塗り潰しやトーンは用いず白くて線が粗めの◎で描かれています。
一方、アニメのもこっちの目は表紙などのカラーもこっち準拠で、小綺麗に見えます。

クマに関しても同様で、原作のカラーもこっちは紫で表現されていて、アニメでもそれを踏襲しています。
ただ、原作のクマは巻が進む度に紫が抑えめになっているため、アニメの濃い紫は近年の原作と比べるとかなり誇張しているように見えます。
作中では色ではなく線を重ねて表現しているので、カラー以外のもこっちに馴染み深いとアニメのもこっちのクマはやや病的に見えてしまいますね。

文化祭で感動! 内容は高評価

出展 : (c) 谷川ニコ/スクウェアエニックス・「ワタモテ」製作委員会 : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

キャラデザに関しては今も賛否があるわたモテのアニメですが、内容に関しては概ね評価が高く、近年でもニコニコ生放送などで再放送されるとかなりの反響があり、Twitterなどで賛美の声が数多く寄せられています。
アニメ化された範囲は1~4巻ですが、3巻まではほぼ全てのエピソードが網羅されていて、原作ファンが「あの話がない」「あのエピソード好きなのに」といったモヤモヤをあまり感じることなく視聴できるのも大きいですね。
原作通りの順番ではなく各エピソードの時系列が再構築されていますが、1話完結の作品なのでそこまでは気になりません。

また、OPとEDの評価も高いです。

OPはかなりエッジの効いた演出で、もこっちのリア充への妬み嫉みや現状への不満、先の見えない未来への恐怖などを凝縮したような映像および楽曲となっています。
EDは一転して、もこっちの中々上手くいかない日常をコミカルに歌った爽やかな楽曲が使用されています。
どちらも、もこっちの内面をイメージした内容になっていて、この作品ならではのOP&EDという感じですね。

本編で特に評価が高かったのは、11話の文化祭回です。

当時校内に友達のいなかったもこっちにとって、文化祭のようなイベントは苦痛以外の何物でもないのですが、別の学校に通う友達のゆうちゃんが遊びに来たことで楽しい時間を過ごしていました。
しかしそのゆうちゃんも帰り、日も暮れ、もこっちの周囲に寂しい空気が漂います。
この寂寞感が非常にしっかりと演出されていて、誰もが感じたことのある「祭りのあと」の雰囲気が夕日に染まる美しい光景で表現されているため、ノスタルジーのような感情が湧き、とても切ない気分に浸れます。

原作12巻に収録された、今江恵美(いまえ めぐみ)が卒業するエピソード(喪115「モテないし二年目の卒業式」)の伏線にもなっている回なので、近年ファンになって人にとっても見応えのある回となっています。

ちなみに、各話のエンドカード担当者は以下の通りです。

喪01 山内泰延(『男子高校生の日常』作者)
喪02 ヨシノサツキ(『ばらかもん』作者)
喪03 くろは(『帰宅部活動記録』作者)
喪04 川上真樹(『クラスメート、上村ユウカはこう言った。』作者)
喪05 HERO(『堀さんと宮村くん』作者)
喪06 藤代健(『ながされて藍蘭島』作者)
喪07 宮城りん(『悪魔曰く俺の嫁』作者)
喪08 松本トモキ(『プラナス・ガール』作者)
喪09 外海良基(『JUDGE』作者)
喪10 もち(『キューティクル探偵因幡』作者)
喪11 宮条カルナ(『アホリズム』作者)
喪12 ろびこ(『となりの怪物くん』作者)

基本的にわたモテの掲載誌であるガンガンONLINE、およびその姉妹誌で当時連載していた作者からの寄稿だったので、最終話に少女マンガ家のろびこ先生が寄稿したことにはかなりの反響がありました。

実はアニメに出ていたネモ&岡田

出展 : (c) 谷川ニコ/スクウェアエニックス・「ワタモテ」製作委員会 : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!

わたモテのアニメ化は2013年なので、近年原作で活躍しているキャラの多くは未登場です。
しかし、中には意外と早く登場していて、アニメでもしっかりその姿が確認できるキャラがいます。
“ネモ”こと根元陽菜(ねもと ひな)岡田茜(おかだ あかね)の2人です。

この2人は1年時、清田良典(きよた よしのり)らと形成しているリア充グループの一員として、もこっちの嫉妬の対象となっていました。
しかしもこっちとの会話はなかったため、ポジションとしてはほとんどモブ
そしてネモは当時髪の色が判明していなかったため、ピンクではなく黒髪で完全に別人のような外見になっています。

また、喪25「モテないし看病する」で初登場した井口朱里(いぐち あかり)もアニメでは登場している……のですが、当時はまだ原作でも名前およびキャラが定まっていなかったため、もこっちの弟の智貴(ともき)にプリントを届けに来た「女子生徒」という役柄でクレジットされています。

【すわっぷ⇔すわっぷ】優等生とギャルがキスで入れ替わる百合コメディ!女の子同士のキスの名は? #すわっぷすわっぷ

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きらら系4コマ誌「まんがタイムきららキャラット」で連載されている人気作品『すわっぷ⇔すわっぷ』がどんなマンガなのかをまとめてみました!
女の子同士がキスすることで入れ替わるという特殊百合シチュエーションコメディの魅力に迫ります!
後半では”入れ替わり”を漫画でどうわかりやすく表現しているのか?といった表現技法もまとめてみました!

Kissからはじまる百合ワールド

『すわっぷ⇔すわっぷ』は、とめきち先生が手掛けている4コママンガ作品です。

まんがタイムきららキャラット2014年10月号~12月号にゲスト掲載され好評を博し、2015年3月号より連載開始。
2018年9月現在、コミックスは3巻まで敢行されています。

そんな本作の物語は「2人の女子高生・一之瀬春子(いちのせ はるこ)と二階堂夏子(にかいどう なつこ)が登校中にぶつかってしまい、中身が入れ替わる」というシーンで幕を開けます。

ただし本作の場合、ぶつかったことが入れ替わりの直接的な原因ではありません。
唇同士の触れ合い――――すなわち「キス」で中身が入れ替わるのです。

その後、入れ替わる(元に戻る)方法が判明したことで、2人は女子同士でありながらキスを重ねていきます。
やがてそのキスは、ただ単に入れ替わりの手段というだけでなく、2人にとって絆を深める特別な行為となっていくのです。

全編コメディでライトな雰囲気ながら、微かな背徳感とエモーショナルなドラマも描かれた百合作品。
それが『すわっぷ⇔すわっぷ』という物語です。

登場人物が可愛い&良い子ばかり!

