アニメ化して欲しい漫画・ラノベ・ゲームはどの作品? 2023年にアニメ化が発表されそうな作品TOP40を発表


(画像引用 : Amazon)

2023年にアニメ化が発表されそうな漫画・ラノベ・ゲームTOP40を発表!
既に大人気のヒット作から今後伸びてきそうな期待の新作まで、様々な作品を40作チョイス。
独断と偏見でアニメ化の可能性が高い順番に順位付けしてみました!

40位:タコピーの原罪


(画像引用 : Amazon)

2021~2022年に少年ジャンプ+で短期集中連載された漫画作品。
作者はタイザン5先生です。

いじめられっ子の久世しずかが、「ハッピー」を広めるため地球にやって来たハッピー星人タコピーと出会い、壮絶な人世を歩むヒューマンドラマです。
連載期間中は更新日になると常にトレンド上位にランクインするなど、ネット上で大反響を呼びました。

単行本は上下巻の2冊。
累計発行部数は130万部を突破し、巻割(巻平均)で65万部というメガヒットになりました。

2巻分のストーリーしかないので1クールでのアニメ制作は困難と思われますが、劇場版であれば十分制作可能。
本作が大ヒットしている期間に企画が立ち上がっていれば、今年2023年にアニメ化が発表される頃合いと言えるでしょう。

タイザン5先生は現在、週刊少年ジャンプ誌上で『一ノ瀬家の大罪』を連載しており、こちらも話題作になっています。

39位:ヘブンバーンズレッド


(画像引用 : Amazon)

2022年2月にサービスを開始したゲームアプリ。
『Kanon』『AIR』『CLANNAD』で知られるKeyと『消滅都市』『ダンメモ』などで知られるWFSが共同開発しており、Key所属の麻枝准さんがシナリオ、音楽を担当しています。

謎の生命体「キャンサー」に襲われた地球を舞台に、決戦兵器「セラフ」で対抗する少女達の奮闘を描いた物語です。
ジャンルはRPGですが、ファンの多くは麻枝さんの描くストーリーに期待を寄せています。

サービス開始と同時に人気ゲームの仲間入りを果たし、「Google Play Best Of 2022」においてベストゲーム2022など3部門を制覇するなど高い評価を得ています。
これまでKeyの人気作はほぼアニメ化されているので、本作も人気に火がついた直後にはアニメ化企画が立ち上がっていると予想されますが……まだ開始から1年とあって、今年中の発表は微妙かもしれません。

38位:あかね噺


(画像引用 : Amazon)

週刊少年ジャンプ2022年11号より連載を開始した漫画作品。
原作・原案は末永裕樹先生、作画は馬上鷹将先生が担当しています。

落語家の父を持つ主人公・阿良川あかねが破門にされてしまった父の無念を晴らすため、自ら落語家の道を歩む物語です。

落語漫画は『うちの師匠はしっぽがない』『じょしらく』などアニメ化したヒット作もあるくらいなのでマイナーではありませんが、ジャンプ作品としては非常にチャレンジングな題材。
それでもしっかりとした内容と読みやすさで人気を博し、連載陣として定着しました。
「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門で第3位にランクインするなど、評価も上々です。

4巻発売時点での累計発行部数は50万部で、順調にファンが増えています。
ただしアニメ化までの道のりはまだまだ険しく、2023年内にアニメ化が発表される為には更なるファンの増加が必要でしょう。

37位:スーパーの裏でヤニ吸うふたり


(画像引用 : Amazon)

2022年3月より作者の地主さんが自身のTwitterに投稿を行っているWeb漫画で、同年8月より月刊ビッグガンガンでの連載もスタートしました。

スーパーで働く爽やかな女性・山田に日々癒やされている冴えない40半ばのサラリーマン・佐々木が、スーパーの裏で出会ったクールな毒舌家・田山(正体は山田)とタバコを吸いながら雑談するヒューマンドラマです。
会話劇がメインですが、徐々にラブコメ要素も増してきています。

「次にくるマンガ大賞 2022」Webマンガ部門で1位を獲得し、その勢いに乗って単行本も大ヒット。
2巻発売時点で累計発行部数は60万部に達しています。
ただ、2023年内に出せるコミックスは4巻までが限界で、年内のアニメ化発表は微妙なラインです。

36位:宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する


(画像引用 : Amazon)

2010年8月より小説家になろうで連載を開始したWeb小説。
作者はすずの木くろ先生です。

宝くじで40億円を当てた主人公“カズラ”こと志野一良が、異世界と現世を行き来しながら40億円の資金と日本の物資力で異世界の問題を解決していくファンタジー作品

2014年より黒獅子先生をイラスト担当に招きモンスター文庫で書籍化、2016年より今井ムジイ先生作画によるコミカライズがComicWalkerで連載されています。
また2020年からは、漫画アプリ「がうがうモンスター」で尺ひめき先生作画によるスピンオフ漫画『宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する~マリーのイステリア商業開発記~』もスタートしました。

総累計発行部数160万部のヒット作で、設定のインパクトもあって有名な作品ですが、なかなかアニメ化には至っていません。
書籍化10周年の2024年に実現するなら、今年内の発表もあるかも?

35位:ガイシューイッショク


(画像引用 : Amazon)

ビッグコミックスペリオール2017年12号より連載を開始した漫画作品。
作者は色白好先生です。

不動産屋に勤務する主人公・小森広海と、漫画家を目指して上京した20歳のヒロイン・境みちるによるラブコメディ
セクシーな表紙からエロ系のマンガだと誤解している人も多いと思いますが(実際下ネタ要素も多分にありますが)、基本的にはみちるの毒舌やブラックな言動と、それに振り回される主人公によるコメディを楽しむ漫画です。

4巻時点で累計発行部数は130万部を突破しています。
かなりヒットしている作品なので、ストックが溜まる今年にはアニメ化発表の可能性が十分あると思われます……が、長期休載もありペースが安定しない点がネックです。

34位:しあわせ鳥見んぐ


(画像引用 : Amazon)

まんがタイムきらら2020年7~9月号にゲスト掲載され好評を博し、11月号より連載を開始した4コマ漫画
作者はわらびもちきなこ先生です。

芸大に通う主人公・宮内すずがバードウォッチング愛好家の大学生・時庭翼と出会い、バードウォッチングの魅力にハマっていく……というお話。
基本的にはライトなハートフルコメディで、いろんな種類の鳥達と彼等を愛するバードウオッチャー達のキャッキャウフフを楽しめるきらら系らしい作品ですが、シリアスなエピソードもあり読み応え十分の漫画です。

アニメ化前でありながら三度も表紙を飾っており、編集部から押されている作品という印象を受けます。
あとは『まちカドまぞく』のようにジワジワ人気が上がっていけば、アニメ化の可能性も自ずと上がって行くでしょう。

33位:ハイスコアガール DASH


(画像引用 : Amazon)

大ヒット作となった『ハイスコアガール』の続編として、月刊ビッグガンガン2020年Vo.01より連載を開始した漫画作品。
作者は押切蓮介先生です。

前作から11年後、28歳になり担任教師となった日高小春が、クラスの問題児達に振り回されながらも昔培ったゲームの技術と情熱で更生させていく学園ストーリーです。

連載開始当初は、前作の負けヒロインがアラサーまで独身を貫いていることから「死体蹴り」と揶揄され、前作と全く違う作風に戸惑う読者も多かったようですが……小春がらしさを取り戻していくにつれ前作とは違った魅力が発揮されています。
前作のアニメを制作したJ.C.STAFFは続編やスピンオフのアニメ化に積極的なので、十分可能性はあります。

32位:こういうのがいい


(画像引用 : Amazon)

週刊ヤングジャンプ2020年17号に読切が掲載され好評を博し、同年10月よりWebマンガサイト「となりのヤングジャンプ」で連載を開始した漫画作品。
作者は双龍先生です。

恋人の押し付けや束縛に疲れ別れた男女同士が意気投合し、エッチはするけど恋人じゃない、でもセフレとも違う「フリーダムフレンド」としてユルユルな関係を築き、それぞれの生活の中でお互いに癒やされていくコメディです。
W主人公の村田元気はエンジニア、江口友香はファミレスのアルバイト店員で、お仕事モノの要素もあります。
定点カメラ視点で描く技法を多用し、独特のリズム感を出している点も特徴ですね。

