12
May
青春ラブコメディの到達点『妹さえいればいい。』
大見出し:『妹さえいればいい』
『妹さえいればいい(通称妹さえ)』は、ライトノベル『僕は友達が少ない(通称はがない)』で有名な平坂読氏によるライトノベル作品です。
2015年3月からガガガ文庫(小学館)で刊行されており、既刊9巻(2018年4月現在)までが発売中の、ライトノベル作家をテーマにしたおすすめの作品です。
2017年10月~12月にわたってテレビアニメが放送され、漫画版『妹さえいればいい』既刊5巻(2018年4月現在)や外伝『妹にさえなればいい』全3巻も発売されています。
ストーリー
妹をこよなく愛する妹バカのライトノベル作家・羽島伊月(はしま いつき)の書く小説は妹モノの小説ばかりです。
そしてそんな伊月の周囲には、小説仲間である銀髪碧眼超絶美少女の可児那由多(かに なゆた)や同時期に作家デビューを果たした不破春斗(ふわ はると)、伊月の大学の同級生で恋・友情・夢に悩む、青春三冠王の白川京(しらかわ みやこ)らが伊月の部屋に訪れては遊ぶ毎日を送っています。
そして伊月の父が再婚した際の連れ子である羽島千尋(はしま ちひろ)は伊月の弟として、ほぼ毎日伊月のために料理や家事全般をこなしてくれていますが、ある秘密を抱えています。
『妹さえいればいい』の魅力は?
ラノベ作家と編集者の日常
この『妹さえいればいい』の作中では、主人公である羽島伊月をはじめとするラノベ作家の日常が細かく描かれています。
執筆作業に集中したり、ネタ探しに出かけたり、遊んだり、自由を満喫したりと、まさに自由奔放な姿が描かれています。
しかし、作家にとって一番大事な締め切りを目前にした崖っぷちの状況が描かれていたり、作家あるあるが落とし込まれていたりと、コメディ作品としても非常に楽しむことができます。
そして何より作家を支える存在である編集者にもフォーカスが当てられているため、編集者ならではの苦悩も詳しく描かれています。
可児那由多
この作品のメインヒロインでもある可児那由多は、銀髪碧眼の超絶美少女で天才ラノベ作家で胸も巨乳です。しかし自身を変えてくれるきっかけになった羽島伊月のことを好き過ぎるあまり、常軌を逸した言動や行動に走る癖があります。
天才は変人が多いと言われていますが、可児那由多の場合は一線を越えています。しかしそれでも許せてしまうのは時折見せる可愛らしい表情や仕草があるからでしょう。
気になる方はアニメや原作の小説をご覧になってぜひ可児那由多の魅力を感じてみてください。
さまざまなゲーム
『妹さえいればいい』では、さまざまな種類のゲームが登場します。
主に登場するのは紙や鉛筆を用いた人間同士の会話で決められたルールに則って遊ぶ、いわゆる「対話型ロールプレイングゲーム」を指すTRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)です。
このTRPGを伊月の部屋に集まったメンバー+伊月の弟である羽島千尋で行うのが定番の展開となっています。
ゲームをしながらも物語と絡めて進行していくので、見ていると実際にプレイしてみたくなる衝動に駆られてしまいます。
原作は少し過激なイラストや描写が多い
アニメをご覧になった方は理解できると思いますが、原作のライトノベルも同じく少し過激なイラストや描写が多いです。
そういう過激な表現を用いた作品が好きな方にはおすすめですが、そうでない方にはあまりおすすめできません。
しかし、物語のメインヒロインである可児那由多の姿をもっと見たい方にはぜひ見て欲しい作品でもあります。気になる方はぜひ原作を購入してみてください。
アニメ1話で見るのを辞めないで!
2017年10月から放送されたテレビアニメの1話冒頭シーンを見た瞬間に「何だこのアニメは」と思った方も中にはいるでしょう。
しかし、その冒頭シーンだけで判断してはいけません。かなり過激な表現を用いていますが、決してデフォルトではありませんので注意してください。
この『妹さえいればいい』は作者の平坂読氏が、作家もののライトノベルを執筆したいという強い思いから生まれた作品です。
テレビアニメから視聴した方にはぜひ原作のライトノベル小説をご覧になることを強くおすすめします。青春群像劇としてもラブコメディ作品としても非常におすすめです。