本作の中心となるのは主人公格の2人、春子夏子です。

春子は黒髪で二つ結びの一見素朴な女の子で、その見た目の印象通り優等生……なのですが、同時に「巨乳好き&セクハラ好き」「無類のゲーム好き」など問題児要素も備えています。
夏子と知り合うまでは友達も少なかったようで、夏子が家に遊びに来た際には母親が感動するほど。
基本的に大らかで割り切った考えの子で、当初から夏子とのキスにはほとんど抵抗を感じていませんでした。

一方、夏子は春子とは正反対で、見た目は金髪ギャルで勉強は大の苦手なのに性格は真面目でピュア。
男が苦手で、バイト仲間の男性ともロクに会話できない模様。
そんな彼女なので、春子とキスをする際には毎回恥じらいの表情を浮かべていました……が、回数を重ねるごとに慣れてきたらしく、入れ替わることでメリットが生じるシチュエーション(素っ気ない態度をとる同級生に春子の姿でその理由を聞き出したい…等)の場合は率先して行為に及んでいます。

その夏子の友達として登場し、春子とも仲良くなった遊佐五月(ゆさ さつき)東条夢芽(とうじょう ゆめ)も魅力的な女の子です。
五月はサバサバしていそうな見た目に反し、4人の中で最も常識人かつ貞操感もしっかりした子で、共働きする両親の代わりに2人の弟の世話をするなどしっかり者
夢芽はおっとりとした見た目で性格も柔和ですが、自分も「入れ替わり」ができないかと春子にキスを迫るなど小悪魔チックなところもあります。

また、キスで入れ替わるのは春子と夏子だけではありません。
2人の同級生で強気な性格の四方冬美(しかた ふゆみ)と、身体が弱く家からあまで出られない三島秋穂(みしま あきほ)も同じ体質のペア。
登校が困難な秋穂と入れ替わり、彼女の身体で冬美が登校するなど、入れ替わりを最大限活用した彼女たちの日常も本作の見所の1つとなっています。

更には、2年時の春子の担任・十二所千夏(じゅうにしょ ちなつ)も入れ替わり体質の持ち主と判明。
かなりの巨乳で、そのサイズはなんと「G」
巨乳好きの春子が吸い寄せているのか、彼女の周りには胸の大きな女子が集まるようです(ただし本人は……)。

【わたモテ】吉田さんは本当にヤンキーなのかガチで検証してみた #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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時に狂犬、時にネズミー愛で目をキラキラさせる乙女。
個性派キャラしかいない『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』のメインキャラ群においても随一の振り幅を持つ吉田茉咲が本当にヤンキーなのか検証してみました!

吉田茉咲(よしだ まさき)キャラクター概要

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)のクラスメイトとして2年時より登場。
金髪、切れ長の目、制服の着崩しなどの外見や易怒性から、もこっちや彼女の弟・智貴(ともき)からはヤンキーと認識されています。

喜怒哀楽が非常に激しく、初対面の相手に対しても厳しい顔つきで接する気分屋で、クラスメイトからは距離を置かれている模様。
自分がコケにされた時や気に食わないことがあれば暴力に訴え、面識のない相手に対しても容赦なく噛みつきます。
一方で情に厚く律儀なところもあり、一度気を許した相手には優しい一面を見せることも。

見た目に反し性的な知識には疎く純情
ネズミー(モチーフはディズニー)をこよなく愛し、ファンシーなキャラクターグッズなどの可愛い物も好んでいます。

外見は確かにヤンキー

ヤンキーに定義など存在しないのですが、それなりに傾向はあります。
ヤンキー全盛期だった1970~1980年代の女ヤンキーと言えば「長髪に染色(脱色)&パーマ」「アイシャドーが無駄に濃い」「アクセサリーがいちいちデカい」「仏像みたいな細眉」「異様にロングなスカート」「ケバいマニキュア」といった、『特攻の拓』に出てくる女キャラのような外見がイメージされますが……当然ながら現代のヤンキーには当てはまりません。

近年のヤンキーの外見的特徴は、なんといっても「派手」の一言に尽きます。
ギャルの外見を更に派手にして、ドスを利かせたような感じです。

アクセサリーも主張が強く、メガネはカラーレンズ。
ファンデをかなり厚めにして、口紅は濃い赤かオレンジ、或いは紫を愛用することが多いようです。

そして何よりも髪と服装の派手さが際立っています。
とにかく「普通とは違う格好」を好み、大抵は金髪で、豹柄や柄物を好み、スカートやパンツは丈が短め。
田舎だとジャージやパーカーなどの楽な服装で過ごしている女ヤンキーが多いようです。

では、吉田さんはどこまで合致するでしょうか。

吉田さんの外見的な特徴はなんといっても金髪ですが、常に綺麗に染めている訳ではなく、伸びて根元が黒くなった状態です。
もこっちからは「プリン頭」と揶揄されていますが、このプリン髪はまさにヤンキーならではの金髪!
制服も常に着崩し、スカートは相当短いです。

そして修学旅行の時に着ていた上下黒の部屋着は完璧な田舎ヤンキーファッション!
金髪以外での派手さはあまりないですが、ピアスもしていますし、トータルではかなりヤンキーらしい外見と言えます。

内面もやっぱりヤンキー

現代のヤンキーは、実は外見ではギャルとそんなに大きくは変わりません。
違うのは寧ろ内面です。

ヤンキーの特徴としては、やはり短気なところが挙げられます。
すぐにキレてケンカ腰になり、乱暴な口調で汚い言葉を投げかけるのは今も昔も変わりません。
反面、ネチネチしたところはなく引きずらないのも特徴です。

また、ヤンキーは人情に厚く義理堅いというのも昔と同じ。
同様に、体育会系ほどではないにしろ上下関係には厳しいという特性もあります。
年上に敬意を払い、意外と年寄りを大事にするイメージもありますね。

吉田さんは短気で言葉遣いも荒くサバサバした性格なので、まんまヤンキーです。
義理堅いところも一致しています。
一学年上の今江(いまえ)先輩との初対面時は「誰だてめー?」と鋭い目付きで威嚇していましたが、その後は荒ぶることなく接していましたし、担任の荻野(おぎの)が言った「もこっちと仲良くしてあげて」という言葉にも真摯に耳を傾けていたようで、年上への敬意も一応見受けられます。

可愛い物好きなところ、ネズミーが好きなところもまさにヤンキーのイメージそのもの。
ただ一点、「意外とピュア」に関しては、現実のヤンキーというより「創作物に登場する女ヤンキー」のイメージと合致しています。

【わたモテ】アニメ2期の可能性はある!? 徹底検証まとめ #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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ネット上で話題になっている『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』のアニメ2期が制作される可能性を徹底検証!
最初のアニメ化から5年以上が経過した現在、わたモテが再びアニメ界に殴り込みをかける日が来るかどうか、本気出して考えてみました!