コミックスは4巻まで発売され、累計発行部数は60万部を突破。
アニメ界ではエロ枠は安定した需要があるので、有力なアニメ化候補作品の一つです。

31位:青野くんに触りたいから死にたい


(画像引用 : Amazon)

月刊アフタヌーン2017年2号より連載を開始した漫画作品。
作者は椎名うみ先生です。

交際を始めて2週間で恋人の青野龍平を事故で失い、後を追おうとしていた女子高生・刈谷優里の前に青野の幽霊が現れ、そのまま交際を続行する……という一風変わった設定のラブコメディです。

ほのぼのとした印象の絵柄とは対照的に、狂気を感じるほど一途な優里の挙動がホラーじみていると話題になり、ネット上で人気を獲得。
2022年には実写化も行われ、何度も全巻重版がかかっていました。
10巻まで発売されているのでストックは十分あり、メディアミックスとの相性も良いので、アニメ化の目は十分あります。

30位:よくわからないけれど異世界に転生していたようです


(画像引用 : Amazon)

2017年5月より小説家になろうで連載を開始したWeb小説。
作者はあし先生です。

10歳の孤児の少女レンが馬車転落事故に遭った際に前世の記憶(30代男性の研究者で、爆発事故に巻き込まれ死亡)を思い出し、当時の記憶と魔法の素質を駆使して一人でユルいサバイバル生活を送りつつ、何だかんだで敵と戦ったり仲間とワイワイしたりする物語です。
転生モノの王道を複数詰め込んでランダムに出現させるような作風で、エンタメ性が非常に高く、その無軌道っぷりが受けて人気作へと上り詰めました。

2019年よりカオミン先生がイラストを担当する書籍版(Kラノベブックス)、内々けやき先生作画によるコミカライズ(水曜日のシリウス)がスタート。
累計発行部数200万部のヒットになっておりストックも十分あるため、アニメ化にも期待が持てます。

29位:ぬるめた


(画像引用 : Amazon)

2018年4月より作者のこかむもさんが自身のTumblrやpixiv、ニコニコ静画に投稿を行っているWeb漫画で、まんがタイムきららMAX2020年2~4月号にスペシャルゲスト掲載され好評を博し、5月号より連載を開始しました。

天真爛漫な人造人間のくるみ(魚住くるみ)、その保護者で男勝りなちあき(宗円千明)、クールだけど笑い上戸のさきな(鴉越咲樹菜)、ツッコミ担当のゆき(高田詩雪)によるおバカな日常が描かれています。

次にくるマンガ大賞2022にノミネートされ、その勢いで1巻に重版がかかり2022年3月号で表紙を飾るなど、同じくMAXで連載中の『ななどなどなど』と共に次世代「きららMAXの顔」候補として注目されています。

28位:合コンに行ったら女がいなかった話


(画像引用 : Amazon)

2020年3月より作者の蒼川なな先生がpixivや自身のTwitterに投稿を行っているWeb漫画で、2021年2月より ガンガンONLINEでの連載もスタートしました。

第1話の内容はタイトル通り、3人の男子大学生が合コンに行ったら相手の3人も男子だったというお話……かと思いきや男装していた女性だった!という第1話から始まる、普通の大学生と男装大学生によるわちゃわちゃ系のラブコメディです。

設定は奇抜ながら、作風自体は『野崎くん』や『WORKING!!』のようなコメディ寄りの内容。
タイトルでBLモノと思って敬遠している人はまだまだ多いと思われ、アニメ化すれば更に人気が出る事間違いなしです。
2022年には実写化も行われました。

27位:明日、私は誰かのカノジョ


(画像引用 : Amazon)

2019年5月よりサイコミで連載している漫画作品。
作者はをのひなお先生です。

様々な事情や悩みを抱え、「レンタル彼女」「パパ活」などで生計を立てている女性たちの強さと弱さを描いたヒューマンドラマ
SNSで非常に大きな反響があり、特に女性からの共感が凄まじく、大ヒット作となりました。

13巻まで発売され、累計発行部数は500万部を突破。
ヒット規模は文句なしですが、元々実写向きの作品で既にドラマ化も行われ、現在最終章に突入している為、アニメ化確実!とまでは言えません。
それでも十分可能性はあります。

26位:煙と蜜


(画像引用 : Amazon)

ハルタVol.59(2018年11月発売)より連載を開始した漫画作品。
作者は『伝説の勇者の伝説』のコミカライズで作画を担当した長蔵ヒロコ先生です。

大正時代の名古屋を舞台に、良家の令嬢で12歳の小学生・花塚姫子と、その許嫁で帝国陸軍少佐の土屋文治、30歳が織り成す18歳差の恋物語です。

設定が設定だけに一部で非難めいた声もありますがファンも多く、アニメ化候補作品の一つに数えられます。

25位:ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。


(画像引用 : Amazon)

2018~2021年に小説家になろうで連載されたWeb小説。
作者はえぞぎんぎつね先生です。

パーティ絶滅の危機に瀕し、主人公ラックが「ここは俺に任せて先に行け!」を実行し10年後に生還すると、世界を救った英雄として称えられていた……という内容のファンタジー作品です。

DeeCHA先生がイラストを担当しGAノベルで刊行されている書籍版、阿倍野ちゃこ先生が作画を手掛けマンガUP!で連載されている漫画版も発売中。
特に漫画版は人気が高く、シリーズ累計発行部数は200万部を突破しました。
ストックも十分あり、いつアニメ化しても不思議ではない人気作だけに、連載5周年の今年は可能性大ですね。

24位:ゆびさきと恋々


(画像引用 : Amazon)

デザート2019年9月号より連載を開始した少女漫画。
作者は漫画家ユニット・森下suuです。

聴覚障害があり耳の聞こえない女子大生・糸瀬雪と、大学の先輩・波岐逸臣のピュアな恋愛を描いた物語
少女漫画ですが少年誌で掲載されていても違和感のない絵で、男性でも楽しめる恋愛作品です。

8巻まで発売され、累計発行部数は300万部と目下大ヒット中。
ただ2004年放送のドラマ『オレンジデイズ』を思わせる題材は圧倒的に実写向きで、アニメ化よりも実写化が先に行われる可能性が高いです。
既にミュージカルにもなっています

23位:魔法使いの約束


(画像引用 : Amazon)

2019年11月にサービスを開始したゲームアプリ。
『スタンドマイヒーローズ』で知られるcolyが開発・運営を行っています。

『アイドリッシュセブン』の都志見文太さんがシナリオを担当。
魔法使いが存在する世界を舞台に、「大いなる厄災」から世界を守るため、人間と魔法使いが心を通わせ共に戦うストーリーが描かれている育成SLGです。

女性向け作品というカテゴリーに入る事が多いゲームですが、主人公は男女どちらでも選べ、恋愛要素もないので男性も遊べるゲームです。
600万DLを超えるヒット作でコミカライズ、舞台化が行われるなどメディアミックスに積極的なので、5周年を迎える2024年にアニメ放送が行われる可能性は十分ありそうです。

22位:東京エイリアンズ


(画像引用 : Amazon)

月刊Gファンタジー2020年5月号より連載を開始した漫画作品。
作者は『青春×機関銃』のNAOE先生です。

東京を舞台に、地球人と地球外生命体「宇宙人」の異能者がバトルを繰り広げるスペースアクション。
バトルものですが、美しい作画によるイケメン達の華麗な戦いが人気で、前作『青春×機関銃』同様に女性人気がかなり高い作品です。

その『青春×機関銃』が6巻発売の時点でアニメ化が発表されており、本作も6巻まで発売されているので、そろそろアニメ化が発表されるタイミングと思われます。
既にLINEスタンプやコラボカフェなど様々な企画が実施されているので、メディアミックス展開にも期待できます。

21位:転生貴族 鑑定スキルで成り上がる~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~


(画像引用 : Amazon)

