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26

May

『よつばと!』が未だにアニメ化しない理由 #よつばと

出典 : Amazon.co.jp

全世界累計1670万部の発行部数を誇る大ヒットマンガ『よつばと!』
これだけの規模のヒット作品でありながら、未だ一度もアニメ化されていない理由をあらためて検証します!

アニメ化して欲しい作品で常に上位

『よつばと!』はあずまきよひこ先生が月刊コミック電撃大王にて連載中のマンガ作品で、5歳の女の子・小岩井よつば(こいわい よつば)日常と成長を描いたホームコメディです。
2018年5月現在で14巻を刊行、国内での累計発行部数は1370万部、全世界では1670万部に達していると発表されています。
この数字は現在連載中のマンガの中ではトップクラスで、2018年4月に発売された最新巻の14巻も大ヒット中です。

そんな人気・知名度共に最高峰のマンガですが、連載開始から15年が経過する中でただの一度もアニメ化されていない作品としても知られています。
そのため、「アニメ化して欲しい作品は?」等のアンケートでは毎回上位にランクインしており、映像化を熱望する声が後を絶ちません。

にもかかわらず、どうして『よつばと』はアニメ化されないのか。
その理由を検証していきます!

日常の演技描写が難しい?

まず、『よつばと』がアニメ化されない理由については、作者のあずまきよひこ先生が2008年に公式ブログで見解を述べています。
そこで語られた理由の1つは、「アニメにするのはとても難しい作品」という点です。

『よつばと』は、大きな動きのあるストーリーやイベントで魅せるお話ではなく、よつばの何気ない言動の描写がメインです。
例えば14巻収録の第92話「ヨガ」は、小岩井家の隣家で家族ぐるみの付き合いをしている綾瀬家の次女・風香(ふうか)とその友達・しまうーに誘われてヨガ教室に行くお話ですが、本当に「よつばがヨガに誘われ、ヨガ教室までの道のりを会話しながら歩き、ヨガをして帰る」というだけのストーリーになっています。

また、よつばが父親(とーちゃん)にヨガ教室に行ってもいいか聞くシーンでは、その前によつばがとーちゃんにくっついて自ら肩車され、とーちゃんの首を傾けたり顔を触ったりする行動を8コマも使って表現しています。
決して奇抜な行動ではなく、5歳の子供が父親に甘える際の、よくある動きです。
それを丁寧に、独特の間で描写するのが『よつばと』というマンガの本質と言えます。

こういった描写の妙をアニメで表現するのは難しいというのが、当時のあずま先生の見解だったようです。

また、声優の問題もあります。

幼女と少女の境目でもある5歳の女の子を、過剰にならない演技で表現できるのか……という点も、懸念材料だったのかもしれません。
あざとくなってしまうと純粋無垢なよつばのキャラクターが崩壊しますし、かといって本当に5歳前後の女の子に演じて貰うのも難しいでしょう。
この件だけをとっても、アニメ化が難しい作品であることが窺えます。

よつばをアニメ視聴者がどう捉えるか

ちょっと変わった、でもごく普通の5歳の女の子。
それがよつばというキャラクターです。
彼女の言動は独創的で、大人だと中々思いつけない発想をして、同世代の子でも躊躇してしまうような大胆さで動き回り、時に小さなトラブルを巻き起こします。

子供を育てている親の目線だと、「あるある!」と思わせる言動も非常に多く、その点でのリアルさがよつばの魅力でもあります。
ただ、あくまで『よつばと』はマンガであり、マンガ的表現としての面白さを追求した描写も少なくありません。
初期はその傾向が特に強く、例えば1巻収録の第1話「ひっこし」では、ブランコに乗ったよつばが勢い余って数mもダイブしてしまう(その後奇跡的に砂場へ着地)といった描写があります。

もし『よつばと』がアニメ化されたら、リアルな部分があるだけにマンガ的表現の部分も正面から受け止められてしまい、とても奇抜で危険なことをするキャラクターに捉えられてしまいかねません。
そうなると、よつばというキャラクターからは乖離してしまいます。
よつばの出自が明らかにされていない点も、この乖離を増長する要素となるでしょう。

こういった懸念も、もしかしたらあるのかもしれません。

そもそもアニメ化の必要性がない?

作者や出版社にとって、アニメ化の主な目的は「その作品をより広く知ってもらうこと」と思われます。
もちろん、それ以外にもファンサービスなど様々な理由があるかもしれませんが、第一の理由は認知度向上に尽きるのではないでしょうか。

しかし『よつばと』は、国内だけでも1冊平均100万部近い発行部数を誇っている作品。
既に何度もアニメ化したマンガであっても、この部数以上となると殆どありません。
つまり、アニメ化していなくても『よつばと』はトップクラスの知名度を持っている訳です。

となると「無理してまでアニメ化をする必要がない」となっても不思議ではありません。
『よつばと』を映像化したいというアニメ会社はたくさんあるでしょうが……

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