アニメ化、停滞、そして再評価

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マンガ家ユニット・谷川ニコによる『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の連載が始まったのは、2011年8月のこと。
初連載作品『ちょく!』に続く作品としてガンガンONLINEでスタートさせた本作は、モテないし友達も少ない喪女の女子高生“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)を主人公とした物語で、彼女がぼっちからの脱却を果たすべく奮闘・迷走する姿を描いた日常コメディです。

既にファンの間ではお馴染みの話ですが、わたモテが最初に受け入れられたのは英語圏の画像掲示板「4chan」
コミックスの第1巻(2012年1月発売)が出る直前の2011年12月頃に4chanで話題になり、その後「ふたば☆ちゃんねる」などでも人気を博し、ロングヒットへと繋がっていきました。

そしてコミックス3巻発売日の2012年12月22日、ガンガンONLINEはわたモテのテレビアニメ化を発表
累計発行部数もこの時点で100万部に到達しており、人気絶頂の最中、2013年7月より大沼心監督、SILVER LINK.制作によるアニメがスタートしました。

ファンからの評価は決して低くなかったのですが……結果としてアニメは大ヒットには至らず
放送後はファンの期待虚しく2期の発表はなく、やがてアニメ公式サイトの更新もストップしました。

アニメが大ヒットした作品は、その後もメディア展開が続いていき、注目度も維持されます。
しかし大ヒットとはならなかった作品は、なんとなくそのアニメが作品のピークと見なされてしまい、以降は停滞期に突入するケースが多いようです。

わたモテも後者のパターンで、アニメ終了後はファン以外からあまり注目されない状態が続きます。
ファンからの評価は8~9巻収録の修学旅行編以降は上昇傾向にあったものの、コミックスの売上などには反映されず、厳しい局面を迎えていました。

その流れが変わるきっかけの1つとなったのは、2016年4月に行われた千葉ロッテマリーンズとのコラボイベントです。
このイベントの際に描かれたコラボ漫画(10巻収録『特別編6』)が、野球ファンが数多く集う掲示板「なんJ」およびそのまとめサイトなどで頻繁に取り上げられ、ちょっとした話題に。
以降、なんJなどのネット上で「今のわたモテは面白い」「修学旅行編以降はキャラが増えて読み応えある」といった声が散見され、徐々に再評価されるようになります。

そして、バレンタインデーや卒業式、打ち上げなどの人気エピソードを収録した12巻が発売されると、通販サイト「Amazon」のレビュー数が300件を超える異例の事態に(Amazonのレビュー数は『ONE PIECE』で60件前後、『進撃の巨人』で100~150件、濃いファンの多い『HUNTER×HUNTER』でさえも200件前後)。
わたモテの再評価を裏付ける結果となりました。

ネット上での反響、コミックスの売上回復は追い風になる?

わたモテ再評価を裏付ける数字2つほど紹介します。
1つはコミックス(紙媒体のみ)の売上です。
情報サイト「書籍ランキングデータベース」で閲覧することができるPOSデータ(2013年~)やオリコンのデータを参考に、わたモテの人気の推移を見ていきましょう。

1巻~3巻はアニメ化の効果もあってロングセラーとなっており、オリコンで各巻25万部以上のセールスを記録。
4巻もPOSデータで23万部を記録しており、遜色ない売上を記録しています。

しかしそれ以降は5巻が13万部、6巻が11万部、7巻が8万部(POSデータ、以下全て同じ)と下落傾向にあり、その結果発行部数も絞られ、書店に並ぶ数は減っていきます。
高評価の修学旅行編を収録した8巻も6万部と下落は止まらず、11巻の時点では3万部にまで落ち込んでいました。

通常、コミックスの売上は巻が進むごとに落ちていくものではあります。
ましてアニメなどのメディア展開を終えた作品は新規ファンを取り込む機会がほとんどなく、電子書籍を購入する人も年々増えているため、紙媒体のコミックスはどうしても苦戦せざるを得ないのが現状です。
違法サイトの蔓延も少なからず影響していたのでしょう。

とはいえ、わたモテの5巻以降の減少はそれらを考慮してもやや大きく、作品としての寿命が迫っていたのは確かだと思われます。

そういった状況下にありながら、12巻は4万部以上を売り上げ、11巻から40%増!
13巻も4週間で約4万部を売り上げて、ほぼ同程度のセールスを記録しました。

3万部→4万部という数字だけを見ると、大して上がっていないようにも感じられます。
ですが、上記のように現在は紙媒体が非常に厳しい情勢で、アニメ化から長い年月が経過した作品がメディア展開なしで売上を回復させるのは至難の業
Amazonの電子書籍関連サービス「Kindle」の少年コミック売れ筋ランキングで1位を獲得するなど、電子書籍のセールスも着実に伸びていると予想されます。

そしてもう1つ、驚異的な伸びを見せているのがTwitterの「いいね」の数です。
谷川ニコ公式アカウントでは、わたモテの更新や単行本発売を知らせるツイートが投稿されていますが、そのツイートにされる「いいね」の数が飛躍的に伸びています。

・単行本発売
09巻発売  227いいね
10巻発売  304いいね
11巻発売  369いいね
12巻発売 1112いいね
13巻発売 2177いいね

・更新お知らせ
喪122  258いいね(モテないし3年生になる)
喪125  363いいね(モテないし遠足がはじまる)
喪126  485いいね(モテないしあだ名で呼ばれる)
喪128  635いいね(モテないし回る)
喪132  894いいね(モテないし先輩後輩の関係)
喪136 1101いいね(モテないし漫画を薦める)
喪138 1285いいね(モテないしモテないし大学に行く)
喪140 1889いいね(モテないしオープンキャンパスに参加する)

そして、ここからが本題です。
これらの状況、数字が果たしてわたモテのアニメ2期を後押しする材料になるでしょうか?