2019年10月より小説家になろうで投稿を開始したWeb小説。
作者は未来人A先生です。

35歳の平凡なサラリーマンが異世界の弱小貴族の子供に転生し、人間のステータスを認識できる「鑑定」のスキルを駆使して勢力を拡大させていくファンタジー作品

なろうで人気を博し、2020年より書籍化とコミカライズが同時に企画されました。
書籍版はjimmy先生がイラストを担当し、Kラノベブックスより4巻まで発売中。
井上菜摘先生が作画を担当している漫画版はマガポケで連載され、10巻まで発売されています。

漫画版の売上が好調で、累計発行部数は200万部を突破。
公式アカウントも既に作られていて、アニメ化の気配をビシビシ感じます。
なお、既にアニメ化されている『転生貴族の異世界冒険録~自重を知らない神々の使徒~』など「転生貴族」というワードが入った作品は他にも多数ありますが、これはジャンル的な流行であって作者が同じという訳ではありません。

20位:来世は他人がいい


(画像引用 : Amazon)

月刊アフタヌーン2017年10月号より連載を開始した漫画作品。
作者は小西明日翔先生です。

関西最大勢力のヤクザの組長の孫娘・染井吉乃と、その許嫁で関東最大勢力ヤクザの総長の孫・深山霧島が織り成すバイオレンスな日々を描いたラブストーリーです。

元々はTwitterやpixivで展開していた漫画で、ネット人気や女性人気が非常に高く、「次にくるマンガ大賞2018」コミックス部門1位を獲得するなど連載開始直後から大きな支持を得ていました。
日本だけでなくアジア圏のファンも多いようです。
7巻まで発売されストックも大分溜まっており、売上も好調なのでいよいよアニメ化も実現可能となってきました。

19位:ハニーレモンソーダ


(画像引用 : Amazon)

りぼん2016年2月号より連載を開始した少女漫画。
作者は村田真優先生です。

かつていじめられっ子だった優等生・石森羽花と、レモン色の髪をした男子高校生・三浦界を中心とした青春ラブストーリー
一組ではなく複数のカップルの恋愛模様が描かれる少女漫画らしい作品で、「ハニレモ」の愛称で人気を博しています。

2023年3月24日に22巻を発売。
累計発行部数は1000万部を突破しており、現在連載中の少女漫画ではトップクラスの人気を誇っていて、既に実写映画化も行われています。
近年、少女漫画はアニメ化せず実写化のみに留まるケースも多いですが、『思い、思われ、ふり、ふられ』のように実写の後にアニメ化する作品もあるので、十分可能性アリです。

18位:1年A組のモンスター


(画像引用 : Amazon)

月刊ComicREX2018年3月号より連載を開始した漫画作品。
作者は『男子高校生を養いたいお姉さんの話』『きらぼしお嬢様の求婚』の英貴先生です。

問題児揃いの季園(すえぞの)女子高等学校1年A組を舞台に、恐ろしく真面目な担任・自見太郎の奮闘を描いた学園漫画
10巻まで発売され、累計発行部数は120万部を記録しています。
既にドラマCDも発売済みで、連載開始から5年経った今、アニメ化へ向けて着実に進んでいる印象です。

17位:薫る花は凛と咲く


(画像引用 : Amazon)

2021年10月よりマガジンポケットで連載している漫画作品。
作者は三香見サカ先生です。

底辺の男子校「千鳥高校」に通う強面の紬凛太郎と、名門お嬢様校「桔梗女子」に通う優しき女子高生・和栗薫子による恋愛ストーリーが描かれています。

コメディ要素は薄く王道の恋愛もので、少女漫画(普通の女子がスパダリ系男子に好かれる)の設定を逆にしたような内容で男女問わず人気を博し、「第6回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」で2位、「次にくるマンガ大賞 2022」web漫画部門で6位にランクインするなど評価も上々。
6巻まで発売されておりストックも溜まってきた為、そろそろアニメ化が発表されても不思議ではありません。

16位:アラフォー男の異世界通販生活


(画像引用 : Amazon)

2017年9月より小説家になろうで投稿を開始したWeb小説。
作者は朝倉一二三先生です。

異世界に転移したアラフォー独身男の主人公ケンイチが、転移の際に授かった「現代日本にあるネット通販サイトを使える能力」を駆使し、異世界生活を満喫するお話です。
ジャンルとしてはスローライフに属します。

2016年より、やまかわ先生がイラストを担当する書籍版がMFブックスより刊行。
続いて月刊Gファンタジー2019年5月号でうみハル先生作画によるコミカライズ版の連載がスタートしました。
コミカライズの売れ行きが好調で、アニメ化の可能性がどんどん膨らんでいます。

15位:逃げ上手の若君


(画像引用 : Amazon)

週刊少年ジャンプ2021年8号より連載を開始した漫画作品。
作者は『暗殺教室』『魔人探偵脳噛ネウロ』の松井優征先生です。

鎌倉時代および室町時代を舞台に、主人公の北条時行が得意の逃げ足を駆使して逃若党の仲間達と共に活躍する様を、史実をもとに描いています

大ヒット作家の新作という事で連載前から話題になり、手堅くジャンプ連載陣の中堅を担っています。
ジャンプ作品は中堅クラスまではアニメ化する事が多く、既に『夜桜さんちの大作戦』『アンデッドアンラック』『マッシュル』などもアニメ化決定済みなので、本作のアニメ化自体はほぼ確実です。
『暗殺教室は』連載開始から2年足らずでアニメ化が発表されているので、本作も今年そうなる可能性は十分あります。

14位:僕の妻は感情がない


(画像引用 : Amazon)

コミックフラッパー2019年9月号より連載を開始した漫画作品。
作者は杉浦次郎先生です。

サラリーマンの主人公タクマから「お嫁さんになって」と言われた家電ロボットのミーナが、ロボットでありながら妻らしくなる為に奮闘し、少しずつ人間のような感情が芽生えていく物語です。
ホンワカした日常もののような印象を与えつつ、実際には重いテーマを内在している作品でもあり、ロボットものとしての評価は巻が進むにつれ上がっています。

「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門で6位を獲得。
5巻まで発売されており、ストックは大分溜まってきているので、今年中にアニメ化の発表がありそうな気配を感じます。

13位:ウィッチウォッチ


(画像引用 : Amazon)

週刊少年ジャンプ2021年10号より連載を開始した漫画作品。
作者は『SKET DANCE』『彼方のアストラ』の篠原健太先生です。

魔女や魔法が存在している世界を舞台に、鬼の力を持ちながら平穏に暮らすモリヒト(乙木守仁)と幼なじみで魔女のニコ(若月ニコ )、更に乙木家に集まった風変わりな面々が織り成す日常をコメディメインで描いています。
スケダンと同じ世界の物語で、セルフコラボとして成長したスケダンのキャラも登場しました。

『逃げ上手の若君』と同時期に連載を開始して、コミックスの売上もほぼ同じ。
掲載順はやや不安定ながら上位に名を連ねる事も多く、人気作として定着して来ました。
『逃げ若』と同時期にアニメ化の発表が行われるかもしれません。

12位:異世界賢者の転生無双~ゲームの知識で異世界最強~


(画像引用 : Amazon)

2018年より小説家になろうで連載を開始したWeb小説。
作者は進行諸島先生です。

自分がプレイしていたVRMMOと似た異世界に「エルド」という名前で転生した主人公が、ゲーム知識を駆使し最下位職「ノービス」から賢者へと転職し無双していくファンタジー作品です。

2019年にはGAノベルより柴乃櫂人先生をイラストに招いた書籍版が発売され、2020年には三十三十先生が作画を担当する漫画版がマンガUP!でスタートしました。

進行諸島先生は2022年にアニメ化された『失格紋の最強賢者』『転生賢者の異世界ライフ』の作者で、本作はこれら賢者シリーズの第三弾です。
どちらのアニメも配信で好成績を残しており、本作もその勢いでアニメ化される可能性は高いと思われます。

11位:桃源暗鬼


(画像引用 : Amazon)

週刊少年チャンピオン2020年28号より連載を開始した漫画作品。
作者は漆原侑来先生です。

鬼の血を引き継いでいる主人公・一ノ瀬四季が羅刹学園に入学し、学園の生徒達と共に切磋琢磨しながら、桃太郎の子孫が集う「桃太郎機関」に殺された養父の仇を討つべく戦うダークファンタジーです。

桃太郎という誰もが知る昔話をモチーフにしつつ、イケメン達が躍動する王道ストーリーでエンタメ性が高く男女問わず高い人気を誇っていて、チャンピオンの看板作品になりました。
13巻まで発売され、累計発行部数は200万部を突破。
アニメ映えするタイプの作品と思われ、アニメ化されたら国内外を問わずファンを飛躍的に増やすと予想されます。

10位:メダリスト


(画像引用 : Amazon)

月刊アフタヌーン2020年7月号より連載を開始した漫画作品。
作者はつるまいかだ先生です。

金メダルを夢見てフィギュアスケートクラブ「ルクス東山FSC」に所属する主人公の小学生・結束いのりと彼女のコーチを務める明浦路司が何度も壁にブチ当たりながらも成長していく物語
デビュー作とはとても思えない作画力、そして小学生を主人公としているとは思えないほど熱く厳しくスリリングなストーリーに、多くの読者が心を鷲掴みにされています。

「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門で1位、第68回「小学館漫画賞」一般向け部門受賞と評価は圧倒的。
漫画界における次世代のエース候補であり、アニメ化は確実視されていますが、アフタヌーンはじっくり時間をかけてアニメ化する傾向が強く、2023年内に発表されるかは微妙な情勢です。

9位:プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク


(画像引用 : Amazon)

2020年9月にサービスを開始したゲームアプリ。
『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』で知られるCraft Eggの子会社Colorful Paletteがセガと共同開発しているリズム&アドベンチャーゲームです。

当初は「沢山ある初音ミクコンテンツの一つ」と思われましたが、サービスが始まると「プロセカ」の愛称で親しまれ、特に男性キャラの人気が高くなり女性ファンが急増。
現在はリズムゲームの中でもトップの人気を誇り、ユーザー数は1000万人を突破しました。
2022年にミニアニメ『ぷちセカ』が制作された事もあり、いよいよ本格的なアニメ化が行われる雰囲気になっています。

8位:WIND BREAKER


(画像引用 : Amazon)

2021年1月よりマガジンポケットで連載している漫画作品。
作者はにいさとる先生です。

「偏差値は最底辺、喧嘩は最強」と噂されていた風鈴高校に入学した主人公・桜遥が、実は風鈴高校が街を守る集団「防風鈴」として街中のトラブルを解決し市民に感謝されていると知り、風鈴の一員として戦う事を決意する……というお話

年々コンプライアンスが厳しくなる中、それを逆手に取ったような令和ならではのキレイなヤンキー漫画として人気を博し、6巻発売時点での累計発行部数は122万部を記録。
現在は10巻までリリースされており、ストックも十分に溜まっています。
女性ファンが多く、「ネクスト東リベ」として期待されている漫画とあって、アニメ化は間違いないでしょう。

7位:黄泉のツガイ


(画像引用 : Amazon)

月刊少年ガンガン2022年1月号より連載を開始した漫画作品。
作者は『鋼の錬金術師』『銀の匙 Silver Spoon』の荒川弘先生です。

山奥の村で生まれ、「昼と夜を別つ双子」として生まれた少年ユルが、「ツガイ」と呼ばれる怪物とツガイ使い達との戦いに巻き込まれる伝奇ファンタジーです。

様々な勢力が入り乱れる複雑な内容ながら読みやすく、荒川先生らしい作風で連載開始当初から人気を博し、3巻発売時点で発行部数は100万部を突破。
アニメ化はほぼ間違いありません。
問題はタイミングですが、過去に4作のアニメ化を達成している荒川先生の新作なので、連載を立ち上げる時点でアニメ化企画は動き始めていると思われ、連載開始から2年以内でのアニメ化発表は十分にあり得ます。

6位:魔導具師ダリヤはうつむかない


(画像引用 : Amazon)

2018年4月より小説家になろうで連載を開始したWeb小説。
作者は甘岸久弥先生です。

過労死した前世から異世界転生し、魔導具師となった赤髪の女性ダリヤ・ロセッティが幸せを掴もうとするも婚約破棄され、そこから新たな人生を歩み始める物語
なろう系で一時代を築いている人気ジャンル「婚約破棄系」の代表的な作品で、なろうの累計ポイント歴代9位にランクインしています。

メディアミックスは既に多く、景先生がイラストを務める書籍版『魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~』(MFブックス)を軸に、旧漫画版、現漫画版、スピンオフ小説とそのコミカライズが発表されています。
特に現漫画版『魔導具師ダリヤはうつむかない ~Dahliya Wilts No More~』は人気が高く、シリーズ累計発行部数は120万部を突破しています。
これだけ積極的にメディアミックスを行っている事を考えれば、アニメ化はほぼ確実と言えそうです。

5位:アネモネは熱を帯びる


(画像引用 : Amazon)

まんがタイムきららフォワード2021年1月号より連載を開始した漫画作品。
作者は桜木蓮先生です。

人助けのため受験できず、不本意な高校に入った大槻凪紗と、その時に助けられた病弱な少女・小宮山茉白が織り成す百合恋愛を描いた物語
きらら系の中でも百合成分がかなり強めの作品で、コミック百合姫の作品群と並べても違和感はないくらいです。

1~3巻に重版が掛かっていて、きらら系ではかなり有力なアニメ化フラグが立っている状態。
連載開始から僅か半年で表紙を勝ち取り、これまで三度表紙を飾っている実績からも、現在のきらら作品の中においてアニメ化最有力候補と言えるでしょう。

4位:ウマ娘 シンデレラグレイ


(画像引用 : Amazon)

週刊ヤングジャンプ2020年28号より連載を開始した、競走馬を擬人化したメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』を原作とした漫画作品。
脚本はアニメ『ウマ娘』も担当する杉浦理史さん、企画構成はプロデューサーの伊藤隼之介さん、作画は久住太陽先生が担当しています。

カサマツトレセン学園出身のオグリキャップを主人公とした、ウマ娘達の苛烈なレース人生を描いた熱血漫画
アニメでも2期はシリアス要素が強めでしたが、本作はかなり熱いストーリーが展開され、独自色を出すことに成功しています。

累計発行部数は9巻発売時点で450万部を突破しており、同時期に連載が始まりアニメ化されている【推しの子】 を上回るなど実績は十二分。
2023年放送のウマ娘3期との兼ね合いもありそうですが、そろそろ頃合いでしょう。

3位:アオのハコ


(画像引用 : Amazon)

週刊少年ジャンプ2021年19号より連載を開始した漫画作品。
作者は三浦糀先生です。

バドミントン部に所属する猪股大喜、大喜の想い人でバスケ部所属の先輩女子・鹿野千夏、大喜の友人で新体操部所属の同級生・蝶野雛を中心とした恋愛ストーリー
家庭の事情で大喜と千夏が同居することになり、物語は緩やかに動き始めます。

ジャンプの恋愛モノでは珍しくコメディ要素が薄めでお色気もハーレム要素も皆無
そのピュアな恋愛模様が人気を博し、累計発行部数は200万部を突破しました。
9巻まで発売中で、ストック的にも十分です。

ちなみに、ジャンプの恋愛作品は殆どが連載開始から2年以内にアニメか発表を行っています。

2位:ダンダダン


(画像引用 : Amazon)

2021年4月より少年ジャンプ+で連載している漫画作品。
作者は龍幸伸先生です。

宇宙人の存在を信じない女子高生のギャル・綾瀬桃とオカルトマニアの男子高校生・高倉健が宇宙人と妖怪に遭遇し、怪異たちとバトルを繰り広げる物語
メインは怪異アクションバトルですが恋愛要素もあります。

龍先生は下積み時代に『地獄楽』『チェンソーマン』をアシスタントとして支えていた超画力の持ち主で、本作でもその画力が遺憾なく発揮されています。
それで逆にアニメ化が不可能と言われているくらいです。