まず前提として、1期でセールス的な成功を収められなかったアニメが2期を制作される可能性は極めて低いということは念頭に入れておかなければなりません。
アニメを制作するにはかなりの額の資金が必要で、しかも2度目以降に関しては原作への宣伝効果も薄くなるため、それに見合うだけのリターン(円盤売上、グッズ売上等)が期待できる、もしくは資金の調達方法が確立している(遊戯施設とのライセンス契約など)場合にようやく実現すると推察されます。
それだけ2期制作はハードルが高いのです。

上記のように、わたモテのアニメは大ヒットとはなりませんでした。
よって、幾ら人気が回復傾向にあっても、2期制作は現実的じゃない……というのが現実的な意見でしょう。

しかしそうとは限りません。
何故なら、わたモテはただ単に再評価されているというだけではないからです。

注目したいのはTwitterの「いいね」の急増です。
これは読者層の変化を如実に表しています。
単にファンが増えただけではなく、これまでとは違うファン層を獲得していることを示唆している結果です。

つまり、現在のわたモテはアニメ化した当時とは全く違う結果を期待できるのです。

【わたモテ】ゆりもこ! ネモクロ! うちもこ! かともこ! カップリングまとめ #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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ゆりもこ! ネモクロ! うちもこ! かともこ! などなど
百合ファンから熱い視線を送られている『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』のカップリングを総まとめ!
ファンアートなどで定番のペアからマイナーな組合わせまで、わたモテ初心者にもわかりやすく解説します!

ゆうもこ(成瀬優×黒木智子)

出展 : (c) 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX

わたモテのカップリングにおける原点とも言える、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)と“ゆうちゃん”こと成瀬優(なるせ ゆう)の組み合わせ。
元々わたモテはメインキャラクターが少なく、初期にもこっちと絡む同級生はゆうちゃんくらいなので、ある意味では必然のカップリングでもあります。

もこっち、ゆうちゃん、小宮山琴美(こみやま ことみ)が中学2年生の頃の話を収録した『私の友達がモテないのはどう考えてもお前らが悪い。(通称“友モテ”)』では、そんな2人の出会いが描かれています。
先に話しかけたのはもこっちの方で、「当時地味な格好をしていたゆうちゃんなら主導権が握れる」というゲスい打算で声をかけたようです。
しかしその後は損得勘定抜きに普通の友達として親睦を深め、学校が別々になった中学卒業後も付き合いは続いています。

高校2年生の秋までは、もこっちにとってゆうちゃんは唯一無二の友達で、ゆうちゃんが他の女の子と話しているだけで嫉妬に狂うほど。
6巻収録の喪54「モテないし変わらない」では、百合を題材とした日常アニメ『桜Trick』をパロって「ゆうもこTrick」と2人の関係を自称していました。
一方のゆうちゃんも中学時代からもこっちに対し絶大な信頼を寄せていて、もこっちの周りに人が増えた今も2人の精神的な結び付きは強いです。

わたモテ初期からのカップリング、しかも唯一(?)のもこっち公認ということで、ファンアートでも根強い人気を誇っています。

ゆりもこ(田村ゆり×黒木智子)

出展 : (c) 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX

高校入学後、自己紹介のネタで滑るなどスタートダッシュに失敗したもこっちは、クラス内で完全に孤立してしまい、長らくぼっち状態が続いていました。
そんなもこっちにとって、高校最初の友達となったのが田村ゆり(たむら ゆり)です。
修学旅行で同じ班になったのをきっかけに、一緒に登下校したり昼ご飯を食べたりする仲になります。

どちらも“陰キャ”寄りの性格で、ゆりにとってもこっちは「無理に話さなくて良いから一緒にいて楽」な相手であり、自分と同じ価値観を求めていたようです。
しかし実際にはもこっちが自分の知らない交友関係を築いており、自分とは違う行動力や感性を持っていたと知り、焦りが生まれます。
それでも、自分に合った漫画をわざわざセレクトして持ってきたり、「友達と一緒の所が良い」という大学の志望動機を独自の見解で肯定してくれたりと、異なる感性であっても自分を理解してくれるもこっちに対し、感謝の念を越えた感情を抱いていると思われます。

一方もこっちも、ぼっち状態を抜け出すきっかけを作ってくれたゆりには特別な意識を持っているらしく、他人行儀に「田村さん」と呼ぶのを躊躇し、どう呼ぶかで苦慮していましたが……最終的には「ゆりちゃん」と下の名前で呼ぶようになります。
しかも心の中では「ゆり」と呼び捨て
もこっちが他人を名前で呼び捨てにすることは他になく、その特有性を窺わせます。

2人とも決して社交的ではないため、2人がメインの回は比較的落ち着いた雰囲気のエピソードになることが多いのも特徴です。
稀に狂気が垣間見えるのはご愛敬。

ネモクロ(根元陽菜×黒木智子)

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“ネモ”こと根元陽菜(ねもと ひな)ともこっちの関係はかなり特殊です。

当初リア充グループの一員として描かれていたネモは、喪女であるもこっちにとって妬みの対象でした。
しかし2年生になってからはネモから積極的に話しかけるようになり、もこっちの認識も「クラスで唯一話しかけてくれる心の拠り所」へと変化します。

そしてその後、ネモが声優志望のオタクと判明。
ネモは自分の本性を曝け出すようになり、もこっちに対してズケズケと物言うようになります。

そんなネモに当初は困惑していたもこっちですが、遠足時に心の中でのみ呼んでいた「ネモ」というあだ名をうっかり口走ってしまい、それをきっかけに「ネモ」「クロ」とあだ名で呼び合う仲に進展。
もこっちも腹を括り、ネモに対してはそれまでのオドオドした話し方を止め、遠慮のないぶっきらぼうな物言いになり、少なくとも表面上はお互い遠慮のない関係になりました。

ネモは元々地味な女の子でしたが、高校入試の際にもこっちと出会い、その時のもこっちに影響を受けて高校デビューを果たし、現在に至る……という線が濃厚です。
そのためか、もこっちに対するネモの執着はかなり強く、より深い関係性を求めています。
オタク同士ではあるもの、意外とオタク談義はあまりしないところも特殊ですね。

ストーリー性の強い関係のためか、2人がメインの回はエモいシーンが目立ち、ファンアートでもそういった作風が良く見受けられます。

うちもこ(内笑美莉×黒木智子)

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わたモテの世界に百合要素を持ち込んだ、ゆうもことは違う意味での原点となる組み合わせ。
同時に、本作唯一のガチ百合要素を備えたカップリングでもあります。

大所帯のグループに属し、自身も社交的な“うっちー”こと内笑美莉(うち えみり)にとって、ぼっちのもこっちは当初関心外の存在でした。
しかし修学旅行最後の夜に同部屋となり、もこっちの度重なる奇行(シャワー中に覗かれる、パンツを盗まれる等)を受け、性的な意味で狙われていると誤解
その後もうっちーの被害妄想は続きますが、同時に彼女にとってもこっちは気になって仕方ない存在となり、つれない素振りに憤怒したり優しくされて舞い上がったり……と、いつの間にか恋する乙女状態に。
そしてついには、もこっちへの恋心を自覚するようになり、ストーカー一歩手前の行為にまで及ぶようになります。

そんなうっちーの想いなど知る由もないもこっちは当初無視されていたこともあり、心の中で「絵文字」呼ばわりするなど、あまり良い印象は抱いていませんでした。
ただし遠足で会話を交わして以降は特に悪感情を抱くシーンもなく、普通の知り合いとして接しています。

嫉妬に狂うシーンが印象的ですが、意外と甲斐甲斐しい性格でもこっちに尽くそうとする面もあり、そんな健気なうっちーを応援する人は多いですね。

かともこ(加藤明日香×黒木智子)

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もこっちにとっては高嶺の花だった加藤明日香(かとう あすか)。母性溢れる加藤ママです。
そんな加藤さんが、席替えによってもこっちと前後の席になったことで、両者に接点が生まれました。
ふとしたきっかけでもこっちにメイクやネイルを施し、その後も頻度は低いものの着実に交流を重ねていきます。

オタク以外のファッションとは縁遠い生活を送ってきたもこっちにとって、加藤さんとの時間は緊張を伴いつつも新鮮なもので、一方の加藤さんも恐らくもこっちのようなタイプと接した経験はほとんどないと思われ、それが両者にとって好感触だったと思われます。

その後、遠足時にもこっちがネモと岡田茜(おかだ あかね)のケンカを結果的に仲介したことで、加藤さんのもこっちへの株が急浮上。
やがて2人だけで大学の下見に行くほどの仲になります。

ミステリアスな美女という感じで、読者にもどんなキャラなのかまだわからないままだった加藤さんですが、下見に出かけた喪140「モテないしオープンキャンパスに参加する」では彼女の意外な一面や芯の強さが垣間見え、この更新を機にファンが急増。
「加藤さん」がトレンド入りし、「かともこ」を描いたファンアートが大量に投稿されるなど、大盛り上がりとなっているカップリングです。

【わたモテ】ネモの本当の姿とは。ネモクロ誕生までとこれからについてのまとめ #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

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『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』初期のモブキャラから一転、近年はメインに昇格し一躍人気キャラとなった根元陽菜。
彼女の行動に見え隠れする本当の姿とは。「ネモクロ」の関係に至るまでの軌跡、もこっちに何を求めているか等まとめてみました!

11/2加筆修正行いました!

根元陽菜(ねもと ひな)キャラクター概要

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)のクラスメイトとして1年時から登場。
もこっち曰く「凄く可愛い」容姿の女子で、ツーサイドアップの髪型が特徴的。
男女混合のリア充グループに属していて、岡田茜(おかだ あかね)や清田良典(きよた よしのり)などと親しくしています。

常に明るく朗らかな表情で人当たりの良い性格……と思われていましたが、実は声優志望のオタク気質な女の子と判明。
そのことは一番の友人である茜にも秘密にしており、本心を隠すタイプのようです。
もこっちには心の中で「ネモ」と呼ばれ(由来は『機動戦士Zガンダム』に登場する同名のモビルスーツ)、喪126以降は実際にそう呼ばれるようになり、自身はもこっちを「クロ」と呼ぶようになります。

アニメの担当声優は黒瀬ゆうこ(くろせ ゆうこ)。

モブキャラ時代の1年時

ネモの初登場は意外と早く、1巻収録の喪4「モテないし寄り道」です。
ただしこの時はセリフは一切なく、また名前や性格などのパーソナリティは一切描写されず、もこっちと同じクラスのリア充グループの一人として描写された、いわゆる「モブ」でした。

しかも当時は茜や清田の方が明らかに目立っていて、ネモは「クラスメイト女B」といった感じの扱い。
この状態はしばらく続き、1年時においてネモがもこっちと会話する場面は一度も描写されませんでした。

しかしこの1年間、ネモともこっちは他人だった訳ではありません。

12巻収録の喪110「モテないし受験者を応援する」にて、ネモは高校受験時にもこっちと出会っていることが判明します。
当時唯一の友達だった成瀬優(なるせ ゆう)が合格できそうにないと察したもこっちは、高校生活で孤立するのを恐れ、合格しそうな子に話しかけ知り合いになっておこうと画策。
その際、隣にいたネモに話しかけ、拳を合わせるよう促し「うぇーい」と軽いノリの挨拶を交わしました。

つまり、2人は既に顔見知りだったのです。
にも拘わらず、もこっちはネモのことを覚えていませんでした。

一方、ネモの方はもこっちのことをしっかりと覚えており、それどころか喪139「モテないし大学に行く理由」においてネモが「高校に入る前からクロに振り回されてる気がする」と回想しているように、この最初の出会いが彼女に何らかの影響を与えたのは間違いないようです。

にもかかわらず、会話する描写がなかったのはどうしてなのか。

この件に関しては長期にわたって作中で語られていなかったため、ファンの間でも「ぼっち化したもこっちにどう話しかけていいかわからなかった」「自己紹介の挨拶で滑っているもこっちを見て関わるのは危険だと察した」「ぼっちと話して自分も孤立化するのを恐れた」など様々な憶測が飛び交っています。

しかし2018年11月1日公開の「BOOK☆WALKER特別編」で、実は入学初日にネモの方からもこっちに話しかけていたことが判明します。
ちゃんと会話はしていたのです。

もこっちが自分を覚えていないと知ったネモは、あらためて自己紹介し「覚えといてね黒木さん」と笑顔でちょっと変わった念押しをします。
実はこの「覚えといてね」という言葉は、ネモにとって特別なものだったのです。

今度は上手く演る

ネモは高校に入ってからリア充グループの一員として、オタクのもこっちとは対照的な存在として描かれていました。
しかし実は彼女、声優志望でアニメ好きの隠れオタクだったのです。