累計発行部数は5巻の時点で120万部。
ジャンプラにおいては準エース格で、次のアニメ化候補の筆頭です。
ufotableなどの実績あるアニメスタジオが映像化すれば海外ファンが急増する事になるでしょう。

1位:SAKAMOTO DAYS


(画像引用 : Amazon)

週刊少年ジャンプ2020年51号より連載を開始した漫画作品。
作者は鈴木祐斗先生です。

かつて「最強の殺し屋」と呼ばれたものの女性に一目惚れして引退・結婚し安西先生のような体型になった「坂本商店」店長の坂本太郎と、彼のもとに集った異能力者・実力者達が家族との平凡な日常を守るため刺客たちとバトルを繰り広げるアクション作品

連載開始からしばらく掲載順位は不安定でしたが、徐々に上位常連となり近年は5位以内で安定。
10巻発売時点で累計発行部数は250万部を突破し、アニメ化前の『鬼滅の刃』とほぼ同じ水準に達しています。

現状、アニメ化していないジャンプ連載陣の中で最も人気が高く、アニメ化は確実
ストック的にも今年発表はほぼ間違いないでしょう。

順位まとめ

*1位 SAKAMOTO DAYS
*2位 ダンダダン
*3位 アオのハコ
*4位 ウマ娘 シンデレラグレイ
*5位 アネモネは熱を帯びる
*6位 魔導具師ダリヤはうつむかない
*7位 黄泉のツガイ
*8位 WIND BREAKER
*9位 プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク
10位 メダリスト
11位 桃源暗鬼
12位 異世界賢者の転生無双~ゲームの知識で異世界最強~
13位 ウィッチウォッチ
14位 僕の妻は感情がない
15位 逃げ上手の若君
16位 アラフォー男の異世界通販生活
17位 薫る花は凛と咲く
18位 1年A組のモンスター
19位 ハニーレモンソーダ
20位 来世は他人がいい
21位 転生貴族 鑑定スキルで成り上がる~弱小領地を受け継いだので、優秀な人材を増やしていたら、最強領地になってた~
22位 東京エイリアンズ
23位 魔法使いの約束
24位 ゆびさきと恋々
25位 ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。
26位 煙と蜜
27位 明日、私は誰かのカノジョ
28位 合コンに行ったら女がいなかった話
29位 ぬるめた
30位 よくわからないけれど異世界に転生していたようです
31位 青野くんに触りたいから死にたい
32位 こういうのがいい
33位 ハイスコアガール DASH
34位 しあわせ鳥見んぐ
35位 ガイシューイッショク
36位 宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する
37位 スーパーの裏でヤニ吸うふたり
38位 あかね噺
39位 ヘブンバーンズレッド
40位 タコピーの原罪

2021年にアニメ化されると予想した作品(https://moemee.jp/?p=12425)はほとんど実現したので、新たに次のアニメ化候補作品を選出しました!
単にアニメ化されるだけじゃなく、アニメ化によって大化けする作品もこの中にあるかもしれません。
それも楽しみです!

【ダンス・ダンス・ダンスール】少女漫画展開かと思いきや、プロダンサーも思わず認める激熱スポーツアニメ!!??

出展 Amazon

2015年からビックコミックで連載をしている漫画『ダンス・ダンス・ダンスール』。

2022年4月からアニメ化もされるほどの人気作品。

しかし、少女漫画家として活躍しているジョージ朝倉さんが作者ということもあり、「少女漫画展開で、見る人を選ぶ作品では?」といった声もちらほら上がっていました。

バレエダンサーを夢見る主人公が、バレエを通して成長していく作品ということで、もちろん恋愛要素も見られます。

ですが、少女漫画展開だからと侮るなかれ!何せ、バレエに関して制作陣がガチなんです。

実際、バレエ監修やバレエ演出などを担当される方がクレジットに登場するくらいにガチでバレエに力を注いでいるスポーツアニメ。

少女漫画展開と最初は言われていたこのアニメですが、回を追うごとにこのスポーツアニメとして注目を集めて話題となっています。

作者ジョージ朝倉

『ダンス・ダンス・ダンスール』という漫画はビックコミックで連載をしており、作者はジョージ朝倉さん。

作者であるジョージ朝倉さんを知っている方は別として、ここまで聞くと、少女漫画展開というのがあまり予想できないのではないでしょうか。

なので、全く少女漫画展開と思わず見始めたところで「おや?」という違和感を覚えてしまった方もいたよう。

ジョージ朝倉さんを知っていればこのような誤解を生むこともなかったのではないかと感じます。

何せ、ジョージ朝倉さんは、長年少女漫画で活躍をしていた女性漫画家さんだから。

名前を見ただけでは、性別が女性とはわかりにくいうえに、ジョージ朝倉さんが描く自画像は完全に男性そのものなので、間違って男性だと思っていた方もいるのでしょう。

過去に月刊IKKIで『平凡ポンチ』という作品を連載していた以外では、月刊フラワーズ、別冊フレンド、FEEL YOUNGなど完全に少女漫画を連載していた作者さんです。

ですが、連載作品は実写化やアニメ化も多数された話題作品ばかりの漫画家さん。

『ピース・オブ・ケイク』や菅田将暉さんと小松奈々さんが結婚前に共演した作品としても話題となった『溺れるナイフ』の他『少年少女ロマンス』『夫婦サファリ』など数多くの人気作品を作られている方なのです。

そんなジョージ朝倉さんがビックコミックで連載を始めたのが『ダンス・ダンス・ダンスール』ですので、少女漫画展開だと言われる理由も納得できることはできます。

また、絵柄も少女漫画的な絵柄のためそこでも苦手意識を持たれた方もいたようです。

しかし、試しに見ると、バレエシーンの描き方や楽曲までバレエやスポーツにガチなのがまるわかり。

バレエダンサー自身もSNSでそのすごさをつぶやいていたほど。

まさしくいい意味で期待を裏切られた人が続出となった作品なのです。

あらすじ
出展 公式サイト

主人公村尾潤平は、幼い頃に見たバレエダンサーのキラキラした姿に憧れ、バレエに興味を示します。

潤平の父親は息子に男らしく育って欲しいと願っていましたが、息子のバレエに対する熱量を知り、息子の夢を応援することに。

そしてバレエを始めた潤平。

しかし、突然訪れた父親の死をきっかけにバレエを辞めジークンドーの道に進むことを決めます。

すっかりバレエの道を閉ざしたとかんじられた潤平ですが、五代都という転校生との出会いによってふたたびバレエの道へと足を踏み入れることになるのですが……。

郁が潤平にバレエの素質があると見抜き、自分の母親がやっているバレエスタジオへと入会させようとします。

子供時代の時と違い、死んだ父親の願いや家庭事情、さらには中学男子という多感な時期に男子バレエを習うという葛藤などがあり、昔の様に素直にバレエの道へと足を踏み入れられない潤平。

ですが、郁の母親でありバレエの先生でもある千鶴が潤平や潤平の母親も説得させ自身のバレエ教室へと通わせることに成功します。

バレエ教室では、潤平のバレエや恋のライバルとなる森琉鶯との出会いが。

琉鶯はクオーターということもあり、まさしく王子様のような見た目な上に、長年郁との絆もあり潤平の闘争心に火が付く。

一方、琉鶯もそのバレエの実力から今までは唯我独尊のようなふるまいが通っていたのだが、潤平の登場によりその立場が揺らぎこちらも闘争心が掻き立てられることに。

コンテストや発表会レッスンなどを通し、バレエに次第に真剣になっていく潤平。

バレエだけではなく、学校生活、恋愛、ライバルや友達などの存在を通していくうちに様々な葛藤や困難に立ち向かっていく様を描いている青春スポーツ漫画となっています。

作者である、ジョージ朝倉さんが、女の子のイメージが強いバレエの世界に登場する男の子がバレエを習うメンタリティがどのようなものか、そして思春期をどのように乗り越えていくのだろうをテーマに描いている作品ということで、思春期ならではの人間模様もまた注目されている作品でもあります。

バレエにガチな部分

 

一度スポーツ漫画を描いてみたいという作者自身の思いもあり、誕生したのが、この『ダンス・ダンス・ダンスール』

登場人物たちの心の機微なども魅力となっているこの漫画ですが、バレエ部分も見逃せない作品です。

バレエのシーンは、漫画でも躍動感満載に描かれていますが、アニメだとこのバレエ部分がさらに躍動感まみれ、まさしくかなりガチに作られているのです。

まず心強いのが、アニメーション制作を担当しているのが、MAPPAというアニメーションスタジオ。

この会社が手掛けてきた作品は、『呪術廻戦』『進撃の巨人』『坂道のアポロン』といった人気作であり、戦闘シーンなどに動きに定評ある作品ばかり。

また、スポーツアニメとして人気作の一つである『ユーリ!!! on ICE』も手掛けられている会社だ。

もうこの段階で何となく安心できてしまう人もいらっしゃるのではないでしょうか。

なにせ『ユーリ!!! on ICE』のスケートシーンを作る際に、プロのスケーターによる演技をモーションキャプチャーしたものを元につくられているため、その躍動感や本物館も話題となっていた作品だからです。この手法は、『ダンス・ダンス・ダンスール』でも使われています。

東京バレエ団のトップクラスのダンサーによる演技から作画が作られているのです。

これにより、バレエシーンにも手を抜くことがない本格的なアニメとなっているわけです。

人間による本物の動きを元に作られているため、筋肉や呼吸などが生きているように伝わってきます。人間ができない動きをしないというのは、実にリアル差が増しますよね。

さらに、モーションキャプチャーを担当するダンサーさんから、演技中の息遣いなども細かくアドバイスをもらっているほか、着地恩といった演技中の音もリアルさにこだわった作りとなっています。

ここまでこだわったものとなると、もうアニメではなく、一つのバレエの演目を見ていると言っても過言ではない出来となっているのも納得できませんか?

これだけこだわったバレエシーンが、1話の冒頭から使われているので、初見から弾きこまれてしまうことも間違いないのです。

1話目のこの冒頭シーンは実際に演じた秋元康臣さんの演技とアニメのシーンが比較されている動画が公式SNSにも挙がっているので、気になる方はぜひ見てください。

再現度の高さに鳥肌が立ちます。

バレエシーンには、上から正面から、下から左右など視点が動いているため、さらに躍動感がアップしているのがわかります。

実際に舞台のバレエを観客として見に行った場合は正面からしか見ることができないのですが、アニメだから360℃どの視点からも見ることができる、これはアニメだからこその表現方法となっているのではないでしょうか。

またバレエの演技シーンだけではなく、原作で初めてバレエを見た潤平が感じた、ピカピカ、キラキラとした感動。

作中では“星が爆ぜる”といった表現がされている部分もアニメで再現されています。

原作では、実際にキラキラと光が飛んでいるように描かれているのですが、アニメではこの表現を出すのは難しそうとも感じていました。

しかし、舞台照明などによる光の描き方や、主人公の目の動きなどでこの表現がアニメとして生かされている、潤平がバレエでどれだけ感動したのかが一発でわかる作り方がされています。

バレエシーン、音、光とガチな面を紹介しましたが、もう一つ忘れてはならないのが、挿入歌。

実際にバレエで使われている楽曲ばかりが使われています。

「白鳥の湖」からは、”第1幕第1場 ワルツ””白鳥たちの踊り オデットと王子のアダージオ””情景、オディールの登場””黒鳥のグラン・パ・ド・ドウ・アダージオ””第1幕第2場 情景””情景、オデットの登場””4羽の白鳥たちの踊り””情景、オデットの悲嘆”

“情景、王子の登場””終曲”

第3幕より”「黒鳥」のパ・ド・ドゥ”

の楽曲、さらに

「海賊」からは”アリのヴァリエーション”。

「ライモンダ」第2幕からは”ライモンダのヴァリエーション”。

「ドン・キホーテ」第3幕からは”バジルのヴァリエーション”。

上記楽曲が9話までの間にちりばめられている。

こだわりがすごいと思いませんか?

実際のバレエダンサーからも感動の声が上がっていることもありバレエ経験者の方が楽しめることはもちろん、バレエに知識のない方も理解ができるほど丁寧にそして本格的に作られているからこそ話題となっている作品という訳です。

芸能界でもファン多し。コナンの青山剛昌先生も認める名探偵!「ミステリと言う勿れ」完全攻略! #ミステリと言う勿れ

出典 ドラマ公式Twitter

 

「ミステリと言う勿れ」は漫画家田村由美さんによるミステリ漫画です。

2017年1月号の月刊フラワーズに読み切りとして掲載されていましたが、話題となり、連載が開始となりました。

2021年9月現在で、コミックスは9巻まで発売されています。

また、電子版を含めた本作の単行本累計発行部数は、1000万部を突破しており、2021年7月には、1か月の電子版売り上げが小学館の歴代最高を記録するという大人気コミックです。

売り上げだけではなく、数々の賞も受賞しているのがこの作品。

ダ・ヴィンチ2018年8月号「今月のプラチナ本」を受賞しているほか、このマンガがすごい! 2019 オンナ編第2位、マンガ大賞2019 第2位を受賞しています。

『ダ・ヴィンチ』の編集長関口靖彦さんは「読者の目に映る世界をひっくり返すミステリ作品である」と評価するなど、各方面で評価されています。

2022年には菅田将暉で月9枠で実写化も放送開始

少女コミックでありながら、この漫画のファンは女性だけではありません。

たとえば、2021年4月15日に放送された『アメトーーク!』。

この日は「マンガ大好き芸人」という企画で麒麟の川島さんがこの漫画を大絶賛しており、男性読者も多いのがこの漫画。

ミステリー漫画として有名な作品の一つと言えば、『名探偵コナン』だと思うのですが、この漫画のコミックには、名探偵図鑑というものがあります。

私もこの図鑑大好きでいつも楽しみにしているのですが、『名探偵コナン』98巻の名探偵図鑑に、ミステリと言う勿れの主人公久能整が紹介されているのです!

出典 PR Timez

コナンの作者青山剛昌も認める名探偵が出てくるこの作品。

おもしろくないワケがないですよね?

ここまでは、本作の内容に触れずに漫画の魅力を説明しましたが、ここからは内容に触れながら私のおすすめ部分を紹介したいと思います。

まず、あらすじから。

 

大学生である久能整(くのう ととのう)は、ボリューミーな天パと仏頂面が特徴的な青年です。

友達も彼女もおらず、土日にカレーを作るのが趣味の「変わり者」。

しかし、彼は人を観察する能力、記憶力に長けています。

その能力を生かし、探偵でもない一介の大学生のもとに集まる事件を解決していくという作品。

作者である田村由美さんは、1巻のあとがき漫画でこの作品について「舞台劇を意識した閉鎖空間で主人公がひたすら喋るだけの漫画である」と話していることからも、閉鎖的な空間でおこる事件に主人公整が巻き込まれて解決していくというものです。

『海月姫』『主に泣いてます』『東京タラレバ娘』『偽装不倫』『美食探偵 明智五郎』と名作揃い!!東村アキコ作品まるっと紹介

出典 公式Twitter
東村アキコさんとは?

1975年10月15日生まれで宮崎県串間市出身の漫画家さんです。

1999年『ぶ~けデラックス』NEW YEAR増刊にて『フルーツこうもり』で漫画家デビューをはたします。

その後、2001年1月号の『Cookie』から初連載作品『きせかえユカちゃん』をスタートさせ、実の父親のエピソードを描いた作品『ひまわりっ ~健一レジェンド~』を2006年から連載を開始。

2007年に東村アキコ代表作の一つとなった育児エッセイ漫画『ママはテンパリスト』の連載を始めます。

この漫画は100万部を売り上げる大ヒット作品となりました。

それからは『海月姫』や『主に泣いてます』、『東京タラレバ娘』、『偽装不倫』、『美食探偵 明智五郎』といったドラマ化やアニメ化された作品を数々誕生させています。

また、東村アキコ先生の描く漫画は多くの賞も受賞。

『海月姫』で第34回講談社漫画賞少女部門を受賞、『かくかくしかじか』で第8回マンガ大賞、第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞するとともに、『東京タラレバ娘』が第6回ananマンガ大賞の大賞に選ばれるなど名実ともに人気漫画家さんです。

そんな東村アキコ先生、自画像はジャージ姿でお団子ヘアの姿で描かれていますが、実際は顔出しもされており、めちゃくちゃキレイです。

トーク力にも定評があり、イベントを主催するほか、漫画を描いているときもずっとしゃべりながら作業をしているようで、アシスタントさんを楽しませているみたいです。

また、東村アキコ先生はまた非常に速筆なことで有名。

作業スケジュールを平日10時半~19時とし、この時間を守りながら1か月100ページ以上を創作しており、そのため多数の連載を抱えた状態を長期間にわたり継続することができるそう。

すごいですよね!