中学時代のネモは、日常アニメが好きなことは隠していたようですが、非オタクの友達ともオタク女子の友達とも分け隔てなく接するなど、普通の学校生活を送っていました。

そんなある日、非オタク友達との会話の中でオタク友達を中傷するような発言が飛び交います。
ネモは愛想笑いするだけで何も言いませんでしたが、その様子をオタク友達は遠巻きに見ていたらしく、彼女たちには「ネモが一緒になって自分たちの悪口を言っている」と映ったようで、仕返しと言わんばかりに「なんか普段から見下し入ってたよね」などとネモの陰口を叩き始めました。

その声を偶然立ち聞きしてしまったネモですが、弁明することなく胸の内にしまい込みます。
表情は穏やかで、恨みや悲しさを感じさせる様子はありませんでしたが、彼女の中でオタクに対する価値観や人生観が劇的に変化したのは間違いありません。
以降、非オタク友達とも自ら距離を置くようになり、ネモの中学校生活は静かに幕を閉じました。

そして高校に入学したネモは、とある決意を胸に秘めていました。

「――――今度は上手く演る」

アニメ好きであることも、声優を目指していることも、自分が傷付いたことも、全てを隠して穏便な日常を送る。
そんなネモの隠れオタクの日々は2年生の途中まで続きました。

ネモが選んだ隠蔽生活

2年生になったネモは、再びもこっちと同じクラスになります。

最初のHRの際、隣の席になった縁もあって「また一緒のクラスだね!」と笑顔でもこっちに話しかけ、

実に1年ぶりの会話を交わします。

なぜ1年もの間、ネモはもこっちと会話をしなかったのでしょう。
普通なら「自分を忘れるような奴と仲良くする気になれない」と考えてしまうところですが、その後のネモのもこっちへの執着を見る限り、これはあり得ません。

「どう接していいかわからなかった」というのが最も妥当ではないでしょうか。

1年時のもこっちは、ノートに「サーヴァント(Fateのアレ)」と書くなど、見る人が見ればオタクと一目で見抜ける状態でした。
おそらくネモも早い段階でもこっちがオタクだと気付いたのでしょう。
中学時に友達のオタク女子から陰口を叩かれたネモにとって、気安く話せる相手ではなかったのではないでしょうか。

それでも再び話しかけたのは、高校入試の際にもこっちから話しかけられたことが、ネモにとって特別な意味を持っていたからと思われます。
これは単なる憶測ですが……中学時の辛い経験で当時他人と話すことが苦手になっていて、もこっちにアホなノリで話しかけられたことで少し吹っ切れたのかもしれませんね。

そんなもこっちに対し、ネモは再び自分のことを覚えているか確認します。
そして、今度はちゃんと覚えていたことがわかると安堵した様子で「私存在感薄いからさー」と自虐。
その後、もこっちが1年前の自己紹介で非常にわかり難いネタを披露した際、案の定誰からも気付かれずスルーされ凹んでいましたが、実はそのネタに気付いていたことをネモが伝え、もこっちを感動させました。

しかしすぐに事態は急変。

ネモはそのもこっちの自己紹介についてクラスメイトに話していたらしく、「黒木さんのこと話したらみんな凄い楽しみにしてるよ」ともこっちにプレッシャーを与えます。
悪気など一切ない顔で。

困惑したもこっちは、それでもどうにか笑いを取ろうとするものの……撃沈。
震えるもこっちにネモは苦笑しながら「なんかごめんねー」と謝罪していました。

『わたモテ』はギャグマンガなので、この一連の流れはギャグの描写に重きをおいているエピソードであり、この時点ではネモの人となりを表すという意図は余りなかったと思われます。
それでも、この一連の際のネモの言動は彼女の本心や本質的な部分をある程度映し出していると思われます。

まず「私存在感薄いからさー」というセリフ。
これは、かつて自分がもこっちに忘れられていたことに対する自虐と、もこっちへの若干の皮肉を込めた発言と考えられますが、どうもそれだけではないように思えます。

隠れオタクであるネモは、自分を曝け出すことをあえて自制していたと考えられます。
実際、10巻収録の喪97「モテないし学食で食べる」で他の友達と一緒にもこっちと学食で昼食をとることになった時、もこっちにアニメの話題を振られても薄い反応に終始し、極力関わらないようにしていました。
オタバレするのをかなり怖がっていた様子がその後も描かれています。
よって、ネモは極力自分の話をあまりしていなかったと推察できます。
そんな自分に対する皮肉も含め、「存在感薄い」発言に繋がったのではないでしょうか。

次に、もこっちの1年時の自己紹介を周囲の生徒に話していた件。
これについても「他人のエピソードを提供することで、自分の話をしなくても良いような空気作りをした」と解釈することもできます。
ただしこれはかなり穿った見方なので、現実的には「もこっちとの接点を作りたかった」という動機が妥当かもしれません。

ネモは自分を偽って学校生活を送っていたため、ある程度したたかである必要があります。
もこっちとの久々の会話では、そんなネモの一面が僅かながら垣間見えている気がします。

【わたモテ】田村ゆりという陰キャの姫はもこっちに何を求めるか? #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

出展 : Amazon.co.jp

『わたモテ』が再ブレイクする一要因となった人気キャラ・田村ゆり。
もこっち同様陰キャ気質ならではの悩みを持つヤンデレ気質なゆりちゃんの魅力、ゆりドンとは、もこっちに何を求めているのか等まとめてみました!