東村アキコ先生のモットーは、「自分が描く上で、楽しく暗くないものを描くこと」。

だから、ネガティブな主人公などは描かないようにしているそうです。

そんな東村アキコ先生の作品はどんなものがあるのか、2021年10月現在で単行本化されている漫画について連載開始順に詳しく説明していきたいと思います。

2001年~2010年
・きせかえユカちゃん
出典 Amazon

『Cookie』 2001年1月号から連載を開始。

読切『きせかえサマー』をもとに作られた漫画です。

既刊11巻まで出ていますが、完結しておりません。

このコミックについては、2007年11月号の『Cookie』で、東村先生の了承を得ずに編集部が「次回最終回」と記載したことで、2007年12月号分の原稿執筆のボイコット。

それ以降掲載がストップしたのですが、人気がある作品であったため、再開を求める声が殺到。

そこで、編集部と協議の結果、2008年7月号から再開されました。

しかし、再開から2008年7月号と2012年7月号の2回のみ掲載されて以降連載が再開されていません。

ちなみに、きせかえユカちゃんの第77話から第82話は単行本未収録となっているため当時発売された雑誌以外では読むことができません。

私自身東村アキコ先生をはじめて知った作品であり内容も大好きなのでいつか連載再開されないかなぁと思っていますが、大人の事情とかで難しいのでしょうね…。

漫画の内容は、おしゃれ好きでスタイルの良い小学校6年生の主人公ユカが、周囲の人々を巻き込んだコメディ作品。

登場人物全てクセのあるキャラクターばかり登場します。

少女マンガと言えば恋愛と考えられがちですが、この漫画は恋愛よりギャグ要素の方が高い作品なので、恋愛系の少女マンガが苦手な人にもおすすめできます。

主人公がおしゃれ好きなので、登場人物のファッションを見るだけでもたのしめる作品。

そして何より、かわいいです。

ユカちゃんがものすごくかわいい!

小生意気な発言もありつつ、子供らしさを残した大好きなキャラクターです。

あー、やっぱり完結してほしいし、続きが読みたいな…。

登場人物

・湯川 ユカ(ゆかわ ユカ)

久木井小学校6年3組。

小学生とは思えないスタイルを持っているためランドセル姿に違和感を覚えるほど。

身長163㎝でスレンダー体型で、顔もかわいく将来の夢はスーパーモデルになること。

見た目は小学生に見えないが、中身はまんま小学生で、精神年齢は6歳のアホの子のためギャップがすごい。

大食いだが太りにくい体型をしているためダイエットには無縁。

他人の恋愛話は好きで首を突っ込むタイプですが、彼女自身は恋愛に対してかなり鈍感。

おしゃれが好きなため毎回かわいらしい衣装で描かれています。

・緑山 みどり(みどりやま みどり)

ユカの同級生であり親友。

くるくるふわふわのパーマが特徴です。

古着屋「GREEN」の跡取り娘で、将来の夢はファッションデザイナーになること。

ユカとはよく行動を共にしていて、彼女のスタイリストを務めている。

そのため、ユカの着ている服は大体GREENのものか、みどりの手作り。

ユカとは違い小さく年相応の見た目をしていますが、服作りの技術は小学生とは思えないものです。

【コジコジ】絵本のようにメルヘンなのに大人の心に刺さる名台詞!哲学書「COJI-COJI」の魅力

はじめに

「COJI-COJI」(コジコジ)は、1994年に雑誌「きみとぼく」で連載がスタートし、2002年でいったん完結している漫画作品です。作者はさくらももこ先生です。
さくらももこ先生といえば真っ先に思い浮かぶのは「ちびまる子ちゃん」ですよね。時に切ない回もありますが、基本的にはほのぼのとしたとても柔らかい物語です。

ところが、この「COJI-COJI」はそれとは少し異なります。
全体的なイメージは、舞台も絵柄も「メルヘン」です。ですが、掲載雑誌が少女まんがではなかったからか、登場人物のセリフがどことなく大人っぽかったり哲学的だったりして、はっと考えさせられるのです。そのギャップが癖になり、つい何度も読んでしまうのです。
「COJI-COJI」はむしろ、大人にこそ読んでほしい作品の一つです。

今回の記事では、ぜひそういった魅力について紹介していきます。

引用:.prcm.jp

主人公コジコジとメルヘンの国
コジコジ(宇宙生命体)

(1巻 p.2)

主人公の名前は、コジコジです。
登場人物の紹介ページには「宇宙生命体」としか書いてありません。2等身ほどで丸い耳がついており、まるでサルやクマのこどものようです。愛らしい外見や率直なセリフのイメージでとても幼く見えますが、実際のところはわかりません。
それ以外にわかるのは、不死身で、勉強が苦手。空が飛べる、そしておまんじゅうがすきなことくらいです。

コジコジが暮らしているのは、メルヘンの国という場所です。自然が多く、建物はおもちゃのようにカラフルで可愛らしい形をしています。さくら先生独特の柔らかな筆致によって細部まで描きこまれ、いつまでも眺めていられるとても素敵な舞台です。

ファンタジックな舞台で交わされる、シビアなセリフ


引用:note.com
「COJI-COJI」は、愛らしい絵柄や舞台にまるでそぐわないシビアなセリフがたくさんあります。
その中でも、あまりにシビアで現実的で、メルヘンの国の物語だということを忘れてしまう会話を紹介します。

「次郎は 今も将来もずっと次郎なのさ」

(1巻 p.18)

「バカ言ってんじゃないよっ ずっと次郎じゃ困るんだよっ  次郎なんてさっさと捨ててミッキーでもスヌーピーでも何でもなって楽させとくれっ」

(1巻 p.19)

次郎君は、コジコジと最も近い友人です。面倒くさがりながらも、それなりにコジコジの面倒を見ています。
1巻の第1話でコジコジは職員室に呼び出されるのですが、次郎君は窓からそれをこっそり見守っています。その時コジコジは先生から「将来一体何になりたいんだ」と質問され、このように答えます。

「コジコジは生まれた時からずーっと 将来もコジコジはコジコジだよ」

(1巻 p.17)

引用:note.com
この言葉に、次郎君は「なんかガーンときちゃった…」と感動します。
そしてその晩、「立派になれなくていいのか」とうるさい母親に、自分の部屋でだらけながら「今も将来もずっと次郎」だからいいと言います。そして「ずっと次郎じゃ困るんだよっ」と激怒されるのです。

このままだからと自然体で話すコジコジと、「バカ言ってんじゃないよっ」と怒鳴られる次郎君。「ありのまま」であることが持つ二つの面を、第1話からユーモラスに描いてみせるさくら先生にはいつもながら驚かされます。

ちなみに、コジコジが呼び出される職員室もぎっしり背景が描かれており、見ごたえがあります。雑然としていたり、デスクで喫煙している先生が3人もいたりと、およそメルヘンのイメージからかけ離れているのです。そういうところにも思わずくすりと笑えますね。

「自分とはなに?」

「COJI-COJI」のセリフが大人にも響く理由の一つは、作品全体を通して「自分とは?」という問いが大きなテーマになっているからでもあります。
コジコジは、第1話からずっとこのメッセージをまっすぐ読者に伝えています。他の登場人物が「自分とは?」「何のために存在するのか?」と迷っているときも、揺らぐことなくありのままです。