田村ゆり(たむら ゆり)キャラクター概要

わたモテ 田村ゆり出展 : (c) 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)の2年生時のクラスメイトとして登場。
もこっち曰く「地味」な外見の女子で、二つ結びにした黒髪、若干腫れぼったい目が特徴です。
登校時や教室内など、あらゆる場所でイヤフォンをはめ音楽を聴いています。

内向的な性格で表情に乏しく、もこっちに「表情筋10gくらいしかなさそう」と思われている模様。
率先して友達を作るタイプではないので、もこっちと出会うまでは行動を共にする友達は田中真子(たなか まこ)のみ
しかし一度気を許した相手には執心する傾向が見受けられます。

初登場時から見えるゆりの人物像

8巻収録の喪69「モテないし班決めする」で初登場を果たした際のゆりは、かなり感情的になっていました。
というのも、修学旅行で一緒の班になる予定だった真子がクラスメイトの“キバ子”こと南小陽 (みなみ こはる)から誘われ、断れずそちらの班に行ってしまったからです。

他に班を組める友達がいないため、心ならずも“ぼっち”になってしまったゆりはその後、班を組めていない余り者の寄せ集めとなった4班に入ることになり、そこでもこっちと初めて接点を持ちます。
真子に裏切られケンカしてしまったゆりは、班長を務めることになったもこっちが行動予定表を埋めるための相談に来た時も、耳にはめたイヤフォンを外そうともせず「別になんでもいいよ…」と投げやりに答えるなど、すっかり荒んでいました。

この初登場時の様子からもわかるように、ゆりは当初からあまり社交的ではない女子として描かれています。
彼女は普段からイヤフォンで音楽を聴いていますが、これを「話し掛けられないための防衛手段」と見なすならば、この時点で既に極力他人との接触を避けたいという彼女の心理と性格がしっかり描写されていると言えるでしょう。

とはいえ状況を考慮すれば、ゆりの反応と態度はごく平均的な女子高生の範疇という見方もできます。
例え陰キャ気質でなくても、修学旅行の班決めの際に友達から「別の友達と組むことになったからゴメンね」と言われれば、不機嫌になるのは当然。
まして唯一とも言える友達から裏切られれば、絶望のあまり他人への対応がおざなりになるのも仕方ないでしょう。

ちなみに、真子はその後もゆりの友人として登場し、ゆりの保護者のような存在として描かれています。
そのためファンの間では「どうしてこの時にゆりよりもキバ子を優先したのか」といった疑問が持ち上がっていました。
その後、喪137「モテないしGWを迎える」でゆりが思い込みで自分に都合の良い解釈をしてしまう所があると判明し、「真子と組むって約束自体がゆりの思い込みだったのでは」という解釈も散見されるようになっています。

実際、もし真子が本当に「修学旅行ではゆりと同じ班になる」と約束していて、その後ゆりになんの落ち度もなく真子が裏切ったのなら、それは友人関係が破綻するレベルの出来事。
しかし実際にはそうはなっておらず、旅行内で仲直りするくらいアッサリ解決できたことを考慮すると、思い込みとまでは言えずとも何かしらの誤解はあったのではと推察することもできそうです。

修学旅行2日目は気持ちが昂ぶっていた?

初登場時から陰キャの片鱗を見せていたゆりですが、いざ修学旅行に出発すると、その傾向は次第に弱まっていきます。
旅館に着いた当初には「イヤフォンをはめたまま一切会話せず明後日の方向を見たまま立ち尽くす」という如何にも陰キャっぽい姿を見せていましたが、これは今までロクに話したことのない相手しかいない空間での立ち振る舞いとしてはごくありふれたもの。
実際、同じ班になった吉田茉咲(よしだ まさき)も似たような態度でした。

その後、仲良し5人組の中で1人だけ余る形で4班に入っていた“うっちー”こと内笑美莉(うち えみり)が友達と合流するため部屋を抜け、ゆりはもこっち、吉田さんと3人で過ごすことになります。
ほとんど会話らしい会話もないまま時間だけが過ぎ、夜になったところでゆりのLINEに真子からの着信が
まだ許す気にはなれず既読スルーをしたものの、その直後に真子自らゆり達のいる蝙蝠の間に現れ、場所を変え話し合いが行われたようです。

その話し合いは一切描写されていないため、どういった内容なのかはわかりませんが、その翌日からゆりはもこっちに積極的に話し掛けるようになります。
この日のゆりは終始もこっちを気にかけ、吉田さんに(悪気はないものの)無礼な発言を繰り返すもこっちをフォローするなど、それまでの彼女とは違う面倒見の良い一面を見せていました。

この「面倒見の良さ」は修学旅行後も継続し、帰って来た翌日には早速もこっちに話し掛け、更には一緒にお昼ご飯を食べるよう誘います。
ゆりのこの行動によって、もこっちは長らく続いていたぼっち状態から脱却し、わたモテというマンガの構造自体を変化させるまでに至る……のですが、その前にこのゆりの一連の行動に関して考察してみたいと思います。

元来あまり他人とは関わろうとしないゆりですが、上記のように修学旅行2日目に関しては、もこっちに対し能動的に接し、ヤンキー気質な吉田さんに対しても全く怖じ気付くことなく話しかけています。
これはおそらく彼女の機嫌が直りつつあったから、と推察できます。

まず、前日の夜に真子と話し合いができたことで、完全ではないにしろ裏切られたことに対する怒りやモヤモヤが和らぎ、心に余裕ができたのが一番大きな要因でしょう。

また、2日目の朝にもこっちがやらかし、吉田さんをキレさせたのも要因の一つと思われます。
心に余裕がある時、第三者同士のトラブルという非日常を目の当たりにすると妙にテンションが上がってしまうのは人間の性。
こういった状況が重なったことで、ゆりはこの日(本人基準で)かなり気持ちが昂ぶっていたのではないでしょうか。

「吊り橋理論」に代表されるように、人間は強烈な緊張感や高揚感を体験した際、その感情を共有した相手と親密になりやすいと言われています。
ゆりにとってこの修学旅行が忘れられない思い出となり、もこっちや吉田さんを特別視するようになったのは、そういった心理が働いたからかもしれませんね。

もこっちの良き理解者に

わたモテ 田村ゆり

修学旅行が終わってからも、ゆりはもこっちに率先して話しかけ、しかも一緒にお昼を食べるよう誘います。
それまではずっと真子と2人だったことを考えると、間違いなく大英断だったと思われます。

この行動に至った要因としては、前述した修学旅行中の心理に加え、2日目の夜に担任の荻野(おぎの)から「みんなと仲良くなりたくてこの班に入ったのよ。何かあったら助けてあげてね」と、旅行後も仲良くしてあげてと頼まれたことが挙げられるでしょう。
「頼まれたからやった」という訳ではなく、担任から頼まれたという大義名分があったことで積極的に動きやすくなった、と解釈した方が自然かと思われます。

とはいえ、最大の要因は「もこっちに対する関心と親近感」に尽きるでしょう。

修学旅行中、ゆりはもこっちに対し「黒木さんって凄いバカ」という印象を受けていました。
それは旅行後も同じで、もこっちのおかしな発言や奇行を目の当たりにする度に同様の感想を抱いています。

ただ、多少の呆れや見くびりはあったと思われますが、蔑視する様子は微塵もなく、むしろもこっちがどんな性格なのかを理解したいと思っているフシさえありました。
10巻収録の喪95「モテないし秋の終わり」で、もこっちが釣り銭漁りの言い訳をしていた際に「もう黒木さんのことわかってるし別にそうだとしても変に思わないけどね」と発言したのが何よりの証拠でしょう。
(もっとも、この発言はのちにファンから「全然理解してなかったじゃん!」と散々ツッコまれる事態になっていましたが……)

そしてその後、バレンタインデーには友チョコの交換を行うなど、もこっちを友達としてはっきりと認識するようになり、吉田さんと真子も含めた4人で一緒にいる時間を何よりも大切に思うようになっていきます。
その想いが溢れたのが、12巻収録の喪120「モテないし打ち上げる」です。

高校2年も終わりが近付き、クラス替えを前に行われた打ち上げの席で、ゆりは現実に直面します。

自分と同じで「友達がほとんどいない」「他人と話すのが大の苦手」と思っていたのに、カースト上位の加藤明日香(かとう あすか)や男子と普通に会話しているもこっち。
先日(誤解によるものではあるが)揉めていたクラスメイトの岡田茜(おかだ あかね)と蟠りもない様子で話し込んでいる吉田さん。
これ見よがしに2人にしかわからない修学旅行の思い出を話すキバ子に対し、戸惑いながらも対応する真子。

この時のゆりは強烈な疎外感に襲われ、他の3人がいずれ自分以外と仲良くなって疎遠になってしまうかもという不安が増大しているように見受けられます。
修学旅行の際に真子が自分から離れていってしまった経験をしたことで、友達がいなくなる怖さを知ってしまったのも大きかったのでしょう。

幸いにも進級しても4人の誰1人として欠けることなく同じクラスになり、ゆりにとって理想的な展開で3年生がスタート。
しかし彼女の苦心はまだまだ続きます。

【わたモテ】キバ子(南小陽)を徹底解説!キョロ充から地獄へ… #私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い #ワタモテ #わたモテ

出展 : Amazon.co.jp

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』は、当初モブとして登場したキャラがのちにメインや準メインキャラになることが多々あります。
その中の1人で、トレンド入りを果たすまでになった南小陽、通称“キバ子”についてまとめてみました!

南小陽(みなみ こはる)キャラクター概要

わたモテ キバ子出展 : (c) 2018 SQUARE ENIX CO., LTD. : 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』の主人公、“もこっち”こと黒木智子(くろき ともこ)のクラスメイトとして2年時より登場。
短めの前髪と八重歯が特徴的な女子で、上着はカーディガンを愛用しています。
普段は三角形の髪留めをしていますが、打ち上げや遠足など特別なイベントの際には別の形の物を装着するなど、こだわりを持っているようです。

グループ内や親しい友達の前では明るく振る舞う反面、自分の気に入らない出来事や相手に対しては人一倍不満を露わにします。
典型的なキョロ充で、コミュニケーションの大半が他人の悪口のため、一部のキャラからは露骨に嫌われている模様。
もこっちからは心の中で「キバ子」と呼ばれています。

「可愛すぎるモブ」から「口の悪い脇役」へ

キバ子の存在が明らかになったのは、8巻収録の喪69「モテないし班決めする」でのワンシーン。
もこっちのクラスメイト、田中真子(たなか まこ)が修学旅行の班決めに関して、友達の田村ゆり(たむら ゆり)に対し「ごめんね南さん達にさそわれて断れなくて…」と組めなくなった理由を打ち明けていた場面ですね。
この時点では名前のみでしたが、11巻収録の喪99「モテないし友達の友達」で真子を昼食に誘うクラスメイトとして初登場を果たしました。

以降はモブとして時折登場しますが、特筆すべき行動はなく、モブとしては際立って可憐な容姿で目を惹くだけの存在でした。

そんなキバ子が読者に強烈なインパクトを与えたのが、12巻収録の喪117「モテないし2年生の終わり」での一幕。
ゆり、真子と共に校内を歩いていたもこっちが階段に躓いて派手に転んでしまったのを、たまたま通りかかったキバ子が見ており、一笑に付したのちに「うける」と発言。
これまでどんな性格なのかほとんど描かれていなかったキバ子の人となりが一発でわかる事態となりました。

(なおこの場面はそれだけではなく、悪態を吐かれたもこっちが「うっせーキバ子…歯 矯正すんぞ……」と呟いたことで彼女のあだ名がキバ子に確定し、そのもこっちのセリフに普段滅多に笑わないゆりが顔を真っ赤にして笑ったことでキバ子への悪感情が顕著になるなど、さり気ない日常シーンでありながら重要ポイントとなっています)

そして、同巻の喪120「モテないし打ち上げる」でキバ子のちょっと困った性格が決定的なものになります。

ゆり&真子との関係

クラスの打ち上げ会で、キバ子は隣になったゆりを完全無視し、後ろにいた真子と修学旅行時の思い出を延々と語り始めます。
その行動自体は、普通なら特に問題ありません。
近くに友達がいたから、2年生の総決算である打ち上げの席で思い出を語らう……ただそれだけのことだと解釈できますから。

しかし実際には、このキバ子の行動はかなりエグいものだったりします。

ポイントは、修学旅行の班決めでキバ子がゆりと組む予定だった真子を自分の班に引き入れていた点。
「誘いを断れなかった」という真子のセリフから強引な勧誘だったことが窺え、ゆりの視点では「修学旅行という高校生活最大級のイベントで唯一の友人を半ば強引に奪われた」という認識だったと思われます。

そんなゆりが傍にいる中で、修学旅行の思い出をこれ見よがしに語り、更には悪びれる様子もなく「3日目も一緒にいたかったのにまこっち裏切るんだもんー」と発言します。
(ゆりと真子はこの件で一時期険悪になっており、修学旅行中に和解し、後半の自由行動で合流)

キバ子のこれらの行動は「2人にしかわからない話題で盛り上がる」といったゆりへの当てつけに留まらず、2人が険悪になった原因である修学旅行の話題を蒸し返し、しかも「裏切り」というキーワードを用いることで「当時の険悪な雰囲気を思い起こさせる」「ゆりのトラウマを刺激する」といった狙いがあったものと推察できます。
実際にどこまで計算しての発言だったのかは不明ですが、この一件以降元々少なかったゆりの笑顔が極端に減ったことからも効果絶大だったと思われ、いろんな意味でキバ子の存在感が一気に増す結果となりました。