コジコジは不死身の宇宙生命体です。
ですが、ほかの登場人物は違います。そのため、コジコジのようにシンプルでいることがなかなかできません。自分の属するグループの価値観に影響されて右往左往するのが普通です。顔のせいで毎年クリスマスに天使の仲間から笑い者にされる吾作君。同性に恋しているかもしれないと悩むハレハレ君。メルヘンの国に限らず、だれにでもある普遍的な悩みですよね。
3巻収録の第23話「やかん君 ケガをする」では、クラスメイトのやかん君が「自分とは?」という悩みにあたふたする姿を、とてもユーモラスかつシュールに描いています。

「ねえ やかん君て 一体 何?」

(3巻 p.98)

「やかん君」は、コジコジのクラスメイトです。
頭がやかんで胴体は人間です。普通のやかんと異なるのは、テンションが上がると勝手に沸騰するところです。
ある日コジコジは、どういうシステムで沸騰するのか知りたくてこのように質問します。ところが、「どういう存在なのか」を問われたように感じたやかん君は、真剣に悩んでしまいます。
いったんはメルヘンの国一番の物知りじいさんから「やかん人間」であると聞き、安心します。説明によると「顔がやかんで胴が人間(中略)火を使わずにお茶をわかせるのもやかん人間ならではのワザ」(3巻 p.103)のようです。ところがその後やかん君は頭をケガして、数日間修理のためにやかんを金物屋に預けなければなりません。
その間やかんの代わりとして渡されたものは、なんと「ザル」でした。やかん君は、頭がザルの姿で登校してきます。それを見たコジコジは、友人たちに質問します。

「あのさ やかん君は やかんじゃなくてもやかん人間なの? それとも違うの? 教えて」

(3巻 p.109)

「…それは彼がいちばん教えてほしいことだと思うな…」(p.110)

やかん君のよりどころは、やかんでした。ですが、頭がザルでもお茶をわかせなくてもやかん人間なのか。「自分とはなに?」があっさり揺らいで呆然とするやかん君の姿に、それを保ち続けることの難しさを感じます。
そしてあらためて、だからこそ「COJI-COJI」という物語の主人公はコジコジであり、この宇宙生命体が一貫して伝えてくれるメッセージの大切さに気づくのです。

まとめ

「COJI-COJI」は連載から約20年が経とうとしている作品ですが、絵もテーマもまったく古びることなく今でもたくさんの読者に愛されています。
今回の記事では、物語のテーマの一つとも言える「自分とはなに?」を中心に紹介しました。ですが、この作品にはまだまだたくさん、奥深くて豊かなテーマが存在しています。身近なテーマである憧れや恋愛から、劣等感に「クールとは」など、たった全4巻とは思えないほど充実しています。

また、まるで絵本のような扉絵や背景、そして世界観も、ぜひ堪能してみてください。イラストだけでなく、扉絵のデザインセンスも圧巻です。物語のどこを開いても宝石箱のような愛らしさと美しさが溢れていて、きっと心を打たれるはずです。

【ネタバレあり】リアルな男女の夜事情?『来世ではちゃんとします』あらすじ・魅力を紹介!

出典 Amazon

皆さんは、今注目の『来世ではちゃんとします』という4コマ漫画をご存じでしょうか? 『グランドジャンプ』に連載されている本作は、2020年に実写ドラマ化し、内田 理央が主演を務めたことで、主に若い女性視聴者から注目されるようになりました。現在も、Hulu、TVer、Paravi、Netflixなど大手配信サイトにて配信が続けられています。

そして2021年『来世ではちゃんとします2』がParaviにて独占先行配信がスタートし、ますます人気となりました。

この記事では、『来世ではちゃんとします』のあらすじや魅力を紹介します!

・来世ではちゃんとしますとは?
・来世ではちゃんとしますの魅力とは?
・読者待望の展開!?あの二人はどうなる?

最後に、2021年8月18日に発売された単行本第7巻の展開にも触れています。是非チェックしてみて下さい。

・来世ではちゃんとしますとは?

『来世ではちゃんとします』は2018年5月から集英社の『グランドジャンプ』に連載されている漫画作品です。作者はいつまちゃん先生。一体どんな物語なのでしょうか?

舞台は現代。CG制作を行う「スタジオデルタ」という会社で繰り広げられる、5人の社員たちの日常を描いたコメディ作品です。

 

・来世ではちゃんとしますの魅力とは?

『来世ではちゃんとします』の魅力は数多くありますが、ここでは3つのポイントに絞って紹介いたします。

魅力①個性的な登場人物たち

『来世ではちゃんとします』に登場するキャラクターは、それぞれ個性的なキャラクターばかりです。

今作の主人公・大森桃江(おおもりももえ)。彼女には5人のセフレがいます。何故桃江がここまで奔放になったかと言うと、昔桃江が結婚を意識して付き合っていた彼氏にフラれ、深く傷付いた時の事です。何とかして心の傷を癒そうとした彼女は、元彼よりもハイスペックな男性と寝るようになってゆきます。

『そんな事を繰り返しているうちに、気が付いたら27歳になっていた』

と作中で本人は振り返っています。

そんな桃江は、5人のセフレの内の一人、A君という人物に恋をしています。

A君には恋人がいるものの、桃江との付き合いを終わらせることはありませんでした。桃江は、A君と会えない時とても落ち込みます。しかしそんな時は、他のセフレと会い、寂しさを紛らわせています。

そんな桃江の同期兼・友人の高杉梅(たかすぎうめ)。彼女もキャラが濃い人物です。
ある日、梅は桃江に『レズビアン系のイベントに参加しない?』と桃江を誘いました。梅は、今までの人生において男性と恋愛をすることが一切出来ずにいた為『自分の恋愛対象は女性なのかもしれない』と思ったのです。
イベントに誘われた時にはかなり驚いていた桃江ですが、二人でイベントに参加。

その結果梅は『男性・女性とか関係無く、自分に色恋は無理』

だと悟ります。一方桃江は『性的な目で見られたら男女関係なくいけそう』だと悟りました。その後梅は、親などから『いつ結婚するの?』攻撃を受けますが、彼女なりに上手くかわしてたくましく生きています。

『スタジオデルタ』の社員は女性二人だけですが、男性陣も個性が強いです。

桃江と梅より1歳年下の男性・松田健(まつだけん)。彼は、親密になった女性を情緒不安定にしてしまう魔性のオトコです。そんな奔放な健ですが、過去には健が心から愛した女性もいました。しかし、その元彼女と別れてからは、特定の女性とは付き合わず、気になる女性ができたらサクッと肉体関係を持つようになりました。そんな健ですが、最新の単行本7巻では…?

そんな健と同い年で、健から度々恋愛のアドバイスを受けている男性・林勝(はやしまさる)。勝は、昔付き合っていた女性に浮気されたことをきっかけに『付き合うのは貞操を重んじる処女が良い』と考えています。しかし、勝のイメージする『貞操を重んじる処女』との出会いは一切ありません。勝本人も『処女厨を直したい』と思い、インターネットのオンラインゲームを通じて女性と出会うものの、その女性の元カレの人数を聞いただけで『帰りたい』と呟いてしまうほど、拗らせているのでした。

そんな個性豊かな『スタジオデルタ』のメンバーの中で、プロジェクトリーダーを務める男性・檜山トヲル(ひやまとをる)。彼は、寡黙で仕事も早く、リーダーなだけあって他のスタッフよりも数倍働いています。

そんなトヲルは、日の出町のソープに勤務している心ちゃんにガチ恋状態。心ちゃんに会いに行く為に、トヲルは副業の漫画制作をして、稼いだお金を彼女のプレゼント代に充てており、「1000万円溜まったら、心ちゃんにこの思いを伝えよう」と考えています。

『スタジオデルタ』に所属する5人だけでも既に、現実に存在しそうなキャラクターばかりですが『来世ではちゃんとします』には他にもリアルなキャラクターが大勢登場しています。是非『来世ではちゃんとします』単行本を読んでみて下さい。

続きを読む 【ネタバレあり】リアルな男女の夜事情?『来世ではちゃんとします』あらすじ・魅力を紹介!